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第二回鈴仙奮闘記キャラ人気投票
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【ブースターV.S.】鈴仙奮闘記21【ホッパー】
[974]森崎名無しさん:2014/10/08(水) 23:29:54 ID:dDukrl5o B
[975]森崎名無しさん:2014/10/08(水) 23:30:06 ID:Y3euURH6 B
[976]森崎名無しさん:2014/10/08(水) 23:36:55 ID:??? E 敵はゾンビ妖精Eこと藤沢美子で来るわ。だから、矢車への精神攻撃を静観よ
[977]森崎名無しさん:2014/10/08(水) 23:50:28 ID:??? 最近選択肢決定後のネタ選択肢を見るのが楽しいです
[978]森崎名無しさん:2014/10/09(木) 00:07:03 ID:??? つかさはいつ自分が世界の破壊者と受け入れますか?
[979]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/10/09(木) 00:29:52 ID:0w/07wos B:「敵は矢車にボールを預けて来ると思うわ。 だから、中盤は矢車を要注意よ」 鈴仙「……FW陣もそうだけど、お燐も一連のプレーで結構疲れていると思うの。 だから――ここは。 体力の消耗がほぼ無く、更には高い基礎能力を持っていそうな矢車を警戒すべきと思うわ」 慧音「成程。 ……それに考えてみると、我々の中盤は薬師殿が居るにしても3人だ。 数が少ない以上、その穴を補うという意味でも、相手の中盤の要を封じるのは重要かもしれん」 パスカル「仮にリンが攻めて来たとしても、その時はサイド際と相場が決まっている。 敵の行動範囲が限定されている以上、その場でのマークやプレスも十分に機能しそうだからな」 鈴仙「そ、そうよね! という訳で、中盤の師匠、てゐ、そしてパスカル君と――もしかしたら妹紅は。 もしも矢車を軸にボールを回して来たら、即座にカットに向かうようにしましょう!」 *次のキックオフ時の攻撃では、矢車を警戒する事になりました。
[980]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/10/09(木) 00:31:06 ID:??? ……と。 鈴仙達がこうしてひとまずの作戦を立てた頃。 時を同じくして、地霊殿サブタレイニアンローゼスのメンバーもまた集合していた。 さとり「……まだ、やれますね」 こいしの手を借りて立ち上がったさとりは、誰に向けてでも無くそう呟く。 それは自分自身に向けての物だったのかもしれない。 キスメ「…………!」 ヤマメ「当然さ。 ――地上と仲良くってのは私にとっちゃどうでも良いが。 恐ろしい地底の妖怪が、このままポワポワ系の箱入り兎なんかにやられてたまるか」 パルスィ「……やれる、やれないじゃない。 ……妬ましいのよ。 もう、何もかもが……!」 勇儀「戦いってのは、血が垂れ臓物が二、三落っこちてからが本番ってね。 遊ばず戦うと決めた以上、私は多分死ぬまで殺り続ける自信があるな」 さとりの闘志は、元来好戦的で血の気の多い地底の妖怪にも自然に伝播し。 空「もちろんです、さとり様! 今度こそ絶対にフュージョンしてみせます!」 こいし「そーそー。 あのウサギさんの首、絶対に地霊殿のエントランスホールに飾ってやるんだから!」 ――従者達は、さとりが秘める理想を知っている事も相まって、更にその士気を高める。 そして……。 矢車「……」ガサガサガサガサ お燐「お〜いっ。 アンタはまた地べたとキッスかい? みんなが仲良く一致団結しようっていうこんな時にさ。 ――正直、かなり感じ悪いよ」
[981]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/10/09(木) 00:32:29 ID:??? そして、地獄の住民が何よりも忌み嫌う物こそが、こうした一致団結だとか言う馴れ合いだった。 無言で黒い虫のように地べたを這いずり回る矢車は、周囲から明らかに浮いている存在。 そんな彼をあまり快く思わないお燐は、苦々しげな笑顔で矢車を責めるが。 矢車「……仲良く? 一致団結? ……フッ……ハハッ。 ハハハハハハハハハハハハッ!」 矢車は狂ったような哄笑を上げて、それを否定してみせる。 矢車「……俺は地獄の闇から生まれた存在」 矢車は自分に酔った風に、そうお燐に声を掛ける。 矢車「……闇の底には誰の声も届かず。 そして闇は何にも属さない。 そんな眩しい物は、俺には不要だ」 真っ白な髪を掻き揚げて、矢車はそれ以来お燐への興味を失い。 再びため息を吐きながら、独り淋しくフィールドの中央で体育座りを続けるのみとなった。 お燐「(……あー、話して損した。 何なのさあの狂人)」 ――そして、悲しい事にお燐は決して矢車の心情を察しようとはしなかった。 こんな狂人に対して、どうして主人のさとり様は自分を差し置き気に掛けるのか。 そんな風に思いながらお燐はひらひらと手を振りキックオフに備えて去っていくが。
[982]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/10/09(木) 00:33:31 ID:??? 矢車「一致団結……ッ……!?」 ガクンッ! その時、矢車の脳内に何か重い物が入り込む。 それは矢車の心だけでは無くその形をも変えてしまいそうな程に重く、そして熱い。 矢車?「…………俺は。 俺、は………!!(――これは。 『相棒』! まさか、お前なのか……!?)」 手を伸ばしても届かない所にある「何か」と、その何かを求めて何かをしていた自分が居た気がする。 おかしい。 自分は地獄の闇から生まれた住人では無かったのか。 矢車?「た、助けて……あにきぃ……!」 矢車――だと思われた男の口から、そんなか細い声が漏れた事に、 矢車を差し置き盛り上がる地霊殿サブタレイニアンローゼスのメンバーは全く気付かなかった。 ……否。 一人だけは、この変化を始めから知っていた。
[983]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/10/09(木) 00:35:00 ID:??? こいし「……時の流れは単体ではトリガーたりえない。 ――やっぱり、サッカーこそが。 あなたの覚醒には必要だったようね。 ……とはいえ、それにはもう少し時間か、もしくは『きっかけ』が必要そうだけど」 矢車の呼吸は落ち着き始めていた。 彼は再びその猛禽のような鋭い眼光を取り戻しており、その心は闇のように暗い。 そんな矢車の様子を見て安心したこいしは、フッ、と冷たく笑ってから。 こいし「おねえちゃ〜ん。 次のキックオフは結局どうするの? やっぱりここは……?」 ……と、何事も無かったかのように、お燐と同じく集団へと戻っていく。 次のキックオフの作戦を立てる中、ナチュラルにハブられている矢車は意識を取り戻し。 矢車「(……相棒。 お前、まさか……また光を掴みたい、とでも思ってるんじゃあないだろうな。 そう願って、あれだけ残酷に傷つけられたにも関わらず―――)」 ……そう、自身の意識の深層で、半年間眠り続けた『相棒』を案じながら、 いつも通り、立ち上がって大きく溜息を吐き。 矢車は、再び眠りについた影の少年を思い出し、こう独り言ちた。 矢車「――松山。 お前は……光に何を望む? 闇に何を求める……?」
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0ch BBS 2007-01-24