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【Other】鈴仙奮闘記23【World】
[525]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/11/29(土) 01:05:12 ID:??? ――自分は、鈴仙と同じ道を歩くことはもうできない。 妖夢がそう鈴仙に伝えた時、辺りは静寂に包まれた。 静かに吹き抜ける風が、鈴仙と妖夢の前髪を揺らした。 鈴仙「……どういう、こと」 鈴仙は、何とか言葉を紡ぎだすことができた。しかし、それが精いっぱいだった。 妖夢「最後まで踏ん切りが付かなかったけれど、今日の特訓をやって……決めた。 ――私は。 幽々子様からも、鈴仙からも離れよう……って」 鈴仙「…………」 鈴仙は妖夢の結論を見守る事しかできなかった。 果たして、妖夢が出した結論はある意味鈴仙の予想通りであり。 妖夢「そして、私は決意した。 ――少し前に幻想入りした聖人・豊聡耳神子により発足された新チーム、『ハイパー・カンピオーネ』の一員となる事を……!」 鈴仙「――『ハイパー・カンピオーネ』……!?」 ――そして一方で、聞き慣れぬ不穏な単語に、鈴仙は思わず聞き返してしまう。 妖夢「『ハイパー・カンピオーネ』計画は、人間の人間による人間の為の計画。 妖怪では無く、人間を中心とした幻想郷の統治を目指しつつ――。 今は、サッカーという人気スポーツで、人間たちの結束を広報していく、っていう事が目下の目標よ」 鈴仙「人間を中心とした、幻想郷の統治……(――にしては、何だか胡散臭いような気もするけど。 妖夢は、一体どうしてそんな新興宗教みたいな集団に……? それだけ、私や幽々子さんの知らない所で、妖夢も追い詰められていたって事……?)」
[526]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/11/29(土) 01:06:55 ID:??? 妖夢が話す『ハイパー・カンピオーネ』の理念とは、鈴仙が聞けば聞くほど、胡散臭いように思えた。 サッカーで人間を妖怪の支配から解放する。 確かに、鈴仙も薬売りの最中、飢えや災害に苦しむ人間達の切実な声を聞いた事がある。 恐らく、そうした弱い立場の人間にとっては、その言葉は鈴仙が思う以上に快い物なのだろう。 鈴仙「――でも、妖夢。 貴女は……そんな理想に力を貸したいって言うの……? 確かに妖夢らしいって言えば、そうなのかもしれないけれど」 妖夢「……私はそんなに綺麗な人じゃない。 見えなかったかもしれないけど、私は――鈴仙が活躍する影で、いつも暗い気持ちになってた。 どうして、鈴仙が出来るのに自分が出来ないんだろう、って。 ――ううん、もっと言えば。 私、鈴仙にずっと嫉妬してた。 さっき私が言った、『プロジェクト・カウンターハクレイ』に入らなかった理由。 自分の力が試される事の恐怖も勿論あったけれど。 本当はね、鈴仙。 ――あなたと一緒に、肩を並べて居られる自信が無い……って言うのもあったんだ」 鈴仙「妖夢……」 妖夢「――鈴仙の周りには、ちょっと怖いけど本当は優しい永琳さんが居る。 ふざけているようで、実は一番鈴仙の事を分かってくれてる輝夜さんが居る。 色々悪戯されてるけれど……それでも、心から鈴仙を心配してくれるてゐさんが居る。 それに、永遠亭の妖怪兎だって、皆鈴仙の事が大好きだって言っている。 慧音さんや、妹紅さんだってそう。 私が偶に人里に行くと、あの二人ったら、いつも鈴仙の事話しているんだよ?」 鈴仙「えっ、そ、そうなの……たはは」 妖夢「そこで照れないでよ。 ……本当に鈴仙ったら暢気なんだから」 鈴仙「ご、ごめん」
[527]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/11/29(土) 01:08:20 ID:??? 妖夢の言い回しに、場違いにも満更でない表情をしてしまう鈴仙だったが、 それが却って、妖夢とこの場の緊張を和らげてくれたような気がする。 妖夢はここで一旦切って――最後まで、一気に鈴仙に対して話し始める。 妖夢「――でも、だからこそ。 私はそんな鈴仙とは一緒に戦えないって思った。 皆から愛されて、皆と一緒に強くなって、皆と一緒に勝ちに行ける鈴仙が、私には眩しすぎた。 そして同時に、プライドの高い私は、これ以上幽々子様を失望させたくも無かった。 私は兎に角、力が欲しかった。 ……一人でも、しっかりと立ち、歩いて行ける力が。 ――だから、私は鈴仙や幽々子様の居る、全幻想郷代表や、『プロジェクト・カウンターハクレイ』に入らない。 半霊の私だけど、私はあくまで人間として――『ハイパー・カンピオーネ』の一員となり、力を身につけよう……。 そう、決めたの」 鈴仙「――要するに。 今の妖夢は、私や幽々子さんに頼らず、自分一人の力でどこまで行けるかを試したい。 そう思って、胡散臭い事を承知で『ハイパー・カンピオーネ』の一員になる事を決意した。 ……そういう、事なのね?」 妖夢はハッキリとした意志を持って頷く。 妖夢「豊聡耳神子や、彼女の部下を信頼している訳じゃない。 だけど――あの人たちは私の才能を認めてくれた事だけは事実。 自分の力が試される事が怖い。 そう思っていた私の肩を押してくれた事には本当に感謝しているし」 ――妖夢は、あくまでも強くなりたかった。鈴仙や幽々子とは違う道を歩む事で、強くなりたいと思っていた。 それは確かに、鈴仙が目指していた道とは違う。 鈴仙は、永琳や中山など、他者の力を借りて成長し、てゐやパスカルなど、仲間と力を合わせ勝利して来た。 勿論、そこに鈴仙個人の努力も多々あったが……それでも、今の妖夢よりも周囲に恵まれていた事には間違いない。 鈴仙は、妖夢と自分との間には大きな隔たりがあった事に気付き、愕然とした。
[528]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/11/29(土) 01:09:35 ID:??? 鈴仙「(私は……私は。 妖夢の事を、何にも分かっていなかったのね……)」 鈴仙と妖夢は、似た者同士であると思っていた。 二人とも奔放で辛辣な上司の下で苦労していて、半人前で、失敗ばかりしていて――。 確かにそれは事実ではあったが……しかし、それは表層的な観点に過ぎなかった。 鈴仙「(私は……妖夢の友達だって浮かれてて、妖夢の苦しみを何にも分かろうとしていなかった! 一緒に練習したり、試合を見に行って応援したくらいで、妖夢の友達面をしていただけだったんだわ……。 ――妖夢がここまで悩み、ここまで大きな決断を抱えていた事なんて、全然知らなかった!)」 ……無論、そんな鈴仙を責める者などこの世のどこにも居はしない。 鈴仙は彼女なりに、妖夢の友人として出来る事を精いっぱいこなしていた。 ただ少し、ボタンを掛け違えただけだった。 鈴仙「(こんな私が。 ……妖夢の嫉妬や苦しみを理解できなかった私が。 ――それでも友人として言ってあげられる言葉って。 一体、何だろう……?)」 ――それでも、この場で食い下がる事は、今の鈴仙にはできなかった。 鈴仙にとって妖夢は大事な友人であると思っていた。 例え、暫く会えない時期が続いても。 だからこそ、逃げ出さずに、何かを残さなければならない。
[529]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/11/29(土) 01:11:48 ID:Q7oZFu8Q 鈴仙「(中山さんと昔約束したとおり。 私は――もう、逃げない)」 鈴仙は勇気を振り絞って、俯き押し黙る妖夢に向かって答えた。 A:「……そう。 だったら、私も妖夢が選んだ道を応援するわ。 やると決めたら、やるっきゃないってね!」 B:「妖夢の気持ちは分かった。 でも……妖夢は、独りじゃないよ」 C:「ごめんなさい。 今まで気付いてあげられなくて。 でも……今気付いたから、私は妖夢を応援する」 D:「分かったわ。 でも、やっぱり豊聡耳神子とその一派は信頼できないわ。 気を付けて」 E:「妖夢の目指す道は分かったわ。 でもね妖夢、私が目指す道を行くには、妖夢の力が必要なんだけど?」 F:「これからは妻として私を支えて欲しい」 G:その他 自由選択枠 ヒント神によるヒントもこちらで(料金に!dice×100円かかります) 先に2票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。 *今回は難しい選択肢ですが、21スレ目>>313-の中山さんパワーにより、明確なハズレは無くなったので2票決とします。 *Fについてはあまり気にしないで下さい(汗)
[530]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/11/29(土) 01:14:51 ID:Q7oZFu8Q ――と、言ったところで今日の更新は短いですがここまでです。 2票決となっておりますが、皆さんなりに、鈴仙に言わせたいセリフ、妖夢に言ってあげたいセリフを考えて下されば幸いです。 それでは、皆さま、本日もお疲れ様でした。
[531]森崎名無しさん:2014/11/29(土) 01:17:56 ID:fatkNuew A
[532]森崎名無しさん:2014/11/29(土) 01:19:06 ID:??? G:「これからはブルノの妻として姫様のポストを支えて欲しい」
[533]森崎名無しさん:2014/11/29(土) 01:19:50 ID:ZN3ABgFY G C+そして、成長した妖夢と戦えることを楽しみにしているわ! 次の試合はもちろん、妖夢がハイパーカンピオーネに入ってからもね! 良きライバルとして、友人としてね!
[534]森崎名無しさん:2014/11/29(土) 01:20:26 ID:b/yKXki2 B
[535]森崎名無しさん:2014/11/29(土) 01:20:59 ID:??? C
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0ch BBS 2007-01-24