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【影の役者】鈴仙奮闘記30【天才の相棒】
[716]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/20(木) 00:19:25 ID:??? こんばんは、今日も書いていきます。 >>712 乙ありがとうございます。 中山さんは「まだ」インチキじゃないので大丈夫です…たぶん。 >>713 乙ありがとうございます。 カウンターシュートは必殺ブロックなので何も問題ないですね。 >>714 乙ありがとうございます。 萃香のカウンターシュートはかなり強いですので、試合の時はまた色々考えて頂ければ嬉しいです。 >>715 姫様はやっぱり幻想郷最速でしたね。人望もナンバーワンですし、すごいなーあこがれちゃうなー(棒)
[717]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/20(木) 00:20:49 ID:??? ザワザワ……ザワザワ……。 鈴仙(観客席)「え……? 何、アレ……?」 佳歩(観客席)「あの紅魔スカーレットムーンズが無得点で、しかも2点差……。それも、前半戦だけで?」 霞(観客席)「スカーレットムーンズは間違いなく全力。 ……いや、むしろ後半戦を顧みず、全力以上の攻勢に出続けていたのに……!」 輝夜(観客席)「……あー、こりゃもう試合終わったわね! 試合結果は33−4かな!? もう帰ってゲームしてた方が良いんじゃない!?」 妹紅(観客席)「――輝夜、空気読んで」 輝夜(観客席)「ご、ごめん。……流石に悪かったわよ」 ウサギC(観客席)「(33てんとれるいっぽうてきしあいで4しってんするもりさき むのう)」 ――萃香が放った渾身のカウンターシュート、四天王奥義『三歩壊廃』。 それはパッと見に分かる破壊力だとか派手さは乏しい。しかし。それは確実にえげつなく、おぞましく。 このフィールド上に漂っていた見えない『何か』を完膚なきまでに破壊し尽ていた。 永琳(観客席)「……見なさい、フィールド上のスカーレットムーンズメンバーを。 嫌味なまでに自信に満ち溢れていた彼女達がああも崩れるなんて。とても、滅多にお目に掛かれないわ」 永琳は僅かな親しみと同情を籠めながら、フィールドを指し示す。 あの永琳がライバルチームの選手に対し、ここまで感傷的になるのも珍しいと思って、 鈴仙はふと目線をフィールド上に向け直すと――そこには、とても「感傷的」では済まされぬ、傷ましい光景が広がっていた。
[718]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/20(木) 00:21:51 ID:??? パチュリー「……はぁ、はぁ……!(駄目。前半に飛ばして少しでもリードを奪っておく心算が、 蓋を開けてみればこちらは満身創痍で、相手は2点リードだなんて。 こんなの、流石に想定の……範囲内ではあったけど。それでも、やっぱり現実に来ると、きついわね……)」 元々体力の無いパチュリーは自身の酷使が答えて、肩で息をしながら打ちひしがれている。 レミリア「……(――なんてこと。この私が。レミリア・スカーレットが……敵に恐怖している? 敵の攻撃を凌ぎ、中盤を搦め手で突破し、最終ラインに何度も攻撃を重ね……。 それでもなお、敵には奥の手が隠されていたから? ――たったそれだけの理由で、私が怯えてるとしたら……とんだ屈辱ね)」 誇り高く負けず嫌いのレミリアは、もしかしたら人生で初めての敗北感に唇をかみしめている。 その恐怖と屈辱感は、まるで自分が石になって動けなくなる程に強かった。 フラン「……ウフフ。ウフフフフ……(今までがんばったのに。結局こんな結果? 何よ。そんな事聞いていないんだから。だから、きっとこれは夢。 夢だったら……何をしても良いのよね、ウフフ……)」 フランドールの脳内に、再び狂気の衝動が溢れつつあった。 レミリアとの必死の特訓で克服した筈の正気の鎧は、全てを破壊するシュートの前では無力だった。 咲夜「……」 美鈴「……何も、言えませんね」 小悪魔「……パチュリー様。私にはやっぱり……荷が重すぎましたよ……?」 咲夜と美鈴、そして小悪魔。従者達は、自らの無力に対し、完璧に言葉を失っていた。 彼女達に横たわるのは、ズタズタに破壊された誇りと希望。そして勝利への道程のみだった。
[719]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/20(木) 00:23:25 ID:??? メイド妖精「「「……い、いたい痛い……!」」」「「もうやだよ、怖いよ……!」」 陸「ぐ、ぐああああ……ッ。熱いアル。体中の骨がアメ細工みたくぐにゃぐにゃになってるアル……!」 少なくとも自身にまでボールは来るまい。 そう安堵していた時に、不意打ち的にシュートの衝撃を受けたメイド妖精達と陸は、 もう少し分かり易い意味でズタズタにされていた。 シュートを受けた彼ら彼女らはそのあまりの鋭さに痛み泣き叫び、 遠目で見ていただけの者も、仲間の痛々しい姿にすっかり戦意を喪失していた。 萃香「――私は勇儀程、腕っぷしにゃ自信が無いモンでね」 そんなスカーレットムーンズの様子を見てほくそ笑む小鬼が一匹。 萃香は可愛らしい外見とは裏腹、強者らしく勿体ぶるように語り出した。 萃香「だけどさ、鬼ってのはただの脳筋ってのとも少し違うわけだよ。……勇儀は脳筋だけど。 打ち出の小槌を作ったのだって鬼だし、禅の大家を調べてみても、大体が鬼かその系譜に連なる。 鬼ってのはいわば、この世ならざる強さの権現みたいなもの。 だから、こうやって人の精神を粉々にするって意味での「壊廃」……ってのも、立派な特技なのさ」 森崎「(チッ。ここぞとばかりにカッコつけやがって……。 さっきだって、『超モリサキ』にさえなっていれば、余裕で取れたのに……!)」 レミリア「……………」 彼女の言葉に反応する者は、後ろで恨みがましく負け惜しみをする森崎以外に居なかった。 減らず口のレミリアすらも、まるで年相応の少女のように、萃香の言葉に真剣に耳を傾けていた。
[720]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/20(木) 00:25:08 ID:??? パチュリー「……帰りましょう、レミィ、皆。前半戦は完璧に私達の負けだったわ。 だから、もう一度考えましょう。――この崩れきった現状を打破する、あんた好みの奇跡の采配をさ」 レミリアに代わって、この場を取り仕切ったのは親友のパチュリーだった。 石像のように固まるレミリアを引きずり、狂気の世界に足を踏み入れつつあるフランドールを宥め、 咲夜と美鈴、そして小悪魔を従え、ロッカールームへと消えて行った。 メイド妖精は始め戸惑っていたがやがて落ち着いて。 控えを含めた6人がかりで、倒れ伏した陸を持ち上げながらそれに続いた。 *** 霊夢「……魔理沙」 魔理沙「……………」 スカーレットムーンズが立ち去り、 したり顔の萃香と悔しそうな森崎が仲良く控室へと向かい、天子と衣玖と中里が軽口を叩き合いながら続き。 小町が玄爺の背中に乗って昼寝をする中、集団の輪に入りそびれてあたふたするアリスを見送って。 ――博麗連合の絶対的トップ下と絶対的ストライカーは、 二人きり(正確には針妙丸が霊夢のリボンで寝ていて三人だが)となった。霊夢が魔理沙を呼び止めたのだ。 霊夢「そ、その。さっきは悪かったわね、大人気なく手を上げちゃってさ。でも、えっと……」 最後に崩されたとはいえ、悪魔なりの友情で博麗連合の牙城を崩しかけたスカーレットムーンズの姿を見て、 霊夢はやはり自分も、魔理沙と仲直りをしたいと思うようになっていた。 そんなしおらしい気持ちは自分らしくないと霊夢も思っていたのか、最後の方の言葉は消え入るようだったが。
[721]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/20(木) 00:29:42 ID:??? 魔理沙「無理して謝らなくても良いぜ。だって、悪いのは誰がどう見たって私なんだからな」 スッ……。 霊夢「あっ、待ちなさいよ魔理沙。そっちはロッカールームじゃなくて観客席じゃない。まさか……!」 ただ、魔理沙は悲しい事に、霊夢程感傷的にはなっていなかった。 ……いや。霊夢に甘えたい気持ちがあったとしても、彼女の弱さはそれを許さなかった。 霊夢の言葉を遮って、魔理沙は彼女とは反対の方向へと向かって行った。 魔理沙「――まさか、恥ずかしくて逃げ出すんじゃないか……ってか? それはお前の願望だろ。私は単純に、自動販売機で ブランデー入り紅茶 を買いに行くだけだ。 悪いが、私は見苦しくてもやり続けるぜ。この身体が、完全に動かなくなるまでは、な」 カッ。カッ、カッ……。 霊夢「……魔理沙。行っちゃった」 はぁ、と霊夢は溜息を吐く。元々、こういう陰気くさい喧嘩は得意じゃない。 自分はもっと、真正面からグーで殴り合う喧嘩の方が向いている……。 そう心の中で魔理沙へのあてどない愚痴を呟きつつ、 霊夢は仕方なしに他のチームメイトの待つ控室へと向かう事にした。
[722]森崎名無しさん:2015/08/20(木) 00:33:44 ID:??? やけ酒かな?
[723]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/20(木) 00:35:29 ID:??? 針妙丸「ねぇ霊夢。大丈夫? さっき、結構ケンアクなムードっぽかったけど」 霊夢「……何よ。アンタ、途中から起きてて聞いてたのね」 フィールドとは一変し、静かでがらんとした、ロッカールームへと続く廊下。 そこで小人サイズに戻った針妙丸は霊夢の頭上で、心配気に声を掛けてくれた。 霊夢は最初、悪趣味ね、と冗談めいてぼかしつつ、彼女に対し無視を決め込もうとしていたが。 針妙丸「……魔理沙は、自分はボロボロになっても良いから、霊夢と一緒に戦いたい。 でも霊夢は、魔理沙にボロボロになって欲しくない……んだよね?」 霊夢は、針妙丸がふと発したこの一言に対し、どうしても何かを言いたい。伝えたい。 そんな強い気持ちにふと囚われてしまい――。 霊夢「……魔理沙はそう思ってるのかもね。でも、私がそんな事、思う訳ないでしょ? さっきだって、アレじゃあ試合にならないと思ったから、何とかして連携を取り戻したいって思っただけ。 いわば戦略的説得よ。うん、それ。戦略的説得」 その刹那。こんなにも恥ずかしい気持ちを抱いていた自分に腹が立ってしまい、 針妙丸の問いかけに対し、……霊夢は反射的に嘘を吐いた。
[724]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/20(木) 00:38:20 ID:??? ……と、言ったところで今日の更新はここまでです。 >>722 台詞に反してかなり余裕タップリですね…>ブランデー入り紅茶 皆様、本日もお疲れ様でした。
[725]森崎名無しさん:2015/08/20(木) 12:18:45 ID:??? この後の展開が読めた 魔理沙「霊夢・・・人間ってのは努力や才能に限界があるなぁ 私が短い人生で学んだことは人間は努力をすればするほど上を向くのが苦しく 努力に価値が見いだせなくなるってことだ!」 霊夢「えっ?大丈夫?」 「人間を超えるものにならねばな・・・ 私は人間をやめるぜ!霊夢ーッ!私は人間を超越するッ! 霊夢!お前の血でだァーッ!」 吸血鬼となる→吸血鬼なのでチームを裏切る→外に出た瞬間消滅 これに違いない
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0ch BBS 2007-01-24