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【影の役者】鈴仙奮闘記30【天才の相棒】
[348]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/07/25(土) 23:24:46 ID:Ii816nv+ 実況「ゴーーーーーーーーーーーーーール! 決まった、決まりましたぁ!! 後半21分、蘇我屠自古選手の『ガゴウジサイクロン』が、永遠亭ルナティックスのゴールを突き破った〜〜! これで試合は1−2! 1−2で聖徳ホウリューズのリードです!! 永遠亭ルナティックスはこれで絶体絶命。残り僅か15分余りで2点をもぎ取らなくては、勝てなくなりました!」 観客「ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!?」 「これは面白い試合になってきたな!」「ルナティックス、負けちまうのか!?」「神子様バンザーイ!」 「ですよねー」「ですよねー」「ですよねー」「ですよねー」「いや、今のは姫様頑張ってただろ!?」 てゐ「ひ、姫様がきたねぇ花火になっちゃったよ〜!?(……ていうかこれ、サッカーだよね?)」 永琳「心配しないで、てゐ。姫様は殺しても死ぬようなお方じゃないわ」 妹紅「そ、そうだよ! 輝夜を殺すのは私なんだからさ!」 ウサギB「み、みなさん、落ち着いてください!? サッカーで人が死ぬわけ無いじゃないですか!」 慧音「ウサギBの言う通りだ。……あと妹紅、危うい発言は審判に目を付けられるから……、痛ッ!」 つかさ「け、慧音さん……!? 足、血が出てる……!」 中山「なんてザマだ。俺が、もっとしっかりしていれば……」 パスカル「(やっぱり、俺にはトップ下なんて務まらないのか……?)」 ――ゴールを決められた永遠亭ルナティックスは阿鼻叫喚の状態だった。 失点のショックもさることながら、勝てる筈の勝負を何度も落とした事への後悔。 壮絶に吹っ飛ばされた輝夜、負傷した慧音、自責の念に囚われる中山やパスカル達……。 かつてないピンチに、一度は戻ったルナティックスの士気は、再び落ち込もうとしていた。
[349]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/07/25(土) 23:27:42 ID:Ii816nv+ 鈴仙「(……お、終わりなの……? やっぱり、私はここで終わっちゃうの……?)」 そして、その中で一番精神的に参っていたのは――鈴仙だった。 これまで気丈にチームキャプテンとして作戦を練り、仲間達のメンタルをケアして来た彼女だったが、 しかし、今回の試合に限っては、その全てが裏目に出てしまっている。 ……無論、これまで鈴仙は決して無謀な戦略を敷いて来た訳では無い。 客観的にこの状況を見ていれば鈴仙の責はほぼ無く、不幸の積み重ねである事は明らかである。 鈴仙自身も、理屈ではそうだと分かっていた。 鈴仙「(――でも。それが何なの? 仮にどうしようも無い理由だったら、負けても良いの? そんなの……嘘よ。優しい嘘。周りは結局、本音では結果を望んでいるもの。 頑張ったから、運が悪かったから、相手が悪かったから……。 皆はきっと、そう言ってくれるだろうけど、……こんなにも最悪の状況が続いたら、皆、呆れちゃうに決まってるよぉ……!)」 ――ただ、それでも鈴仙の心はまだ弱かった。 永らく結果を出す事を求められる軍人の世界で生きてきた鈴仙にとって、 今の展開は鋭く鈍く鈴仙の精神を抉り傷つけていく。 もちろん、これまで一選手として結果を出せずに傷つく事は多々あったし、 中山の出会いから強くなった鈴仙は、これを乗り越える事も出来ていた。 ……しかし、実質的キャプテンに今こうして振りかかる重責については、 明らかに今の鈴仙が担うには重荷過ぎた。 当たり前だ。人は――妖怪や玉兎でも――変わる事は出来るかもしれない。 しかし、その為には本来膨大な時間が掛かる。 鈴仙「(師匠。やっぱり私は無理です……。プロジェクト・カウンターハクレイだか、 リアル・幻想・セブンだか、私なんかに勤まる訳ないんです……!)」 絶望的状況を前に、かつての逃げ出し癖が蘇って来た。 パスカルに出会い自身の弱さを知り、中山に出会い自身を変えたいと決意した鈴仙。 紆余曲折もあったが、概ね順調に成長して来た中訪れた最悪の状況に、彼女の心は折れ掛けていた。
[350]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/07/25(土) 23:32:05 ID:Ii816nv+ ……スッ。 鈴仙「……?」 ……だが。 そんな鈴仙に対しても一人、手を差し伸べる者が居た。 俯きながら地面に零れる涙を隠していた鈴仙を優しく撫でる小さな手。 はっとして正面を向くと、そこには……鈴仙が良く知る少女と、その後ろにもう一人。 合計二つの姿があった。それは――。 先着1名様で、 ★ルナティックスの希望→!card★ と書き込んでください。数値で分岐します。 JOKER→輝夜「……コンビプレイの練習をしよう、妹紅」妹紅「え? 今からだと間に合わなくね?」鈴仙関係無かった。 ダイヤ・ハート→佳歩とてゐの二人だった。 スペード・クラブ→佳歩とパスカルの二人だった。 クラブA→謎の向日葵仮面「か、勘違いしないでよね。アンタを凌辱して良いのはこの私だけなんだから!///」 伝説の超人・ヒジリー「カグロットさんのペットォ……?」鈴仙「やっぱりもうだめよ、おしまいよぉ……!」 *このイベントは、試合前に推理で佳歩の疑心を解いた事へのボーナスイベントです。 なので、(JOKER・クラブA以外は)必ず判定に佳歩が入っています。
[351]森崎名無しさん:2015/07/25(土) 23:32:52 ID:??? ★ルナティックスの希望→ ハート5 ★
[352]森崎名無しさん:2015/07/25(土) 23:33:10 ID:??? ★ルナティックスの希望→ JOKER ★
[353]森崎名無しさん:2015/07/25(土) 23:34:35 ID:??? おしい!
[354]森崎名無しさん:2015/07/25(土) 23:41:41 ID:??? ルナティックヴォルケイノは幻想となって消えたのだ・・・
[355]森崎名無しさん:2015/07/26(日) 00:20:03 ID:??? マリグナントツインが... どのみちオーバーラップできる森崎みたいなドリブル強者じゃないと無理だが...
[356]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/07/26(日) 01:21:08 ID:foqzWuj6 ★ルナティックスの希望→ ハート5 ★ ダイヤ・ハート→佳歩とてゐの二人だった。 佳歩「……鈴仙さま」 鈴仙「――佳歩。どうしたの、私を笑いに来たのかしら……?」 鈴仙に手を差し出したのは……佳歩だった。 この試合、鈴仙との2トップとして出場し続けて来た佳歩は、 悲しそうな、しかし希望を捨てきれぬ表情で、鈴仙を見つめる。 佳歩「えっと。あの、その……わ、わたし……」 佳歩は何かを言いたげにしている。 顔を僅かに赤らめ、恥ずかしそうに視線を動かして、必死に勇気を振り絞ろうとしているが、 鈴仙にはその意図はイマイチ伝わらない。 てゐ「あのね鈴仙。佳歩はね、『鈴仙さまってどーせ、「自分のせいでチームが負けそうだー」 とか思って今ごろプチ鬱状態になってるんでしょー? 被害妄想強すぎだよねープププ』 ……って言いたくて来たんだよ。 でもやっぱり一応上司だし、面と向かっては言い辛くって……」 佳歩「ち、ちがいますっ! 私はただ、鈴仙さまを励ましたくって……!?」 そして佳歩の後ろに居るてゐは、そんな不器用な二人を取り持つ為に来てくれたらしい。 てゐは嫌味っぽいニヤニヤ笑いをしながらも、それは自分を心配してくれる時のニヤニヤ笑いだと鈴仙には分かった。 そんな中、佳歩は真摯な表情に変わって鈴仙にこう告げる。
[357]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/07/26(日) 01:25:41 ID:foqzWuj6 佳歩「……信じて」 鈴仙「――え?」 佳歩「私を……私達を……信じてください。だって、ほら。試合前にも言ったじゃないですか。 鈴仙さまは頑張りすぎですから。もっともっと、鈴仙さまは自分に自信を持ってください、って……」 鈴仙「……う、うん……。そうだった、かも。私も、もっともっと佳歩を信じられるように努力する、とか言っていたのに。 確かに、今の私……信じて無かったかもしれない」 どこまでも真っ直ぐにぶつかる佳歩に対して、鈴仙は弱弱しくしか答えられなかった。 しかし、佳歩の一言は鈴仙の内向きに閉じこもっていた心に希望を与えてくれた気がした。 てゐ「――鈴仙。アンタは勘違いしてるみたいだけどさ。 私も佳歩も、多分他の皆もさ。鈴仙が自分に利益を齎してくれるから、好きってワケじゃないと思うよ? アンタにゃ、アンタの良さがあるんだから。アンタは無理に、お師匠様や中山さんみたくならなくっても良いんだよ。 ……そうやって、辛い顔見せる位だったらね」 てゐは照れながら、吐き捨てるようにそう言ってくれた。 その言葉は嘘が大好きな普段の彼女らしからぬ真実味が詰まっているように想える。 鈴仙「……ありがとう」 鈴仙は恥ずかしくて、そっけなくそう言う事しか出来なかった。 しかし、佳歩の目的はこうして鈴仙を励ますだけでは無かったようだ。 これまでの表情を一新させ、話題を切り替えるように、佳歩は事務的にこう告げた。
[358]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/07/26(日) 01:27:04 ID:foqzWuj6 佳歩「――この状況を覆す為に……私に、策というか、考えがあるんです」 鈴仙「策……?」 てゐ「実は、私もさっき佳歩から提案されたんだ。面白い案だと思うよ?」 果たしてその内容はてゐが言ったとおり、その事務的な口調とは裏腹に、先程以上に大胆で信じがたいものだった。 佳歩の計画を一通り聞き終わるまで、鈴仙は黙っていた。 佳歩「……どうでしょうか。もし賛同して頂けるんでしたら、 【次にインビジブルデューパーを放つ時、鈴仙さまはそのシュートの軌道を枠外かポストに外して欲しい】 ……んですけれど。でも、多分それは、鈴仙さまが私を信じてくれないと出来ない事だと思います」 鈴仙「…………!?(インビジブルデューパーを撃つとき、わざと狙いを外す、ですって……!?)」 しかし、いくら鈴仙でも最後の佳歩の提案に頷くのは憚られた。 必殺の『インビジブルデューパー』を外す事は、即ち失敗すれば試合に敗北する事をも意味する。 それはまさしく佳歩が言う通り、鈴仙が佳歩の策を――佳歩を最後まで信じ切らなくては出来ない作戦である。 いや、信じ切ったところで佳歩が語った案が成功する保証すら無いのだ。これを頷くのは理に敵わない。 少なくとも、中山や永琳のように賢明な者ならば否定するような。そんなタイプの策である。 鈴仙「(佳歩は……私を試しているのかな。私が本当に、佳歩達を信じられるのかどうか……って)」 鈴仙の知る佳歩は、直情的でいて意外と理知的で頭の回転が速い。 だから、今自分が言った策は理論的に下策である事を承知で言っている筈である。 しかし、佳歩は現に自分にそう策を提示した。 これが何を意味するのか、鈴仙は暫く考えていたが結論は出ない。 佳歩「……鈴仙さま。どうでしょうか、この策。 【次にインビジブルデューパーを放つ時、鈴仙さまはそのシュートの軌道を枠外かポストに外す】……という策。 受け入れて、くださいますでしょうか?」
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0ch BBS 2007-01-24