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【滅びの】俺inキャプ森8【バーストマグナム】
[661]森末(仮):2015/02/23(月) 02:02:28 ID:??? 2人が激突する刹那。 トリノ「! ジェンティーレ!!」 ジェンティーレ「!!」 ガキィイイイイイイイイイイイイイイイイインッ!! イタリアDFの1人、トリノの声がジェンティーレの耳に届き、その数瞬後、ジェンティーレとディアス。 世界最高峰のドリブラーとDFの両者は、一対一でぶつかり合った。 ディアス「(うおっ! やっぱり重い、上に速い! だがそれだけやりやすい!)ぐわあああっ!!」 ガシャアアアアアアアアアアアッ!! ジェンティーレの鋭いスライディングタックルは、やはり強烈だった。 速度、力、技術、全ての面においてディアスが今まで経験した事が無い程のやり難さである。 ディアスは殆ど故意ではなく、彼の力によって吹き飛ばされた。 ドタンッ!! ディアス「ぐうっ……ぐ、ぐぅ……」 ジェンティーレ「………………」 そして、故意に――必要以上に痛がりながら、地面に倒れ込んだ。 2人が接触をした場所から大きく離れた場所で、足を抱えて。
[662]森末(仮):2015/02/23(月) 02:04:22 ID:??? ピピィーッ!! ディアス「(よし、これで楽出来るな)」 うつ伏せになりながら審判の笛を聞いて、ディアスはほっと安堵の溜息を吐いた。 2度の立て続けのファウル、しかも今度も相手は頭に血が上っておりとても偶然には見えない状況。 この状況でジェンティーレにカードが出されない筈が無いと、ディアスは考えていたのだ。 ざわ……! ざわ……!! やがてディアスの耳に観客たちのざわめきが聞こえてきた。 動揺したかのようなその声は、恐らく予想外のジェンティーレの退場にうろたえるものなのだろうと考える。 アルゼンチンメンバー「あ……あああ!?」「ば、ばか、な……」「うそ、だろ……?」 ディアス「(ん?)」 そして、次に飛び込んできたアルゼンチンメンバーの声を聞いて――ディアスは疑問を抱いた。 彼らの声には悲壮な――それこそ、この世の終わりが来たかのような絶望感が漂っており、 とても敵の主力が退場した事を喜ぶものには聞こえなかったからである。 審判「……立ちなさい」 ディアス「え……?」 混乱するディアスの耳に最後に入ったのは、怒気を含んだ審判の声だった。 思わず咄嗟にディアスは顔を上げ……審判を見やる。 彼は一枚の札を持ち、ディアスに対して提示していた。
[663]森末(仮):2015/02/23(月) 02:05:40 ID:??? ディアス「………………」 ジェンティーレ「(フン、子ザルが。 下手糞なマリーシアにこの俺が二度もかかると思ったのか?)」 何が起きたか理解出来なかったディアスは、不意に視線を横に向けジェンティーレを見やった。 そこには――危険なスライディングタックルではなく、立ちあがった姿勢のままボールを確保しているジェンティーレの姿がある。 ジェンティーレは決して頭に血が上り、平静を失ってディアスに突撃をした訳ではなかった。 彼はもう一度ディアスがマリーシアを仕掛けてくると考え、妙案を編み出していたのだ。 それは案というにはあまりにも滑稽で、案とすら言えない程の陳腐なもの。 『圧倒的な実力でどこからどう見ても文句の無いプレイでボールを奪い、ディアスが過剰に痛がっているのを露呈させる』 ただ、それだけだった。 無論、それが出来れば誰も苦労はしない。しないからこそ、ディアスに対して手を拱く者達ばかりだったのだ。 だが、ジェンティーレは違った。彼は世界最高峰のDFだった。 この大会、一対一の対決でディアスに一番勝つ可能性が高い選手はと問われれば、間違いなく彼が上がるだろう程に。 よって、彼はこの案を考えつくと同時に実行に移した。 まずジェンティーレはDF達に、自分は『あえて怒ったように見せかけ突撃するからフォローに来るな』と言い含めた。 これはDF達が影となってプレイが審判に見えなくなるのを恐れた事が1つ。 彼らも同時にディアスに向かえば、ディアスがこの演技を見抜いてしまうかもしれないと考えたのが1つだった。 次にジェンティーレは自分がディアスに接触する直前、審判のいる位置を知らせるようにともDF達に伝えておいた。 より正確に足がボールに行っている事を証明する為に審判の位置に気遣う。 それはディアスの突破をただ止めるだけではなく、マリーシアを発覚させる為には必要な情報だった。 最後にジェンティーレはスライディングに行くと見せかけ、直前で手でブレーキをかけてその反動で立ち上がり、 足の先だけでディアスの持つボールを抑えた。 その一連の動作は、口で説明するだけならば簡単であるが実際に行うのは難しい。 しかし、中学生離れしたパワーを持つジェンティーレの腕力ならば地面を叩いた反動で起き上がる事も、 また、足の先だけでディアスの持つボールを捉え吹き飛ばす事も十分可能だった。
[664]森末(仮):2015/02/23(月) 02:06:42 ID:??? 結果、ジェンティーレは作りだした。 どう見てもジェンティーレの足はボールに行っており、ディアスはその反動で吹き飛ばされた――。 否、わざと大仰に吹き飛ばされ、ジェンティーレに反則を"させよう"とした状況を露呈させる舞台を。 一対一の為に周囲には誰もいなかった。 よって彼らの攻防の一部始終はフィールドに立つ者――それだけではない、観客たちにすら筒抜けだった。 そして、この攻防を見た誰もが疑いようもない事実に気づいた。 『ディアスはわざと吹き飛ばされ、怪我をしたように振る舞った』と。 ディアス「………………」 それを理解した瞬間、ディアスは怒りの余りジェンティーレを睨みつけた。 罠にかけたつもりが、実際には罠にかけられていた。 これ程屈辱的な事を、ディアスは今までの人生の中で経験した事がなかった。 ディアス「(サルバトーレ=ジェンティーレ、か……)」 今日の試合、ファーストプレイで彼に止められた際、もっと早くに気づいておくべきだった。 彼は今まで自分が戦ってきた自称・天才を止められるDFとは全く違う男であるという事に。 本当に、天才を止められる力を持つ世界最高峰のDFであるという事に。 だが、どれだけ後悔をしても後の祭りだった。 ディアスに提示されたのはジェンティーレに提示された黄色の札ではない。 今ディアスが口の中の肉を噛み締め、悔しさを静かに発散させたときに生じた血の色と同様。 その札は真紅に染まっていたからである。
[665]森末(仮):2015/02/23(月) 02:08:04 ID:??? >>648 乙ありです。 一旦ここで区切らせていただきます。 続きは一応書きますが、眠くなったら寝ますので今日中に更新出来るかはちょっとわかりません。
[666]森崎名無しさん:2015/02/23(月) 02:19:37 ID:??? 乙です。退場だゼェェェェェェェェェェット!
[667]森崎名無しさん:2015/02/23(月) 07:16:30 ID:??? 乙です。ここから何失点してしまうのか…
[668]森崎名無しさん:2015/02/23(月) 08:05:35 ID:??? 後半入っているから3-1、頑張って4-1といったところかな 5-1になって得失点差で強化されたイタリア相手に 引き分けは問答無用でゲームオーバーというのはさすがに無常だろう
[669]森崎名無しさん:2015/02/23(月) 08:20:37 ID:??? ストラットさんにはポストに当ててもらうことを期待しよう。 せめてイタリアと引き分けなら予選リーグ突破できるような得失点差になっといて欲しいな。
[670]森崎名無しさん:2015/02/23(月) 10:52:29 ID:??? 4-1だと総得点すら並んでややこしいね。 くじ引きで進出チーム決定? それなら5-1でいいかも。イタリアも大量得点狙うだろうし。
[671]森崎名無しさん:2015/02/23(月) 17:05:17 ID:??? これ構図的にはまんま本編の翼みたいな感じだな しっくりくる演出だ
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0ch BBS 2007-01-24