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【紅い満月】鈴仙奮闘記11【永遠の夜】
[799]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2013/11/17(日) 11:52:38 ID:??? ピイイイイイイイイイイイッ!! 実況「さあ、そして試合再開のホイッスル! 紅魔スカーレットムーンズのキックオフです! レミリア選手がここでボールを持ちますが―――」 はたて「皆! 紅魔スカーレットムーンズはFWの二人を封じてしまえば怖くない! だから前線の二人を徹底マークよ!」 反町「了解!(これだよ……。 これが俺が求めていたサッカーなんだ……! 圧倒的な個の力を、和を大事にした全員プレーで覆すっていうサッカー。 ああ、身体が軽い。 もう何も怖くない―――!)」 椛「了解です、はたて様!(反町さん、生き生きとしてるなぁ…)」 実況「レミリア選手やフラン選手のドリブル突破を警戒し、 妖怪の山FCは人数を掛けたマークを実施! 再びチーム力で、紅帝を封じようとしている〜!」 紅魔スカーレットムーンズは幻想郷きっての名門チームであるが。 その内情は、かつての永遠亭ルナティックス程ではないにしても…… 一部のトッププレイヤーに頼った、バランスの悪さがやはり目立つ。 その逆にトッププレイヤーは居らずとも、そこそこの能力を持った選手が多数所属する 妖怪の山FCとしては、人数を掛けたプレーでの戦況打破こそが勝利の鍵となっていた。 レミリア「(けれど、私とて自らの力を過信し崩れる程愚かでは無い。 むしろ、相手が私達をそう過小評価してくれているのは好機と捉える)」 だがしかし、レミリアはそれを受けてなお、自分の力を誇示しようとはしなかった。 暫くの牽制の後、大量のマークが付き、前線で苛立っていたフランを尻目に―――。 レミリア「(なら……私達のチーム力も、見て頂こうかしら)――メイドE、そのまま駆けあがりなさい!」
[800]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2013/11/17(日) 11:53:38 ID:??? バシュウウウン! メイドE「ふ――ふえっ?」 レミリアは、中央に警戒が集中したせいで若干手薄となっていた、右サイドへとボールを流した。 はたて「(う、うそっ…! 流すとしても、I番の子(小悪魔)か、 その子とワンツーの出来る、左サイド側のG番だと思っていたのにっ!?)」 パチュリー「(レミィは今でこそ、卓越したシュート力を誇るFWとして持て囃されてはいるけれど。 彼女は本来、MFやDFもこなせる才能と能力がある。 ここで瞬時に最善の手を打てたのは、相手にとって少なからず動揺を与えられる筈よ)」 反町「(くっ! サイドまで距離があるせいで、満足にボールカットに行けないが――それでも止めてみせる!)」 妖精メイドEから最も近い位置にいた反町のみは、 態勢を崩しながらも、辛うじて彼女のボールをカット出来る位置にまでたどり着くが…。 メイドE「(こ、こーいう時は……)――F番ちゃん!」 バシュッ! 実況「メイドE選手、パスを出した! 反町選手がそれに向かっていくが……」 反町「(くそっ! 態勢が悪くなければ容易にカット出来たパスなのに!?)」 実況「身体に当てて、僅かにその勢いを減じたのみにとどまります! それをメイドF選手、一旦メイドE選手にリターンして……」 小悪魔「――E番さん、私に! 前線へと繋いでみせます!」
[801]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2013/11/17(日) 11:54:47 ID:??? メイドE「は、はいっ! お願いしますッ!」 バシュウウウウッ! 実況「メイドE選手は、向かってくる天狗E選手に捕捉される一歩手前で再び中央へとパス! スカーレットムーンズの司令塔・小悪魔選手にボールが渡ります! そしてぇ〜!」 小悪魔「(大丈夫。 パチュリー様と練習してきたみたいに―――)行きます!」 グワアッ! はたて「ま――まずッ! カットに行かなくちゃ――文!」 射命丸「(マークの為とはいえ、少し下がり目の位置に居といて正解だったわね) ええ――ここで通させる訳には行きません!」 小悪魔「トップスピンパスよ!」 バシルルルルルルュウッ! 実況「小悪魔選手のトップスピンパスだ!」 先ほどの妖怪の山FCの得点を再現するかのように、選手と選手の隙間を縫って ボールを前に運んできた紅魔スカーレットムーンズは……ここでようやく堂々とした中央突破へと躍り出る。 しかし、その主役は先ほどまで警戒をされ続けたレミリアでも、圧倒的な突破力を持ったフランでも無く… これまで、他の妖精メイドと然程変わらぬ動きしか出来て居なかった小悪魔。 能力的に、スカーレットムーンズの主力に大きく劣る彼女はしかし、ことパス一芸にかけてはパチュリーにも次ぐ実力者。 その独特の回転がかかったパスは、決死のカットに出たはたてや射命丸をも超えて――無事にレミリアの足元へと届く。 レミリア「御苦労さま、皆」
[802]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2013/11/17(日) 11:55:47 ID:??? 実況「あっ……ああ〜〜〜!? そして小悪魔選手の見事なパスは残された中盤をも いとも容易く突破してしまい……バイタルエリア付近にてボールを確保します!」 静葉「(ここはブロックよりも、撃たせる前に取る方が勝機がある筈!)――穣子!」 穣子「ええ、お姉ちゃん! 次は私に任せて!」 ガシッ! バアアアアアアアアアアアアアアン!! 穣子「サッカーは……勝った芋が強芋よ〜〜〜!!??」 実況「そして足止めをすべく、穣子選手がオータムスカイラブで飛びますが――!」 レミリア「――邪魔よ!」 ガッ…… グググッ――――ドゴオオオオオオオオン!! 穣子「ふ、ふんぎゃあああ〜〜!?」 実況「レミリア選手の必殺ドリブル・不夜城レッドには敵わない〜! そのまま進撃を許してしまいます!」 そしてここから――レミリア選手がこのまま決めるのか!? それともフラン選手か!? はたまた上がって来ているメイドF選手に渡してからのスルーやポストプレイか!? 攻撃手段にかけては異様なまでに恵まれている紅魔スカーレットムーンズ! ここはやはり、2点目を決めてしまうのか〜!?」
[803]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2013/11/17(日) 11:56:47 ID:??? レミリア「フラン、ここは私が決めるけれど良いかしら?」 フラン「むー……。 さっきボールくれたし別に良いよ」 にとり「ぐぬぬぬ……なーにが多様な攻撃手段だよ。 目の前で悠々と作戦会議なんかしちゃってさぁ。 耐久性を改良したこの『のびーるアーム・改』のサビになっちゃうかも知れないよ!」 河童C「(どうしてにとりは、あれだけ吹っ飛ばされたのに元気なんだろう…)」ヒソヒソ 河童A「(うーん。 へこたれない性格っていうのもありそうだし、発明品に自信があるっていうのも ありそうだけど――こういう境遇に『慣れて』しまったというのが大きいのかも)」ヒソヒソ ここまでくれば後は余裕と言わんばかりに、レミリアとフランは ゆったりとした日常会話のような雰囲気で次の得点者について話し始める。 そこには、にとりというGKの存在は完全に眼中に無いように見えた。 レミリア「貰ったわ、妖怪の山FC!」 グワアアアアアアアッ!! しかし、前述の通り、レミリアは決して弱者を前にしても油断し手を抜く性格では無かった。 彼女は大きくその細く小さな右脚を振りかぶり、その推進力を余す事なくサッカーボールに叩きつける。 実況「で、出た〜〜〜! レミリア選手のマスターオブレッドサンだ〜〜〜!!」 レミリア「 H A !!」 バゴッ……ギュオオオオオオオオオオオオオオオッ!!!!
[804]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2013/11/17(日) 11:57:57 ID:??? フランドールの放った495年の波紋には及ばぬものの、 それでも小さな太陽のように輝き燃えるシュートの推進力はまさに一流。 そしてその圧倒的な実力差を体現するように… 河童A「だ、ダイビングブロックよ! ――って、ぎゃあああああ!?」バギュウウウン!! 河童C「か、河童Aがまるで紙きれのように! って、うわぁあああああああああ!?」ドゴオオオオン!! ジャンプしてブロックに向かった河童A、河童Cをそれぞれ地面に惨たらしく叩きつける。 しかし、彼女達はそのシュートの被害者としては充分にマシな部類であり―――。 にとり「くらえっ! のびーるアーム・改だ!」 ウイィイイイン! ―――ボンッ! にとり「へ? ボンッ? ――って、うわあああああああ! 何か引っ張られるぅうううう!?」 ズバアアアアアアアアン! ―――ドゴオオオオオオオオン! メキメキメキッ! ……ポン、ポンポン………。 ピピィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイッ!! レミリア「――貴女は、今までに決められたゴールの数を覚えているかしら?」 にとり「お、おぼへてまへぇえん……ひゅうぃ」 真正面からシュートにぶつかったにとりは、自慢ののびーるアームの腕をもぎとられたばかりでなく。 そのおぞましいまでの推進力に負けてネットを突き破り、 友達であるボールと仲良く、その後ろにあったフェンスに思い切りめり込む事となってしまったのだった―――。 紅魔スカーレットムーンズ 2 − 1 妖怪の山FC
[805]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2013/11/17(日) 11:59:19 ID:??? すみませんが、一旦ここまでです。 試合展開が長くて申し訳ございませんが、多分今日中には終わる…と思います(汗) それでは、一旦失礼致します。
[806]森崎名無しさん:2013/11/17(日) 14:21:18 ID:??? 乙です 妖怪の山は結構お気に入りだから活躍してくれて嬉しいです。 エースなしでも渡り合えるチームってのは燃えるね。 …まぁ、反町くんが盛大に吹き飛ばされるフラグをたてたわけですが
[807]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2013/11/17(日) 16:40:14 ID:??? >>806 乙ありがとうございます。 チームをお気に入りと言って下さるのはやはり作者として嬉しいですし、 書いていて良かったと思えますね、ありがとうございます。 やはり敵となるスカーレットムーンズの強さを描写していきたいですが… そのためにも、妖怪の山FCの皆さんには極力善戦して頂きたいと思っています。 反町くんはもうちょっとは活躍するので大丈夫です(汗)
[808]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2013/11/17(日) 16:41:22 ID:??? 実況「ご…ゴ〜〜〜〜ル!! 紅魔スカーレットムーンズ、今度は個人技に加えて 組織的なチームワークの高さも見せつけました〜! レミリア選手とフラン選手を封じ込めても、中盤の選手がしっかりとフォローに向かえる! こうなると、今までチーム力の強さを標榜してきた妖怪の山FCは、 精神的にもかなり苦しいのではないでしょうか〜!?」 観客「ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!」「流石はレミリア様だ!」 「こあちゃーん! アシストおめでとー!」「射命丸って案外…」「それは関係ないだろ! いい加減にしろ!」 はたて「……ごめん、私ちょっと浮かれてたね。 最低限の連携なんて、 どのチームもやっていて当然の事だったのに、警戒を集中させてしまったし」 射命丸「とは言っても、彼女達のチームワークとやら私等のとは違う。 何故なら彼女等は『レミリアさんを中心とした』チームワーク。 警戒が薄い場所へパスを通し、穣子さん達のタックルを掻い潜り、 そして圧倒的なシュート力でゴールを決めたのは、全てレミリアさんじゃないですか。 それで敗れたからと言って、私達が自信を喪失する必要は全くありません」 反町「そうですね。 このまま意気消沈しては、折角応援してくれているサポーターの方々に合わせる顔がありませんし」 椛「何言ってるんですか、反町さん! 合わせる顔はきちんとありますよ!」 反町「えっ? それは―――」 椛「笑顔さ!」(人差し指で自分の顔を指しつつ、張り付けたような表情で) 雛「(…ところで、もう誰もにとりの容態には気にしないのね。 慣れって厄い、間違えた、怖いわ……)」 このレミリアの得点劇に、妖怪の山FCのメンバーは……精神的にはまだ持ちこたえていた。 如何にチーム全体が連携を行えていたとしても、一人の選手を軸にしている連携には限界がある。 だから、このまま相手の隙を突き続ければ―――勝機はまだある。 彼女達はそう信じ、残り僅かとなる前半を戦い抜く事を決意する。 そして……
[809]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2013/11/17(日) 16:42:23 ID:??? ピィイイイイイイイイッ!! 実況「さあ! 妖怪の山FCのキックオフで試合再開です! 前半も残り僅かとなり、互いにこれが最後の攻防となりそうな場面ではたて選手にボールが渡る! そして――」 はたて「(――時間稼ぎは、この残り時間では却って悪手。 だったら…)椛、文! 天狗トリオで中央突破行くわ」 椛「了解です! はたて様!」 射命丸「如何に上手いゲームメイクが出来ても、こうした連携はウチ等の専売特許ですよ!」 バシッ! バシッ! バシッ!! 実況「ここで妖怪の山FCの攻撃的ポジションが総出で中央突破! 妖怪の山FC、今度は精度の高い連続ワンツーで、レミリア選手とフラン選手を抜きに掛かる〜!!」 フラン「へ? 何、コレ? これってサッカーだよね? サッカーってドリブルとシュートで皆を吹っ飛ばすゲームじゃないの?」 レミリア「(フランには練習よりも、教育が必要だったわね……)けど、ここは私が――!」 バアアッ! バッチイイイイインン!! 射命丸「くっ…! これを弾きますか!?」 天狗3名の連続ワンツーによる中央突破は、唖然としているフランを悠々と抜き去り、 敵陣へと調子良くボールを流し込む事に成功するが……。 それでも、レミリアの個人技は圧倒的であり。3人がかりで複雑なワンツーのコースを見通して 本職MF顔負けのパスカットでボールを弾く事に成功する。
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0ch BBS 2007-01-24