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【高みを目指して】鈴仙奮闘記16【どこまでも】
[474]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/04/13(日) 21:59:48 ID:2+NqAup6 若島津「俺は――自分の力を試したかった。 そしてはそれは今までのような武芸では無くサッカーで。 先の試合で弱さを実感した俺が、貴女の導きを受けてどれほどまで強くなったのか。 それを試したかったのだ。 そして……俺の眼鏡に叶いかつ、GKが不在のチームと言えば……ここしかなかった」 諏訪子「ちょっ、それで私らが丹精込めて作った若林くんロボを破壊したってのかい? そうなら、素直に話してくれれば何とでも手は打ったのにさ。 ――流石に、それだけが理由ならちょっと祟るよ……?」 諏訪子は一見暢気そうな風に見えるが――こう見えて非常にねちっこい性格である。 神奈子の指示を受けてとはいえ、自分の持てる呪術や奇跡の類を注ぎ込んで創り出した傑作を 粉々にされた事について、諏訪子は若島津を酷く恨んでいた。 ――それこそ、祟ってしまわんばかりに。 若島津は、そんな諏訪子の恨みがましい目線を受けて……高らかに、こう宣言した。 若島津「俺は――若林源三や森崎有三の噛ませ犬じゃない!!」 ――場の空気が、一時凍りついた。 神奈子「へぇ、面白いねぇ」 諏訪子「いやいや、面白いねぇ……じゃないよこのバ神奈子!? え!? 何ソレ!? 逆恨み!? 逆恨みで私達の数カ月の努力が破壊されたの!? いやいやいや、可笑しいでしょそれ!? というか噛ませ犬じゃないって証明するならサッカーで勝とうよ!? 馬鹿じゃないの!? 祟られたいの!?」 そして、凍りついた空気を破ったのは……これまでの不機嫌さを忘れてニヤリと笑う神奈子と、 これまでの不機嫌さを引き継いでまくしたてる諏訪子の声だった。そして諏訪子は正論を語っているだけだった。
[475]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/04/13(日) 22:00:53 ID:2+NqAup6 神奈子「――まぁまぁ、そう怒るな諏訪子。 話を聞けば…そして、先の実力を見れば、 この若島津君もまた、若林源三に負けぬ実力者。 外来人の彼なら、名簿も上手く誤魔化せるだろうし、良いじゃないか」 諏訪子「アンタってば……数千年前から思ってたけど、とことん前向きだねぇ…」 神奈子「そういうアンタは、昔から根に持ち過ぎるのよ。感情に囚われて、合理的かつ効率的な手段を取るのを躊躇っちゃいけない。 ここは、彼を呪殺する事よりも、若林君の穴を埋めて貰う方がより効率的じゃないか」 諏訪子「それは、そうだけどさ……」 ――そして、神奈子の提案する次善策もまた正論だった。 諏訪子は不機嫌さを隠さずに若島津を睨んで「よろしく」とだけ言うと、そのまま研究室を去っていった。 神奈子「やれやれ、アイツも賢いが気難しいヤツだよ。 ……あっ、そうだ!」 華扇「私は入りませんよ。 ……そもそも、若島津を貴女のチームに入れる事自体、 限り無く黒に近いグレー――というより、黒そのものなんですから。 私が入る事などもっての外です」 神奈子「う〜む。 【大会出場者は、4月末提出の名簿にある者だけとする】っていうルールは面倒ねぇ…」 そして神奈子は全く恥じることも無く華扇を勧誘して断られるも……それも気にせずに楽しげな様子で、 早々に研究所を立ち去る。 ――うず高く積もった御柱と、その残骸にも目に暮れずに。 華扇「若島津よ……焦る気持ちは分かりますが、貴方の実力はまだ未熟。 貴方は、敗北を経験しても再び這いあがれますか?」 若島津「愚問だ、当然這い上がる。 そうでなくては、俺が俺で無くなる」 若林源三の代役として、守矢みらくるずのピッチを守る事となった若島津。 数々の修羅場を乗り越えて人ならざる力を得た彼の姿は――「鬼」と形容するに相応しかった。 *守矢みらくるずが強化されました? *若島津健が守矢みらくるずに加入しました。
[476]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/04/13(日) 22:04:19 ID:2+NqAup6 ☆紅魔スカーレットムーンズの場合☆ 〜紅魔館・特設サッカーコート〜 昼でも日光が当たらず、雨天時でも雨が当たらないようドーム式となっている紅魔館の特設サッカーコートにおいても、 大会前だからこそと紅帝達の一軍は真夜中から真昼まで練習を繰り返す。 先日の永遠亭ルナティックスとの試合――そして敗北は彼女達の士気を俄かに高揚させ。 紅魔スカーレットムーンズの選手達もまた、急造ではあるが新たな力を身につけようとしていた。 咲夜「(この前の試合では、私は器用貧乏な活躍しか出来なかった! お嬢様の恥とならぬよう、精進しなくては!) ――行くわよ、「幻惑ミスディレクション」!!」 タッ! …ススッ、ズザアアアアアアアアアアアアアッ! バチィイイイッ!! 美鈴「ふ、ふえ〜ん!? 折角の私の必殺ドリブルが〜!?」 パチュリー「そうよ小悪魔、このまま軸足を自然に持っていって……」 小悪魔「こ、こうですかパチュリー様!?」 タタタッ……クイッ、スタッ! パチュリー「そうそう。 それなら、まぁ…「やや華麗なドリブル」として、試合でも使い物になりそうね。 (そして鈴仙の協力により私が得た大魔法――「フォトシンセシス」にも未だ欠点があるとはいえ、 少しずつ、慣れていかないとね)」 フラン「お、お姉様!」 バシュッ、バシュッ! レミリア「そうよフラン! パスは相手の事を考えて始めて上手く通す事が出来る! 大丈夫、貴女にも出来る筈よ!」
[477]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/04/13(日) 22:05:19 ID:2+NqAup6 フラン「う、うんっ! ――でも私は決めたいな、お姉様……「アレ」の練習もしようよ〜」 レミリア「「トランシルヴァニア」か……。 そうね、やってみましょうか」 陸「――って、朕を忘れちゃ駄目アルよ! くらえい、「襲爪雷斬脚」!!」 バシュッ! ……グワアアアアッ! バチイイイイイッ!! レミリア「…あら、居たのね、中国」 陸「そ、それが止められた後に言うセリフアルか!? 何なら、「ダイレクトレッドサン」や「バイシクルレッドサン」でも良いアルよ! 今の朕の飛び出しなら……三回に一回くらいは負ける気がしないアル!」 レミリア「分かってる、わかってる。 アンタも頼りにしてるわよ、中国。 …どうやら、パンチングも割と様になって来たようだしね」 …咲夜は得意のタックルを中心に鍛えて、美鈴はGKを諦めてSBとしての能力を追及し。 小悪魔がパス以外の技術も磨きつつ、パチュリーは自身がフルタイムで出場出来る手段を、魔法に見出そうとしていた。 そして陸も本格的GKとしての道を歩む中で――レミリアとフランも、姉妹ならではのコンビプレイに磨きを掛ける。 レミリア「(霊夢をギャフンと言わせるのは勿論として……鈴仙。 私には貴女にも借りがあるわ。 紅帝として、この借りは必ず返さなくてはならない。 ――だから、決勝までには会いましょう、永遠亭ルナティックスよ)」 *紅魔スカーレットムーンズが強化されました。
[478]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/04/13(日) 22:06:33 ID:2+NqAup6 ☆聖徳ホウリューズの場合☆ 〜仙界〜 岬「成程。 あの人の狙いは――これだったのか」 岬はもはや日課となったランニングをこなした上で、チームの最終調整を見て……漸く、 彼を連れ去った聖徳道士――豊聡耳神子の狙いを悟っていた。 神子「それに早々に気付くとは……君はやはり、私の補佐をさせるに相応しい人物だったわね。 屠自古にしても布都にしても、優秀だけど頭が堅いから。 優秀かつ気回りの効く人物が丁度必要だったのよ」 岬「…ありがとうございます、道士」 神子「――とりあえず、本大会の目標は予選突破だけど……ひょっとしたら、大会優勝も行けるかもね」 岬「…いや、それは厳しいかもしれませんよ。 なにせ「彼ら」はともかく僕たちは、練習期間が少々短すぎた」 神子「――それもそうね。 でも、まぁ……私達は、今大会においては「メッセージ」を発する事が大事だしね。 邪悪な妖怪により封じ込められし人間達に贈る――とびっきりの、「人間賛歌」を」 岬「フフ……(何が「人間賛歌」さ。 この人は端から、自分以外の人間は皆、自分よりも劣っていると確信している癖に。 だけど、僕が仕えるには――こうした人物の方が相応しい。 丁度、全盛期の翼君のように)」 岬と神子は、この半年間の「政治活動」にて…互いに互いを信頼しないまでも、 優秀な利害関係人として捉えるようになっていた。そして彼らは、自身のプランに対して絶対の自身を持っていた。 神子はその後に布都を呼びつけて、特注のマントを持ってこさせる。
[479]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/04/13(日) 22:08:09 ID:2+NqAup6 布都「冠位十二階の最上位。 「大徳」を表す見事な紫の召し物ですぞ、太子様」 神子「ええ、ありがとう神子。 ――それでは」 布都から仰々しくマントを受け取った神子は颯爽とそれを羽織り。 岬や布都を始めとする臣下と――外界から寄せ集めた「助っ人達」に向かって、こう宣言をした。 神子「――さあ、皆の者! 戯れは終わりじゃ! 堕落した幻想郷を救えるのは、もはや「道」を極めし君達しかいない。 今こそ! 妖怪でも、神々でも無い――「人間」種族の力を見せつける時だ! 我らは一人一人では葦のように細く頼りないが、しかし集まる事で太い大木をもたたき折る事が出来る! さあ、立ちあがろうじゃないか! 私達「幻想郷維新の会」……じゃなくて、聖徳ホウリューズなら! この世界を変える事が出来る! ウィー・キャン・チェンジだ!!」 ホウリューズメンバー「ワアアアアアアアアアアアアアア!!」「みーこ! みーこ! みーこ! みーこ!」 ……幻想郷を、妖怪から人間の手に取り戻し、失われていた人間の尊厳を復活させる。 これが、神子がこうまでして政治活動に走る表向きの理由。 しかし、聡明な岬には彼女の真の野望は手に取るように明白だった。 岬「(幻想郷を人間の物にする。そうしたら人間の中で最も優れた人物を、「為政者」にしなくてはならない。 となると、後は……考えるまでもないか。 ――僕は、ただ黙って利権という甘い蜜を頂くのみさ)」 *聖徳ホウリューズは強化されていません。 *岬と神子の関係、岬→(利害関係人)←神子 が明らかになりました。
[480]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/04/13(日) 22:09:45 ID:2+NqAup6 ☆博麗連合の場合☆ 〜博麗神社・境内〜 森崎「(よしよし、俺の派閥員も大分増えてきたな。 中里と魔理沙の奴は元々仲が良いから良いとしても…)」 大会前最後の練習という事で、博麗連合のチームメンバーがほぼ勢ぞろいした中、 森崎は霊夢の定位置であるお賽銭箱前にどっかりと座って満足そうに成果を確認していた。 小町「(森崎が「ポストプレイ」を教えてくれたお陰で、私の負担もグンと減ったしねぇ。 しかもアシストを稼げて活躍度も増えたし、一石二鳥だ)――それっ、「宵越しポストプレイ」だ!」 ポムッ…ポーンッ! 森崎「(小町の奴は……あいつの性格と特徴にピッタリだったポストプレイヤーに転向させた事で、 何もしなくても勝手にメキメキ伸びてくれやがった。 元々決定力もそこそこはあったから、長野の奴より余程使えそうだぜ)」 衣玖「あ、あの……総領娘様? 私は今日、「定時退庁日」なのですが…?」 天子「何いきなり権利主張して来てる訳? いいじゃん別に、現に今は登庁してないんだし!」 中里「衣玖殿のパスは非常に良いパスでゴザル。 拙者としても、居てくれれば有難いでゴザルよ」 衣玖「くうっ……(森崎さんに弱みを握られたせいで、私の業務負担は鰻昇りじゃないですか!? 「メンタルヘルス相談窓口」ってどこだったかなぁ……?)」 森崎「(衣玖さんは、こっそり「羽衣婚活(※)」をしようとしていたシーンを盗撮したお陰で、今じゃあ俺のイエスマンだ。 それだけじゃなく、パスもまあ上手いから――居て損になる事はないしな)」 (※身に纏う羽衣をわざと地上に取り残し、それを拾った人間の元にパラサ…結婚して同居するというもの)
[481]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/04/13(日) 22:11:22 ID:2+NqAup6 アリス「あっ、森崎お疲れ様! よ、良かったらクッキー焼いてきたんだけど…食べる?」 森崎「いや、練習しろよ」 アリス「そ、そうよね! よしっ、今日は……っと」 森崎「(アリスの奴は分かりやすいから御しやすい。 適当に友達面してたら勝手に懐いてくれるから楽だったな。 そして――)」 萃香「お待たせ! アイスティーしか無かったんだけど良いかな?」 森崎「いや…お前も練習しようぜ(このチームの第1GK――いや、俺は自分が第1GKと思っているが――である伊吹萃香さん。 危ういシーンもあったが……彼女に認められたのは成功だったな。 お陰で、俺の一対一の能力も大分安定してきた)」 萃香「それもそっか。 んじゃ森崎、アンタも夜練で大変だろうけど、無理はしなさんなよ!」 森崎「おう、萃香さんも楽勝試合のGKは宜しく頼むぜ。 この俺様の引き立て役としてな!」 萃香「ハハハッ、私はアンタのそういう所が好きだよ! その弱っちいくせに、決してそれを認めようとしない度胸と意固地さ! それがでも実際に、今の強さに繋がっているんだから、アンタは大物だな」 森崎「フッ、上から目線で語れるのも今の内だぜ? この俺が大会で得点王・アシスト王・最優秀GKを総ナメするまでのな」 萃香「おう、そうだったそうだった。 んじゃ、期待してるよ森崎! もしもその言葉が嘘だったら――攫いに行くけど」 森崎「フフ……(やっぱり、最優秀GKだけにしとけば良かった……)」 森崎が、こうして自分の力で広げて行った交友関係(一部主従関係も混じっているが)を確かめつつある中、 この場に居ない博麗連合の選手もいた。 ――そう、博麗霊夢と霧雨魔理沙である。 霊夢は「異変解決」を、魔理沙は「新技開発」を理由に別行動を取っていた。
[482]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/04/13(日) 22:12:48 ID:2+NqAup6 森崎「(霊夢の奴は……まぁ良いとしても、魔理沙の奴が少し不安だな。 まぁ良いか)」 ――と、森崎が二人に想いを馳せている内に。 霊夢「ただいまー」 魔理沙「……遅れてすまん」 アリス「あっ、ちょっと魔理沙!? それに霊夢! 今までどこ行ってたのよ!?」 天子「でも、思ったよりも速かったじゃないの? 普通ならまだつかない時間よ?」 霊夢と魔理沙の二人が、神社の境内に入って来る。 二人の表情は対照的で、霊夢が一仕事終えた後の充実感を得ているのに対し、 魔理沙の方の表情は、未だ浮かばれない様子だった。 森崎「(魔理沙の方は……どうやら、必殺シュートの「もう少し」が完成しなかったようだな。 そして霊夢――何だ、あの右手にぶら下げてるカゴは? よく見ると少し揺れている…生き物が入っているのか?)」 観察眼に優れる森崎は早速に魔理沙の表情の真意を看破し、 霊夢の持つお洒落な籠に興味を惹かれていた。
[483]森崎名無しさん:2014/04/13(日) 22:16:37 ID:??? 羽衣婚活ワロタwww
[484]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/04/13(日) 22:17:36 ID:2+NqAup6 魔理沙「……ああ、ちょっとだけ最後の〆に難儀してな。 今日はもう諦めて、チームワークを確認しようと思ったんだ」 果たして魔理沙の表情の真意は、森崎の予測する通りだった。 しかし、流石の森崎も、霊夢の表情の真意と――その籠の中に「誰」が入っているのかまでは、思いつく事が出来なかった。 霊夢は、得意気な表情を見せて、籠の側面についていたおもちゃの扉を開けて――。 霊夢「これ、拾ったんだけど――どうかな、ウチの選手として使ってみない? ルールの方は、まぁ……紫がきっと上手いことしてくれるし」 ???「ちょ、ちょっと!? 持ちあげた状態で扉開けないでよ〜! 怖いじゃない!?」 森崎「は――ハァ、人間!? それも、身長十数センチの……!?」 霊夢「こいつ、私のお祓い棒とかにちょっかいかけてた奴のボスで、名前は…なんだっけ」 針妙丸「私の名前は、「少名 針妙丸(すくな しんみょうまる)」……って! ちょっと待ってよ!? 私の人権はどうなってるのよ〜!? ああ、打ち出の小づちの力さえあれば〜〜〜〜!?」 ……霊夢は何の気も無しに、異変解決で得た「新助っ人」をチームに加入させようと提案してきたのだった。 森崎「(なんだか、五月蠅くて空気が読め無さそうなヤツだな……。 ――大丈夫なのか?)」 そして最初は小人の存在に驚いていた森崎は……早くもその新助っ人とやらの能力や性格、与し易さを品定めしている。 この辺りの打算的な切り替えの速さは、森崎の長所だった。 *博麗連合が強化されました。 *少名針妙丸が博麗連合に加入しました。
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0ch BBS 2007-01-24