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【マラカナンで】キャプテン森崎46【釈迦寝ポーズ】
[130]2 ◆vD5srW.8hU :2014/05/15(木) 21:05:29 ID:Tp/GLA8M ブロロロロロ… プシュゥウウン。 森崎「よーし、着いた着いた…うおっ!?」 翼「!!!?!」 ワァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!! 一番先にバスのドアから降りた森崎を皮切りに、全日本ユースの選手達全員が応援団の盛大な歓迎を受けた。 長野「来た!森崎だ!うぉーい、久しぶりー!」 岩見「サプライズ計画は成功だな」 小田「うわー、凄いオーラを放ってるなー…」 大川「全日本ユース決勝進出おめでとう!」 小暮「森崎先輩!お久しぶりです!」 山田「もう一度世界一の日本を見せて下さい!」 剛田「アンタならやれる!やっちまえ!」 森崎父「す、すごい立場になっちゃったな有三…」 森崎母「我が息子とは思えない出世ぶりだわ…」 特に数が多く目立つのは南葛の関係者達で、彼らの多くが森崎に群がりながら “世界を手にする日本の風雲児! 森崎有三”と書かれた横断幕をデカデカと見せつけてきた。 森崎「なんだこりゃ…あ、骨皮!お前の仕業か!」 骨皮「そうですよ!決勝戦になったら皆で駆けつけようって企画していたんです!」
[131]2 ◆vD5srW.8hU :2014/05/15(木) 21:07:33 ID:Tp/GLA8M A 「粋な事するじゃないか。皆、わざわざブラジルまで来てくれて有難うな」 B 「チェッ、照れるだろうが。こんな事されなくても俺は勝つぜ」 C 「皆、帰りは気をつけろよ。日本人はしばらく恨まれる事になるからな!」 D 「よう皆。南葛は今どうなってる?まだ日本一の座を保っているか?」 E 「親父…お袋…そんなにキョロキョロしないでくれよ、恥ずかしい…」 http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1369149231/l50にて ☆2014/5/15 22:00:00☆ から投票期間を設けます。 そこから 10 票カウントし、一番多く票が入った選択肢で続行します。引き分けの場合は その次の票をタイブレーカーに使います。尚、投票はageた書き込みのみを採用しています。
[132]2 ◆vD5srW.8hU :2014/05/16(金) 23:36:25 ID:9d5PSlbg >C 「皆、帰りは気をつけろよ。日本人はしばらく恨まれる事になるからな!」 グッ。 予期していなかった応援団の登場に、森崎がサムズアップと共に返した答えは実に彼らしいものだった。 森崎「皆、帰りは気をつけろよ。日本人はしばらく恨まれる事になるからな!」 彼は日本が優勝しブラジル人の恨みを買う事になる、と豪語したのだった。 長野「お〜っ、優勝するから恨みをぶつけられない様にしろって意味か!」 岩見「確かに気性の激しいファンが暴動を起こす可能性もあるな」 小田「ハハハ、森崎らしいや…負けたらどうしようなんて考えないんだな…」 南葛市民「うぉー!」「カッコいいぞ森崎ー!」「きゃー!素敵ー!」 その強気の態度は好意的に受け止められた。 以前森崎とチームメイトだった者達はこの精神力の強さを良く知っており、 それに伴う横暴さももう直接被害を受ける事はない立場になると良い思い出に美化されたのだ。 勿論その横暴さを味わう機会が無いただのファンは単純に頼もしいとしか感じない。 ただ、この気の強さは決して遺伝による物ではないのだろう。 森崎父「お、おいおい、いいのかそんな事言ってしまって…」 森崎母「母さん、暴徒に乱暴されるなんていやよ!?」
[133]2 ◆vD5srW.8hU :2014/05/16(金) 23:50:53 ID:9d5PSlbg ズルッ。 森崎「親父ぃ…お袋ぉ…頼むからもうちょっと堂々としていてくれよ。 俺の親なんだからマスコミが取材に来たりするだろうし…」 森崎父「ひいいっ、言わないでくれっ!こないだなんか会社までどっかの雑誌の 記者が乗り込んできて、お前がいると仕事にならないって叱られたんだ!」 森崎母「近所の奥様達もあなたのサイン寄越せってうるさいのよ! ブラジルに居るから無理ですって言っただけで恨まれるし!」 森崎「た、頼りねぇ〜…そんなの強気で追っ払えよ!」 小暮「(初めて会ったけど、森崎先輩の親御さんってこんなに気弱だったのか…)」 山田「(息子が日本屈指の有名人だと大変なんだろうなァ)」 剛田「(俺なんかかーちゃんがお前は何時日本代表になるんだい!って煩いのに)」 森崎の父母は一般的なサラリーマンと専業主婦であり、息子が有名になるにつれ周囲から視線が集まる事に大層困っていた。 その小心ぶりは息子とは似ても似つかない有様で、正しく鳶が鷹を産んだケースと言えよう。 城山「お、お〜〜〜い森崎!助けてくれ、助けてくれぇ〜」 森崎「あん?南葛SCの…(名前何だっけ)記者に囲まれてるのか?…ひょっとして俺の親戚に間違えられたのか!?」 ちなみに赤の他人だが森崎と顔が似ているかつての恩師もこの場に居り、はた迷惑な珍事を起こしていたと言う。
[134]2 ◆vD5srW.8hU :2014/05/19(月) 22:29:27 ID:bACi0klc 森崎が何処か間が抜けた交流に勤しんでいる頃、すぐ傍ではそれに似ても似つかない程 真剣で、笑いの余地など何処にも入りそうにない光景があった。 バスから降りた直後に翼は見た。 ブンッ、ブンッ! 早苗「翼く〜ん、頑張って〜っ!」 翼「(さな、え、ちゃん…!?)」 小学生時代、南葛小の応援団団長だった頃の様に彼の名前入りの応援旗を振っている中沢早苗の姿を。 お手製の旗はツギハギだらけだった昔に比べると格段に出来が良くなっていたが、 そこに記されたメッセージは昔と同じく“ファイトつばさくん”だった。 西本「翼くん、とうとうここまで来たんだから行けるわよ!」 杉本「世界一になってくださいね〜!」 大空広大「好きこそ物の上手なれ、だ!世界一サッカーが好きだと証明しろ!」 大空奈津美「こらぁ放蕩息子!連絡の一つも寄越さないんだからわざわざ来てやったわよ!」 大空大地「兄タン、がんばれ!」 翼「(父さん…母さん…大地…マネージャー達まで…皆、来てくれたのか?俺の為に? 早苗ちゃんにあんな事をした俺をまだ応援…いや…まさか、知らないのか!?)」
[135]2 ◆vD5srW.8hU :2014/05/19(月) 22:31:29 ID:bACi0klc そして応援にかけつけたのは早苗だけではない。あれ以来気まずさと恐れのあまり連絡を絶っていた彼の家族も 事情を聞いたら激怒していそうな南葛中の関係者達も彼に熱烈な応援を浴びせてきた。 まるで彼が早苗を傷つけ、彼が早苗から逃げだした事など元から無かったかの様に。 早苗「翼くん…夢を叶えて!貴方はサッカーがしたいんでしょう?サッカーが好きなんでしょう?」 翼「!!!」 だがあれは紛れもなくあった出来事で、早苗は間違いなく傷ついていて、それでもここに来てくれたのだ。 それは彼女の足元にあるあの日置き忘れたサッカーボールと、二人しか分からない言葉が証明していた。 翼「(このマラカナン・スタジアムに早苗ちゃんが…)」 翼の脳裏に様々な思いがよぎる。 あんな事をしでかした自分をそれでも応援してくれるのか? 周りに漏らさず自分を守ってくれたのか? それは果たして何を意味しているのだろう。未だに彼を大事な存在と見なしているのか、 一ファンとして選手を応援しているだけなのか、それとも彼女の人生に区切りをつける為の最後の応援なのか。 無数の感情と思考が駆け巡り…一つの結論にまとまった。 どんな意味でも構わない。応援されているのだから、最高のプレイをし、そして勝つのが今やるべき事。 翼「(………よし!!)」 スッ。 翼は右手を頭の横にかざし敬礼の様なポーズを取った。 それは4年前ブラジルへの旅立ちを早苗に見送られた時取ったポーズだったが、それを知るのも二人だけである。
[136]2 ◆vD5srW.8hU :2014/05/20(火) 00:33:50 ID:+qfUtmIU 当然の話だが、日本から応援にかけつけたのは森崎と翼の関係者だけではない。 三杉父「おお淳!なんて立派な姿だ…!」 三杉母「誇らしいわ、淳…!」 三杉「父さん、母さん、来てくれたんだね。有難う。そして…」 弥生「じ、じゅ、淳…(ご主人様の命令とは言え、ご主人様を呼び捨てだなんて…!)」 三杉父「ハハハ、相変わらず初心な子だな。もっとリラックスしていいだろうに」 三杉母「(なんでかしらねえ、この子と淳を見ていると得体の知れない嫌な予感が…)」 三杉「フフッ、今日も有難う弥生。体調と周囲の安全に気を付けて観戦してね (ちゃんと言いつけを守っているね。ご褒美に僕を呼び捨てしたお仕置きをしてあげよう)」 弥生「(ああああ、ゾクゾクする…!だめ、我慢しないと、後でお仕置きして貰えない…!)」 真田「三杉さん、思う存分やってください!」 本間「俺は何も心配していませんから、お気楽に」 一之瀬「自慢させて下さい、かつてチームメイトだった事を! 三杉「ああ、見ていてくれ。日本がサッカー弱小国だった時代は今日終わる」 三杉は駆けつけてくれた両親、婚約者、そしてかつてのチームメイト達と表面上は暖かく 交流していた。水面下では淫靡で背徳的な意思交換があったのは言わぬが花だろう。
[137]2 ◆vD5srW.8hU :2014/05/20(火) 00:37:11 ID:+qfUtmIU 山森「(家族が来てくれたのは嬉しいけど…)」 一方山森は家族が来たのは当然嬉しく、南葛時代のチームメイト達とも 交流していたのだが一つ悲しく思っている事があった。 山森「(杉本…こっちを見向きもしてくれないなあ…)」 かつて彼が交際を申し込んだ南葛のマネージャー、杉本久美は彼から露骨に顔を背けていたのである。 山森「(俺ってそんなに女にモテないのかなあ…)」 山森正吾は温厚な人柄と輝かしい経歴とは裏腹に、同年代の女子からは人気がなかった。 嫌われていた訳ではないのだが、少しでも仲良くなりそうな雰囲気になると遠ざかられるのである。 それが何故か山森は皆目見当はつかず、自分が男として魅力がないのかと判断せざるを得ず落ち込んでいた。 真相は全く逆で、彼と親しい仲になりたい少女は決して少なくなかった。 だが一人の女がそれら全てを影から日向から阻んでいた。 琴音「山森チャチャチャ♪山森チャチャチャ♪」 杉本「(ごめんなさい、山森先輩…私、あの人が怖いんです…)」 今日も山森のユニフォームを着て応援している塩田琴音である。 かれこれ4年彼をストーキングしている彼女のせいで恋人が出来ないのだとは山森は知る由もない。 山森「(あの人毎日応援してくれるなあ…あんまり試合に出ていないのに、申し訳ないな。 あれ位熱心なファンが年下の女の子で居たらなあ…すぐにこっちからお近づきになるんだけど)」 そして山森は年下好みで年上はノーサンキューだと言う事を琴音も知る由もない。
[138]2 ◆vD5srW.8hU :2014/05/21(水) 01:04:38 ID:4pV3BPv6 葵「おーっ!父さん母さん姉ちゃん!来てくれたんだな!」 葵は自分の両親と姉が駆けつけてくれた事に感動していた。 かなり無謀な中卒イタリア行きを説得の末容認してくれた理解ある家族との再会は素直に嬉しかった。 葵父「そりゃあもう、お前の一世一代の晴れ舞台だからな!」 葵母「ワールドカップの決勝戦に出られるなんて凄いじゃない!」 ズルッ。 葵「違う違う!これワールドユース!ワールドカップじゃないよ!」 葵父「え…?何が違うんだ?世界大会だろ?」 葵母「サッカーの世界一を決めるんだから、ワールドカップじゃないの?」 葵姉「父さん母さん…スポーツには年齢制限って言う物があってね…」 ただし彼の両親は息子の夢には理解があっても、サッカーの理解は乏しかったらしい。 佐野「次藤さん!」 次藤「佐野!よう来たばい!」 次藤は自分をサッカーに引き込んだ後輩との再会を果たしていた。
[139]2 ◆vD5srW.8hU :2014/05/21(水) 01:07:09 ID:4pV3BPv6 佐野「とうとうここまで来ましたね。次藤さんが好きな一番になってくださいよ」 次藤「ガハハ、何ば他人事ばし言っちょるばい。お前もさっさとこん舞台に戻って来るとね!」 佐野「そうですね」 中学生時代は代表入りを果たしながらも、高校生時代は惜しくも代表の選外となってしまった佐野満。 彼が今も諦めず虎視眈々と代表復帰を狙っている姿は次藤に勇気を分け与える物だった。 中山もまた両親から激励されていたが、彼の場合もう二人駆けつけてくれた者達が居た。 かつて彼がサッカーが出来ない体になっていた頃彼を支え、治してくれた医師とその助手である。 中山「先生!看護婦さん!お久しぶりです!」 ツギハギ顔の医師「体調は最早聞くまでもない様だな。精々体を大事にする事だ」 助手の幼女「ちぇんちぇい、こんな事言ってるけろ、中山くんの試合は全部見てゆよのさ」 ツギハギ顔の医師「私がやったのは一般人程度の運動能力の復元だからな。 それを結局本当に日本代表にまで登り詰めたんだ。無茶をされたら気にもなるさ」 中山「それじゃ俺は現役を引退するまで先生を心配させる事になっちゃいますね」 ツギハギ顔の医師「全くだ。だが患者が生きたい人生を送る手助けをするのが医者の仕事だ。 その後何をしてどうなるかは君の人生だから好きにするがいいさ」 中山「はい。あの時の約束通り、出世払いで払える様凄いプロ選手になってみせますよ!」
[140]2 ◆vD5srW.8hU :2014/05/21(水) 23:08:22 ID:4pV3BPv6 他にも家族との再会を喜んだ者は多かった。 新田「(親父とお袋、嬉しそうだなあ。何時までもサッカーばっかりやっていて大丈夫なのか? って二人ともこそこそ話し合っていたもんな…どっかのクラブと契約して、ちゃんと親孝行しないとな)」 新田は自分を支えてくれたものの裏では進学や就職について危惧していた両親が ホッとしているのを見て本人も安堵していた。気性が穏やかとは決して言えない彼だが 家族仲は良好であり、将来の心配を断ち切った事を誇りに思えたのだ。 滝「(“日本が世界に誇るサイドアタッカー 滝 一”!?おいおい勘弁してくれよ親父、 俺ほとんど試合に出ていないんだから…そんなフレーズで応援されたら恥ずかしくなっちまうよ…)」 滝は自分の父親やその部下たちが大げさなフレーズ入りの横断幕を作ってくれた事を 喜びながらも、それに見合う活躍が出来ていない為に何とも照れくさい思いをしていた。 石崎母「こらァ馬鹿息子!あんたが下手糞だからって皆の足を引っ張ったら承知しないからね!」 石崎「畜生またそれかよ!昔っから同じ事ばっかり言いやがって!もっと素直に応援できないのかよ!」 石崎は銭湯を経営する母親と軽口を叩き合っていた。一見喧嘩している様だが それは昔から繰り返されているやり取りであり、家族の情が容易に感じ取れる場面だった。 だが誰もが熱烈に応援されていた訳ではない。
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0ch BBS 2007-01-24