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【イタリアJrは】俺inキャプ森6【弱いはず】
[579]森崎名無しさん:2015/01/16(金) 02:23:07 ID:??? 乙です ・・・アルヘンは実質天パのワンマンチームなように見えてアシスト役のパスカルと ガルバンという壁がいないのは大きい あいてのフィニッシャーは天パだけだし点の取り合いでかなり余裕が持てる まぁ戦えると決まったわけじゃないけどね フランスはまぁいつも通りだろう
[580]森崎名無しさん:2015/01/16(金) 02:41:42 ID:??? 乙乙! 日向に続いてまさか奴まで来るのかw森崎ももしかしたら……続き楽しみにしてます!
[581]森崎名無しさん:2015/01/16(金) 03:48:08 ID:??? 森崎はもう出たぞ
[582]森崎名無しさん:2015/01/16(金) 16:47:19 ID:??? 翼が敵になるのか?
[583]森崎名無しさん:2015/01/16(金) 17:00:03 ID:??? 若林の脳内w
[584]森崎名無しさん:2015/01/16(金) 22:09:11 ID:??? なるほど、イタリアとアルゼンチンの立場が逆になるんだね。 アイツはまさか…
[585]森崎名無しさん:2015/01/16(金) 23:15:47 ID:??? 翼という分かりやすいスタープレイヤーに価値を見出して 全日本入りしない岬とかはありえそう。 関係ないけどカリオストロはやはり名作
[586]森末(仮):2015/01/17(土) 00:17:41 ID:??? >>579-580 乙ありです。 ================================================================================================= それから数十秒……岬は唖然としたまま、件の男――恐らくは自分と同年代であろう少年を見つめ続けていたのだが、 岬太郎のその最大の長所は誰よりも素早く回転をする頭脳である。 すぐさま平静を取り戻すと、彼は謎の少年の身なり、年齢を即座に分析し自身が知る人物であるかどうかを脳内で整理。 それも芳しくないとなれば、街の草サッカー仲間らこれまでのフランスでの生活で培われた人脈からここまで得た情報で、 かつて自身に会いに来たエル=シド=ピエールのように自分の実力を見定めに来ようとした者かどうか確認しようとするのだが……。 少なくとも彼の脳内ライブラリーの中に、彼の特徴と一致する情報は存在しない。 岬「(旅行者というのはまずない。 僕の名前を知っている段階で、それは無い筈だ。 確かに小学生時代、南葛小で全国大会に優勝をしたけれど……あの時の主役はあくまで若林くんの筈だ。 僕はあくまでもフィールダーとして、若島津から辛うじてゴールを奪えた程度の男、という認識……だから誰も知らない筈。 ならこれまでに渡り歩いてきた土地での友人かと言うと絶対違う。 これだけ特徴のある髪型なら覚えてる筈だ。 それはこの土地――フランスで過ごす日系人だと仮定をしたとしても同様。 ……いくら意識が上の空だったからといって、僕からボールを奪うなんて並大抵の実力じゃない!)」 常に脳内で思考を繰り返し、先手を取って自身が優位に立とうとする岬にとって、 このイレギュラーな『来訪者』の存在は正に青天の霹靂であった。 尚も混乱をし、どう対処をしたものかと躊躇する岬に対し――件の少年は大いに悲しそうに眉を下げ、 それでも奪ったボールを岬以上に華麗にリフティングをしながら口を開く。
[587]森末(仮):2015/01/17(土) 00:19:22 ID:??? ???「……信じられなかったけど、本当に俺の事を覚えてないんだね」 岬「(覚えてない……という事は、やっぱり一度会っているのか? まずい、これだけの実力者と仲たがいになる訳には……) い、いや、そんな事ないよ! ただ、突然の事でビックリして……」 ???「ううん、いいんだ! 岬くんも、石崎くんも……誰も、俺の事を知らない。 ここはそういう世界だって、神様が言っていたから!」 岬「……は?」 ここで少年との接点を失っては未来において岬がサッカー協会にある程度の地位を得た際、 相当の実力者と関係を築けているという大きなアドバンテージを失う事になる。 それだけは避けたい岬だったのだが……不意に彼の口から「神様」、などという一見すれば危な過ぎる発言を聞いて、 いよいよ平静を取り繕う事が不可能となってしまった。 岬「(もしかして……相当"アレ"な人物なのか? この人は)」 ???「だけど、どうしても会っておきたかったんだ……これから岬くんは、Jrユース大会に参加するんだろう?」 岬「(どうするどうするどうする!? 変に関わり合いになると面倒かもしれない……でも、これだけの実力者と関係を持てなくていいのか!? 上手くコントロール出来れば松山以上に使える"友達"になってくれるかも……)」 ???「俺も出来る事なら参加したい……もう一度、ディアスやピエール……それにシュナイダーと戦ってみたかった! ワールドユースでは、一度も戦えなかったからね。 だけど、それは駄目だって……今は出来ないって言われたから、諦めたんだ。 それでも、俺、岬くんを応援したくて……」 岬「(ピエール? 戦った? それに……ワールドユースだって!? 一体何を言ってるんだ彼は!? 本当に"アレ"なのか!? どうする、逃げる!? いやでも追いかけられたらまずいぞ!?)」 逃げるべきか、それともこのまま彼と対話をするべきなのか。 迷いに迷う岬に対して謎の少年は言葉を並べ続けるのだが、当然岬としてはそれどころではない。 完全にパニック状態となり、押し黙る岬だったのだが……。
[588]森末(仮):2015/01/17(土) 00:20:36 ID:??? ???「頑張ってね、岬くん! フランス国際Jrユース大会、必ず優勝してくれ! そしていつかまた……いつかまた、一緒にプレー出来る時を待ってるから!」 大声で――ともすれば絶叫とも取れる声量で、わざとらしく両手を口にあてて叫ぶ謎の少年。 もしもこれが普通ならば――いつもの岬ならば、どこか照れた様子(勿論演技)ながらその声に応える。 或いはこのように相当"アレ"そうな人物に大声で話しかけられれば、全速力で逃げていただろう。 だが、この時の岬の反応はそれらとは違った。 岬「う……うん! 頑張るよ! 絶対に、優勝してみせる!」 ???「うん、その意気だ! 大丈夫、岬くんに若林くん……それに皆の力を合わせれば、絶対に優勝出来るよ!」 それはまさに反射のように岬の口から出てきた言葉だった。 自分の頭が、少年の言葉を脳内でよく理解してから適切と思われる返答をするいつもの受け答えではなく。 ただ、少年の言葉に対して頭が理解をしてからではなく心が――否、"魂"が先に反応を示して答えた。 少年のまじりっけの無い満面の笑みと素直で純朴な声援を受けて、岬太郎はただそう反応する以外になかったのである。 岬「!?(い、今……僕はなんて……!?)」 ???「それじゃあ、またね岬くん!」
[589]森末(仮):2015/01/17(土) 00:21:50 ID:??? やがて我に返り、自身の反応に自ら驚く岬を尻目に、 少年はニコッとこれまたわざとらしすぎる程に清々しい笑みを浮かべてそのまま立ち去って行った。 後に残ったのは茫然とする岬に、転々と転がる少年が置いて行った"トモダチ"。 しばらく呆けていた岬だったが……それでもようやく転がるボールを回収すると、 改めて少年が去って行った方角を見つめ、物思いに耽る。 岬「(一体……一体、なんだったんだ……? 初対面の相手に頭で考える前に先に言葉が口から出るなんて、今まで無かった事なのに……。 それに……これは……この気持ちは……?)」 ボールを持ちながら、不意に岬が瞳を閉じれば……。 その瞼に映るのは、つい先ほどまでそこにいた謎の少年の快活な笑み。 笑顔を得意な顔であると自負する岬から見ても、それはあまりにもわざとらしすぎたものだったのだが……。 それでもそれは、何故か深く深く、岬の心に刻まれてしまっていた。 しかも悪印象ではなく、好印象として。 あの笑顔を見るだけで、気持ちが嬉しくなる。 共に笑いあいながら、サッカーをプレイしたい。 それは遠い昔、岬がまだ利己主義に目覚める前――本当に純粋にサッカーを楽しんでいた頃に、置いてきた筈の感情。 この世界では……少なくとも、このフランスに移り住んだ頃には既に、その感情は失くしてしまっていた筈である。 それを思い出させた――否、「本来あるべき岬太郎」に近づけたのは、間違いなくあの少年の笑顔。 一体あの少年は何者なのか……そして、自分の心に一体何が起こってしまったのか。 岬がそれを知る事になるのは、まだ先の事である。
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0ch BBS 2007-01-24