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【滅びの】俺inキャプ森8【バーストマグナム】
[632]森末(仮):2015/02/22(日) 00:51:44 ID:??? 実況「お、っと? これはどうしたことでしょうか? ディアスくん、バイタルエリアに侵入すると同時にドリブルをピタリとやめ、なんとリフティングを開始した!? い、いったいどういうことでしょうか!? 何が狙いなのか、ディアスくん!?」 ざわ…… ざわ…… 観客「なんだなんだ?」「遊んでる場合かよ、負けてるんだぞ!」「何やってんだ!」 三杉「……一体どういうつもりだ?」 沢田「じ、時間稼ぎ……とかでしょうか?」 佐野「アルゼンチンは負けてるのにか? 必要ないだろ」 松山「いや、ディアスの体力を調整するという意味では……ある程度時間を浪費するのはいいのかもしれない。 ただ、それにしたって早すぎる。 ディアスは殆ど体力を使ってない筈なんだからな」 そのディアスの行動に、誰もが目を丸くし、驚いた。 サッカーの試合中に、リフティング。 しかも敵ゴール前で、無防備に――鼻歌を歌いかねない雰囲気でそれをし始めたのだから。 当然ながら誰もがその行動の意味を図りかね、一体なんのつもりかと口々に話し始める。 時間稼ぎにしろ、体力の回復を図るにしろ、今このタイミングでする必要は無い。 だからこそディアスの考えがわからなかった。 ジェンティーレ「や、野郎! ふざけた真似を……!」 ヘルナンデス「落ち着け、ジェンティーレ。 時間を無駄に使ってくれるなら好都合さ。 ただしいつ動くかわからない……油断はするんじゃないぞ、みんな!」 トリノ「わ、わかった!」 ヘルナンデス「(中盤メンバーも奪いに行かなくていい。 勝手にやらせるんだ!)」 バンビーノ「(動かなくていい、か……ならしばらくは様子を見るとするか)」
[633]森末(仮):2015/02/22(日) 00:52:54 ID:??? そして、ディアスの考えがわからないのはイタリアの面々も同じである。 普通ならば絶対的なエースの突破が通じず、焦ってもう一度――という場面。 にも関わらず実際にはその真逆、すぐさま突撃をするどころか時間稼ぎをしているというのだから、 観客たちよりも彼らの方が驚きは大きかったと言えるだろう。 だが、それでもヘルナンデスは冷静にメンバー達に指示を飛ばした。 何が狙いかはわからないが、好きにやらせればいい。 こちらがリードをしている状況で時間を勝手に浪費してくれるのならば、それに越した事はない。 そう考えた上で、ヘルナンデスは全員に"奪いに行くな"と命令をしたのである。 これには全員が揃って聞いた。 ヘルナンデス以外のメンバーもディアスの狙いは皆目見当がつかず、ヘルナンデスの指示を聞くしかなかったとも言える。 ディアス「(そう、それでいいんだ。 奪いに来られたらどうしようかと思ったぜ)」 ヘルナンデス「(まさかこちらが緊張の糸を切らせるのを狙っている? 馬鹿な……そんな無様は俺達はしないぞ、ディアス)」 やがて5分、10分と時間が流れる中でも――ディアスは相変わらずリフティングを続けた。 イタリアは、それをただ見守っていた。 ディアスのリフティングショーは、それだけ長い時間続いたのである。 しかし、これはリフティングショーではない。サッカーの試合。 "観客たち"は、サッカーを見る為にこの会場まで足を運んだのだ。 そうなれば、どうなるか――。
[634]森末(仮):2015/02/22(日) 00:53:56 ID:??? ざわ……ざわ…… ざわわ…… ざわわ……! 実況「えー、ただいま……時計の針が20分を過ぎました! それにしても困りました、実況ですが実況をする事がありません! このような事態は、私もこの仕事をして20年になりますが初めての事です!」 観客「いつまでやってるんだー!」「俺達はお前のリフティングを見に来たんじゃないんだぞ!」「馬鹿にしてんのか!!」 「イタリアもイタリアだー!!」「いい加減に奪いに行けよ!」「1点取って満足したのか!?」「臆病者ーっ!!」 当然のように、観客たちからは不満が噴出した。 いつまでも続くディアスのリフティング、それをただ引きこもってみるだけのイタリア。 最初は驚きでざわめいていた観客席は次第に怒号に飲まれていき、一斉に罵声を浴びせ始める。 ヘルナンデス「(やれやれ、簡単に言ってくれる。 ディアスからボールを奪うのは容易じゃないんだ。 個別に行って抜かれたらどうなるか……考えてから言って欲しいな)」 この罵声を、ヘルナンデスはうんざりした気持ちで聞き流していた。 彼は人並みの羞恥心やプライドは持ち合わせていたが、それと同時に冷静な判断力も備えていた。 感情に任せ、勝手な行動を起こしてはどうなるか――よく理解していたと言っていい。
[635]森末(仮):2015/02/22(日) 00:54:59 ID:??? だが、そのヘルナンデスとは真逆とも言える選手が――イタリアには存在した。 ダダダダダダッ!! ジェンティーレ「これ以上コケにされて……たまるかああああああああああああああああっ!!」 ヘルナンデス「ジェ、ジェンティーレッ!?」 プライドの塊のような男にして、傲慢の塊。 純粋無垢と言える葵新伍からすら、明確に『嫌な奴』と呼ばれる男――サルバトーレ=ジェンティーレである。 彼は沸点が低い男だった。 それでも、まだディアスがただリフティングをするだけでいれば我慢は出来ただろう。 猿が猿回しをしている、リードをしている自分たちがそれを見世物にして笑っているだけだと自分を納得させて。 だが、観客から罵声を浴びせられた瞬間、彼の頭には血が昇った。 彼はプライドの高い男である、自分は称賛を浴びるべき人間だという無自覚な傲慢さのある男である。 罵声や非難を浴びるのは、耐え難い屈辱であると考える男である。
[636]森末(仮):2015/02/22(日) 00:56:17 ID:??? ジェンティーレ「うおおおおおおおおおおおおおおおおおお! 子ザルがぁぁぁあああっ!!」 そんな彼が、弾かれたようにディアスの"狙い通り"にボールを奪いに向かうのは必然であり。 ディアス「(かかった! やっぱり熱くなりやすいタイプだなコイツは。 よし、後はこのまま……!)」 ダダダダッ!! それを見た瞬間、ディアスがリフティングを止めて"予定通り"ドリブルで進撃をするのも必然であり。 ジェンティーレ「見ていやがれ! この俺は……臆病者などでは決してない! 誇り高い、アズーリの一員だァァァアッ!!」 ドガシャーンッ!! ディアス「ぎゃあああああああああっ!!(と、ここまで叫んでも不自然じゃないタックルってのは褒めておいてやるぜ)」 交錯した瞬間、ジェンティーレの鋭いタックルがディアスのボールを完全に捉えてディアスを吹き飛ばしたのも必然だった。 ジェンティーレ「ハーッハッハッハ! 何が天才だ! ただのリフティングが上手いだけの大道芸人の間違いじゃないのか?」 ディアス「(だが、頭は良くないな)」 ピピィーッ!! ジェンティーレ「な……なに?」 ヘルナンデス「しまっ、た……そういう、事か……!(昨日の試合で憶測は出来た筈だったのに……!)」 そして――熱くなりすぎていたジェンティーレのタックルが、角度のせいでディアスの足を削ったかのように見られ、 審判が笛を吹き鳴らしながら高笑いをしていた彼の元に向かってきたのも必然だった。 唯一の偶然は、ディアスの予想以上にジェンティーレが熱くなっていた為、 "故意"であると判断をした審判が胸ポケットに手を持って行っていた事。 当然、これを見てジェンティーレが高笑いを止め顔面を蒼白とさせたのは言うまでもない。
[637]森末(仮):2015/02/22(日) 00:57:51 ID:??? >>595 >>596 乙ありです。 一旦ここで区切らせていただきます。続きは今日中に出来るかはわからないです。
[638]森崎名無しさん:2015/02/22(日) 00:59:28 ID:??? 乙です。ここでレッドだったら今回も矢車の弟行きですねw
[639]森崎名無しさん:2015/02/22(日) 01:04:15 ID:??? 乙です。 本編で遂行できなかった作戦をやってくれるとは
[640]森崎名無しさん:2015/02/22(日) 01:14:51 ID:??? ここでレッド出てくれると次のイタリアでは慈円手入抜きになるが果たして
[641]森崎名無しさん:2015/02/22(日) 01:17:33 ID:??? 退場させてくれたら菓子折りもってお詫びとお礼に行こう
[642]森崎名無しさん:2015/02/22(日) 01:19:03 ID:??? 本当に退場したら矢車さんに連絡して引取りに来てもらおう
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0ch BBS 2007-01-24