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【影の役者】鈴仙奮闘記30【天才の相棒】
[725]森崎名無しさん:2015/08/20(木) 12:18:45 ID:??? この後の展開が読めた 魔理沙「霊夢・・・人間ってのは努力や才能に限界があるなぁ 私が短い人生で学んだことは人間は努力をすればするほど上を向くのが苦しく 努力に価値が見いだせなくなるってことだ!」 霊夢「えっ?大丈夫?」 「人間を超えるものにならねばな・・・ 私は人間をやめるぜ!霊夢ーッ!私は人間を超越するッ! 霊夢!お前の血でだァーッ!」 吸血鬼となる→吸血鬼なのでチームを裏切る→外に出た瞬間消滅 これに違いない
[726]森崎名無しさん:2015/08/20(木) 13:45:16 ID:??? 試合後に川にダイブしないか心配だな。 まぁ後半次第だが
[727]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/21(金) 00:50:23 ID:??? こんばんは、後半戦の詳細なプロットが出来ましたのでまた更新していきます。 >>725 魔理沙は結局人間で死にそう…と、思いつつ確かにこの展開的には吸血鬼にでもなりそうですねw >>726 メタ的に言うと、魔理沙が川にダイブしたら決勝がヌルゲーになるので大丈夫です(爆)
[728]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/21(金) 00:51:46 ID:??? ***** 〜紅魔スカーレットムーンズ ロッカールーム〜 レミリア「…………」 咲夜「……(あのお嬢様が、こうも消沈されるとは。従者として、何たる不覚……!)」 フラン「………うー」 美鈴「あ……あはは……。はぁ……」 小悪魔「……ひっく。ぐすんっ……」 陸「……あ、アイタタ! おいメイド妖精、もっとクスリは優しく塗るアルね!」 パチュリー「………」 スカーレットムーンズのロッカールームは、キャプテンであるレミリアを筆頭に静まっていた。 広く感じる控室では、咲夜が苦々しげに歯ぎしりをし、フランドールが不機嫌そうに唸り、 美鈴が愛想笑いと溜息を交互に繰り返し、小悪魔が自身の無力さに泣きじゃくり、 陸がメイド妖精に横柄な注文を投げかけている以外に動きはない。 パチュリー「……(……さっきはレミィにああ言ったけれど。ハッキリ言って今の状況は厳しいわ。 大魔法『フォトシンセシス』でギリギリ体力を持たせている私は勿論の事、 必殺シュートを何度も撃ったレミィやフラン。何度も大型シュートをセービングした陸の体力も心許ない)」 しかし、動かない中にも、頭を必死に回転させて、後半の勝機を見出そうとする者は居た。 それは勿論、紅魔館の自称賢者にして知識人でもある魔法使い、パチュリー・ノーレッジだった。 思索こそが存在意義たる種族魔法使いにとって、魔術の実験であってもサッカーの試合であっても同じ。 彼女は、考える事によりこの2点差をひっくり返す方法を見出そうとしていた。
[729]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/21(金) 00:52:47 ID:??? パチュリー「(――博麗連合の守備陣について。もう一度おさらいしておきましょうか)」 勝つには勿論これ以上の失点は避けなくてはならないが、それ以前に得点出来なければ負けである。 そう思ったパチュリーは、惚けたレミリアが正気を取り戻すまで、敵の守備戦力を振り返る事にした。 パチュリー「まず……。比那名居天子はタックルとブロック、それと攻撃に優れた攻撃的サイドバック。 性格は自分勝手であり、持ったボールを離さない傾向がある。 彼女は一番挑発の余地と効果がありそうね。……挑発を受けて気を昂らせるタイプだから、その後の報復は怖いけれど。 中里正人はパスカットとボールキープ、その他守備一般に長けた優秀なサイドバック。 一部新聞では覗きの常習犯と噂されているけれど、サッカーにおいては真面目な優等生。 ただ、キャプテンの霊夢よりも森崎を信望している噂があるわ。もしかしたら、指揮系統のブレが隙になるかも。 伊吹萃香。彼女のブロックが恐ろしい事は……言うまでも無いわね。 ただ、何だかんだで彼女のCB歴にはブランクがある。 だから、筋金入りのCBだった八坂神奈子やレティ・ホワイトロックよりは、経験不足による弱みがある筈よ)」 レミリア「………………」 普段なら、この辺りで何らかのツッコミあるいは関係の無い雑談を入れてくれるレミリアは、 やはり石のような棒立ちのまま、特別何かを喋る気配はない。 ……気にせず、パチュリーは脳内での情報整理に努める事にする。 パチュリー「(……玄爺も油断ならない選手だけど、私が問題視しているのはそうじゃない。 ――要するに、博麗連合の森崎有三。彼を破るにはこの壁を乗り越えなくてはならないという事実。 そして、その森崎有三もまた、彼女達を大きく超える実力の持ち主であるという現実よ。 彼のセービングは間違い無く超超一流。並のシュートでは彼を削る事しかできない。 無論、あれ程の動きをするのだから、おおかた体力不足とか欠点はあるのだろうし、 永遠亭ルナティックスの蓬莱山輝夜みたいに、セービングに長けた反面、一対一の経験値が低いという可能性もある。
[730]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/21(金) 00:54:12 ID:??? パチュリー「(……だけど、その両者も気軽に試す事はできない。何故なら、博麗連合の守備陣が強力だから。 シュートで削ろうとしたら、伊吹萃香に『カウンターシュート』を放たれて。 ドリブルで一対一を狙おうとしたら、比那名居天子や中里正人のような、タックルの名手に刈られてしまう。 ――そして私達は、勝つためには一厘のミスも許されない。 ……こうして考えてみると、絶望的ね)」 ……と。ここでパチュリーは大きく溜息を吐いた。 思考を深めれば深める程、自分が泥沼に嵌ってしまう事が分かってしまったからだ。 スカーレットムーンズが勝利するには、後半戦終了までに少なくとも2点を奪わなくてはならない。 しかし、その目標を達成するには現実的な障害が多すぎる。 考えれば考えるほど自身にとって不利な情報が浮かんで来る現状に至り、流石の賢者も辟易していた。 パチュリー「(……ダメだわ。こりゃ。前半戦ラストのように、総力を挙げて点を取りに行けば、 1点を奪える程度の算段ならあるけれど。でも、ウチじゃあそれが精いっぱい。 どう考えても、最低2点。最終的には3点を奪える戦法なんて、思いつかない。 如何に私が賢者と言えども、この現実を。敗北の運命を操り曲げる力なんて持っていないんだから――)」 レミリア「――そうだ! これだ!! この作戦でいきましょ、パチェ、フラン! これなら完璧よ!! パチュリー「……」 ――そこまで言いかけて、パチュリーの意識に冷や水をぶっかける大声が聞こえた。 その迷惑な声を上げたのは、さっきまで自分が心配していた筈の友人だった。 パチュリー「……あんた。さっきシュートを決められて落ち込んでたんじゃ無かったのかしら」 レミリア「ふざけるな。私がそんな子どもみたいに落ち込む訳無いでしょ。くよくよタイムなんて5秒で充分だ。 あれから今まで、どうやって逆転しようかっていう、奇跡の作戦を考えていたのよ」 咲夜「成程……! ――つまり、5秒間は落ち込まれてらっしゃったのですね」 レミリア「……咲夜。あんた最近私に厳しくない?――まぁ、別に良いや。 兎に角、見つかったのよ。にっくきモリサキから、2点程掠め取る方法がさ!」
[731]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/21(金) 00:55:38 ID:??? さっきまでの沈黙はどこへやら、レミリアはまるで妖精のようにかしましく後半戦への希望を語っていた。 それも、パチュリーが先程不可能と断じかけた得点への展望を込みで。 パチュリー「そう。それは良かった。 私も漸く、全力で総攻撃を仕掛ければ辛うじて1点は取れるという試算を出したばかりなの。 だからあんたのその希望的観測は間違いだと、早々に知れて良かったわ」 レミリア「んー? いつ私が総攻撃で2点を取るだなんて言ったか? 私はもっと色々と考えてたんだよ。 いいか、よおく聞いて……」 パチュリー「はいはい……」 子どものままごとに付き合う気持ちで、パチュリーは腰を屈めてレミリアの口元に耳を近づけた。 レミリアは悪戯を披露する子どものような喜色満面で、パチュリーにその戦術とやらを語っていく。 パチュリーは最初、呆れたような顔をしていたが……しかし途中で、その表情が真剣に変わっていった。 パチュリー「……それ、馬鹿っぽいけれど。存外に行ける気がするわ」 レミリア「でしょ? ほら、私の策で2点と、パチェの策で1点。これで3点だ。 後は中国がトチらなければ2−3で試合は終了。私達の勝ちじゃあないか」 陸「(しれっと朕にプレッシャー与えるなアル……)」 この絶望的状況を前に、なおも大胆不敵な態度を取るレミリアを中心に、 一度は破壊し尽された紅魔スカーレットムーンズの士気は回復していく。 レミリア「皆、この試合……勝つぞ! Forza SCARLETMOONS!!」 スカーレットムーンズメンバー「「「「「――おう!!!!!!!!!」」」」」
[732]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/21(金) 01:04:28 ID:??? そして最後に一言。これで彼女達は再び戦える体勢へと戻った。 パチュリーが幾ら思案しても出ない結論を、レミリアは一発で叩きだしてみせた。 それは如何に知識を上積みしようと再現できない、彼女特有の「カリスマ」と呼ぶに相応しい神通力だった。 レミリア「……でも。ありがとね、パチェ」 パチュリー「……え? 私は何もしてないけど?」 だがしかし、レミリアは最後、パチュリーにだけ聞こえる声で可愛らしくこう囁いた。 訝しむパチュリーを尻目に、レミリアはこう告白する。 レミリア「――さっき失点した時ね。ぶっちゃけ結構凹んでたのよ、私。 5秒どころか、ずっと立ち直れないかも? ……って、思っちゃったくらいに。 でも、私に代わって場を仕切って、色々と考えてくれてたパチェの姿を見て。 それで……やっぱり、私がやらなきゃダメだって思えたの。 だって――パチェ、頭は良いけど鈍くさいし」 パチュリー「何それ。私にリーダーシップが無い事への嫌味かしら」 レミリア「違うってば。ただ……やっぱ私の相棒と言ったら、パチェだなぁって。そう思ったの。 咲夜は従者だし、美鈴は頼りないし、中国は残念だし、フランは……まだ、私が守ってやらなきゃだし」 パチュリー「……そう。生憎と、それには私も同意だわね」 レミリア「本当? フフ、私達って意外と気が合うのね。……知ってたけど」
[733]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/21(金) 01:08:49 ID:??? 友人の告白を聞いて、パチュリーも実は悪い気がしない。 自然と、二人の声はまるで旧年来の姉妹のように自然とシンクロしていき。 ――やがて二人は、同時に一つの結論を出すに至った。 レミリア「やっぱり思ったのよ。紅帝たる私と同格の力を持ち、 同じ誇りの為に背中を預け合う。あんた以外に適任はいないね。この―― パチュリー「……貴女も中々懸命ね。賢者の叡智を信じ、それに導かれ共鳴し合う。 あんたなら、特別に認めてあげても良いかもね。この―― レミリア・パチュリー「「天才たる、この私の相棒に!」」 レミリア・パチュリー「「………………………あれ?」」 果たしてどちらが「天才」で、どちらが「天才の相棒」なのか。 この解決不能な難題を前に、改めて強固なものとなりつつあった二人の友情は……割とアッサリ崩壊した。
[734]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/21(金) 01:10:06 ID:??? ――と、言ったところで今日の更新はここまでです。 明日は博麗チームの描写を薄味にして、後半開始まで行ければと思っています。 皆様、本日もお疲れ様でした。
[735]森崎名無しさん:2015/08/21(金) 02:35:10 ID:??? その掛け声で三杉スレ思い出す。 乙でした。まさかれーせんもレジスタに...?
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0ch BBS 2007-01-24