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【ロリコン】鈴仙奮闘記20【黄金期】
[793]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/09/10(水) 00:18:07 ID:??? だが、彼らの認識は、残念ながら大きく間違っていたと言わざるを得ない。 何故なら……と、説明に移る前に、二点目の不可解な点に移る事とする。 二点目にして、最大の不可解な点。それは―――。 日向「何機居ようが同じだ……! 食らえハエ共! これが俺の――『ワイルド・ネオタイガーショット』だ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!!!」 グワアアアアアアアアアアアッ……!! バッ……ゴォオオオオオオオオオオオオオオン……!! ドギュルルルルルッ! バリドゴグシャアアアアアッ!! バキッ! メキメキ…!! ドォオオオオオオオオオオオッ……ンン!! ――猛禽の群れは、何故、自らが虎の恰好の餌である事すら知らずに、 野生の虎が支配する縄張りへと、無謀にも立ち入ったのか、という事だった。 〜3日目午後・固定イベント〜 【邪仙と虎】 *** 夢美「お疲れ様、社長。 相変わらずバケモノ染みたシュートね」 日向「戦闘機を……しかも、その精密な構造故に壊れやすいステルス機を破壊する程度で褒められても、ちっとも嬉しくないな。 世界にはカウンターシュートで生じる摩擦熱と波動で、既に幻想種と化した筈の竜族を召喚するDFや、 摂氏1万度相当の熱量をシュートにぶつけ、プロミネンス現象を発生させるFWが居る。 ――最も、破壊効率に掛けては俺も他の奴に負けている自信は無いがな」 数百もの戦闘機を一人で撃墜させて疲労したのだろう、 日向小次郎は額の汗をぬぐいながら手下(タケシ)に用意させた、キンキンに冷えたコーラを一気に呷る。 草が焼けこげ鉄が燃える臭いが漂う高原は、日向の実力によって再び元の静謐さを取り戻していた。
[794]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/09/10(水) 00:21:48 ID:??? 永琳「……私の出番って、ひょっとしたら無かったんじゃないかしら?」 そして、そこに永琳は居た。 鈴仙が雑魚妖怪チームとの試合に挑んだ夜、彼女たちは遥々中東の地へと向かっていた。 夢美「最初は、ここまで来てもらうつもりも無かったんだけどね。 ただ、私達の計画――『プロジェクト・カウンターハクレイ』の妨害に噛んでいたのが、 八雲紫では無く……例の、聖徳太子一派だったと発見した以上。 こうして直接、奴らの資金源を潰しておく必要が出て来たという訳よ」 ――元々永琳が呼ばれた理由は、こうした血生臭い話では無かった。 夢美がかつて語ったように、永琳の助力は、 あくまで何者かによる破壊工作を受けた組織の立て直しと言う事務的なもの。 遥々中東の地にまで赴くべき用事では決してなかったのだが…… 聖徳太子一派――即ち、神子の一派が絡んでいる問題と判明した事で、事情は変わった。 ちゆり「聖徳太子一派は、ある意味じゃあ八雲紫よりも怖いんだぜ。 奴らは最初、金も力も人脈もまるで無い烏合の衆だと思ったが……。 それゆえに、やって来る破壊工作がエグいっていうか、しっかりと考えられてるっていうか。 で、そんな奴らが金や力や人脈を持っちまったらどうなるか……。 きっと、私達の計画なんぞゴリ押しでつぶした上に、幻想郷を自分らの都合の良いように変えて来るに違いないぜ。 私らは、そこまでラディカルな事は求めてないってのに」 永琳「――で、やる事が私達精鋭部隊による資金源の根絶、っていう訳ね。 ……こっちもこっちで、やってる事がチンケというか」 夢美「しょうが無いでしょう? 精々が一企業であり、私兵にも限度がある上練度も低い私達の軍団が、 国内財閥を一手に総べる、アラブの金満武器商人相手に勝てる訳が無い。 とならば、すべき事は――暗殺よ」 永琳「……言っておくけれど。 私は、姫を守る為以外では人の命を奪わない。 私がする事は、精々がターゲットの「洗脳」の解除まで。 殺しはしないわ」
[795]森崎名無しさん:2014/09/10(水) 00:22:13 ID:??? この日向さん人間やめてますね
[796]森崎名無しさん:2014/09/10(水) 00:24:07 ID:??? 元からキャプ翼には人間やめてるのちらほらいたからね
[797]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/09/10(水) 00:25:07 ID:??? ――永琳たちの遠征目標は、神子の一派に結託しようとしている、とあるアラブの資産家の無力化。 神子の一派は、幻想郷でつまらない稼業をして小銭を稼ぎ……そうして八雲紫の警戒を薄めながら、 外界にて密かに暗躍を続けた結果――あまりに莫大なバックアップを得る事となったのだ。 そして、それを受けた日向は、まず先に第三極たる神子の一派を潰す事に決意。 プロジェクト・カウンターハクレイの一翼を担う永琳もまた、彼らに同行する事となったというのが、事の顛末である。 日向「結果が出れば、何でも構わん」 夢美と永琳の口論を受けて、日向はぶっきらぼうにそう呟く。 結果が出れば構わない……それが彼らに課された使命の全てだった為、その発言は正確だった。 夢美「……社長の言う通りね。 私達の戦いは、あくまで幻想郷を揺るがしはすれども、 破壊するまでになってはならない。 第三極の存在が、ここまで巨大な物となってしまえば、その戦いの軸が大きく不安定になってしまう。 今まで気付けなかった私達のミスもあるけれど。 だからこそ……今、彼女たちの企みは止めなくてはならない」 科学が絡まずとも聡明な夢美は、今回の作戦の成否が、神子の一派の台頭。 そして、それによる望まぬ混沌を防ぐための大一番であると読んでいた。 ――そして、その考えは間の悪い事に……敵の方としても同じ認識だったようだ。 青娥「あら……。 私の作った?屍《キョンシー》に、おじ様が作って下さった飛行機が一遍に瓦礫の山に。 これはちょっとあんまりですわ、虎の王子様」
[798]森崎名無しさん:2014/09/10(水) 00:26:48 ID:??? >とあるアラブの資産家の無力化 ヒドラェ…
[799]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/09/10(水) 00:27:14 ID:??? まるで死臭の如くむせ返る硝煙の中。青く透き通る黒髪に、空のように薄い羽衣を纏った美しい女性の名は霍青娥。 豊聡耳神子に道教の秘術を伝えた張本人にして、古来より名を轟かせる邪仙は、 まるで天界から降りて来た天使かと錯覚してしまうほど清楚な笑みを浮かべながら、可愛らしく拗ねてみせる。 日向「来たな……邪仙とやら。 ボケた金満豚を口説き落とす遊びは楽しかったか」 青娥「あら……。 おじ様の事を豚だなんて。 なんと酷い殿方なのでしょう」 ちゆり「一機あたり1億二千万ドル(日本円で約140億円)の飛行機100台、 そのおじ様とやらの名義で勝手に買い上げといて、良く言うぜ」 日向の人を殺すような視線も、ちゆりのあきれたような声も、霍青娥の眼には耳には届かない。 仙人でありながらその力を享楽の為に使う彼女にとって、自分にとってつまらない物は全く興味が無かった。 夢美「成程。 どうにもこうにも事を大きく荒立てた元凶というのは、 この邪仙だった……と、言うわけね。 聖徳太子も、幻想郷でさぞビックリしてるんじゃないかしら? 自分の家来だか師匠だか分からない人物が、まさか人類史上最大の石油王にして武器商人 ――ユブンタイ家を手中にしていると知ったら」 最後に夢美がそう皮肉を言ってみせた後、暫くの沈黙が訪れる。 青娥「……それだけかしら、言いたいことは」 そして、その沈黙を十分に味わった青娥は――ここで漸く心底楽しげな笑顔を浮かべて告げる。 その笑顔は、先程の天使のような無垢な微笑みでは無く、自らの力を誇示できる事に喜びを感じる邪仙らしい、まさしく邪なる嗤いだった。 青娥「……それなら……道士様の面白い計画を、貴女達に邪魔される訳にはいかないわね。 さぁ――まだ、動けるでしょう? 私の可愛い…空飛ぶキョンシー達!!」 ゴゴゴゴゴ……ギィッ、ガシィイイイイッ……! ウィーン……! ブウウッ………ウウウウン!! ガタガタガタ………!
[800]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/09/10(水) 00:29:03 ID:??? ――彼女から発せられる冥の波動を感じ、再びそのバラバラになった機体を無理やりに結合させていく100余りのラプター。 その動きは、無機質でできた機械でありながら気持ち悪いまでに有機的で、 ぐちゃぐちゃの挽肉がこね上がる様子を想起させる。 やがて、不細工な鳥の形を模した『戦闘機のキョンシー』達は先程と同じように空へと舞い上がり、 今にも爆発しそうなエンジン音を立てながら……日向や永琳へと捨身の特攻を仕掛けていく。 沢田「ひ、ヒィイイイイイイ!! 日向さんバンザーイ!!」 日向「早まるなタケシ。 ダイナマイトを体中に巻き付けるのはまだ早いぞ……!」 グワアアアアアアアアッ…… 日向「『タイガーショット』!」 バギュウウウウウン! ドオン! ……ギィッ、ガシィイイイイッ……! ウィーン……! 日向「……自己蘇生機能持ち、か。 これはウチの便利グッズ部門のアイデアに使えそうだな」 ちゆり「い、いいい、言ってる場合かなんだぜ!? 社長のタイガーショットを食らっても、 あの戦闘機、また破片を磁石みたいにくっつけてまた攻めてくるんだぜ!?」 青娥がその妖術で作り出した戦闘機のキョンシーは、日向のタイガーショットに、 ちゆりの必殺の武器を以てして粉砕しても尚――その破片を再び集めてまた立ち上がる。 無機質であるにも関わらず――否、無機質であるが故にその底なしの復活が恐ろしく、 日向一行は少しずつ押されていた。
[801]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/09/10(水) 00:38:54 ID:??? そして、恐るべき破壊力を持つ日向のシュートが。 ちゆりの必殺の武器が、夢美の人間離れした叡智による正体不明の攻撃が。 その全て通らないとなると、それは即ち――。 夢美「……こんな展開は予想していたけれど。 やっぱり、貴女に貸しを作るのは後が怖くていい気がしないわ」 永琳「……貴女は、人を何だと思っているの。 こんな所にまで私を駆り出した時点で、 正直私は怒っているのだけど。 私には守るべき姫が居るというのに……」 夢美「そこについても謝る。 だから……やっぱり、貴女の力を……貸して欲しい。 貴女の愛する姫君と……そして――『弟子』の為に」 夢美が高いプライドを折ってまで行った懇願は、果たして永琳の心にどこまで響いたかは疑問であるが。 「愛する姫君と弟子の為に」。最後にそう述べた時――永琳の瞳が僅かに変わったような錯覚を夢美は感じた。 無数の戦闘機が接近する中、永琳は退屈そうにかぶりを振ってため息を吐いた。 永琳「……はぁ。 こうなったら、さっさと終わらせるしかないわね」 ――そしてその後。彼女たちは否応なしに思い知らされることとなる。 掲げる宗教の違いなど、心底馬鹿馬鹿しく思えるまでに圧倒的で絶対的な存在が、 今この宇宙に、地球に………今、この場に――『居る』のだという事を。
[802]森崎名無しさん:2014/09/10(水) 00:39:17 ID:??? ここは主人公が颯爽と登場する場面……!?
[803]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/09/10(水) 00:40:42 ID:??? ――と、いったところで今日の更新はここまでです。 アラブの金持ち=ユブンタイという設定は某スレ様の設定を借用させていただきましたが、 多分このスレでヒドラさんが出て来る事は多分ないかと思っておりますので、ほんのフレーバーという感じです。 それでは、皆様、本日もお疲れ様でした。
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0ch BBS 2007-01-24