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【影の役者】鈴仙奮闘記30【天才の相棒】
[740]& ◆bKGLVse38s :2015/08/23(日) 00:43:39 ID:??? すみません、今日は飲み過ぎたので更新をお休みさせていただきます。 明日はその分更新したいと思っています(願望)
[741]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/23(日) 22:02:56 ID:??? ***** 〜モリヤスタジアム・フィールド〜 実況「さあ〜〜! 後半戦も間もなくキックオフです! 全幻想郷代表選抜大会、準決勝戦の第2試合! 紅魔スカーレットムーンズ対博麗連合2015の勝負は、現在0−2で博麗連合が大きくリードしています! 前半戦は紅魔も善戦するも、博麗連合の圧倒的総合力に押された展開が目立ちましたが、 果たして後半戦はどうなるのか! 最後の最後まで目が離せません!!」 観客「ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」 「お嬢様頑張ってー!」「魔理沙ー! ファイナルスパークやってー!」「総領娘様ー!」「フランちゃーん!」 「森崎!」「森崎!」「霊夢!」「霊夢!」「パチュリー!」「中国!」「咲夜さん!」「萃香さーん!」「じゃ、僕はアリスさんで…」 実況「ご覧ください、この観客達の大歓声を! もはや決勝戦と称しても違和感が無いまでの熱気! 盛り上がり! そして〜! そして今、両チームのメンバーが最後の35分間を戦いにフィールドへと入って行きます! 博麗連合2015は前半戦からメンバー・陣形の変更は無し。 ハクレイタイプの4−3−3で、揺るぎない王者の意志を滲ませつつ後半戦へと向かいます! 一方紅魔スカーレットムーンズは……!」 ザッ、ザッ……。 佳歩(観客席)「――あ。あの布陣は……!」 鈴仙(観客席)「えっ。……あ、ほ、ホントだ。めちゃくちゃ陣形が変わってる……!?」 佳歩の素っ頓狂な声に釣られて、紅魔スカーレットムーンズの布陣を見た時、鈴仙は一瞬ではあるが言葉を詰まらせた。 彼女達の布陣が、前半戦の時に比べ大きく変わっていたからである。 周囲の観客席からも若干のどよめきが聞こえる中、実況は続けた。 実況「――スカーレットムーンズ、後半戦は……なんと! 幻想郷きっての超攻撃的チームである彼女達らしからぬ布陣を敷いて来ました! 具体的なフォーメーション表は……以下の通りになります!」
[742]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/23(日) 22:06:04 ID:??? 〜後半開始時の両チームフォーメーション〜 −−@−− @森崎 −−A−− A玄爺 B−D−C B天子 D萃香 C中里 −−−−− E−I−G E衣玖 I霊夢 Gアリス −−−−− −−−J− J針妙丸 F−H−− F小町 H魔理沙 博麗連合2014:4−3−3 紅魔スカーレットムーンズ:4−6−0 −−−−− −−−−− −−H−J Hフラン Jレミリア I−−−− Iパチュリー −FEG− E小悪魔 C−D−B C美鈴 D咲夜 −−A−− −−@−− @陸
[743]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/23(日) 22:07:37 ID:??? 実況「スカーレットムーンズはゼロトップ! この布陣自体は確かに斬新ですが、 かつても人里FCが永遠亭ルナティックスとの練習試合にて組んだ事もあるため、 珍しさこそありますが、決して奇策とまでは言えない陣形です。 ですが、スカーレットムーンズは更に変化を加えて来ている! 中心選手であるパチュリー選手とレミリア選手をサイドに寄せて、フランドール選手を中央に置くという、 これまた幻想郷的には新しい配置を押し出してきました! これには、果たしてどういう意図があっての事でしょうか!!」 慧音(観客席)「……本来、0トップとはセンタートップが柔軟にボールをキープしたり、 少ないタッチでウインガーへとパスを出したり、自身が上がって決めに向かうことに特化させた戦術。 決してこれ自体は、攻めのタレントに恵まれるスカーレットムーンズにとって、おかしい布陣では無い。が……」 妹紅(観客席)「あれ? それだったら、センタートップはシュートに特化した選手のフランじゃなくって、 万能的にパスやポストプレイも出来る、レミリアかパチュリーにさせた方が良いんじゃないか? 私達がルナティックス入りする前にやった練習試合では、そんな理由でパスカル君をセンターに置いてたし」 輝夜(観客席)「――ていうか、ぶっちゃけ前半動きすぎたから、二人とも休んでるだけじゃないの? んで、フランドールはまだ余力が残ってたし真ん中に置いただけ〜……ってのは? 0トップにしたのは、中盤でパスワークして、点差をこれ以上拡げたく無かったからとか」 つかさ(観客席)「あの誇り高いレミリアさん達が、そんな逃げのような戦術をするとは思えません。きっと、何か理由がある筈です……!」 中山(観客席)「(博麗連合は見た感じ、敵の戦術を受けて柔軟に攻め方を変える腹だろうが。 きっと、それだけでは立ちいかない状況も出て来るだろう。 そして、そんな状況は大体、森崎が喜んで奇策をしそうな場面だ。 ……フフ。この後半戦、楽しみだなァ)」 鈴仙(観客席)「(中山さんの目が森崎の方を見つめて輝いてる。まるで、恋する乙女みたいね……)」
[744]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/23(日) 22:15:02 ID:??? レミリア「……前半戦の借り。必ず返させて貰うわよ」 霊夢「はいはい、頑張ってね(……魔理沙は戻って来たけれど。結局、あれから何も話せなかったなぁ……)」 魔理沙「…………(――もう何も怖くない。怖くないぞ。だって私は決めたんだから。私は、霊夢と……!)」 パチュリー「………(――大丈夫。私の知恵とレミィのカリスマ。 そして皆の結束があれば、私達の作戦はきっと必ず成功する。……博麗連合。この試合、私達の勝ちよ)」 森崎「(案の定、また何かやって来たな……スカーレットムーンズめ。 だが、奇策とは使いどころを見極めてこそ奇策なんだ。ただのヤケクソじゃ、俺にゃ勝てねぇぞ)」 観客席が両チームの戦術と戦略に思いを巡らせ、 一方フィールドでは両チームの両雄が互いに睨み合い、想いをぶつけ合う。 そんな一触即発の緊張状態の中。 ――ピィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイッ! ――全幻想郷選抜大会の準決勝戦第二試合の後半の開幕が、高らかに宣言された。
[745]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/23(日) 22:16:55 ID:??? …と、言ったところで一旦ここまで。続きは24時頃に更新します。
[746]森崎名無しさん:2015/08/23(日) 22:28:30 ID:??? 一旦乙です 魔理紗「私は、霊夢と……ツインシュートを決める!」 鈴仙「なにぃ!?」 てゐ「ぶっつけで新技編み出すとかないわー」 霞「え?」
[747]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/24(月) 01:02:40 ID:??? ……と。 開始直前は紅魔の巻き返しによる、鮮やかな逆転劇が期待されたにも関わらず。 パシッ……。パシッ……。パシッ……。 パチュリー「……小悪魔、お願い」 バシッ……。 小悪魔「は、はいっ。えっと……咲夜さんっ!」 バシッ……! 咲夜「ありがとうございます。……パチュリー様!」 実況「えー……。只今、後半戦が始まり5分が経過しようとしています。 後半戦はスカーレットムーンズのボールで試合開始でしたが、 スカーレットムーンズは単純なボール回しに終始し、一向に攻め入る気配がありません。 既に2点のリードを得ている博麗連合も、不要に隙を作る事を避けてか、様子見を続けており、 その結果、試合はずっと膠着状態に陥っております……」 観客「ブウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウ!」 「なんだなんだよー!」「もっと攻めろスカーレットムーンズ!」「魔理沙ー! ボール刈れー!」 「戦え…!」「あーあ。帰ろうかしら」「いや、これからだ。きっとこれから、ファストブレイクが…」 現実の試合は、観客達の意向にそぐわぬ塩試合の様相を見せていた。 互いに積極的に攻める事なく、たまのプレスにはパチュリーや小悪魔などパス巧者により躱される。 そして、躱された霊夢としても、必要以上の深追いはしない。 激しい必殺シュートの応酬や、大人数での烈しいプレスに慣れた幻想郷の一般人妖は、 そうしたプレイを得意とする筈の両チームが、無難なパスワークを続ける事に不満を覚えていた。 ……が、スカーレットムーンズは当然、動揺する気配は見せなかった。
[748]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/24(月) 01:03:44 ID:??? パチュリー「(……ここまでは想定の範囲内。 博麗連合は機会があればボールを得ようとはするけれど、焦ってボールを奪いには来ない。 人数を掛けた、MF6人がかりのパスワークの成功は。少なくとも5分程度は保証されている筈よ。 そして残りは――私とレミィの立てた策で、時間を稼ぐ)」 アリス「(攻めにくいわね)」 そしてそこから、後半開始から8分が経っても尚、両チームとも大きく動く気配は無かった。 博麗連合の参謀役を自称するアリスも、ここに来てパチュリーの狙いがいよいよ掴めなくなる。 アリス「(もしも0トップを活かして柔軟に攻めたいのなら、幾らでもチャンスがあった筈よ。 私や霊夢が、カット出来そうなパスに向かって行った時とか、魔理沙が前に飛び出しプレスに向かった時とか。 だけど、その都度紅魔は攻めず、単にGKへとボールを戻して、試合を落ち着けるだけだった。 私達がボールを奪えた機会も何度かあったけど、中盤の数とタレントでゴリ押しして、すぐに奪って終わりだし。 ――この4−6−0はやっぱり、攻撃の為では無く。単に、中盤でのパスワークを充実させたいだけの策だった……?)」 確かにパスワークだけならば、この戦略はそこそこ上手く行っている。 実際、レミリア、パチュリーが左右サイドに鎮座している為にサイドからの攻撃は難しく、 かと言って中央ではフランドールの能力も決して低くない上に、 メイド妖精による『特攻スライディング部隊』があり、決して分が良いとは言い難い。 また、中盤を越えても幻想郷屈指のタックラーである咲夜は健在だ。 ――が、それはおかしい。 果たして、あのスカーレットムーンズが何の意味も無く、2点差の状況でパスワークを続けるだろうか。 そう考えたアリスの頭は情報整理を続けていき。 アリス「(――無論、霊夢あたりが突っ込めば軽く崩れる程度の壁。 でも、万が一にでも霊夢が敗れた時のリスク――中央のスペースが空いてしまう――に対し、 私達が得られるリターンは、ダメ押しの3点目のみと少ない。 ――このまま、相手がいつかパスワークを中断して攻めに向かうのを待って。 それに迎え撃てば、良いのかしら……?)」 ――と。そこまで思考して、アリスは一つの事実に気付いた。
[749]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/24(月) 01:05:34 ID:??? アリス「(このパスワークの起点って……パチュリーが主になっているわね。 それに伴って全体的にスカーレットムーンズの布陣が左寄りになって来ている。 勿論、無理さえなければボールを奪いに行きたい私達の陣形も。 これは――スペースの空いた右サイド側。レミリアへの、不意打ち的なサイドチェンジが狙い……?)」 ふとそのまま右サイド側を見ると、アリスの推測を補強するように、 レミリアが少しずつではあるが、じわりじわりと自身の立ち位置を前方へと位置させていた。 後半戦開始以来、静かなプレーに徹していたレミリアが、中央に位置する霊夢を見てニヤリと笑う。 霊夢ははじめ無視しようと思っていたらしいが、キラキラ目を輝かせるレミリアを見て、リップサービスっぽく呟いている。 アリスはこうした友達のっぽい会話(?)への憧れもあって、二人の会話に聞き耳を立てた。 霊夢「……見え見えの罠っぽいわよねぇ、右サイド(レミリア)側は。 わざと隙を作って、私やアリスをパスカットに向かわせたい意図が透けて見えるわ。 こっそり右サイドへサイドチェンジをする! ……と、見せかけて。そのまま左サイドのパチュリーに持たせて、 左サイドをドリブルで突破させるってのが、本来の目的じゃなくて?」 レミリア「――ククク、さっすが霊夢ね。気付かなかったら、そろそろ1点差になっていた筈なんだけど」 霊夢の追及――どうやら彼女も、アリスと同じ結論に達していたようだ――に対し、 レミリアは……何の惜しげも無く自身の手をさらけ出してしまった。 レミリア「これは私とパチェが考えた逆転計画の一部なのよ」 霊夢「……自分で策を暴露するなんて。とんだ酔狂ね」 レミリア「だって。バレてるんだもの。仕方ないわよ」 アリス「そ――そうよ。こっちの陣形の偏りはサインを出して直させて貰ったわ。だから、サイドチェンジはもう見え見え。 真っ直ぐ行こうにも、ウチの陣営と真正面から戦うのは厳しい筈よ?」
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0ch BBS 2007-01-24