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【紅い満月】鈴仙奮闘記11【永遠の夜】
[823]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2013/11/17(日) 23:56:41 ID:??? はたて「ま――マジ!? こいつら正気なの!? 大体、ここで奪えたって――」 フラン「はーいっ♪」 グワアアアン! バキイッ! バシッ! フランはレミリアの指示通り、中盤に突っ込んで――パワープレイではたてからボールを奪い取る事に成功する。 しかし、その時点でロスタイムは残り数十秒。 はたてからボールを奪った場所はゴールから40メートル程離れている以上、 フランは、すぐその場でロングシュートを打つ以外行動不能となっている。 はたて「今ここでシュートを無駄撃ちするしかないのよ、ねぇ解って―――って…あ」 グワアアッ! フラン「? どーしたのかしら、みすぼらしい天狗さん?」 はたてはそう考えて、フランがボールを奪ったという事実を軽視していたが… ボールを奪ってからノータイムでその右足を大きく振り上げてシュートの態勢に入った時、 はたては思い出した。 ――思い出してしまった。 はたて「この子のシュート力だったら………入っちゃうんだ、ゴール」 フラン「―――アハハ! 皆壊れちゃえ! スターボウ……ブレーーーイクッ!」 バッゴオオオオオオオオオオオオン! ズギャアアアアアアアアアアアッ!! そして、はたてはフランのシュートを遥か中空から見下ろす格好となる。 フランの、ただただ真っ直ぐな。 ただただ相手を破壊する事に特化しているそのシュートを。
[824]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2013/11/17(日) 23:57:41 ID:??? 穣子「ハァ、ハァ……わ、私も―――!」 静葉「ダメよ穣子! これ以上体力を消耗しては、後半の局所にオータムスカイラブを 使用できなくなってしまう。 私達は今は――どうする事も出来ないわ」 穣子「そ、そんなぁ……でも、悔しいよぉ……!」 静葉「悔しいのは、私だって同じよ…… (――だけど、その借りを後半で返せるかどうかが、とても不安なのだけれども)」 河童A「そ、そんな……もう一回だなんて……!」 河童C「今度は私も手伝うよ、河童A!」 にとり「そ、そんなァ! ええい、もう一辺のびーるアーム・改、だよ……! (うーん、耐久力を強化した影響で随分と起動コストがかかるようになっちゃったなぁ)」 ウィイイイイイイン! そして、立て続けに放たれるシュートに少しずつ疲労が隠せなくなったにとりと、 それを守るようにブロックに出るDF陣。彼女達の願いは―――いとも容易く『破壊』される。 ドゴオオオオオオオオオオオオッ!! 河童A「キャアッ!?」 河童C「レッドサンと比べるとマシだけど――どっちも無理よ〜!?」 ドガドガァ!! フランのシュートは河童Aと河童Cの懸命なブロックをまず破壊し……。
[825]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2013/11/17(日) 23:59:14 ID:??? にとり「と――止めてやるんだよぉおおおおっ!?」 ウィイイイイイイイイ……ガシイイッ! にとりの機械仕掛けの右腕に突き刺さる。 しかし、にとりとて度々の苦境を重ねて成長してきたメカニック。 そのシュートを暫くの間受け止める事を成功させる。 だが―――。 ボンッ! バギイイイイイッ! ガイイイン! にとり「そ、そんなぁ〜〜〜〜!?」 ――――ズバアアアアアアアアアアアアアッ!! ピピィイイイイイイイイイイイイッ! ピッ、ピィィイイイイイイイイイイイイッ! 紅魔スカーレットムーンズ 3 − 1 妖怪の山FC 前半終了!
[826]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2013/11/18(月) 00:07:33 ID:EZDiaMMc …と、言った所で今日の更新はここまでです。 結局試合、終わりませんでしたね(汗) ただ、後半からの展開は早くなる予定ですので、もう少しだけお待ちいただければ幸いです。 なお、容量が500kbを超えそうですので、次スレのスレタイ案を募集しようと思います。 【】鈴仙奮闘記12【】 の形で考えて頂ければ嬉しく思います。 >>816 咲夜さんは判定次第で理不尽に能力値吸われたりお嬢様に平手打ちされたり 地獄に落ちたり凡手になってしまったりと、ある意味可哀そうな役どころですね。 本人に落ち度が全く無いというあたりがw >>817 強敵チームですので戦術には正解はないですし、 まだ隠し持っている戦術や技があるキャラも居ますので、 上手く情報を得た上で考察して頂ければと思います。 >>818 詳しくは言えませんが……このスレでも基本は同じですね。 基本的に、相手の攻撃力は今大会でも最強クラスですので、 それに如何に対抗するかがポイントとなると思います。 それでは、皆さま、本日もお疲れさまでした。
[827]森崎名無しさん:2013/11/18(月) 01:14:42 ID:??? 乙でした。たまにGKとFWでボール遊びしてたっけな…(メオンとジウで この感じだとフランは砲台に近いかな。シュートとせりあい特化だったらレミリアがFWにいないと活かせないね。 【今度こそ】鈴仙奮闘記12【真面目な試合】 【吸血鬼の力】鈴仙奮闘記12【魔女の戦略】 【今度は誰が】鈴仙奮闘記12【地獄落ち】 【私鈴仙】鈴仙奮闘記12【今紅魔館にいるの】
[828]森崎名無しさん:2013/11/18(月) 13:39:56 ID:??? 【ダイスを捨てたい】鈴仙奮闘記12【鈴仙】 【鈴仙のいいところ】鈴仙奮闘記12【見てみたい】
[829]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2013/11/19(火) 00:12:50 ID:kTqMhSl6 こんばんは、遅くなりましたがもう少しだけこのスレで更新します。 そして容量が500kbを超えた時点で更新を終了し、次スレを立てようと思います。 このスレの埋めネタでは、妖怪の山FCの能力値紹介をする予定です。 >>827 乙とスレタイ提案をありがとうございます! このイベントでスカーレットムーンズの情報は結構明らかになりますが、 詳しくは偵察や玉兎通信、そして本番の展開次第でもありますね。 >>828 スレタイ提案ありがとうございます! 多分試合では鈴仙さん活躍すると思います(願望)
[830]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2013/11/19(火) 00:14:27 ID:kTqMhSl6 実況「き……決まった〜〜〜!! 決まってしまった〜〜〜!! 一時は同点の希望に揺れた妖怪の山FCが……その僅か数分後に、2点差の絶望に堕ちた〜〜!!」 フラン「えへへ……今のは調子良かったな〜♪」 思わぬゴールを上げる事が出来たフランが上機嫌にピョンピョンと飛びはねて、 その喜びをストレートに表現する。その様子は見るに愛らしい少女のそれそのものだったが…… にとり「ひゅ……そ、そんなぁ…ガクッ」 河童A「む、むりよ……! あの化け物が…!」 河童C「ひゅー、ひゅー……」 穣子「あ…あわわわ……」 静葉「穣子、見ちゃ駄目!」 そのフランの前に倒れ伏す選手の姿は、まさしく地獄絵図。 誰もが虫の息―――河童Cに至っては負傷をしてしまったようだ―――で、 悪魔の妹のひり出した兵器の威力に怯え、憎んでいた。 パチュリー「(――とはいえ、フランのミドルシュートはパワーがあっても、技巧と速度が圧倒的に足りない。 しっかりとした実力を持つGKだったら、その威力を効率良く削ぎ、そして止める事は…… 容易でないにしても、可能でしょうね)」 パチュリーは、その様子をベンチ際で冷静に判断していた。 ハーフタイムで戻ってくる仲間達を出迎えるために、少し前から近くで試合を観戦していたが… 日ごろの事で慣れているのか、さして驚く様子は見せなかった。
[831]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2013/11/19(火) 00:16:54 ID:kTqMhSl6 そして……実況が先にアナウンスした通り―――妖怪の山FCのメンバー達は、 この前半の結果に落胆と憔悴を隠せなかった。 反町「(くそっ! 俺のせいだ! 俺の―――! 浮かれていたから、こんなことになったんだ! 何が和を大事にする、だ! 俺はいつの間にか、和を通り越した馴れ合いに埋もれていた!)」 椛「反町さん、皆に合わせる顔が無いって感じですね…でも顔ならありますよ! それは――えg」 射命丸「――誰だって、運の悪い時はありますよ。 だからお気になさらず、反町君」 はたて「(何だか文がそのセリフを言うと色々と説得力があるわね……)――でも、 前半でこの結果は、やっぱり厳しいかも。 同点か1点差ならとは、やっぱり思っちゃうわ」 雛「そうね…。 何せ、後半の私達は――これまで以上の厳しい戦いを強いられる事になるんですもの」 静葉「これまで相手に通用していた戦法が途端に通らなくなり、 これまで相手の弱点と思っていた部分が途端に最強の武器と化す。 ――そんな、全てをひっくり返す事の出来るスーパーサブが、あのチームには居るものね……」 穣子「お姉ちゃん……私震えて来たよ……」 射命丸「(あやや……チームの士気が落ちてしまってますねぇ。 だけど、それも仕方が無いわね。 ――後半。 私達は、幻想郷最高プレーヤーの一人と戦わなくてはいけないのだから。 そう――)」 そして、彼女達は一斉に恐れ、不安を抱く。前半、相手は自分達を実力面で圧倒していた。 それでも、相手の穴を突く事で何とか成り立たせて来たが――それはもう、出来ない。 何故なら、相手の穴のほぼすべては、後半に入った瞬間に解消されてしまうのだから。 射命丸「(静葉さんの言う所の、『全てをひっくり返す事の出来るスーパーサブ』さんとね)」 射命丸は、ふうとため息をついて、その選手が居るであろう遥か敵陣のベンチを覗きこむのだった。
[832]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2013/11/19(火) 00:19:52 ID:kTqMhSl6 そして、射命丸を始めとする妖怪の山FCのメンバーが憂慮する通りに物語は進む。 即ち――。 レミリア「――ふう、ちょっとだけ疲れたわね。 パチェは後半、出れそう?」 パチュリー「……ええ、準備は万端よ。 助っ人の子には悪いけど―――」 紅魔スカーレットムーンズが誇る、幻想郷三大フィールダーの一人。 圧倒的なサッカーセンスと、明晰な頭脳で試合を支配する紫髪の魔女にして賢者。 パチュリー「……今日も出番、全く必要ないかも」 『もやしの貴公女』パチュリー・ノーレッジ。 軽く咳払いをしながら―――彼女が……漸く動き出したのだ。
[833]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2013/11/19(火) 00:21:02 ID:??? と、言った所で今日の更新とこのスレでの更新はここまでです。 新スレを立てるのは明日にしますので、 もしもまだスレタイを考えて下さる方が居れば、 【】鈴仙奮闘記12【】 の形で考えて頂ければと思います。 それでは、皆さま、本日もお疲れさまでした。
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0ch BBS 2007-01-24