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【滅びの】俺inキャプ森8【バーストマグナム】
[669]森崎名無しさん:2015/02/23(月) 08:20:37 ID:??? ストラットさんにはポストに当ててもらうことを期待しよう。 せめてイタリアと引き分けなら予選リーグ突破できるような得失点差になっといて欲しいな。
[670]森崎名無しさん:2015/02/23(月) 10:52:29 ID:??? 4-1だと総得点すら並んでややこしいね。 くじ引きで進出チーム決定? それなら5-1でいいかも。イタリアも大量得点狙うだろうし。
[671]森崎名無しさん:2015/02/23(月) 17:05:17 ID:??? これ構図的にはまんま本編の翼みたいな感じだな しっくりくる演出だ
[672]森末(仮):2015/02/23(月) 23:36:28 ID:??? 実況「あ……ああああああああああああああああああっ!? これはレッド、レッドカードだァ!! ディアスくん、シミュレーションを取られました! しかしこれは誰の目にも明らか! ジェンティーレくんの足はボールに行っていたのは、この私の目からも見えました! もはや言い逃れ不能! 故意のダイビングとされ、反則を取られてしまいました!! しかし、しかし! あまりにもここでのレッドカードは大きいィイイイイイッ!!」 ピエール「違う……ここで驚くべきは、ディアスに対してレッドカードが出た事じゃない……!」 シュナイダー「幾ら奴が相手を陥れる事に注意を払い、そちらに視線が行っていたとはいえ……。 それでも完璧にボールを奪い取る事など、容易な事ではない筈だ」 早田「あの野郎……相当やりやがるぜ」 松山「俺でも、零れ球にするが精一杯だったのに……」 三杉「(恐らくは早田のタックルよりも頭一つ抜けている……あれが……)」 中山「サルバトーレ=ジェンティーレ……(なんて奴だ……!)」 この時、観客席にいる実力者たちは目立つディアスの退場よりもその退場を誘った原因。 即ち、ジェンティーレに注目を集めていた。 ディアスの突破力の高さについては、既に周知の事実である。 誰もが彼こそが今大会最高のドリブラーであると考えていた。彼を止めるにはどうするべきか、シミュレートする者もいた。 だが、決定的な対抗策というものは中々思いつかない。 仮にストライカーならばマークをつけて無効化する事も出来る、パサーならばキープした所を奪いに行けばいい。 しかし、ドリブラーは純粋にタックルでボールを奪うしか手立ては無いのだ。 結局、多くの者は昨日日本が取った作戦のように二段構えで人数をかけて奪うか。 或いは今日のイタリアの如く最終ラインまで引きこもり多人数で待ち構えるかしかない。 にも関わらず一対一でディアスを止めてみせたジェンティーレ――その実力の高さは、一瞬にして彼らの脳裏に刻まれた。
[673]森末(仮):2015/02/23(月) 23:37:40 ID:??? パスカル「ば、馬鹿な……ディアスが、ディアスが、どうして……!」 一方、動揺にジェンティーレの実力に驚きながらもそれ以上にディアスを心配する者達もいた。 パスカルらアルゼンチンの元主力メンバーである。 彼らは見ていた、審判からレッドカードを提示され、無表情でベンチに歩いて行くディアスの姿を。 それは彼らが願っていた姿からは程遠い――名誉を守る事も、誇りを守る事も敵わなかった英雄の姿。 ディアスの盟友であるパスカルは瞳に涙を浮かべ、ただただその背中を見送る事しか出来なかった。 この時彼が出来た事は、今すぐにでも控室に駆けだしてしまいそうになるその足を手で押さえつける事だけだった。 バティン「…………」 そして、バティンは茫然とした表情でフィールドを眺めていた。 スラム街で暮らしながらも真っ当に生まれ育った彼はダーティーなプレイを好まず、 ディアスが行ったマリーシアにも少なからず苛立ちを覚えた。 だが、それ以上にこの状況を作りだしてしまったのが自分自身であるという責任感も覚えていた。 二つの反する感情が混ざり合った彼の心中は、推して知るべしである。 ガルバン「ディアス……」 この中で唯一客観的に状況を見る事が出来たのは、ガルバンだった。 彼はディアスと不仲という訳ではないが、パスカル程には絆も深くなかった。 よってディアスに同情をしても、深く感傷的にはならなかった。 また、自分の不注意と考えの甘さによる負傷といえど、バティン程には責任感も感じていなかった。 ガルバン「あっ……! ま、まずい!」 その為に即座に気づく事が出来た。観客たちの大きな異変に。
[674]森末(仮):2015/02/23(月) 23:39:45 ID:??? ブゥウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウーーーー!!!! 板野「う、うわっ!? 物凄い声……こ、これって!?」 岬「(……まあそうなるだろうな。 因果応報だね)」 観客「てめぇ、何が天才だ!」「ただのペテン師じゃねぇか! この大法螺吹きめ!!」 ブゥウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウーーーー!!!! ナポレオン「これは酷いですね……勿論、あれだけの汚いプレイをしたディアスに非があるのはわかりきった事ですが」 ピエール「群集心理の恐ろしさだな……前評判通りディアスも天才的なプレイを見せつけていた。 だが、結果が伴わずその挙句にあのプレイではな」 観客「昨日も日本が反則取られてたけど、それもてめぇのせいだろ!」「ふざけた事してるんじゃねぇ!!」 ブゥウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウーーーー!!!! 響「こ、怖いぞ……なんでこんな事になってるんだ!?」 真「これもサッカーの本場ならでは、なのかな……熱狂的過ぎるファンは華美なプレイには惜しみない称賛を浴びせるけど、 逆にそうでないものには罵声を浴びせるんだ……まだフィールドにお客さんが下りてない分、マシだよ」 観客「まったく、日本戦で褒めて損したぜ!!」「ちんたら歩くな! 走ってそのままアルゼンチンに戻って二度と来るなーっ!!」 天才ファン=ディアスという前評判。 見せるプレイは確かにすばらしいが、結果は伴わず昨日の試合は惨敗、今日の試合もここまでアルゼンチンの守勢。 そしてその果てに起こったマリーシアの発覚。 観客たちが怒りを噴出させるにはあまりにも条件が整いすぎていたと言っていいだろう。 一部、この観客たちのブーイングに驚き、或いは難色を示す者達もいたが……。 それでもディアスのやった事が褒められたものではない事もあって、彼を擁護する者は殆どいない。
[675]森末(仮):2015/02/23(月) 23:41:20 ID:??? 松山「(ディアス……)」 観客たちが罵声を浴びせる中で、本場のブーイングに日本メンバーが混乱する中、 松山だけはフィールドから姿を消そうとしていたディアスの背中をただ見つめ続けていた。 松山「………………」 ディアスは淡々と歩いていた。ブーイングを受けて驚くでもなく、悲しむでもなく、怒るでもなく。 ただただそれを受け入れて、しっかりとした足取りで歩いていた。 傲慢なのか、観客の声を気にしないタイプなのか、はたまた虚勢か。 ディアスの態度について松山は思案をしたが、やがて答えはそれらではないという事に気づいた。 松山「(勝てば官軍、負ければ賊軍……そういう事なんだな、ディアス。 本当にお前は、言い訳でもなんでもなく……そう思っているんだ)」 ディアス「………………」 昨日の試合終了後、板野と共にディアスと問答をした松山。 彼はその時ディアスが言っていた言葉を、ある程度は汚いプレイを正当化する為の言い訳なのかもしれないと考えていた。 だが、違う。この時のディアスの姿を見て――松山はあれこそがディアスの本心なのだとようやく理解をした。 『勝てば官軍、負ければ賊軍』――それがディアスの哲学である。 この時の彼も、ただそれを実行していただけに過ぎない。 自分は負けた。ジェンティーレに負けた。ならば何を言っても無駄であるし、退場する運命ならばこの後どうする事も出来ない。 よって彼は素直に受け入れただけだった。己の完全なる敗北を。
[676]森末(仮):2015/02/23(月) 23:42:31 ID:??? ディアス「………………申し訳ありませんでした」 バルバス「……控室に戻っていろ」 やがてベンチに引き揚げた彼は、監督のバルバスに頭を一つ下げた後、 やはり淡々と控室へと戻って行った。 戻る最中もブーイングは止まず、控室に入ってもその声は聞こえてきていたのだが、 ディアスの心中にはそれに対する哀しみや怒りといった感情は一切沸いてこない。 ディアス「サルバトーレ=ジェンティーレ、か……」 彼の心中にあったのはただ一つ――自身を完膚なきまでに叩きのめした男、ジェンティーレに対する復讐心である。 自身に敗北の味を教えた、イタリアに対する反骨心である。 彼は現実主義者であった。究極のリアリストであった。 既に起きてしまった事への後悔はしない、無駄な憎悪もしない。 どこで間違えたのか、何時からこうなったのか、こんな筈ではなかったと女々しく言い訳もしない。 パスカルら仲間がいてさえくれればなどという感情も、抱かない。 何故なら彼は天才だからである。 あるのはただ、勝利への執着。そして、孤高の天才としてのプライド。 負けてしまったら次に勝てばいい、プライドを傷つけられた代償は倍にして返す。 失墜するであろう名誉も、これから地元に戻って襲ってくるだろう罵声も、 いずれ自分ならばすぐに元通り――以上にまで回復させる自信もあった。 彼は自分を信じていた。誰よりも自分の力を信じていたのだ。
[677]森末(仮):2015/02/23(月) 23:44:23 ID:??? 世界デビューは失敗に終わった……だが、その先がまだ自分にはある。 すぐさま目標を切り替える事が出来るのは、彼の強靭なメンタリティ――リアリストとしての本質だろう。 ディアス「……はぁ」 イタリアへの復讐心を心に深く刻み込んだ後、ディアスはようやく大きなため息を吐いた。 ディアス「……すまんな、みんな。 ……俺のせいだ」 その気持ちにも一区切りがつけられた後、残った感情。 それは残ったチームメイトに対する、罪悪感。 チームを引っ張り、大会でも優勝を目指していた中で、 自身の失態のせいで2敗させてしまう――天才としては、あるまじき結果。 天才としての自覚が強い彼は誰のせいにするでもなく、自身のせいであると感じていた。 バティンがいなくともパスカルがいなくともガルバンがいなくとも、自分がいれば勝てると彼は本気で思っていた。 だというのに、その結果がこれである。面目が立たない、どころの話ではなかった。 故に、謝罪をする。誰も聞いていない、独り言での謝罪を。 ディアス「だけど俺は天才、ファン=ディアスだ……。 次こそは勝たせてやる……勝ってみせる。 そして、今度は奴らを地に叩き落としてやる!! このまま、終わってたまるもんかよ……!!」 仲間の離脱、自身を止めてみせた実力者の出現、立て続けの敗戦。 それらを受けても、彼の心は折れない。 こうして終ぞ一勝ももぎ取れなかった世界最高峰の天才の世界デビューはフィールドではなく、 誰の目からも見つからない薄暗い控室の中でそっと幕を閉じたのだった。 ※ディアスのイタリアへの感情が ディアス→(リベンジ)→イタリア になりました。
[678]森末(仮):2015/02/23(月) 23:46:05 ID:??? >>666-667 乙ありです。 一旦ここで区切らせていただきます。次くらいから判定が出来ると思いますのでもう少しだけお待ちください。
[679]森崎名無しさん:2015/02/24(火) 00:02:37 ID:??? これ若林とヘルナンデス将来的に弱体化しそうだな ディアスにぼこられないからラストフォートなくなるし
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0ch BBS 2007-01-24