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【滅びの】俺inキャプ森8【バーストマグナム】
[689]森末(仮):2015/02/24(火) 01:30:23 ID:??? 実況「さぁ、試合が終わった今、キャプテンのヘルナンデスくんにインタビューが行われています」 ヘルナンデス「そうですね、結果としては4−1という大勝ですが……これは運良くディアスが退場してくれたおかげでもあると思います。 むしろ彼がいない中で、3点しか加点出来なかったのは反省が必要な所かもしれませんね」 パスカル「ぐっ……くそっ……!!」 ガルバン「好き勝手言いやがって……!」 ヘルナンデス「今日は勝てましたが、ニホンもアルゼンチンを相手に4−1と同じスコアで勝利を収めています。 そのニホンとの試合は、今からとても楽しみですね」 あくまでもにこやかに、嫌味なくヘルナンデスはインタビューに答えた。 イタリアの中でも特に優等生的であるとされる彼は、無闇にアルゼンチンのディアスを非難するような事は言わない。 だが、そのディアスがいなくなりさえすればこれくらいの結果は当然と言う態度は、 観客席にいるパスカル達の神経を逆なでする言葉だった。 パスカル「俺達が……俺達がいさえすれば……!!」 ガルバン「あんな馬鹿みたいなロングシュート、止めてやれるというのに!!」 彼らの力はディアスには遠く及ばない。しかし、彼の負担を軽減する事は出来る。 パスカルはディアスへのマークが集中した場合の敵避けに――ガルバンはディアスが守備に勤しまなくて済む程度の守備が出来たのだ。 本来のアルゼンチンは、ここまでディアスがいなくなった瞬間に崩壊するような軟弱なチームではない。 それをヘルナンデスが理解していた訳がないのだが、それでも彼らはヘルナンデスの言葉に恨みを抱かざるを得なかった。
[690]森末(仮):2015/02/24(火) 01:31:43 ID:??? バティン「(俺のせいで、こんな事に……ああ、俺は……俺は、どうすればいいんだ……)」 そして、この2人の姿を見て頭を抱えたのはバティンだった。 自身が原因となり彼ら2人が出場出来なくなった挙句、全ての責任をディアスに押し付ける形となってしまったのだ。 本来は正義に燃える熱血漢である彼が、その事実に耐えきれる筈もない。 怒りを露にするパスカル達を見て、苦悩をするのも当然と言えた。 バティン「(きっとディアスは国に帰ってから批判を浴びるだろう。非難を浴びるだろう。 その時、俺はなんて言ったらいいんだ……合わせられる顔があるのか……)」 予め言っておくと、ディアスはバティンの事を気にしてはいなかった。 否――少しは面倒な事を起こしやがってとは思ったかもしれないが、それでも既に割り切るだけの度量があった。 実際にバティンがこの後ディアスと顔を合わせても、多少冗談を含んだ恨み言を言われて綺麗さっぱり終われただろう。 だが、バティンにとってはそこまで簡単に思えなかった。 彼は責任感が強すぎたのである。 バティン「(もう……あいつに合わせる顔が無いなら……いっそ、どこか遠くへ……)」 結果、その強すぎる責任感は重荷となり、本来の彼ならば取らない選択を脳裏に描く事になった。 即ち、アルゼンチンから逃げる事。 バティン「(そうしよう……国に帰ったら、すぐにクラブチームと話し合って、そして……)」 その選択に逃げる楽さから、バティンはそれを選んでしまった。 罪を償うでもなく、謝罪するでもなく、逃げる。アルゼンチンから離れるのだと、決めてしまった。 この日から数か月後、バティンはその願いどおりアルゼンチンのクラブチームから欧州のクラブチームへの移籍が決定する。 罪を犯し、熱い心を失くし、勇気を忘れた男――マリオ=バティン。 彼が失った心を、忘れた魂を取り戻すのは、まだ当分先の話となる。 ※パスカル・ガルバンのイタリアへの感情が パスカル・ガルバン→(恨み)→イタリア になりました。
[691]森末(仮):2015/02/24(火) 01:32:55 ID:??? 滝「お、終わったか……」 井沢「やっぱり予想通りイタリアの勝ちか。 しかも4−1の圧勝だぜ」 小池「ところで俺達とイタリアが得失点差で同じになったけど、これ明日引き分けたらどうなるんだ?」 三杉「大会の規定によるとPK戦になるようだね」 次藤「PKとなると運任せじゃからのう。 なるべく試合の中で決めたいとこタイ」 そして、全日本メンバーは試合が終わった余韻に浸りながらもこの試合の感想を互いに述べ合っていた。 予想をしていた通りだが、ディアスが退場をした後はイタリアが圧倒。 僅か20分足らずで3点を追加し、一気に得失点差で日本に並んだその実力は嘘ではない。 反町「特にあのストラットっていうFWはとんでもなかったな……」 政夫「それにランピオンって奴も相当だったぜ」 和夫「ああ、ありゃ俺達のデルタツインより上だったぜ」 若島津「あの程度の高さなら脅威にはならん。 俺が弾き返してやる」 特に今日の試合でハットトリックを達成したストラット、そしてポストプレイヤーのランピオンは両者共に注意が必要。 油断をすればいつ失点をしてもおかしくない程の火力の持ち主たちである。 中里「否、攻撃陣だけではござらん。 あの守備陣もまた脅威なり……」 中山「ああ、あのジェンティーレとかいう奴……あいつはあのディアスの突破を完全に阻んだんだ。 恐らく、今大会でもNo.1のDFと言えるだろう(悔しい事にな……くっ、もっと力が欲しい!)」 岬「その後ろに控えるキャプテンのヘルナンデスも、相当の実力者らしいからね。 今日の試合ではあまり出番が来ていなかったけど」 また、それ以上に脅威と言えるのは鉄壁の守備陣であった。 ディアスの突破を止めたジェンティーレの印象は彼らの心に深く刻まれており、 ヨーロッパNo.1キーパーと噂されるヘルナンデスも決して油断ならぬ相手である。 板野「(確かに……やっぱりイタリアは強い。 アルシオンがいなくても、攻守バランスが取れた凄いチームだ。 改めてそれがよくわかったけど……ここは何か言っておこうか?)」
[692]森末(仮):2015/02/24(火) 01:34:44 ID:??? A.「明日の鍵はどちらが先取点を取るかだ。 先取点が全てを決める」 先を見据えてそうな事を言う B.「ジェンティーレをどうかわすかだね。 明日は攻撃で工夫しないと」 ジェンティーレに要警戒だ C.「PKを与えた時の様子から見て、ジェンティーレは熱くなりやすいみたいだね」 ジェンティーレの弱点を指摘する D.「ストラットに打たせないようにするのが一番だな。 そこさえどうにかすれば失点の危険は半減する」 ストラット封じだ! E.「なあ若林、お前じゃなくてあのヘルナンデスって奴がヨーロッパNo.1なのはなんで?」 若林に質問する F.「俺達はディアスのいるアルゼンチンに4−1。イタリアは抜けたアルゼンチンに4−1だ」 内容の違いを指摘する G.「(いや、別に何も言わなくていいかな)」 豪快にマグナムスルーだ! H.その他 板野くんに言わせたい事を書いてください 先に2票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。
[693]森崎名無しさん:2015/02/24(火) 01:35:33 ID:0WsfnvnQ F
[694]森崎名無しさん:2015/02/24(火) 01:36:25 ID:UYOVNbkA B
[695]森崎名無しさん:2015/02/24(火) 01:36:55 ID:8c5N8urQ F
[696]森崎名無しさん:2015/02/24(火) 01:38:43 ID:??? 先取点とられたら怖いよな
[697]森末(仮):2015/02/24(火) 02:32:24 ID:??? >F.「俺達はディアスのいるアルゼンチンに4−1。イタリアは抜けたアルゼンチンに4−1だ」 内容の違いを指摘する =============================================================================================================== ここで板野は同じスコアではあるものの内容が違うという旨を説明した。 日本はディアスを有するアルゼンチンを相手に4−1。 イタリアは――後半からとはいえ、ディアスのいなくなったアルゼンチンを相手に4−1。 得点数も失点数も同じではあるものの、どちらが価値あるものかは一目瞭然である。 松山「ああ、そうだ。 俺達はあのディアスのいるアルゼンチンを相手に勝ったんだ。 尻込みをする必要なんて全くない」 山森「そうですね……でも、どうして内容に差異が出たんでしょうか? 単純に俺達が強いってだけではないと思いますが」 三杉「いい着眼点だね、山森。 勿論、これはチームの特色が出た形だよ」 山森「と言いますと……?」 三杉「まずイタリアは中盤の支配力が足りない。 ディアスが抜けるまでは、支配率では僕たちの方が高かった筈だ。 そのイタリアの頼みの綱はランピオンを使ったパワープレイだが、これもディアスによって封じられた。 だから最初の1点から加点をする事が出来なかったんだ」 松山「それにイタリアは守備が完全に最終ライン任せのようだからな。 言ってみれば、カウンター戦術に特化をしている。 ディアスが攻め込んでからのカウンターならばそれも効果的だったんだろうが、 あいつが守備に走っていた状況だと打つ手が無かったんだな」 次藤「なるほどのう。 なら明日はそこを突けば上手く戦えそうタイ」 板野「(わ、凄い。 みんな勝手に分析をしてくれてる……)」
[698]森末(仮):2015/02/24(火) 02:33:51 ID:??? そしてこの板野の発言には多くの者達が同意を示し、更には戦術的な観点から内容を指摘する者もあらわれはじめた。 何かと議論が好きな者も多い全日本である。 すっかり彼らは理詰めでも自分たちはイタリアに劣っている訳ではないと感じ、下手に怖気づく事は無かった。 板野「(しかし、イタリアか……明日は本当に、俺次第になりそうだ……)」 昨日のアルゼンチン戦が背番号10と10の骨肉の争いならば、明日は自身が堅固な錠前をぶち破れるかの戦い。 議論する者達の声を聞きながら、板野は爽やかな笑顔で引き揚げていくイタリアメンバーをじっと見つめるのだった。
[699]森末(仮):2015/02/24(火) 02:35:37 ID:??? その後、全日本メンバーはスタジアムから引き揚げ予定通り軽い調整の為にグラウンドに集合をした。 無理をせず、昨日の試合の疲れを解し明日の試合に備える文字通りの調整である。 監督たちからの厳命により過度の練習は禁止されていたのだが、人知れず猛特訓を己に課す者がいた。 新田である。 新田「(スピードを乗せたままのミドルシュート! 確かこうか……? いや、違う……)」 昨日板野から助言を受け、ビクトリーノの動きを注視した結果、その類稀な才能に気づいた新田。 自身と同じタイプながらも、その数歩先――数十歩先を歩くビクトリーノを見て、彼は奮起した。 年齢の差を言い訳にせず、自身の実力不足を嘆かず、一歩でも距離を縮める事を夢見て特訓をしたのである。 新田「(俺の日本の中での地位が低い事くらいはわかってる! 昨日も試合で全く結果を出せなかったんだ! このままじゃ駄目なのはわかってるんだ! だけど諦めたくない!! 諦めてたまるか!! あいつに出来て、俺が出来ないなんて事があってたまるもんか!!)」 功名心の塊であり、栄光を手に掴みたいともがく新田は思考錯誤を繰り返す。 彼は打たれ弱い面もあるが、気分が上り調子の時は決してへこたれないメンタルの持ち主でもあった。 目の前で自分が手本とするべき選手を見た事で落ち込むよりも先に這い上がろうと思えたのは、 板野がまずは世界の選手を目指せと暗に今の自分は弱いと言ってくれたせいかもしれない。 彼は己の弱さを自覚していた。自覚した上で、這い上がろうとしていた。 新田「(よし……これで決める! このままボールを持ってダッシュして……)」 ズダダダダーッ!! 新田「ここだァッ!!」 シュパッ……ズバァァアアアアアアアアアアンッ!!
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0ch BBS 2007-01-24