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【影の役者】鈴仙奮闘記30【天才の相棒】
[699]森崎名無しさん:2015/08/18(火) 03:52:16 ID:??? 万事休すとかもあるし、体のどこかに当たってくれセービングかな。
[700]森崎名無しさん:2015/08/18(火) 05:57:58 ID:??? シュナは森崎の前でバイシクル作ってないんじゃ?レッドサン違うし
[701]森崎名無しさん:2015/08/18(火) 12:23:47 ID:??? がんばりセービング・改と悟りセービングT(ガッツ回復)・U(一定確率でセーブ成功)の合体技かな? 鈴仙「なにそのチート技」
[702]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/19(水) 00:49:14 ID:??? こんばんは、更新します。 >>698 フラグ乙ありがとうございます。 >>700 すみません、凡ミスと筆が滑りました(汗) レミリアにシュナイダーの影を感じたという事を言いたかったので、 ×:森崎「(同じだ。シュナイダーの『バイシクルレッドサン』と……! 殆ど、同じだ!)」 ○:森崎「(同じだ。この力強さ、蹴り出し、そして気高さ……! アイツと――シュナイダーと……!)」 などと、脳内変換して頂ければ幸いです。 >>699,701 森崎じゃなくて仲間も活躍した! ……という風に書こうと思ってます。 今回については、流石に新セービングはないです。そっちのが絶望感があって良いかもですが(笑)
[703]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/19(水) 00:51:36 ID:??? レミリア「……やったか!?」 シュートが放つ圧力による酸素欠乏で倒れた森崎を尻目に、レミリアは空中で思わずそう小さく叫んでいた。 森崎の全力と自分の全力はほぼ互角。ならば、どちらが最後に立つかどうかは、完全なる運否天賦の世界。 そして結果として、レミリアは森崎よりも長く立っていた。 レミリア「(試合時間は……もう残り十数秒。この段階で同点に追いつけたのは大きい!)」 飛び出し気味の位置に居た森崎が倒れ、もはやシュートを邪魔する者は誰も居ない。 粘り強い攻めはスカーレットムーンズの体力を大きく削いだが、 しかし今、それが成果となって同点へと結びつこうとしている。 レミリア「フランが強烈なシュートを放てなければ、今回の攻撃はそこで終了していた。 咲夜がロングシュートを放たなければ、ブロックに向かうDF陣の戦力を削げなかった。 パチェが身を削ってシュートを撃たなければ、森崎の体力は削げなかった。 美鈴がクリアを成功してくれなければ、そもそも私にボールは回らなかった。 そして……小悪魔や中国(陸)。それに他のメイド妖精達が居なければ、この局面はそもそも訪れなかった。 ――どうだ博麗連合。どうだ人間共。これが我ら紅魔の力。夜の住民たる悪魔の矜持だ!」 フワッ……バサッ。 そう宣言しながらオーバーヘッドの体勢で、そのまま背中から地面に倒れこむレミリア。 彼女は強い力を持ちながらなお、仲間の結束を信じ切っており――そして、それを最高の形に創り上げた。 霊夢「……凄いわ、レミリア。――私、自分がさっき魔理沙にムキになったのが恥ずかしくなる」 レミリア「おや、やけにしおらしいじゃないか、霊夢? とうとう私の軍門に下る気になった?」
[704]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/19(水) 00:53:53 ID:??? そんなレミリアに、霊夢は何時の間にかゆっくりと歩み寄っていた。 前半終盤から今までの彼女達の攻撃は、今の霊夢には無いものであり、純粋に興味を覚えていたからだ。 しかし、彼女がレミリアの元へ歩み寄ったのは、別の理由が主だった。 霊夢「だけど……この勝負、あんたらの負けよ。 今回はたまたま森崎には勝てたかもだけど、ウチのチームにはもう一人、バケモノが居るからさ」 レミリア「……え?」 霊夢はレミリアに同情していたのだ。彼女達はただでさえ強い上に、仲間と結束し、努力も重ねた。 これが漫画か小説ならば、間違い無く今回はレミリア達が勝つべきシーン。 いや、実際に彼女達は、運の要素も混じっていたとはいえ、最大の敵に勝利した。 それを、……ここで突然、雑魚と思っていた者がしゃしゃり出て来て滅茶苦茶にひっくり返したとすれば、 その物語は面白いだろうか。しかし、今の試合は物語では無い。きちんと現実に行われている試合である。 ――よってレミリア達は、面白かろうと、面白くなかろうと。 何時の間にか眼前に広がっていた、この現実を受け止めなくてはならなかった。
[705]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/19(水) 00:55:36 ID:??? ド ン! 萃香「――へへっ。私がサッカーでこの技を出すのも数百年ぶりだ!」 本当の意味で、最後の最後まで戦場に立っていた人物。 それは、森崎でもレミリアでも無く――博麗連合のCBとして出場していた古豪・伊吹萃香だった。 彼女はバイタルエリア手前から、まるで巨人のような一歩を踏み出した。 パチュリー「……もしや。あの伝説は本当だったの言うの? 鋼鉄の小さな巨人。伊吹萃香は幻想郷きってのGKであるが、それは彼女の本職では無い。 彼女の本職とは……センターバックである――と、いう伝説は……!」 萃香「そうだよ。幻想郷でサッカーが流行った時は、人手不足でGKばかりやらされてたからね。 ホントはGKでもこの技が出来ればいいんだけど、ペナルティエリア内で三歩の踏み込みは距離的にできん。 だから、比較的自由に動けるDFの方が、本来の私向きなのさ……っと!」
[706]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/19(水) 00:59:20 ID:??? ド ン!! 地球の裏まで続く穴が開いてしまったかのような二歩目。 パチュリーはこれで萃香の狙いを完璧に察知する事ができた。 しかし、萃香が後はゴールへと向かうだけのボールに照準を合わせた時点で、 彼女に出来る事は失われていた。 レミリア「……森崎は囮。本命はお前だったという事か。人間に正GKを奪われた乙な鬼は外面。 弱いと見せかけその実、自分が最も得意とするポジションに居座る為の!」 萃香「まさか。そんな野暮ったい事、この私がするもんか。森崎は正真正銘、私よりも強いGKだからそこに居る。 だけど、博麗連合には私よりも強いDFは居ない。だから私はここに居る。それだけさ」 グワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!! そして、ボールの後ろ側にいた筈の萃香は、あっという間に正面へと回り込んでいた。 自身の身体を疎にして、妖力を爆発させた彼女にとって、自身からボールまでの三歩はあまりに短かった。 萃香「この技にも制約がある。まず、タイミングが重要だから毎回は使えない点。 そして、無理で道理をひっくり返す分、普通の『カウンターシュート』よりも消耗は大きい。 だけどね……! こいつはその分、まっこと強力だよ! レミリア「…………ふん」 レミリアの脳内に流れる不都合な運命。彼女は精一杯のしかめっ面で、それを歓迎する事しか出来なかった。 萃香はゴールの奥深くでボールに動きを合わせ、こう宣言した。 萃香「食らいな。四天王奥義―――『三歩壊廃』!!
[707]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/19(水) 01:00:47 ID:??? ―――バシュッ! ……ゴオォォォォォォォォォォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!
[708]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/19(水) 01:03:32 ID:??? 世界中の全てが崩壊したような音を奏でる、勇儀の『三歩必殺』と違い、萃香の『三歩壊廃』が発した音はあまりに小さい。 壊し廃する為の三歩は、世界のいかなる秩序をも崩しはしない。 しかし、萃香によって弾かれたレミリアの『バイシクルレッドサン』は、 僅かにしか発しない轟音の中に、とてつも無い破滅が植え付けられており。 それは――今や唯一ゴールを守っていると言っても過言では無い陸の手元、いや足元で爆発する事となった。 陸「な、なんじゃ……コラ。紅魔大人(レミリア)が蹴ったシュートを、 何時の間にかシュートに割り込んでいた鬼の子が蹴り返して……こっちに、こっちに……! こここ、ここここここ……こ っ ち に 、 向 か っ て 来 て る ア ル〜〜〜〜〜!!???」 ォォォォォ……オオオオオオオオオオオオオオ オ オ オ オ オ オ オ ッ !! 撃ち返された太陽の弾幕は、反射された際には青白い炎となって帰って来ていた。 火を蹴り出す程度ならば簡単だ。簡単ながら修行を受けた陸なら容易く出来る事だ。 しかし、彼女はそれすらを良しとしなかった。 何故なら、今反射されたシュートは青白いとは言え、まさしく太陽そのものだったからだ。 陸「あ、アイヤ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!! ら、らら……『雷斬脚』〜〜〜〜ッ!」 ゴオオオオオッ! ダッ、バギイイイイイイイイイイイイイイイイイイッ!!
[709]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/19(水) 01:08:57 ID:ZnMjp8fs この絶望的状況下でも、ボールがゴール前へとやって来るまでの僅かな時間で、陸は本能的に右脚を差し出す事ができた。 これは陸がサッカーにおいても天賦の才を抱いている事の証拠にはなったが、それ以上の効果は無い。 反転する太陽を、僅か人間一人の力で制圧する事は、努力とか奇跡とかそうした理屈は抜きにして、物理的に不可能だった。 ゴッ……! ゴォッ。ゴオオオオオオオオオオオオオオオオオッ! ボオオオオオオオオオオオオオオオオッ! 陸「あ、あが、っ……! や、焼ける……! も、燃えるアル……! まだ、死にたく、無いアルね……!!」 シュートに対して足を触れたは良いものの、陸の限界はそこまでであり、 残りはシュートに対して掛かっていた強烈な縦回転をなぞるように、陸はボールが持つ重力に引っ張られて行った。 陸の身体は縦に大きく吹き飛び、撃ち返されたシュートは横方向――ゴールへの垂直直線運動を続ける。 そして、その結果は当然だった。そう。信じたくないにしろ……これは、ごく当然の結果だった。 ズバァァァッ! ……ピピィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイッ! ピッ、ピィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイッ……! ――萃香による得点。そして前半の終了を示すホイッスルが同時に鳴る。 それは友情を繋ぎ、同点という名の希望を掴んだ筈の紅魔スカーレットムーンズは一転。 前半終了時点で2点のビハインドという、最悪の現実を叩き付けられた事を証明していた。 紅魔スカーレットムーンズ 0 − 2 博麗連合2015
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0ch BBS 2007-01-24