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【影の役者】鈴仙奮闘記30【天才の相棒】
[737]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/22(土) 01:53:07 ID:??? ***** 〜博麗連合2015 ロッカールーム〜 霊夢「……と、言う訳で。後半戦も今までと同じで構わないわ。はい、解散」 逆転の為の秘策に盛り上がるスカーレットムーンズとは裏腹に、 現在2点のリードを得ている王者・博麗連合のハーフタイムミーティングは手短だった。 チームワークとは各人のスタンドプレーの積み重ねから発生する。 キャプテンの霊夢を始めとして、割と多くのチームメイトがそうした考えを持っているが為に、 彼女達が打ち合わせる事は少なく、またそれに対する不満も見られない。 森崎「(いやいやいや……おかしいだろ。紅魔は絶対、後半で何か作戦を変えて来る筈だぞ。 各選手が真っ直ぐ攻めて、真っ直ぐ守るだけじゃ、勝てねーって。――これまでは、それで勝ってたけど)」 ……もっとも、不満は「見られない」だけであって存在はする。主に森崎の頭の中に。 森崎「(たしかに、これまでの試合では霊夢みたいな万能選手が臨機応変に動いて、突発的に生じた穴を埋めたりもしていた。 そしてそれが、天子のオーバーラップやアリスの戦術。小町のサボリプレイが際立つ結果にもなっていた。 その辺りは評価してやろうじゃねぇか。美辞麗句を吐いて結局は自分だけが活躍するよか、よっぽど良い。 だが――俺の経験則で言えば、紅魔スカーレットムーンズは、 そんなノビノビとしたプレーだけで勝たせてくれるほど、甘いチームじゃない筈だ)」 森崎は霊夢を評価していない訳では無い。 むしろ日頃の彼基準で言えば、翼に向ける信頼感と同等の物を、森崎は霊夢に対して向けている。 ただ何となく、自分よりも偉そうにしていているのが気にくわない、という感情論が大きい。翼と雰囲気似てるし。 森崎「(何時もなら、俺のシンパを囲って優しく俺流作戦をねじ込んでやる所だが――ちっ。 あの変な白黒帽子ヤローめ、どこで油を売ってやがる?)」
[738]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/22(土) 01:56:14 ID:??? 結局正GKには成れたものの、正キャプテンにはなれなかった森崎は、 それでも諦めず自身の派閥を作って、霊夢に意見する機会を設けていた。 しかし、その際森崎は、利害関係が一致し親睦を深めた魔理沙を通じて意見を発信するようにしている。 一見中立で冷静であるように見れる霊夢はどこか、魔理沙に対して特別に甘い所があるため、 魔理沙をメッセンジャーにすると、自分の意見が通りやすいという利点があると森崎は知っていた。 ……しかし、その肝心な魔理沙は居ない。 先ほど霊夢と会い、「飲み物を買いに行く」と言ったきり、戻って来ていなかった。 森崎「(……まぁ、今ムリに言ってやる事でもねぇか。それに不意打ちなら何時だって出来る。 敵を欺くにはまず味方から、とも言うしな。ククク……)」 試合再開3分前を切っても戻ってこない魔理沙を、森崎は待つのを止めた。霊夢への進言もしなかった。 戦略家でもあり奇策家でもある彼は、現在進言しない事で、今思いついた奇策をより効果的に行えると判断したからだ。 この飽きっぽさ……では無く柔軟さも森崎の特徴だった。 森崎「(前半で俺の体力は割と減ったが、それは相手も同じ条件。 だから相手がそう攻めようとも、後半開始直後から特攻することはない筈だ。 さーて。どうやって目立つか考えようかな。無難にゴールトゥゴールか、それとも根釈迦ポーズか……)」 どこまでも前向きに、自由に発想し、そして努力し。森崎は未来を切り開いて来た。 それはこれまでの人生でもそうだったし、この幻想郷にやって来た今もそうである。 だから、きっとこれからの試合、これからの人生でもそうなる筈だ。 そう思って森崎は後半に備えて大きくノビをして――。 ……ズキッ! 森崎「……ッ!(――またかよ。また腰が痛みやがった……練習のし過ぎか?)」 腰に鈍く走った痛みが、現実やら限界やらを直視しない、間抜けな自分を嘲笑っているような錯覚を覚えた。
[739]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/22(土) 01:59:11 ID:??? ……と、いったところで今日の更新はここまでです。明日から後半戦に入ります。 皆さま、本日もお疲れ様でした。
[740]& ◆bKGLVse38s :2015/08/23(日) 00:43:39 ID:??? すみません、今日は飲み過ぎたので更新をお休みさせていただきます。 明日はその分更新したいと思っています(願望)
[741]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/23(日) 22:02:56 ID:??? ***** 〜モリヤスタジアム・フィールド〜 実況「さあ〜〜! 後半戦も間もなくキックオフです! 全幻想郷代表選抜大会、準決勝戦の第2試合! 紅魔スカーレットムーンズ対博麗連合2015の勝負は、現在0−2で博麗連合が大きくリードしています! 前半戦は紅魔も善戦するも、博麗連合の圧倒的総合力に押された展開が目立ちましたが、 果たして後半戦はどうなるのか! 最後の最後まで目が離せません!!」 観客「ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」 「お嬢様頑張ってー!」「魔理沙ー! ファイナルスパークやってー!」「総領娘様ー!」「フランちゃーん!」 「森崎!」「森崎!」「霊夢!」「霊夢!」「パチュリー!」「中国!」「咲夜さん!」「萃香さーん!」「じゃ、僕はアリスさんで…」 実況「ご覧ください、この観客達の大歓声を! もはや決勝戦と称しても違和感が無いまでの熱気! 盛り上がり! そして〜! そして今、両チームのメンバーが最後の35分間を戦いにフィールドへと入って行きます! 博麗連合2015は前半戦からメンバー・陣形の変更は無し。 ハクレイタイプの4−3−3で、揺るぎない王者の意志を滲ませつつ後半戦へと向かいます! 一方紅魔スカーレットムーンズは……!」 ザッ、ザッ……。 佳歩(観客席)「――あ。あの布陣は……!」 鈴仙(観客席)「えっ。……あ、ほ、ホントだ。めちゃくちゃ陣形が変わってる……!?」 佳歩の素っ頓狂な声に釣られて、紅魔スカーレットムーンズの布陣を見た時、鈴仙は一瞬ではあるが言葉を詰まらせた。 彼女達の布陣が、前半戦の時に比べ大きく変わっていたからである。 周囲の観客席からも若干のどよめきが聞こえる中、実況は続けた。 実況「――スカーレットムーンズ、後半戦は……なんと! 幻想郷きっての超攻撃的チームである彼女達らしからぬ布陣を敷いて来ました! 具体的なフォーメーション表は……以下の通りになります!」
[742]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/23(日) 22:06:04 ID:??? 〜後半開始時の両チームフォーメーション〜 −−@−− @森崎 −−A−− A玄爺 B−D−C B天子 D萃香 C中里 −−−−− E−I−G E衣玖 I霊夢 Gアリス −−−−− −−−J− J針妙丸 F−H−− F小町 H魔理沙 博麗連合2014:4−3−3 紅魔スカーレットムーンズ:4−6−0 −−−−− −−−−− −−H−J Hフラン Jレミリア I−−−− Iパチュリー −FEG− E小悪魔 C−D−B C美鈴 D咲夜 −−A−− −−@−− @陸
[743]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/23(日) 22:07:37 ID:??? 実況「スカーレットムーンズはゼロトップ! この布陣自体は確かに斬新ですが、 かつても人里FCが永遠亭ルナティックスとの練習試合にて組んだ事もあるため、 珍しさこそありますが、決して奇策とまでは言えない陣形です。 ですが、スカーレットムーンズは更に変化を加えて来ている! 中心選手であるパチュリー選手とレミリア選手をサイドに寄せて、フランドール選手を中央に置くという、 これまた幻想郷的には新しい配置を押し出してきました! これには、果たしてどういう意図があっての事でしょうか!!」 慧音(観客席)「……本来、0トップとはセンタートップが柔軟にボールをキープしたり、 少ないタッチでウインガーへとパスを出したり、自身が上がって決めに向かうことに特化させた戦術。 決してこれ自体は、攻めのタレントに恵まれるスカーレットムーンズにとって、おかしい布陣では無い。が……」 妹紅(観客席)「あれ? それだったら、センタートップはシュートに特化した選手のフランじゃなくって、 万能的にパスやポストプレイも出来る、レミリアかパチュリーにさせた方が良いんじゃないか? 私達がルナティックス入りする前にやった練習試合では、そんな理由でパスカル君をセンターに置いてたし」 輝夜(観客席)「――ていうか、ぶっちゃけ前半動きすぎたから、二人とも休んでるだけじゃないの? んで、フランドールはまだ余力が残ってたし真ん中に置いただけ〜……ってのは? 0トップにしたのは、中盤でパスワークして、点差をこれ以上拡げたく無かったからとか」 つかさ(観客席)「あの誇り高いレミリアさん達が、そんな逃げのような戦術をするとは思えません。きっと、何か理由がある筈です……!」 中山(観客席)「(博麗連合は見た感じ、敵の戦術を受けて柔軟に攻め方を変える腹だろうが。 きっと、それだけでは立ちいかない状況も出て来るだろう。 そして、そんな状況は大体、森崎が喜んで奇策をしそうな場面だ。 ……フフ。この後半戦、楽しみだなァ)」 鈴仙(観客席)「(中山さんの目が森崎の方を見つめて輝いてる。まるで、恋する乙女みたいね……)」
[744]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/23(日) 22:15:02 ID:??? レミリア「……前半戦の借り。必ず返させて貰うわよ」 霊夢「はいはい、頑張ってね(……魔理沙は戻って来たけれど。結局、あれから何も話せなかったなぁ……)」 魔理沙「…………(――もう何も怖くない。怖くないぞ。だって私は決めたんだから。私は、霊夢と……!)」 パチュリー「………(――大丈夫。私の知恵とレミィのカリスマ。 そして皆の結束があれば、私達の作戦はきっと必ず成功する。……博麗連合。この試合、私達の勝ちよ)」 森崎「(案の定、また何かやって来たな……スカーレットムーンズめ。 だが、奇策とは使いどころを見極めてこそ奇策なんだ。ただのヤケクソじゃ、俺にゃ勝てねぇぞ)」 観客席が両チームの戦術と戦略に思いを巡らせ、 一方フィールドでは両チームの両雄が互いに睨み合い、想いをぶつけ合う。 そんな一触即発の緊張状態の中。 ――ピィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイッ! ――全幻想郷選抜大会の準決勝戦第二試合の後半の開幕が、高らかに宣言された。
[745]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/23(日) 22:16:55 ID:??? …と、言ったところで一旦ここまで。続きは24時頃に更新します。
[746]森崎名無しさん:2015/08/23(日) 22:28:30 ID:??? 一旦乙です 魔理紗「私は、霊夢と……ツインシュートを決める!」 鈴仙「なにぃ!?」 てゐ「ぶっつけで新技編み出すとかないわー」 霞「え?」
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0ch BBS 2007-01-24