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【復活の】鈴仙奮闘記27【N】
[483]森崎名無しさん:2015/03/16(月) 00:21:10 ID:??? 弱点ははっきりわかってた、それ用の布陣も組んだ、なのに上手く弱点をつけなかった ぢぐじょー!姫様に八つ当たりしてやるー!上X下BLYRA!
[484]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/03/16(月) 00:26:34 ID:??? ★神奈子の判断→ ダイヤ9 ★ ダイヤ→神奈子「ま、諏訪子も疲れているし無理はするまい。ここは流しだ」このまま前半終了。 神奈子「(……まあ、どうせ後半戦になれば私達は大きく有利になる。 無理に焦って、体力を浪費するのも無粋だろうね)……ピエール君!」 バシッ……。 ピエール「(……これ以上、不利な前半で意地を張る必要はない、という事か)」 実況「おっと……! 守矢みらくるず、ここは攻めてくるかと思いましたが……!? どうやらここは、無難なパス回しにて前半を終えるようです!」 ――大方の予測に反して、神奈子はここで拙速に攻める事をしなかった。 守矢みらくるずはピエールと早苗を軸にした、中盤やや下がり目の位置でのパスワークで、 ロスタイム含めて5分弱の時間を費やす。 タレントが少ない故に、そのパスワークは若干あぶなかっしいものではあったが。 それでも、攻めを放棄した状態で人数を掛けられると、 佳歩を治療に出した事により、10人となっていたルナティックスも簡単には手が出せない。 残された前半の残り時間はゆっくりと、だが確実に進んでいって――。 ピッ、ピィィイイイイイイイイイイイイイイイイッ!! 永遠亭ルナティックス 1 − 1 守矢みらくるず 前半終了!
[485]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/03/16(月) 00:27:54 ID:??? 実況「ここで前半終了のホイッスルが鳴りました〜!! 試合は同点のまま後半戦を迎えます! 前半開始当初はルナティックスが早々に先制点を取り、このまま優勢を保つかと思われましたが……! ですが、守矢もここで意地を魅せました! CFの洩矢諏訪子選手の冴えわたるテクニック! MFの東風谷早苗選手、エル・シド・ピエール選手の素晴らしい個人技! そして、CBの八坂神奈子選手とGKの若島津健選手の圧倒的な守備力で、 試合を1−1とし、そのまま前半終了まで粘ってみせました! 後半戦は守矢の粘りが続くのか? それともルナティックスが均衡を突き破るのか? 今から楽しみでなりません!!」 観客「ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」 さとり「(……ふむ。一見すると守矢みらくるずが押しているようだったけど。果たしてそうでしょうか? 彼女達からは疲労の感情が受け取れます。このままだと、後半戦は押し切られて終了のような気がしますが……)」 反町「(俺達妖怪の山FCも、守矢みらくるずとは何度か練習試合をしたけれど。 その時も、後半戦からは比較的戦いやすかった印象だったんだよな。 ……それでも、負けるか精々引き分けなのが多かったけれど)」 霊夢「(そう言えば前、霖之助さんが守矢にガラクタ人形を売りつけてどうこうとか言ってたけれど。 あいつらったらまた何か、ヘンな事でも企んでるのかしら。 ……割とどうでも良いけど)」
[486]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/03/16(月) 00:29:04 ID:??? 神奈子「(さーて。これで取りあえず前半戦はもった。 派手に動けないってのはあったけれど、審判の買収は要らなかったかもねぇ)」 諏訪子「(……アレ、結構お金掛かったんだけどねぇ)」 ――実況や観客達が後半戦に寄せて盛り上がる中。守矢の神々二人は再び密談を行っていた。 早苗「はぁ、はぁ。……神奈子様、諏訪子様! 流石の神徳でしたっ! ――って、あれっ? お二人とも、そんなお近くで何をコソコソ……?」 ピエール「(――本来は素直に教えるべきなのだろうが……)――まあ、サナエ。 二人にも込み入った話があるんだ。君は少し、後半戦に備えて水分でも取った方が良い」 早苗「……分かってます。ピエール君に言われなくても(この人も、内心では私を憐れんでいるんだろうな。 風祝なのに、お二人に対して何も出来ない私を……)」 先程から早苗に自分達のやっている汚い行い――審判の買収や、これから後半戦に考えている事――を、 知られたくない二人は、ピエールを差し向けて密談に参加させない。 二人は自身に対し忠実で居てくれるピエールに感謝をしつつ、話を続ける。 神奈子「(――まあ、いいじゃないか。それよりも諏訪子。 私は今から手筈通りに審判を退場させるから、アンタは裏の仕事、しっかりやるんだよ)」 諏訪子「(へいへい。――ったく、どうして私みたいな土着神の頂点が、あんなドロボウみたいな事……。 いや、表に出てヘラヘラしてウソを振りまくよか百倍マシだから、良いんだけどね)」
[487]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/03/16(月) 00:30:05 ID:??? 二人はこのハーフタイムで行うべき策略を確認し直すと、 諏訪子は人形たちを引き連れて、自チームのロッカールームへとそそくさと駆けて行った。 神奈子は、そんな諏訪子とは別方向へとゆっくりと歩み寄る。 ……この前半戦を行った、審判の場所である。 落ち着いた優しい声で、神奈子はこう審判の男性の手を取り尋ねた。 神奈子「やあ君。所属はどちらに?」 審判「……ええ。妖怪の山で鼻高天狗――事務作業を行っていますが」 手筈通りの回答が返って来る。神奈子は内心満足した上で、観客達に向かってこう高らかに宣言した。 神奈子「――皆! 観客席に居る遍く幻想郷の人妖よ! 聞いてくれ、私に提案がある!! この審判を……どうか、別な審判に変えて頂けないだろうか!!」
[488]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/03/16(月) 00:31:25 ID:??? 観客「「「「……!?」」」」 鈴仙「……え、えっ?」 佳歩「な、なんですか〜!? ……アイタタ」 輝夜「(やっぱり神じゃなくってサマエルじゃないの。ホント、セコい奴だわ)」 神奈子の声は突風のように強く広く観客席へと届いた。 大勢のギャラリーは神奈子から放たれる神徳とカリスマにより、一斉に静まり返った。 宗教の儀式かと見まごうまでに一体となった観客席に向かって、神奈子は言葉を続ける。 神奈子「――私は彼に見覚えがあったんだ」 怯えた様子の審判を振り返りながら、神奈子はこう切り出していく。 神奈子「そうして、前半終了時にたまたま彼に出身と所属を聞いてみた。 聞くところによると、妖怪の山から派遣された一般の鼻高天狗。 いわゆる内勤勤めの事務職員らしいが、知っての通り、 我々守矢神社と妖怪の山とは相互に発展すべく協力関係にある」 これは事実である。現に妖怪の山の天狗社会は守矢が提案する山間ロープウェー計画 ――空を飛べない人間でも、守矢神社へと行けるようにする為の交通インフラ作り―― に渋々ながら賛成しているし、逆に守矢も妖怪の山に対し、幾許かの技術提供や地代を支払っている。 少なくとも、利害関係者である事は確かだ。 神奈子「……さて。ここで私は諸君に問いたい。 繊細で真面目で、気配りの出来る彼が、天狗社会と守矢神社との折り合いを重視しないと言い切れるか? 守矢の祟り神による報復を恐れ、我々への裁定を甘くしない可能性が無いと言い切れるか?」
[489]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/03/16(月) 00:32:34 ID:??? 観客席がざわつくのを良い事に、神奈子は今度は謙虚な口調で頭を大きく下げる。 再び大きく頭を下げ、謝罪を行う神奈子。その姿は神と言うよりは、不祥事を起こした商会の長に近い。 神奈子「――これは、完全に私の……いや、私達の落ち度です。 個人的に見覚えがある事を知りながら、私達は彼の審判としての登用を、この前半の間だけとはいえ認めてしまった。 今から思い返すと、これは甘えであり、公正なサッカーを目指すべき我々にとって、あってはならない行為だったと反省しています」 鈴仙「(な、何なの……この人は! この人は一体――何をやりたいの!? ……人じゃなくて神だけど)」 鈴仙はこの異様な状況に着いて来れていなかった。 ただ数名、輝夜や永琳だけが神奈子が今やろうとしている行動の真意を知り、 苦々しげに悪態を吐いたり、困ったように腕を組んでいるだけだった。 神奈子「……だが。今からでもより公平なサッカーをするのに遅くはない。 だから、どうか、大会委員長殿。事務局どの。 今からでもそちらの指定する、より公平な審判に変えて頂きたい。 勿論、実は守矢の信徒だった……など、我々にとって都合のいい話があれば、早苗を通して伝える。 このハーフタイム内にでも、考えておいてはくれないか?」 最後に神奈子は、スタジアムに特設されたVIP席――大会を運営する、稗田を始めとする人里の名家の方を向き、 三度目の深々としたお辞儀をした。 早苗「あの、神奈子様……」 神奈子「――早苗。お前は私以上に守矢の信徒や利害関係にある人妖に詳しい筈だ。 毎日、しっかりと記録を付けてくれているからね。 ……だから、私の代わりに、行ってくれるかい?」 早苗「――は、はい! それは勿論です!(神奈子様はやはり凄い方です……! まさか、自分から審判の不公平さを憂慮し、大会の運営に直訴するなんて……!)」
[490]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/03/16(月) 00:33:48 ID:??? やがて、VIP席の方から機械で増幅された音声で「審議を認めます。風祝をここへ」と聞こえて来る。 早苗は熱い使命感を持って、ロッカールームを経由して観客席の上部へと走って行った。 そして、神奈子がゆっくりと周囲に頭を下げながらロッカールームへと戻った所で――。 再び、観客席は元の活気を取り戻していく。 その中には、訳が分からないままであっても、神奈子の真摯な姿勢を評価する声もハッキリと聞こえていた。 鈴仙「あ、あの。師匠。――今のは一体何だったんですか……?」 口を開いても良さそうな雰囲気になったので、鈴仙は永琳にそれと無く聞いた。 永琳は意外にも、素直かつ分かり易く鈴仙に教えてくれた。 永琳「彼女の目的は敢えて分類すれば――三つね。 一つ、自身のやっている『ホームタウンディシジョン』が必要なくなったから、関係する審判を撤収させたかった。 二つ、それの撤収の手法を劇場化する事で、自身の公平さと誠実さをアピールする機会を設けたかった」 更に――三つ。彼女はどうせ撤収する位なら、何かしらの理由があって、時間と注意を稼ぎたかった。 ……簡単に言えば、こんなところよ」 鈴仙「……う、う〜ん? 二つ目は何となく分かりますが、一つ目と三つ目が分かりません。 まず、どうして、『ホームタウンディシジョン』が必要なくなるんでしょうか。 別に害を与えないなら、後半もずっとこのままにして置いても良いのに。 それと、何かしらの理由って、一体何でしょうか。時間が掛かって、かつ注意をむけられたくない何かって……?」 永琳「……順序立てて考えれば分かるでしょうけど、私の推測ではこうね。 前提として、『ホームタウンディシジョン』はクリーンなイメージを穢す為使いたくは無かったが、 これまでは勝利の為にどうしても使わざるを得なかった。 そこで、今こうして茶番をする事で稼げるであろう時間を利用して、 『ホームタウンディシジョン』を使わなくても勝てるような、そんな裏技を行うことにした。 ――こう考えれば、全て納得が行くのではなくて?」 永琳はそれ以上言う事は無いと、足早にフィールドからルナティックスの控室へと歩いて行った。 鈴仙も慌ててそれに続いたが、彼女の中にはどうしても一つ疑問が残る。
[491]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/03/16(月) 00:38:37 ID:??? 鈴仙「(『ホームタウンディシジョン』を使わなくても勝てるような裏技……? ――それって、一体どんなヤバい裏技なの……?)」 神奈子と諏訪子、そしてピエールはもう居ない。 VIP席周辺を見ると、早苗らしき緑っぽい髪の少女が何やら話をしている。 若島津「フン。前半戦はあの派手好きの神に遅れを取ったが。後半は俺の方が殺す」 シュッ! シュッシュッ! 華扇「待ちなさい若島津、私が貴方に教えたかった事は多分そんな事じゃなくって……!」 にとり「え〜試合のお供に うどん 〜は要らんかね〜。 今なら一個たったの 1 00円だよ〜、安いよ〜」 華扇「……ま、待っていなさい。具体的には私がアレ買って来るまで!」タッ! 若島津「(見ていろよ、永遠亭ルナティックス。見ていろよ、鈴仙・優曇華院・イナバ……)」 シュッ! シュッシュッ! ――残されたのは、フィールドで空手の型の確認を執拗に繰り返している若島津だけだった。
[492]森崎名無しさん:2015/03/16(月) 00:40:16 ID:??? だめ師弟…w
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0ch BBS 2007-01-24