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【松山の魂】俺inキャプ森4【はためく鉢巻】
[144]森末(仮):2014/03/08(土) 20:59:14 ID:??? しかし、片桐がここで名を出したのはその3人のいずれでもなく、 キャプテン経験はない筈であるふらの中学のエースストライカー……板野住明であった。 良く言えば保守的かつ堅実な見上からしてみれば、キャプテン経験のない者をいきなりキャプテンに押し上げるのは躊躇いを覚える。 見上「何故板野を推す? いや、私も板野の実力――得点力については大いに評価をしている。 現時点では、全日本Jrユースのストライカーを任せるのは彼しかいないだろう。 しかし、それはあくまでもいち選手としてだ。 キャプテンを任せる程の器があるかどうか……」 片桐「まず根拠として、以前の花輪戦で見せた板野の頭脳的な守備があります。 試合を通してみる限り、奴は決して頭が悪いという訳ではないようです」 ここで片桐が例に出したのは、やはり花輪戦で板野が見せた立花兄弟のトライアングルシュート封じである。 原作を読んでいた為に出来た事柄ではあるが、それは結果的に同じチームの選手たちだけではなく、 観戦していた者達にも板野がプレイだけでなく戦術的な目を持っているという事をアピールしていた。 キャプテンに必須とも言える戦術を理解しそれを実行できる実力、という意味では板野は疑うべくもないだろう。 見上「しかしそれだけではキャプテンと推すには弱いな。 頭脳的なプレー、という意味ならば比良戸の次藤……それに、兼任コーチとして招集する予定の三杉にも言える事だ。 だが、彼らに他人を引っ張る力があるとは思えんね」 片桐「ええ、ですからあくまでも仮説の段階ですよ。 ……キャプテンには実力、知能、指揮力。 いずれも必要ではありますが、求心力こそがやはり不可欠。 見上さんが選挙制にするというのも、『この者ならキャプテンを任せてもいい』と思われた者に指名をしようという事からでしょう?」 見上「その通りだ」 片桐「ならばその機会を彼にも与えていいのでは……と思ったまでです。 ……試合を見ていると、板野は松山にも指示を飛ばしていた模様ですからね。 そういった意味でも、キャプテンに向いていないとは私は思えないんですよ」 見上「(やれやれ……片桐くんの露骨な贔屓にも困ったものだな)考えておくよ」
[145]森末(仮):2014/03/08(土) 21:00:32 ID:??? ワーワー! ワーワー! 実況「さァ、試合開始前の軽いウォーミングアップが終わり、両チームの選手たちが入場を終えました。 今はセンターサークルに両チームのキャプテンが集まり、審判の立会の元、コイントスを行っている模様。 ……っと、どうやらボールは東邦学園が取ったもようです。 南葛キャプテンの井沢くん、陣地を選択し……両チームメンバー、それぞれ散らばって行きます」 小池「ふふふ、この小池秀人様が率いる東邦学園が負ける筈がないのだ。 井沢、いい加減お前たちも今日が年貢の納め時という奴だ」 井沢「(……小池ってこんな奴だっけ。 まあいいや)俺達の夢、V3は達成させてもらう。悪いが今年も負けてもらうぜ」 来生「(へへへ、今日も快勝してこの来生哲平の名を伝説として残してやる。 えーと……3点取れば単独首位で得点王になれるんだっけか。 らくしょーだな!)」 滝「(若島津が相手じゃ今まで通りにゃいかねぇよなぁ……井沢も今日は守備に注力したいだろうし、ゲームは俺が作るしかねぇ)」 長野「(俺の高さなら若島津にも通用する筈だ! 目に物見せてやる!)」 岩見「(全国大会優勝という栄光を手に入れる……その為になら、なんだってしてやる)」 山森「(相手の沢田は1年生だ……俺よりも1学年下。 負けたからって学年の違いを言い訳には使えないぞ。 気合を入れろ!)」 高杉「(ふぅ……ふらのの板野が相手じゃなければまだなんとかなるレベルだな)」 石崎「(根性、根性だ! ここまで来て、負けてられっかよ!)」 中里「(父上、お許しくだされ。 これが拙者にとっての最後のサッカー……悔いなく、全力を出し切り……拙者は勝ちたい!)」 小田「(足を引っ張らないように……足を引っ張らないように……)」 剛田「(うううう、逃げだしてー。 カ、カーチャーン!!)」 反町「(石崎と高杉が相手なら、松山を相手にするよりは楽な筈だ。 今までの借り、今日で根こそぎ返すぞ!)」 沢田「(井沢さん……特に目標としている訳じゃないけれど、優秀なMF。 だけど、僕は負けない!)」 若島津「(タケシ達が点を入れれば勝てる試合だ。 大会を通しての無失点記録は建てられなかったが、 ……今日の試合、俺が失点をする余地などない)」
[146]森末(仮):2014/03/08(土) 21:01:51 ID:??? いよいよ試合が始まるという中で、因縁の相手とも言うべき両チームの選手たちは火花を散らし合う。 このカンカン照りの天気によるものか、それとも両チームの情熱が伝わってきたのか、 板野は試合が始まる前から熱気を感じて汗ばみながらも、フィールドに目を移す。 板野「(さて、どうしようかな。 今日の試合……まずは誰かに注目をして、どの程度の実力者なのか判断してみたい気はする。 これまでの試合だと対策とかを考えて全体の流れを追うのに集中してたけど、もう戦う事はないしな……。 今後の為にも、誰かの能力を見図ってみようか)」 ☆「能力値を見る選手を1人選んでください」 南葛:井沢、来生、滝、長野、岩見、山森、高杉、石崎、中里、小田、剛田 東邦:反町、沢田、小池、若島津 先に2票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。 ※後半にもう1度能力値を見る事が出来、計2人の選手の能力が判明します。 >>140 乙ありがとうございます。裏のお話については、まあそこまで気を付けてもらわなくても大丈夫です。 あくまでも本線はこれからのJrユース編などですので。 日向の存在の謎や主人公が誰なのかについては、後々判明したりするかもだししなかったりかもだしなのです。
[147]森崎名無しさん:2014/03/08(土) 21:05:20 ID:noHj1XuU 井沢 後半は中里かな、滝も捨てがたいけど。
[148]森崎名無しさん:2014/03/08(土) 21:08:37 ID:gK4r9q9o 来生
[149]森崎名無しさん:2014/03/08(土) 21:10:34 ID:ERpJc+ZY 井沢
[150]森末(仮):2014/03/08(土) 22:32:18 ID:??? >井沢 ===================================================================== 板野「(そうだな、井沢の動きをよく見ておこう)」 こうして板野が南葛キャプテン、井沢の動きに注視をする事を決めていた頃。 フィールドではセンターサークルに東邦学園のFW2人が入り、試合開始の笛を待ち構えていた。 長く続いたこの大会も、いよいよこの試合が最後。観客たちが見守る中……。 ピィーッ!! ワアアアアアアッ!! 試合開始の笛が鳴り響き、観客たちの大歓声が会場を包み込んだのだった。 実況「さァ、始まりました中学サッカー大会決勝! まずは東邦学園のキックオフで試合開始! ボールは……一旦後ろの沢田くんへと戻されています! ゆっくりと溜めを作ってから攻撃を開始するのでしょうか……っとォ!?」 沢田「(まずは相手の出鼻を挫く……!)反町さん!」 反町「おう!」 パシュッ! ダダダッ! バコッ!! 来生「うおっ!?」 井沢「くっ、いきなりきやがったか!(沢田の奴め……意外に大胆な事を!)」 東邦の先制で開始された試合、ボールをもったゲームメイカーである沢田が選択をした攻撃の手段は、 なんと反町と自らの高速ワンツーで一気に中盤を突破するという思い切ったものであった。 攻撃力に絶対の自信を持つ南葛にもしもボールが渡ってしまえば、沢田の抜けた東邦の中盤を突破する事は容易い。 来生と滝の突破力、長野の高さを使ったパワープレイ、井沢と山森のパスによる組み立てと、 流石の小池でもこの数の攻撃に全て対応をするのは不可能だからである。
[151]森末(仮):2014/03/08(土) 22:33:24 ID:??? 北詰「(よし、それでいい。 まずは相手の戦意を削ぐんだ。 沢田と反町の連携ならば並の中学生ならばまず取れん。 辛うじて井沢が触れられるかどうかという程度だろうが……)」 来生「うげ〜っ、ちょろちょろすんなよ〜!!」 長野「(だ、駄目だ……まるでボールが見えない……)」 山森「(なんてパスの鋭さだ……コースを制限する事も出来やしない!)」 井沢「く、くそぉっ!」 しかし、この沢田と反町の『東邦コンビ』を止められる者は南葛の中盤には誰もいなかった。 確かにボールを奪われては一気に攻め立てられ、東邦は一気にピンチを招いてしまうだろう。 だが、そもそもとしてその止められる――という事自体がありえない。 昨日のふらの戦でも猛威を振るった彼らの連携が南葛の中盤を切り裂けるだけのものである事は予め想像がついており、 だからこそ沢田達は思い切ってこの速攻をする事が出来たのだ。 実況「あ〜っ! 駄目だ、南葛止められない! 東邦の速攻を前に、中盤は崩壊寸前です! そのまま沢田くんと反町くんは一気にゴール前へ! これはいきなり先取点が生まれるか〜!?」 反町「よし、このまま一気に行くぞ!」 沢田「はい! 反町さん、これで決めてください!」 そして、南葛はなすすべもなくこのまま東邦に先取点を決められてしまう――かのように見えた。 シュタタタタタッ バシィッ!! 中里「(中の里が奥義――縮地法!!)」 反町「なっ、なにィ!?」 沢田「えぇっ!?」 彼らは知らなかった。南葛の最終ラインには、今まで実力を隠していた選手が文字通り隠れていた事を。 錘を外し、持ち前のスピードを最大限に生かせるようになった忍者の末裔――中里正人。 彼の持つパスカット能力の前には、沢田達の東邦コンビも決して分のいい勝負であるとは言えないという事を。
[152]森末(仮):2014/03/08(土) 22:34:25 ID:??? ワアアアアアアアアアアアアッ!? 実況「いや、止めた! 止めました!! なんとここに来て、伏兵の中里くんが沢田くんたちのワンツーをカット! 正に値千金のファインプレーです!」 松山「! 凄い……今の、どこから来たんだ? さっきまでサイドにいた筈なのに」 三杉「(……まぐれ、には見えなかったな。 だが今まで彼の動きは決して目立たないものの筈だったというのに、どうして?)」 板野「(井沢、動きは悪くなかったけど……やっぱ地味だなぁ)」←井沢に注視してる 片桐「ほう……中里、ですか」 見上「(動きだしが既に中学生離れ……いや、高校生でもあれだけ素早いスタートを切れる選手はいないだろう。 ヤマ勘で動いた……? にしては綺麗にカットをし過ぎている。 ……まだワンプレイだけでは判断は出来ないな)」 この中里の動きを見て驚いたのは観戦をしていたサッカー通の者達である。 ここまでの試合では殆ど活躍を見せず、精々がボールのフォローとスペースを埋める役割くらいしかしてこなかった中里。 それがまさか、守備には定評のある井沢ですらカット出来なかった沢田達のパスワークを止めてみせたのだから、驚いても仕方ないだろう。 一方で当の中里と言えば、自身に注目が集まっている事に少しの居心地の悪さを感じていたのだが……。 中里「(否……優勝の為にも拙者は全力を尽くすと誓った! この試合だけは負けられぬ!!)岩見!」 岩見「おう!」 すぐに気を取り直すと、前方の岩見に向けてパス。 岩見はそれを滝へと繋げると、ボールをもった滝は一気にサイドを駆け上がり得意のサイドアタックを見せる。 実況「さァ〜、攻守逆転! ボールは岩見くんから滝くんへと渡りました! 滝くん、ぐんぐんと速度を上げて右サイドを駆け上がる! 東邦、慌ててプレスをかけに行きますが……」 滝「あらよっと」 島野「は、速い……」 小池「ふっ、この東邦学園キャプテン小池秀人様はそう簡単に抜かれはせんぞ! ってあらぁ!?」 滝「(喋ってる暇ありゃさっさと詰めればいいもんを……)」
[153]森末(仮):2014/03/08(土) 22:35:30 ID:??? そしてこの滝の突破は誰にも止められなかった。 サイドアタックだけの一芸で小学生時代からそのスタイルを追求してきた滝。 そのドリブルスピードとクロスの精度は一級品であり、それらは王者・南葛の攻撃の起点なのである。 むざむざと安易にボールを奪われるような事はなく、一気にサイドを突破した滝はそのままセンタリング。 これにはゴール前に陣取っていた長野が合わせ、来生にボールを落とそうとするのだが……。 長野「よし、貰った……えっ!」 若島津「何が貰っただ、ザコが!!」 バッキャアアアアアアアアアアアアアンッ!! 長野「ぐわああああああああああっ!?」 滝「なっ、長野ー!?」 井沢「(……流石に若島津を相手に空中戦は分が悪かったか)」 しかし、長野がボールを落とすよりも早くこのボールは若島津がクリアー。 空手の浴びせ蹴りを使ったそのクリアーの余波で、ボール越しに長野は大きく吹き飛ばされ絶叫。 クロスを上げた滝は長野の安否を気遣い悲鳴を上げ、井沢は改めて若島津が守るゴールの堅さを思い知る。 実況「駄目だー! やはり若島津くんが守るゴールはそうそう簡単に奪えない! これまでポストプレイでアシストを遂げてきた長野くんですが、容易く吹き飛ばされてしまいました! 南葛、攻撃失敗です!」 見上「板野を始めとして、私が想定しているFWは軒並み上背が低い。 アクセントをつける意味でも、長野はある程度構想にはあったのだが……」 片桐「国内ならともかく……世界レベルでは、やはり厳しいでしょうか」 見上「若島津の競り合い強さが尋常でない、というのはあるがな。 ただあの程度の高さならば……立花兄弟でも出せる」 片桐「(わざわざ他に特徴のない長野を入れる事はないという事か)」
[154]森末(仮):2014/03/08(土) 22:36:52 ID:??? こうして悪い大人たちが選手たちの評価をしている中、 お互いに一度ずつ攻撃に失敗をした両チームは……しばらく互いに拮抗をした勝負をする事となる。 何度かゴール前まで行き、シュートチャンスを作る自体は可能だったのだが……。 反町「いけェッ!」 中里「(ニンニン!)」 石崎「点をやってたまるかってんだ!」 高杉「南葛DFを舐めるなよ!」 南葛の守備陣――GKの剛田、そして小田という弱点は持つものの、そこはこれまでの大会で主力として戦ってきた石崎と高杉でカバー。 更にはこの試合全力を賭してプレイをする中里はあまりにも強大であり、反町はここまで一本もゴールまで届かせる事が出来ず。 滝「(ポストプレイは無理だ! 多少不利でも直接来生に打たせるしかねぇか?)それっ、来生!」 来生「ヒャッホー! 待ってましたァ! これが南葛の点取り屋、来生哲平様のボレーシュー……」 若島津「ザコは引っ込んでいろと言った!」 バキャアアアアアアアンッ!! 来生「ぎええええええっ!?」 東邦の守護神、若島津の守るゴールはやはり固く、 南葛はストライカーである来生ですらゴールを割れずにどうにも攻めあぐねてしまう。
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0ch BBS 2007-01-24