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【優勝】キャプテン森崎48【エンディング】
[24]2 ◆vD5srW.8hU :2015/05/22(金) 11:26:05 ID:X1I/dAE2 コインブラ「(モリサキに勝てば………か。だが、俺にはもう…)」 森崎との対話で個人的に得る物がいくつかあったコインブラだったが、 チームメイト達の近くに戻る彼の顔は晴れず足取りは重かった。 コインブラ「(俺にはもう、セレソンとして戦う機会は…)」 ブラジルユースの選手達は皆涙を堪えたり、あるいは堪え切れず泣いていたりと酷い有様だった。 そして今までずっとそうだった様にコインブラは例外だった。彼は涙を流せず、泣きたいとも思わなかった。 それが彼に理解させる。セレソンになろうとしなかった事の意味とその結果がこれなのだと。 カルロス「…コインブラ…」 コインブラ「ッ………」 やがて何度も瞬きをして涙を堪えているカルロスが向き直った時コインブラは思わず息が止まりそうになった。 サッカーとセレソンに対するこれまでの態度。決勝戦のハーフタイムまで続いた出場拒否。 そしていざ出場したら結局ブラジルユースに勝利をもたらせなかった事。 ブラジルユースに召集されてからの全てが今逃れられない過去として彼に襲い掛かってきていた。 コインブラ「(やはり、俺は…!)」 コインブラは恐怖し、そして後悔した。最後の最後のリーサルツインで感じた大切な何かが 一瞬の幻で終わってしまう事を。そしてそれは全て自業自得としか言い様がない事を。
[25]2 ◆vD5srW.8hU :2015/05/22(金) 11:28:20 ID:X1I/dAE2 だがカルロスの発した言葉は彼の恐れていた物とは真逆の言葉だった。 カルロス「残念だったな、コインブラ」 コインブラ「?………カルロス!!」 最初の数秒間、コインブラは何を言われたのか分からなかった。 それが拒絶の言葉ではない事を理解した瞬間素っ頓狂な声を上げてしまう程に。 カルロス「試合には負けたが、お前は良く戦ったよ。だがコインブラ、俺達のサッカーは今日が終わりじゃない。 今日から始まるんだ。全日本を倒すにはお前の力が要るんだ。やってくれるな、コインブラ」 コインブラ「カルロス………お前って奴は…」 カルロス「フッ…言っただろ、セレソンとは何かを見せてやると。そして俺は今日、 ブラジルユースキャプテンとしてお前が出場する事を認めた。お前はもうセレソンを名乗れるんだよ」 コインブラ「しかし…俺は…」 カルロスはコインブラを仲間と認めた。
[26]2 ◆vD5srW.8hU :2015/05/22(金) 11:30:34 ID:X1I/dAE2 ザガロ「てめえ、また勝手な事を言おうってのか!?勝ち逃げなんざ許さねぇぞ!」 トニーニョ「俺もカルロスと同意見だ。お前の力がブラジルの為に必要なんだ」 ネイ「癪に触る事はいくらでもあるけど…お前が何処かに消えちゃ借りを返す機会も無くなるしな」 ディウセウ「今日の試合でサッカーの面白さも分かっただろ?オラ達と一緒にまたやろうぜ!」 アマラウ「試合の終盤はちゃんと闘志もチームワークも見せてたしな…一応合格って事にしてやる!」 ドトール「セレソンとしての失態は、セレソンとしての栄光でしか打ち消せないんだぞ」 ジェトーリオ「そもそもここまで目立ちまくって今更もう代表になりませんなんて言える訳ないでしょ〜?」 ゲルティス「有能なフィールダーは歓迎する。GKとして当たり前過ぎる事だ」 コインブラ「…お前らまで…」 カルロス以外もコインブラを仲間と認めた。 カルロス「聞いての通りだ、コインブラ…一緒のチームでプレイしよう。今度こそ、な」 コインブラ「………ああ!」 この日、本当の意味でブラジル代表MFアルツール・アンチネス・コインブラが誕生した。
[27]2 ◆vD5srW.8hU :2015/05/22(金) 11:43:14 ID:X1I/dAE2 リベリオ「(コインブラ!コインブラ!コインブラ!コインブラぁぁぅううわぁああああああああああああああああああああああん!!! あぁああああ…ああ…あっあっー!あぁああああああ!!!コインブラコインブラコインブラぁぁぅうぁわぁああああ!!! あぁジーーーーッ!ジーーーーッ!ハーハーハーハー!ハーハーハーハー!凄い友情劇だなぁ…ふーふー んはぁっ!アルツール・アンチネス・コインブラたんの照れくさそうな笑顔をスリスリしたいお!スリスリ!あぁあ!! 間違えた!見守りたいお!見守る!見守る!笑顔見守り!テレテレニコッ…きゅんきゅんきゅい!! エンディングのコインブラたん可愛かったよぅ!!あぁぁああ…あああ…あっあぁああああ!!ふぁぁあああんんっ!! カルロスと仲直り出来て良かったねコインブラたん!あぁあああああ!かっわいい!コインブラたん!かっわいい!あっああぁああ! 代表続行も決まって嬉し…いやぁああああああ!!!にゃああああああああん!!ぎゃああああああああ!! ぐあああああああああああ!!!ユース編の後なんて書かれないじゃない!!!!あ…プロ編もよく考えたら… コインブラ ち ゃ ん は もう会えない じ ゃ な い?にゃあああああああああああああん!!うぁああああああああああ!! そんなぁああああああ!!いやぁぁぁあああああああああ!!はぁああああああん!!ブラジル代表ぅぁああああ!! この!ちきしょー!やめてやる!!サッカーなんかやめ…て…え!?見…てる?あそこのコインブラちゃんが僕を見てる? すぐそこのコインブラちゃんが僕を見てるぞ!コインブラちゃんが僕を見てるぞ!チームメイトのコインブラちゃんが僕を見てるぞ!! セレソンのコインブラちゃんが僕の事を話してるぞ!!!よかった…世の中まだまだ捨てたモンじゃないんだねっ! いやっほぉおおおおおおお!!!僕にはコインブラちゃんがいる!!やったよカルロス!!ひとりでできるもん!!! あ、プロ編のコインブラちゃああああああああああああああん!!いやぁあああああああああああああああ!!!! あっあんああっああんあネイぃぁあ!!ト、トニーニョー!!ドトールぅぁああああああ!!!アマラウぅぁあああ!! ううっうぅうう!!俺の想いよコインブラへ届け!!ブラジル代表のコインブラへ届け!)」
[28]2 ◆vD5srW.8hU :2015/05/22(金) 11:45:25 ID:X1I/dAE2 ゾクゾクッ! コインブラ「(うっ…まただ!なんだ、この得体の知れない寒気は!?)」 ☆ 初音「ただいま大変微妙で問題がありそうなネタをかましたのをお詫びします。 この物語のリベリオくんは出番の少なさ故ちょっとアレなので、生暖かい目で見守ってあげて下さい。 実際のリベリオくんはセリフも顔グラも無い無害な存在なので、ご安心の程を…」 ☆
[29]2 ◆vD5srW.8hU :2015/05/22(金) 11:47:29 ID:X1I/dAE2 今日はここまで。
[30]2 ◆vD5srW.8hU :2015/05/24(日) 11:57:43 ID:0P5icIdE ブラジル代表として戦い続け、再び栄光を狙う事を誓った選手達。 だが彼らと違い最早それすら許されず、未来を断たれた者も居る。 少しずつ収まりつつある観客の罵声と非難をかいくぐる様にベンチに戻った 彼らを迎えたのはサンタマリアを初めとするベンチメンバー達の真っ青な顔だった。 カルロス「サンタマリア…すまない、俺達は勝てなかった…」 サンタマリア「違う!そんな事はどうでも…良くはないが、俺達はまだ取り返せる! まだブラジル代表にはなれる!だが…だがもう監督は…!」 コインブラ「ッ…!」 カルロス「監督…そうだ、監督は!?」 マウリシオ「幽霊っていうか、ゾンビみたいな顔色と表情で控室に…」 コインブラ「(お、俺のせいだ…俺がちゃんとチームに溶け込んでいれば…!)」 ゲルティス「追うぞ。こういう時、一人にさせてはいけない」 カルロス「ああ!」 ブラジルユース監督、ロベルト本郷。 かつてブラジル代表として戦い、志半ばに網膜剥離での引退を余儀無くされる。 そして今、指導者としてブラジルユースを世界一に導けなかった彼が 今後どんなキャリアしか望めないか。彼らは非常によく分かっていた。 タッタッタッタッ… 小走りで廊下を駆けすぐに控室のドアの前に辿り着くブラジルユースの面々。
[31]2 ◆vD5srW.8hU :2015/05/24(日) 12:00:03 ID:0P5icIdE ロベルト「 な ぜ だ ! ! 」 ブラジルメンバー『ッ!!』 それを待っていたかの様にロベルトの慟哭がドア越しに響いてきた。 ロベルト「神よ何故だ!何故俺が世界一になる事を許さない! 俺が世界一の選手になるべく力をつけていたら俺から健全な目を奪い! 俺の代わりに優勝してもらう若者達を集めても駄目だと言うのか!」 カルロス「…監督…」 あまりにも生々しい嘆きの叫びに彼らはドアを開ける事が出来ない。 一体誰がどんな言葉をかけたら良いのだろうか? ロベルト「日本に行ったのが悪いのか!?翼を育てたのが間違いだったのか!? 森崎をあの頃潰しておくべきだったと言うのか!何をすれば良かったんだ!!」 コインブラ「…こんな…事が…」 支離滅裂な問いかけを天に投げつけるロベルトに何を言えば良いのだろうか。 優勝出来なかった事を謝る?ワールドカップで優勝してみせると誓う? そのどちらもロベルトを更に傷つけるだけの様な気がしてならない。 ロベルト「ハッ、そうか分かったぞ…!これは夢だ!悪夢なんだ!」 サンタマリア「…!?か、監督…」 あまつさえロベルトは現実を否定し始め、選手達を更に焦らせる。 これこそ正に彼らが恐れていた万が一の事態だった。
[32]2 ◆vD5srW.8hU :2015/05/24(日) 12:02:46 ID:0P5icIdE ロベルト「そうだ、これから優勝セレモニーなんだ!ビクトリーランなんだ! それなら早く着替えないとな!うふふふ、アレが出来る、アレが出来るぞぉおお!!」 ゲルティス「…止めるぞ!これ以上は危険だ!」 カルロス「ああ!監督!監督!…ドアに鍵が!」 コインブラ「どけ!タイミングを合わせて蹴り倒すぞ!」 ダダダッ!! ガゴォオオオオッ!!! カルロス「監督!」 コインブラ「かん………!?」 そして選手達はある意味彼らの予想通りで、ある意味それを遥かに超えた“見たくないモノ”を見てしまった。 ==================================================== ただいま余りにも過激かつ道徳的に問題があるシーンが展開されております。しばらくお待ち下さい。 ==================================================== 数分後、彼らは罪悪感と後ろめたさと恐怖を一杯に溜めた目をしてまたベンチに出てきた。一緒に行かなかったコーチは 「監督は錯乱して盛んに叫び続けていた」「最早俺達の声は届かなかった」「やむを得ず気絶させて拘束した」 と言う説明を受け入れはしたものの、後ほど簀巻きにされた上に猿轡までされて気絶し続けるロベルトを発見し驚き、 拘束を解いたらロベルトが全裸だった事に更に驚き、何故ここまでしたのか盛んに首を捻ったと言う。
[33]2 ◆vD5srW.8hU :2015/05/24(日) 12:04:58 ID:0P5icIdE いったんここまで。
[34]2 ◆vD5srW.8hU :2015/05/24(日) 14:30:34 ID:0P5icIdE そんな惨状と危機一髪が同じスタジアム内で発生していたとは露知らず、 全日本ユースの選手達はビクトリーランでフィールドを一周していた。 この頃になると観客の方も騒ぐのに疲れたのかすすり泣きや溜息の方がメインに なっており、全日本ユースに向かっておざなりな拍手を送る者も少なくなかった。 放送「前代未聞の偉業を成し遂げた全日本ユースが今誇らしく走り回ります! 今後日本はサッカーの強豪国として世界のトップ争いをする事になるのでしょう。 オリンピックやプロサッカー、そしてワールドカップでどんな結果を出すのかは この偉大な世代23人にかかっているのは言うまでもありません!」 森崎「(23人つっても中には全然使えない奴も居るからなあ。それも代表の常か)」 放送「新田くんは俊足シャドウストライカーとして存在感を示していました。 ゴールには結びつかなかったものの積極的にシュートを放ち、同時にその俊足と 思いがけぬ技術を兼ね揃えたドリブルは見る目がある者には才能を感じさせたでしょう」 新田「(くそっ…Jrユースの時よりはずっとマシだけど、結局ゴールは奪えなかった…)」 放送「山森くんは誰もが認めるユーティリティプレイヤーとして複数の場面で サブをこなしてみせました。突出した能力こそ持たないもののどんな状況でどんなポジションでも 安定した働きが期待できる選手の有難味は少しでも有能な監督なら誰でも分かるでしょう」 山森「(役割は果たした…が、それだけか。まだまだ修行が足りないな)」 放送「次藤くんは言うまでもなく全日本ユースの壁としてその意地と力を見せつけました。 特に予選の対ドイツ戦でシュナイダーくんのネオファイヤーショットを防いだのは大金星! この試合でもネイくんのディレイドスピンボレーを防ぎ、女性ファンに悲鳴を上げさせた事でしょう」 次藤「(誇れるのはその2つだけばい。まっとよーけシュートば防ぎたかったとね)」
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0ch BBS 2007-01-24