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【歴史は】俺inキャプ森9【繰り返す】
[814]森末(仮):2015/03/26(木) 23:06:39 ID:??? >E.「GKとしてはともかく、器の大きさなら若島津の方が上だね」 若林を小物呼ばわりする ======================================================================================== 若林「なにィ!?」 基本的に善人であり、やや子供っぽく、それでいて松山の影響を多少なりと受けている板野でも怒る時はある。 折角横やりを入れてしたくもない電話を中断させ、しかしそれに対する礼を言わないばかりか、 厭味ったらしい口調で板野を詰る若林に対し、板野もまた皮肉げに反論をした。 実力についてはともかく、人間の器として若林が若島津に劣っていると。 これを聞いた若林は板野が反論をするとは思わなかったのか、それとも予想外の返答だった為か狼狽し、 しかし板野は追及の手を緩めない。 板野「俺がキャプテンをやる事に文句があるならいいよ。 実際、キャプテン選挙の時だって本当に辛勝だったんだ。 俺よりも松山や若島津の方がキャプテンに相応しいと思ってる奴もいるんだと思う。 当然、お前の事を支持する奴だっているんだろうと思うよ(修哲トリオとか、あと高杉とかね)」 若林「そ、そうだ! お前がキャプテンである事を快く思わない者もいるんだ!」 板野「だけど誰もその不満を噴出させてないし、キャプテンを決めるのに再投票をしようと言う奴もいないぞ!」 若林「!!」 板野の言うように、遠征をする以前に行ったキャプテン投票において、彼は辛勝だった。 投票に参加したメンバーのいずれかが気まぐれで票を移動させていれば、今キャプテンマークを巻いているのは違う人物になっていただろう。 だが、現実に板野はキャプテンに就任し、それに対する不満もここまで出てきてはいない。 他にキャプテンに相応しい人物がいるのではないか、他にキャプテンをやって欲しい人物がいる。 そういった者達も、声を大きくして異議を唱えるという事は決して無かったのだ。 板野「もしも本当に俺がキャプテンに相応しくないなら、チームメイトの誰かが……ううん、監督がそもそも再選挙をしてると思う」 若林「(確かに……見上さんの性格なら十中八九するだろうな)」 板野「だけどしてないって事は、多かれ少なかれ、認められてるって事だと思うんだ。 それに、俺はそんな文句を松山や若島津に言われた事は無いぞ」 若林「……………」
[815]森末(仮):2015/03/26(木) 23:07:56 ID:??? 松山はキャプテン選挙が終わった直後、板野がキャプテンとなる事に対して微かな違和感を覚え、 若島津は何故力を持つ自分ではなく板野がキャプテンとなったのかと疑問を持った。 しかし、それに対して決して文句は言わなかった。 松山は板野を信頼し、しかし以前取材に応じた時のように板野にそう振る舞って欲しいと思う所は素直に伝え、 若島津は次は誰にも文句を言わせない程圧倒的な力を手に入れキャプテンの座についてみせると息巻いていた。 少なくともそこに、板野への不満や嫌悪感などというものは一切ない。 板野「キャプテンになりたいのはわかるけど……それならハンブルグ戦で本当に圧倒的な力の差を見せればよかったんだ。 そうすれば再選挙されて、お前が選ばれてた可能性だってあるんだ」 若林「………………」 板野「ディアスのドライブシュートを止めたり、なんだかんだで結果は残してると思うよ。 松山だって活躍してたし、若島津も……今日はあまり出番は無かったけど、最後のシュートは止めてた。 俺が1番活躍してるなんてつもりもない。 ハンブルグ戦から考えれば、多分1番いい所で決めてるのは立花達だ。 だけど俺は皆に選ばれて、頼りないかもしれないけど一所懸命がんばって、それで結果も順調に残せてきてる。 若林に、どうして俺がキャプテンなんだって文句を言われる筋合いはない。 文句があるなら、監督に言って再投票を促してくれ」 無論、それをした所で見上が頷く事は無いだろう事を若林源三は知っていた。 大きな失態など全くない板野を、大会の途中でキャプテンの交代をするなどという事を至って常識的な考え方をする見上が許す筈もなく。 また、板野の言う通り彼は結果を着実に残してきているのだ。 若林でなくとも、誰が言った所で見上は納得せず――仮に再投票をした所で、板野が再び就任するのは目に見えていた。 よって、若林はぐうの音も出ずただ黙りこくるしかなかった。
[816]森末(仮):2015/03/26(木) 23:09:00 ID:??? プライドが高く、己の才能を信じ、そして無自覚に自身こそがこのチーム内で最も優れているという傲慢さを持っていた彼は、 しかし、この時板野に指摘を受けた事で自身の器について考え直させられていた。 実力云々ではない、度量の広さ。 今しがた己が忌み嫌っていた家族たちと違わぬ程に、嫌味で皮肉めいた言葉を投げかけた己について。 結果を大して残せていないにも関わらず、板野に――いちゃもんに近いものをつけた言動について。 やがてしばらく互いに沈黙し、静寂が流れた。 そして、時間が経つにつれ板野の頭は次第に怒りを覚えていたものから徐々に冷えていく。 板野は少し言い過ぎたかと熱くなりかけていた自身を恥じ、そのまま別れを告げようとしたが……。 若林「待て」 板野「えひゃいっ! な、何?」 若林「1つ聞かせろ。 お前がキャプテンを目指した理由はなんだ? 話によれば、お前は今までキャプテン経験が無い筈だが」 そこに若林からの質問が飛び、板野は情けない声を出しながらも振り向いた。 板野の声にも若林はなんら反応せず、ただ板野の事を静かに見つめていた。 若林「先に言っておくと、俺がキャプテンをしようと思った理由はこの俺がこのチームで1番強い……はずだからだ。 もっともすぐれた者がキャプテンに就く、当然の事だろう」 板野「(……はずかぁ。 やっぱり、多少なりと若島津に思う所があるのかな)」 若林「若島津の理由も似たようなものだろう。 松山は知らんがな。 それで、お前はどうなんだ」 板野「俺は……」
[817]森末(仮):2015/03/26(木) 23:10:00 ID:??? A.「国内選りすぐりのメンバーを集めたチーム。 そのチームを純粋に率いてみたいと思ったんだ」 B.「ずっと夢だったからだよ。 全日本のキャプテンになる事が」 C.「若林と同じだよ。 俺がもっともすぐれたストライカーだからだ」 D.「松山はちょっと抜けてるし若島津は喧嘩っ早いから俺がなるしかないと思ったんだ」 E.「なんとなく」 F.「言ってもいいが、お前の態度が気にくわない」 G.その他 板野くんに言わせたい事を書いてください 先に2票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。 >>813 乙ありです。
[818]森崎名無しさん:2015/03/26(木) 23:11:16 ID:SYq4IB2g A
[819]森崎名無しさん:2015/03/26(木) 23:12:31 ID:+gfHsWp+ B
[820]森崎名無しさん:2015/03/26(木) 23:14:18 ID:6arQ+DlI A
[821]森末(仮):2015/03/27(金) 01:04:32 ID:??? >A.「国内選りすぐりのメンバーを集めたチーム。 そのチームを純粋に率いてみたいと思ったんだ」 ============================================================================================ 板野がキャプテンになろうと決意した理由、それは純粋にこのメンバーを率いてみたいと思っていた事が所以だった。 元々、若林は知らない事であるが板野はキャプテン翼とキャプテン森崎のファンである。 ふらのに転入した当初、全国大会で強敵たちと出会った時、海外へと出て様々なライバルを目にした時。 彼はいつも、心の底から感動を覚えていた。 そんな彼が、魅力的なメンバーの多い――。 多数の実力者がいるこの全日本というチームを率いたいという思いを抱いたのは、極自然な事と言えただろう。 板野「勿論それに伴う責任だってあるし、不安もあるけど……。 でも、やっぱり今はキャプテンマークをつけられて良かったって思いの方が強いな。 (森崎みたいには出来ないけど、指示を出したりって楽しいし)」 若林「……なるほどな(やはり、甘ちゃんではあるようだ。 だが、馬鹿ではない……)」 そして、この板野の純粋な思いを見て若林は板野に対する考えを多少修正した。 今までの彼の中での板野の認識は、実力はあるが子供っぽすぎる――というもの。 この時板野が出した答えも、若林の感覚では到底信じられない程陳腐で子供っぽいものだった。 だが、馬鹿ではない。 裏表のない板野のその性格を好んでいる者は立花兄弟をはじめ多数いるし、 何よりしっかりとした考えを持っているというのは先ほどの若林への反論から考えても明らかである。 甘く、幼稚で、ともすれば頼りなく見えるがその心中には一本筋が通っている。 若林の板野に対する改めた評価は、そういったものだった。 若林「(そして、俺もガキか……見る者が見れば、コイツよりもそう見えるかもしれん)」
[822]森末(仮):2015/03/27(金) 01:05:36 ID:??? 対して、若林はどうか。彼は自問自答をした。 誇りが高く、意地っぱりであり、やや自意識過剰とも言える面も目立つ若林だが、彼は頭が悪くは無かった。 自身を鑑みるだけの知性だけはあった。 純粋に強いチームを率いてみたいという板野に比較し、若林もまた強い自分こそがキャプテンになるべきだという考え。 これもまた、決して大人びた考えだとは言えないと彼は自覚をしていた。 いや、もしも本当に自分が強いというのならばまだマシである。 しかし、実際には――彼は自身の力を疑いたくは無かったが、若島津と大差が無いという事も理解していた。 これでは単に幼稚であるだけではなく、実力は無い癖にお山の大将を気取りたがっているだけと見られてもおかしくないという事を。 もしもハンブルグ戦で3失点という屈辱を受けていなければ。 もしも若島津が急速なパワーアップを果たし、彼との実力差について危機感を覚えていなければ。 恐らくは若林もここまで自身の言動、行動などを振り返る事は無かったかもしれない。 だが、少しずつ冷えた頭で若林は理解しようとしていた。 ハンブルグ戦後、自身の力が若島津と大差が無い事――自身の正GKとしての座が至極不安定である事に気づいた時から遅れる事幾日。 自身には実力だけではなく、キャプテンとして相応しい度量なども足りぬという事に。 若林「………………」 板野「あの……若林?」 若林「俺はもう寝る。 お前もさっさと部屋に戻るんだな」 板野「あ、うん……」 それからしばらく――立ち尽くす自身を心配する板野を制し、若林は去って行った。 その背中はいつも通り大きく、背丈の小さな板野からすれば羨ましくなる程の体格。 ただ、この時ばかりは……その背中も、どこか小さいように板野からは見えてしまうのだった。 ※若林の板野に対する感情が 若林→(大敵)→板野 になりました。
[823]森末(仮):2015/03/27(金) 01:07:36 ID:??? そして、次の日がやってきた。 全日本Jrユースが予定通りの時刻にスタジアムに向かうと、そこには既に多くの観客たちや取材陣が詰めかけていた。 いよいよ大会も大詰め、準決勝――しかも今日行われるのは優勝候補西ドイツとビクトリーノというストライカーを擁するウルグアイ。 ダークホースという言葉ではもはや片付けられない程の成績を残してきた全日本と地元フランスの試合である。 注目度は前日の比ではなく、日本のメンバーは時折地元民に声をかけられながらバスから降りはじめていた。 フランスサポーター「お、ニホンの選手だぜ!」「本当だ。先頭のは……ニホンのストライカーの9番か」 「東洋の国がよくやったよ。準決勝進出で満足してもらわないとな」「ハハハ!今日負けても泣くんじゃないぞ!」 早田「あぁん? なんだなんだ? どいつもこいつも上から目線で見下しやがって」 中里「拙者たちが負けるのが前提のような口ぶりでござるな……」 岬「彼らはフランスを応援してるからね、仕方ないよ」 ただ、その声が日本を応援するものではなく――むしろこれから負け試合に挑む者達を憐れむ、 或いは嘲笑うようなものだったのは言うまでもない。 板野「(わかってた事だけどやりにくいなぁ。 あれ?)我那覇さん、菊地さん!」 響「はいさーい!」 これに板野は内心辟易しながらも、ふと視線を横に向けた。 するとそこにはここまで応援に来てくれていた響や真、そして彼女たちの付添であるプロデューサーの姿があり。 板野が声をかけるのと同時に響は元気に手を上げて挨拶を返し、近づいてくる。 板野「もしかして今日も応援してくれるんですか?」 響「もっちろんだぞ! 折角準決勝まで上がったんだもん! ここまで来たら決勝進出、それに優勝しかないぞ! その為にも自分、完璧に応援するからな!」 真「(正直な話、ここまで滞在が長くなるとは番組側も思ってなかったみたいだけどね……。 プロデューサーも予定外の事でスケジュールの調整に苦労してるみたいだし)」 プロデューサー「帰ってもいいだろ?ママが心配するんだ」 真「いや、帰らないで下さいよプロデューサー」
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0ch BBS 2007-01-24