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【燃えて】キャプテン森崎47【ヒーロー】
[315]2 ◆vD5srW.8hU :2015/05/17(日) 13:54:26 ID:/eJy5cNU 次に浮かんだのはイタリアの点取り屋、チェザーレ・ストラット。 かつて彼からハットトリックを奪い、これでもかと絶望と屈辱を与えてきた怨敵。 超モリサキ「(ストラットの野郎も俺から散々ゴールを奪いやがった。だが俺はそれを乗り越えた…)」 ジンクスが悪いとまで評された相手を乗り越えた事を思い出すと、ストラットの顔が消え… 超モリサキの視界を埋め尽くすボールの幻影がまた一部フッと消える。 次に浮かんだのは王者と呼ばれるイタリアの司令塔、マルク・アルシオン。 自分の同類だと一目で分からせる程の征服欲と勝利欲を持ち、それに見合う実力を持っていた怪物。 超モリサキ「(アルシオンはまるでもう一人の俺だった。俺は俺自身にだって勝った事があるんだ…)」 自分の分身とすら感じさせた存在をも倒した事を思い出すと、アルシオンの顔が消え… 超モリサキの視界を埋め尽くすボールの幻影がまた一部フッと消える。 超モリサキ「(強い奴は山ほど居た。見かけ倒しの奴らも沢山居た。俺はどっちにも負けなかった…!)」 それを皮切りにしたのか、今までの強敵たちが次々と浮かんで消えていく。 オランダのクライフォート。ウルグアイの火野とビクトリーノ。 アルゼンチンのディアス。ドイツのフライハイト、ポブルセン、カペロマン。 フランスのピエールとナポレオン。中国の肖。 彼らの顔が浮かんでは消える度にボールの幻影がどんどん減っていく。
[316]2 ◆vD5srW.8hU :2015/05/17(日) 13:56:04 ID:/eJy5cNU 超モリサキ「(それはこいつらも同じだ。俺達は天下のブラジルユースでございって調子に乗っているこいつらも…!)」 ザガロ、サンタマリア、トニーニョ、ネイ、ディウセウ、ジェトーリオ、マウリシオ、リベリオ。 非常識なレベルのシュートラッシュを仕掛けられるブラジルユースと言うチームを構成する精鋭達。 どんなチームでもスタメンを狙え攻撃力を上げられるであろうこの猛者達でさえ超モリサキは恐れない。 超モリサキ「(…俺は誰よりも負けず嫌いだ。だから誰にも負けないんだ。どんな敵にも、味方にも!)」 彼の視界の中のボールの壁は最早通常のツインシュートと大差ない渦に成り下がっていた。 そして今尚も超モリサキの力となり得る存在が、打ち勝ってきたストライカー達が二人居た。 超モリサキ「(日向の野郎には随分苦労させられたが、所詮アイツじゃ世界は獲れない。俺が居る限りな!)」 猛虎・日向小次郎。彼と同じく手段を選ばない、彼以上の弱肉強食主義者。 少年時代から何度も渡り合ってきた日本のエースストライカーは敵に回せば当然恐ろしく、 味方になっても恐ろしいまま頼もしい。だがその日向をも制したのが超モリサキだった。 日向の幻影が残っていた数少ないブレをも完全に消し去り、ただ極端に速いだけのシュートに変えたかに思えた。 そして最後に超モリサキにとって最も太く長く深く、そして捻じれ曲がった縁を分かち合う相手の顔と声が浮かぶ。 翼「これで逆転負けしたら明らかにお前のせいだね」 サッカーの申し子、大空翼。長くは嫌いだが不可欠な味方として、時には憎く恐ろしい絶対的な敵として、 超モリサキに数えきれない程の影響を及ぼした男がほんの20分弱前に残したセリフがくっきりと蘇った。 それは憎まれ口だったのか、遠回しの応援だったのか。二人は恐らく前者だと言うだろう。 超モリサキ「(違えよ…俺のせいで負けるんじゃねえ。俺のお陰で勝つんだよ!)」 翼の顔と声が更なる集中力と闘志をもたらし、最後の見切りを超モリサキにもたらした。
[317]2 ◆vD5srW.8hU :2015/05/17(日) 13:57:44 ID:/eJy5cNU バッ! キュィイイイイイイイイイイイイイッ…!! リーサルツインの軌道がマッハシュートの様にキーパーの目の前で急変化する。 だが超モリサキはその変化が始まる前に飛んでいた。 バシィイイイイイイイイッ!! カルロス・コインブラ『!!!?』 彼が飛んだ方向は完全に合っていた。自分の右上への急変化を正確に読み取っていた。 ギュルギュルギュルギュル…!! それでも回転と直進を止めないボールが超モリサキの身体毎ゴールに飛び込もうとする。 ダムッ! ドサッ… 次の瞬間、超モリサキの全身とボールが地面に落ちていた。ゴールラインの上ピッタリに。 コインブラ「…そ、んな…」 カルロス「く、ぅうっ…!」 ズルリ…
[318]2 ◆vD5srW.8hU :2015/05/17(日) 14:00:34 ID:/eJy5cNU 目の前の光景が信じられないコインブラが、痛恨のあまり顔を歪めたカルロスが、 共に体力も気力も使い果たしたのを証明する様に脚を滑らせて崩れ落ちる。 他の選手達も、観客も、実況も、誰も何も言う事が出来なかった。 スクッ… グッ! 超モリサキ「獲ったぞ…全てを!!」 ォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!! 超モリサキが立ち上がりボールを天高く掲げるまでは。 その瞬間、最早怒号とも悲鳴とも歓声とも判別できない大衆の感情のうねりがスタジアムを揺るがした。 超モリサキガッツ:595→220 超モリサキチーム内支持率:81→83
[319]2 ◆vD5srW.8hU :2015/05/17(日) 14:10:32 ID:/eJy5cNU 超モリサキがセービングを成功させた時点ではまだ試合時間は3分程残っていた。 だが後日サッカー評論家たちは揃って無意味な3分間だったと口を揃えた。 ブラジルユースの選手達は最後まで走り続けた。観客も喉が破れそうな程声援を送った。だがそれだけだった。 奇跡を起こす為の切り札。時間。体力。気力。戦術。闘志。何一つ足りなかった。 ブラジルとて敗れる事はある。それでもブラジルは最強かつ世界一でなくてはならない。 何故か?ブラジルだからだ。まるで謎かけの様な物言いだが、これが伝統的にセレソンに求められる覚悟なのだ。 このブラジルユースはセレソンに相応しい覚悟と実力を持っていた。 その最強かつ世界一である筈のブラジルを打ち破る英雄達が登場した時、ドラマが生まれる。 ピッ、ピッ、ピィイイイイイイイイイイイイイイイ!!!! ブラジルメンバー『ウッ…ウァアアアアアアアア………!』 全日本メンバー『…ァアアアアアアアアアアアアアーーーッ!!』 試合終了を告げる笛が鳴り響いた瞬間、歴史と世界が変わった。 ブラジルユースの選手達が嘆きの呻きと共に崩れ落ち。 全日本ユースの選手達が勝利の雄叫びを心置きなく叫んだ。 1991年4月14日。日本、ワールドユース選手権初優勝。 . TO BE CONCLUDED IN NEXT THREAD… . 続きはこちらです。 . 【優勝】キャプテン森崎48【エンディング】 . http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1431839146/
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0ch BBS 2007-01-24