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【Other】鈴仙奮闘記23【World】
[973]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/12/13(土) 22:38:34 ID:??? レミリアの全身は、神子から放たれた燐光により既に灰と化していた。 それでも尚、右の脚でボールを押えていた事はまさに彼女の執念染みた、恐るべき精神力の賜物だった。 だが――運命の悪戯か、それとも必然か。 その抵抗も、あと僅かで無に帰ろうとしていた。 神子「(……もしも彼女の位置取りが少しズレていて、もう一歩早く踏み込まれていたら。 ――そうしたらきっと、私の全力を以てしても、このシュートは撃ち返されていたかもしれない! ……全く、死ぬ直前まで末恐ろしい少女だった……!)」 ガシャッ。 バギィイイイイイイイィィイッ!! レミリア「……フラン、パチェ。 ……ごめん」 咲夜「お……お嬢様ァァァァーーーーー!!」 バギィイイイイッ……!! 小悪魔「さ、咲夜さ〜〜んッ!」 バギイイッ……!! メイドB「きゃ、キャー!?」 ドゴオオオオオオオオオオオオオオッ!!
[974]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/12/13(土) 22:39:50 ID:??? 陸「……(あんぐり)――い、いかんいかん! ビビって無いアル! ビビッて無いアル! ――チェストーーーーーーーーーッ!!」 ブウン、ガキイッ、 ……ドゴオオオオオオオオオオオッ!! 陸「あ、アイヤーーーーーー!? ば、化け物……!!」 バシュン! ―――ドゴオオオオオオオオオオオオオッ! ………ピピィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイッ!! 紅魔スカーレットムーンズ 1 − 1 聖徳ホウリューズ 大会得点ランキング(表記はメインキャラのみ): 6ゴール 鈴仙 4ゴール 勇儀、諏訪子、レミリア 3ゴール フランドール、来生、早苗 2ゴール 射命丸、神奈子、ピエール、星、神子 1ゴール 妹紅、佳歩、咲夜、美鈴、謎の向日葵仮面、赤蛮奇、サニー、リリーB 影狼、反町、藍、メルラン、空、屠自古、霊夢、魔理沙、森崎、天子 大会アシストランキング(表記はメインキャラのみ): 3アシスト 早苗、ピエール 2アシスト 小悪魔、てゐ 1アシスト 鈴仙、パチュリー、影狼、大妖精、橙、お燐、諏訪子、神子 衣玖、針妙丸、小町、空、リリーW、マミゾウ
[975]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/12/13(土) 22:40:51 ID:??? ……■■■■ーーー!! ■■■■■■ー!! ■■■■■■ー!!■■ーー!! ■■■■■■ー!! 鈴仙「ひ、ひぎゃっ! み、耳が痛い……!!」 てゐ「しゅごい歓声。 大歓声だ……! ぜーんぶ、あの神子に向けた絶賛コールだ!」 佳歩「で……でも、私。 治りましたよ……?」 ウサギB「――もう、小細工を打つまでも無いって事じゃないかな……。 だって何もしなくたって、あの神子さんって人がやったプレーは凄いに決まっているもん」 パスカル「……まさしく、器用万能と言ったところか。 戦術面においても、個人の実力においても、サッカー外の謀略においても。 ……あのミコという女性は一流だ」 ――もはや鈴仙達には、実況の音声も、観客の歓声も、何を言っているのか分からなかった。 分かる事は、豊聡耳神子が先程放ったシュートが、 レミリアを含む紅魔スカーレットムーンズの精鋭を一網打尽に吹き飛ばし、ゴールネットを突き破ったこと。 そして、その純粋に美しい素晴らしいプレーに対し、多くの人妖が心酔していたことの二つだけだった。
[976]森崎名無しさん:2014/12/13(土) 22:41:21 ID:??? 弱点がわかった、神子には森崎が相性がいい 神子は耳がいいから森崎とてつをの俺の青春をモロにくらいすぎて 案外太子たことなく簡単にご臨終するからw
[977]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/12/13(土) 22:46:47 ID:??? 咲夜「お嬢様! 大丈夫ですか、お嬢様ァッ!」 レミリア「何。 体のあちこちが少し炭化しただけよ。 ツバつけときゃ治るわ」 咲夜「そ、そんな……! 唾は雑菌が混じっているから、却って傷の化膿を進めると聞いています! きちんと消毒液を使ってください!」 レミリア「……えっ。 突っ込む所、そっち?」 咲夜「あら。 失礼しました(お嬢様がこうも弱る姿を、私は始めて見た……! 私が、不甲斐ないばかりに……!)」 レミリアは咲夜の簡易的な介抱を受けながら、すっかり毒気の抜けた顔で朗らかに笑っていた。 ……咲夜はその表情の裏で、主人が多くの無念さと自身への怒りに震えている事を知り、敢えて気付かない振りをした。 神子「――みなさん! これが人間の力です! 私がゴールを決める事が出来たのも、 チームの皆と協力しあい、そして観客の皆さんが私を応援してくれたからであり、 これこそが人間の結集! そして解放に繋がるのです!! そして共に、今度は我々が妖怪を……」 遠くでは、神子が汗を滲ませながらもマントを気分良くはためかせ何やら演説をしていた。 しかし、今の咲夜にとって人間の解放も妖怪の支配もどうでも良かった。 主人の身の安否こそが、メイド長にとっての最大関心事だからだ。 レミリア「……私は試合に出る。 このまま私が負傷退場なんてしたら、それこそ憤死してしまうからね。 だから、咲夜……悪いけど。 ――試合終わったら、たぶん、おぶって貰う事になると思う」 咲夜「ええ……その位! 喜んで引き受けます……!(悔しいけれど……私は、彼女達のやり方に怒る訳にはいかない。 私が怒ればそれは、『大差で負けると恰好悪いから、接戦で負けられるよう手加減しろ』…と敵に命乞いをしているも同義。 今の私は、それを好むと好まざると関わらず。 ……彼女達のプレーを、お嬢様の如く寛容に、受け入れなくてはならない)」
[978]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/12/13(土) 22:47:47 ID:??? ――美しい集団プレーも、芸術的な個人技も出来るにも関わらず、 反則まがいのダーティプレイをも辞さない聖徳ホウリューズの、勝利に賭けるおぞましいまでの執念。 それを、レミリア達は、鈴仙達は、……他の多くの幻想郷の住人達は。 ……称賛とは言わずとも、少なくとも認めざるを得なかった。 ――ピィィィィィィッ……! それから後のスカーレットムーンズのプレーは、はっきり言って精彩を欠いていると言わざるを得なかった。 レミリア「……!!(ノン・レッドサン)」 ギュウウウウウウウウウウウウウウッ、ズバァァァアッ! ―――ピピィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイッ……! 川上「(ちいいっ! フェイントシュートなぞ使いやがって……! 馬鹿正直に真正面から行ってくれれば、充分止められたものを……!)」 ――後半14分。 神子のシュートにより負傷を負ったレミリアが執念の『ノン・レッドサン』を決め、紅魔は再び2−1とリードを得たものの――。 それが、フランドールとパチュリー不在の彼女達が出せた、最後の力だった。
[979]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/12/13(土) 22:49:21 ID:??? 神子「――小田君! 君が磨ききった「アレ」を使ってください!」 バコッ! 小田「…………」 バァァァァァッ! 実況「あっと神子選手、小悪魔選手と『メイド特攻スライディング部隊』を切り抜けて自らセンタリング! 小田選手に高いボールが渡りますが……!?」 小田「…………」 ビュンッ! 陸「す、スルーッ!? ギリギリまでボールを引きついておいてスルーアルか!? この磨かれた一級のスルー。 まさに……『ラブストーリーは突然に』アルね。 ――って、言ってる場合じゃないアルッ!? しゅ、襲爪雷斬きゃ………」 屠自古「遅いっ! 『ガゴウジサイクロン』ッ!」 グワァァァァアッ! バギュウウウウウウウウウッ! バリバリバリッ! ――ズバァァァァァァァァァアッ、ピピィイイイイイイイイイイッ!! 紅魔スカーレットムーンズ 2 − 2 聖徳ホウリューズ
[980]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/12/13(土) 22:50:41 ID:??? 大会得点ランキング(表記はメインキャラのみ): 6ゴール 鈴仙 5ゴール レミリア 4ゴール 勇儀、諏訪子 3ゴール フランドール、来生、早苗 2ゴール 射命丸、神奈子、ピエール、星、神子、屠自古 1ゴール 妹紅、佳歩、咲夜、美鈴、謎の向日葵仮面、赤蛮奇、サニー、リリーB 影狼、反町、藍、メルラン、空、霊夢、魔理沙、森崎、天子 大会アシストランキング(表記はメインキャラのみ): 3アシスト 早苗、ピエール 2アシスト 小悪魔、てゐ、神子 1アシスト 鈴仙、パチュリー、影狼、大妖精、橙、お燐、諏訪子 衣玖、針妙丸、小町、空、リリーW、マミゾウ
[981]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/12/13(土) 22:52:51 ID:??? 咲夜「(試合時間はもう少ない! お嬢様の体力も残り少ない! ならば奇襲で――)……時符。 ――『ザ・ワールド』ッ!」 バァァァァァァァァァン! 布都「な、なんじゃ?! なん――」 大丸「しまった。 ここまで切り込まれては、クリ――」 咲夜「(これまでのプレーを見るに。 物部布都はタックル・パスカット・ブロック・クリア全てに優れた、守備のスペシャリスト! それぞれがD番(岸田)、G番(岬)、C番(高杉)、B番(大丸)には及ばないとは言え、高い水準を保っている。 だったら、私が出来る奇襲は彼女を抜ききって――)そして、時は動き出す! 美鈴ッ!」 布都「そ、そこにいたのにいなかったー!?」 バシュウウッ! 実況「あ〜っと、十六夜咲夜選手! 時を止めたと思えば大オーバーラップでPA内に切り込んでいた! そして美鈴選手に一旦渡し、低いセンタリングを供給して貰う。 これは――! 咲夜「(お嬢様や妹様。 パチュリー様のシュートと比べても威力は劣るけれど、不意打ちの状況ならば……) ―――喰らいなさい! 速符・『ルミナスリコシェ』!」 グワァァァァッ、バチイィイイッ! ギュウウウウウウウ……ン!! 実況「出ました! 咲夜選手の新必殺ダイレクトシュート・『ルミナスリコシェ』だ〜! ボールを地面に叩き付けて、その跳ね返りをゴールに目がけるという、咲夜選手らしい技巧的プレー! これには慢心して油断していた高杉選手、必殺のブロックを発揮する事が出来ません! ですが……!」
[982]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/12/13(土) 23:05:30 ID:??? 川上「この程度のシュートならば……止めて見せるッ!」 バチイイッ! 実況「川上選手パンチング! 見事にボールを前方に弾き返します!」 咲夜「……ッ!(――しまった。 一芸特化を揃えた選手が多い以上、 この川上はセーブ力を鍛え、一対一は疎かにしている可能性が高かったのに!)」 後半19分。 陸が小田をも絡めた屠自古の奇襲に辛うじて届かずに再び同点。 そして後半28分。 咲夜が最後のチャンスと猛攻するも、川上の堅守を前に攻撃失敗。 またこの時、岬による『高速スライダーシュート』を中心とした削りが功を奏し、 陸の体力にも限界点が見えていた。 神子「…………ハッ!」 クルンッ! シュパァァァァァァアッ……! レミリア「……くッ!(先程のシュートで受けた傷と疲労がなければ、この程度のドリブル……!)」 そして後半ロスタイム。 ここで聖徳ホウリューズは欲深くも最後の仕上げに出る。 神子が既に満身創痍のレミリアを鮮やかな『華麗なドリブル』で抜き去ると、岬に向かってパスを送る。 岬「(驚いた。 まさか――本当に、勝ってしまうなんて……! 一時は観客から大ブーイングの末、僕の首が切られる事すら覚悟していたのに。 ――これが、聖徳太子。 僕ですら足元に及ばぬ……いや、そもそも比較する事自体がおこがましい。 人智を超えた、人ならざる人の力だと言うのか……!?)」 妖精メイドの熟練されたタックルを『頭脳的なドリブル』を使用してボールをキープした岬は、 陸よりは余裕があるものの、それでも余裕を失いつつある屠自古へと高いセンタリングを出し。
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0ch BBS 2007-01-24