※人気投票開催中※
01/17(日)00:00-01/30(土)23:59
第二回鈴仙奮闘記キャラ人気投票
※新板できました※
ダイス創作物語板
ブログ
現行スレ
投票
最新20
板
1-
前
次
新
レス
ローマ。見てごらん、蝶だよ
[40]◆2pV1gRdG.o :2015/05/29(金) 23:49:24 ID:??? 不運だと片づける僚艦たちに、香取はその疑念を強めていく。 こちらの被弾に伴う不運はこれで既に二度目。 雪風に対する攻撃の回避に伴う幸運は、既に数えきれない。 抜群の操舵性能と幸運という柱に支えられた雪風は、4隻の攻撃を集中されたものの被弾は未だ0。 冷静になってこの状況を見れば異様という他なく、時雨の言葉を強く裏付けるものだった。 香取「(……いけない)」 このまま、自分たちがただ不運だと思っているだけでは確実に負ける。 不運幸運が全て目の前の駆逐艦によって操られている……事実はどうあれ、そう認識しないと勝負にすらならない。 香取「…皆さん。今までの結果が偶然だと思っているのですか?」 明石「え?だってそうじゃないですか。今のだって修理施設が狙われたわけじゃないですし…。 なんか変に攻撃しようとしたせいで当たっちゃいましたけど」 秋津洲「そうかも!あきつ丸さんも、偶然燃料に引火して一発で沈んじゃっただけだし…」 大鯨「………偶然…?」 厳しい表情で問いかける香取。 よくわからない表情で今のは偶然だと語る明石たち。 大鯨は、彼女たちの言葉で引っかかりを覚えていた。 そうだ、改めて見ればあまりにも雪風に都合のいい偶然ばかりが続いている。 大鯨「…香取さん、それはひょっとして?」 香取「ええ。時雨さんが言っていました。本当の幸運がいる…と」 明石「??」
[41]◆2pV1gRdG.o :2015/05/29(金) 23:51:06 ID:??? 大鯨「…………香取さん。時雨さんのようには?」 香取「行きませんね。正直、幸運なだけではありません。 幼く見えますが、その戦闘技術・回避能力は私たちで手に負えるものでは…」 秋津洲「ど、どういうことなの!?」 未だついていけていない二人に、大鯨と香取は口早に説明する。 しかし、当然すぐに納得できるものでもなく…。 明石「でも、それはたまたまじゃ……」 時雨「ふぅん。自分がやられてもまだ、たまたま、なんて言うんだ。死ぬよ?」 香取「!?」 大鯨「し、時雨さん!?」 時雨「やあ。さっきぶり」 彼女たちの会話に、領域に踏み込んできたのは雪風ではない…。 しかし、紛れもない敵。先ほど香取により撃破されたはずの時雨がそこに佇んでいた。 突然の事に四人は距離を取り、警戒を露わにする。 香取「…どういうつもりですか?」 時雨「君たちの手伝いをしようかな、と思ってね」ニコ 明石「岬くん並に信頼できないですよ…」
[42]◆2pV1gRdG.o :2015/05/29(金) 23:52:13 ID:??? 時雨「そうかな?香取さん、貴女なら僕が本当の事を言っているってわかるんじゃないかな?」 大鯨「そ、そうなんですか?」 香取「……希望が見たい、そういうことですか?」 時雨「その通り。僕は雪風という希望と、君たちという希望がぶつかり…より大きな希望になると信じているんだ。 ただ、君たちがあまりにも雪風に無防備だからさ。このままじゃ、ぶつかり合いも起きず消えてしまうだろう?」 笑顔を崩さず、狂気じみた言葉を続ける時雨。 四人はドン引きするも彼女が助力を申し出ているのは事実。 今雪風にあきつ丸、まるゆが撃破され、香取と明石は半壊の状態。 大鯨「ど、どうしましょう……」 ☆僕は絶対的な希望が見たいだけなんだ 1. 信じられない。私たちだけで戦います! 2. 猫の手も借りたい。一緒に頑張りましょう! 3. 幸運なんて怖くありません!全艦突撃! 4. ほか
[43]真ヒロインは私デース!:2015/05/29(金) 23:53:37 ID:??? 2
[44]◆2pV1gRdG.o :2015/05/30(土) 00:11:51 ID:??? 明石「…正直、すごく信用できないですけど………」 秋津洲「後ろから撃ってきそうかも…」 大鯨「それでも、今の私たちに戦力も運も足りないのは事実です」 これは賭けになる。 しかし、今の四人だけでは雪風に勝つことが出来ない。 その事だけは大鯨は自信を持って断言することが出来た。 香取「いかなる策略も、絶対絶命の状況でさえ幸運でひっくり返す駆逐艦…」 時雨「そう。僕なんかとは違う本当の幸運であり、僕らの希望でもある。 まあ、助力を申し出はしたけど…彼女に勝つ手段なんて僕は持ってないよ」 明石「や、役に立たない…」 時雨「あはは、ゴメンね。僕みたいなゴミクズに期待させちゃってさ…」 大鯨「…とりあえず時雨さんは、雪風さんと戦って時間を稼いでください。 さすがに一対一の状況なら、多少は持ちこたえられるでしょう?」 時雨「それはどうかな?」 秋津洲「えっ」
[45]◆2pV1gRdG.o :2015/05/30(土) 00:15:26 ID:??? 時雨「君たちは何か勘違いしているようだから、改めて言うけれど…。 雪風を相手にして絶対なんてものは存在しないよ。 例え絶望的な状況を作り得たとしても、それは彼女が雪風である限りひっくり返り得るのさ」 大鯨「それは時雨さんの運や実力があってもですか?」 時雨「あははははははははははは!!! 僕の運なんて雪風に比べることすらおこがましいよ。 ま、そんなことはどうでもいいけど…。時間稼ぎをして、どうするつもりなんだい?」 事実として、時雨はこの中では雪風を相手取って時間を稼げる可能性が一番高い。 であれば、時間を稼ぎどのような作戦を立てるのか。 香取「作戦を考えるための時間は既にありません。大鯨さん。貴女の決定に従います」 明石「まあ、そうですよね…」 秋津洲「ま、任されたら秋津洲も頑張るかも!」 大鯨「皆さん…」 ☆囮は時雨? 1. 囮変更 2. 時雨もろとも周囲一帯を攻撃するんだ! 3. 雪風の疲労を狙う 4. 皆で時雨を援護する 5. ほか
[46]真ヒロインは私デース!:2015/05/30(土) 00:29:28 ID:??? 3
[47]◆2pV1gRdG.o :2015/05/30(土) 00:39:31 ID:??? 疲労するかな?→!numnum ぞろ目・20以下で時雨しゅんころ
[48]真ヒロインは私デース!:2015/05/30(土) 00:42:36 ID:??? 疲労するかな?→ 92
[49]◆2pV1gRdG.o :2015/05/30(土) 01:07:49 ID:??? 作戦は単純。雪風の疲労を狙い攻撃する。 単純で何の捻りもない策。しかし、単純故に運の絡む要素は少ない。 大鯨はどこどこまでも信頼しているのだ。 戦闘に関しては、雪風に一方的にやられるような時雨ではないと。 雪風「し、時雨さん!?」 時雨「ふふ…。さあ、雪風!君の希望を見せてくれ!!」 ドォン! 放つ砲弾は迷いなく。 雪風は突然敵に回った時雨に動揺しつつも、確実に避ける。 そして雪風は実戦ではともかく、演習ならば時雨を撃つことに躊躇いはない。 雪風「んもうぅ!またですか、時雨さん!!」 時雨「ああ、またさ!また、君のまばゆい希望を見たいんだ!あは…あはははは! あはははははははははははははははははははははははははははは!!」 時雨はその超常的な勘で、雪風の放つ砲弾を避ける。避ける。海上を飛び跳ねる。 返す魚雷を雪風は平静な操舵でかわす。無論、放ったコースは時雨が自身の勘に従い狙った箇所。 避けた雪風もまた、自身の反応のみでかわすだけ。 そこに理はいらない。理など、互いが持つ豪運の前ではただの建前に過ぎないのだから。 雪風「扶桑さんたちが泣きますよ!」 少しばかりの怒気を発しながら、雪風が時雨に砲弾と魚雷を織り交ぜ放つ。 無論その怒気は嘘…とまではいかないが、攻撃に感情は乗っていない。 時雨「(さすがは真の幸運艦…。生まれながらにして、生きる術を理解している)」
[50]◆2pV1gRdG.o :2015/05/30(土) 01:09:07 ID:??? 素晴らしいと賛辞を惜しまず叫び、時雨が砲弾一発を浴び吹き飛ばされる。 回避など不可能ならば、一番被害の砲弾へ突っ込む。 実行に狂気は伴なえど、時雨の行動は論理的。 時雨「フフ…!なかなか痛いじゃないか。 僕も反撃させてもらうよ!!」 ドォンドォンドシュゥ! 逃げ道は与えない。 回避不可能の攻撃を放たれれば、お返しにと同じく回避不可能の攻撃を返す。 しかし時雨は知っている。 いかに回避不能とはいえ、雪風を捉えることは出来ないと。 雪風「雪風はっ…沈みません!!」 バッ! 機関を振り絞り、砲弾を右に左に回避。一発の被弾もない。 だが、ここまでは回避不可能などではない。 真に不可能なのは、最後に放った魚雷。詰将棋のように、雪風が避け切ったその地点を射抜く。 狙い済ました魚雷は、雪風に当たる―――前に、先ほど雪風自身がまるゆ対策に浮かべていた機雷へと命中する。 ドォォォン!! 時雨「なるほど…そう来たか!さすがだよ!素晴らしい!!」 何て素晴らしい、と時雨は歓喜する。 被弾した自分など幸運には程遠い。 雪風こそ真の幸運。艦隊の希望。
前
次
写
0ch BBS 2007-01-24