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【影の役者】鈴仙奮闘記30【天才の相棒】
[745]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/23(日) 22:16:55 ID:??? …と、言ったところで一旦ここまで。続きは24時頃に更新します。
[746]森崎名無しさん:2015/08/23(日) 22:28:30 ID:??? 一旦乙です 魔理紗「私は、霊夢と……ツインシュートを決める!」 鈴仙「なにぃ!?」 てゐ「ぶっつけで新技編み出すとかないわー」 霞「え?」
[747]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/24(月) 01:02:40 ID:??? ……と。 開始直前は紅魔の巻き返しによる、鮮やかな逆転劇が期待されたにも関わらず。 パシッ……。パシッ……。パシッ……。 パチュリー「……小悪魔、お願い」 バシッ……。 小悪魔「は、はいっ。えっと……咲夜さんっ!」 バシッ……! 咲夜「ありがとうございます。……パチュリー様!」 実況「えー……。只今、後半戦が始まり5分が経過しようとしています。 後半戦はスカーレットムーンズのボールで試合開始でしたが、 スカーレットムーンズは単純なボール回しに終始し、一向に攻め入る気配がありません。 既に2点のリードを得ている博麗連合も、不要に隙を作る事を避けてか、様子見を続けており、 その結果、試合はずっと膠着状態に陥っております……」 観客「ブウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウ!」 「なんだなんだよー!」「もっと攻めろスカーレットムーンズ!」「魔理沙ー! ボール刈れー!」 「戦え…!」「あーあ。帰ろうかしら」「いや、これからだ。きっとこれから、ファストブレイクが…」 現実の試合は、観客達の意向にそぐわぬ塩試合の様相を見せていた。 互いに積極的に攻める事なく、たまのプレスにはパチュリーや小悪魔などパス巧者により躱される。 そして、躱された霊夢としても、必要以上の深追いはしない。 激しい必殺シュートの応酬や、大人数での烈しいプレスに慣れた幻想郷の一般人妖は、 そうしたプレイを得意とする筈の両チームが、無難なパスワークを続ける事に不満を覚えていた。 ……が、スカーレットムーンズは当然、動揺する気配は見せなかった。
[748]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/24(月) 01:03:44 ID:??? パチュリー「(……ここまでは想定の範囲内。 博麗連合は機会があればボールを得ようとはするけれど、焦ってボールを奪いには来ない。 人数を掛けた、MF6人がかりのパスワークの成功は。少なくとも5分程度は保証されている筈よ。 そして残りは――私とレミィの立てた策で、時間を稼ぐ)」 アリス「(攻めにくいわね)」 そしてそこから、後半開始から8分が経っても尚、両チームとも大きく動く気配は無かった。 博麗連合の参謀役を自称するアリスも、ここに来てパチュリーの狙いがいよいよ掴めなくなる。 アリス「(もしも0トップを活かして柔軟に攻めたいのなら、幾らでもチャンスがあった筈よ。 私や霊夢が、カット出来そうなパスに向かって行った時とか、魔理沙が前に飛び出しプレスに向かった時とか。 だけど、その都度紅魔は攻めず、単にGKへとボールを戻して、試合を落ち着けるだけだった。 私達がボールを奪えた機会も何度かあったけど、中盤の数とタレントでゴリ押しして、すぐに奪って終わりだし。 ――この4−6−0はやっぱり、攻撃の為では無く。単に、中盤でのパスワークを充実させたいだけの策だった……?)」 確かにパスワークだけならば、この戦略はそこそこ上手く行っている。 実際、レミリア、パチュリーが左右サイドに鎮座している為にサイドからの攻撃は難しく、 かと言って中央ではフランドールの能力も決して低くない上に、 メイド妖精による『特攻スライディング部隊』があり、決して分が良いとは言い難い。 また、中盤を越えても幻想郷屈指のタックラーである咲夜は健在だ。 ――が、それはおかしい。 果たして、あのスカーレットムーンズが何の意味も無く、2点差の状況でパスワークを続けるだろうか。 そう考えたアリスの頭は情報整理を続けていき。 アリス「(――無論、霊夢あたりが突っ込めば軽く崩れる程度の壁。 でも、万が一にでも霊夢が敗れた時のリスク――中央のスペースが空いてしまう――に対し、 私達が得られるリターンは、ダメ押しの3点目のみと少ない。 ――このまま、相手がいつかパスワークを中断して攻めに向かうのを待って。 それに迎え撃てば、良いのかしら……?)」 ――と。そこまで思考して、アリスは一つの事実に気付いた。
[749]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/24(月) 01:05:34 ID:??? アリス「(このパスワークの起点って……パチュリーが主になっているわね。 それに伴って全体的にスカーレットムーンズの布陣が左寄りになって来ている。 勿論、無理さえなければボールを奪いに行きたい私達の陣形も。 これは――スペースの空いた右サイド側。レミリアへの、不意打ち的なサイドチェンジが狙い……?)」 ふとそのまま右サイド側を見ると、アリスの推測を補強するように、 レミリアが少しずつではあるが、じわりじわりと自身の立ち位置を前方へと位置させていた。 後半戦開始以来、静かなプレーに徹していたレミリアが、中央に位置する霊夢を見てニヤリと笑う。 霊夢ははじめ無視しようと思っていたらしいが、キラキラ目を輝かせるレミリアを見て、リップサービスっぽく呟いている。 アリスはこうした友達のっぽい会話(?)への憧れもあって、二人の会話に聞き耳を立てた。 霊夢「……見え見えの罠っぽいわよねぇ、右サイド(レミリア)側は。 わざと隙を作って、私やアリスをパスカットに向かわせたい意図が透けて見えるわ。 こっそり右サイドへサイドチェンジをする! ……と、見せかけて。そのまま左サイドのパチュリーに持たせて、 左サイドをドリブルで突破させるってのが、本来の目的じゃなくて?」 レミリア「――ククク、さっすが霊夢ね。気付かなかったら、そろそろ1点差になっていた筈なんだけど」 霊夢の追及――どうやら彼女も、アリスと同じ結論に達していたようだ――に対し、 レミリアは……何の惜しげも無く自身の手をさらけ出してしまった。 レミリア「これは私とパチェが考えた逆転計画の一部なのよ」 霊夢「……自分で策を暴露するなんて。とんだ酔狂ね」 レミリア「だって。バレてるんだもの。仕方ないわよ」 アリス「そ――そうよ。こっちの陣形の偏りはサインを出して直させて貰ったわ。だから、サイドチェンジはもう見え見え。 真っ直ぐ行こうにも、ウチの陣営と真正面から戦うのは厳しい筈よ?」
[750]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/24(月) 01:06:44 ID:??? レミリアへのサイドチェンジを警戒させることによるパチュリーへのマークの解除。 そしてそれに伴う、パチュリーによる左サイドのドリブル突破。 当初紅魔が考えていたでろう逆転計画については、もはや警戒が行き届いているため、成就は難しい筈だ。 アリスはしたり顔で会話に横から入って、レミリア達にその事実を突きつける。 ……しかし。レミリア達の反応はアリスの想像していたそれとは、少し違っていた。 レミリア「ふーん。ま、確かにそうね。でもねぇ、実は私達の策はもう成功してるんだよ」 アリス「何ですって……?」 霊夢「はあ? 今になって負け惜しみ?」 パチュリー「……複雑な手段に対して、その目的は単純って事よ。 私達のパスワークは、不意打ち的な奇襲の為じゃなくて。……ごく簡単な、選手の釣り出しよ」 そう言って、パチュリーはボールをキープした状態で前方へと駆けだした。 彼女の前方には――二人の選手が居た。 天子「おらおらーっ! さっさとボール寄越しなさいー! もう待つの飽きたのよーーっ!」 衣玖「面倒に巻き込まれては困りますからね。キッチリ、仕事はさせて頂きますよ」 ダッ! ダダダッ! レミリア「奇襲云々は単なる目くらまし。私達が無駄にダラダラパスワークをしているんだって事を悟らせない為のね。 『紅魔がダラダラパスワークを続ける筈が無い。そろそろどこかで攻めに出ようとしている。そのタイミングを掴もう』 ――と、思わせ試合を膠着させる一方で。 オーバーラップ好きのDFがしびれを切らして、家来を連れて上がってくれるのを待つべく、時間を稼いでいた訳よ!」
[751]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/24(月) 01:13:29 ID:L/uFyMJA アリス「……! 成程。色々理屈を付けたけれど、それは全部私達へのミスリード用。 今回のパスワークの目標は、あくまでも時間を稼ぐこと。そして、それにより気の短い選手を釣り出す事だけだったのね!」 パチュリー「態々リスクの高いサイドチェンジをせずとも、相手の方から陣形を崩してくれるのを狙う。 気長な策に思えるけれど、負けている時程焦らずゆっくり崩すのが定石……と、言う事よ」 タッ。 パチュリーはボールを持って前方の二選手と対峙した。 天子は優秀なタックラーだし、その前方のSH・永江衣玖も能力は平凡ながらタックルに技を持つ。 通常の選手ならば、間違いなくボールを奪われる事を覚悟すべき局面だが。 咲夜「……パチュリー様の勝ちです。世界最高峰のドリブル力を持つ上に、 『芸術的なドリブル』や『華麗なドリブル』など優れた技も持つ。……生半可な相手では、太刀打ちできません」 パチュリー「……そういう事。じゃあ、そのまま前に行かせて貰うわね」 タッ。タタタタタタッ……! 天子「おっ、来たわね! でもこの私が特別にあんたのボールを刈ってやるわ!」 衣玖「総領娘様。本当に良かったんですか? 何の指示も無くオーバーラップして……」 天子「えー。DFと言ったらオーバーラップするもんでしょう? だって、そっちのが楽しいじゃない?」 パチュリー「(タックル基礎力……目算で天人が52ポイント、使いが48ポイントと言ったところかしら。 基礎力で54ポイントのドリブル力を持つ私なら、充分勝機があるわね)」
[752]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/24(月) 01:16:02 ID:L/uFyMJA ――二人と対峙しても、世界屈指のドリブル力を持つパチュリーは引かなかった。 天子の『天地開闢プレス』や衣玖の『龍魚ドリル』を相手にしても、パチュリーは充分勝ち得る自信があった。 ……いや。ここで手筈通りにやらなければ、逆転すべき1点も取る事は出来ないだろう。 タックルが来る前にパチュリーは一度大きく息を吸ってタイミングを整えて……。 天子「でりゃーーーっ!」 衣玖「ハッ!」 ズザアアアアアアアアアアアアアアアッ、ズザアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!! パチュリー「――食らいなさい、これが私の『芸術て――ゴホゴホッ!!」 ドゴオオンッ! ドガドガッ! パチュリー「む……むぎゅうううううううっ!!」 ――パシッ。 天子「あれ。……案外大した事なかったわね」 ――天子が言う通り。彼女の当初の見込みよりも数倍は案外大したことなく……パチュリーは敗北した。
[753]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/24(月) 01:21:00 ID:L/uFyMJA ……と、言ったところで今日の更新はここまでです。 また、500kbと結構なところまで行ったので、今のうちに新スレのスレタイも募集したいと思います。 【】鈴仙奮闘記31【】 の形で考えて下さると幸いです。 次スレは、紅魔VS博麗戦を終わらせた上で、決勝前最後の自由行動。 そして、永遠亭ルナティックス最後の試合である、大会決勝戦へと入っていければと思っています。 >>746 一旦乙ありがとうございました。 マスター夢想スパーク封印は東方サッカーでもありますが、威力的にはそこそこですねー。 今の魔理沙の性格だったら、霊夢とのコンビプレイは難しそうですね。 それでは、皆様、本日もお疲れ様でした。
[754]森崎名無しさん:2015/08/24(月) 07:12:55 ID:??? 【崩れゆく】鈴仙奮闘記31【負けず嫌い】
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0ch BBS 2007-01-24