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【影の役者】鈴仙奮闘記30【天才の相棒】
[751]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/24(月) 01:13:29 ID:L/uFyMJA アリス「……! 成程。色々理屈を付けたけれど、それは全部私達へのミスリード用。 今回のパスワークの目標は、あくまでも時間を稼ぐこと。そして、それにより気の短い選手を釣り出す事だけだったのね!」 パチュリー「態々リスクの高いサイドチェンジをせずとも、相手の方から陣形を崩してくれるのを狙う。 気長な策に思えるけれど、負けている時程焦らずゆっくり崩すのが定石……と、言う事よ」 タッ。 パチュリーはボールを持って前方の二選手と対峙した。 天子は優秀なタックラーだし、その前方のSH・永江衣玖も能力は平凡ながらタックルに技を持つ。 通常の選手ならば、間違いなくボールを奪われる事を覚悟すべき局面だが。 咲夜「……パチュリー様の勝ちです。世界最高峰のドリブル力を持つ上に、 『芸術的なドリブル』や『華麗なドリブル』など優れた技も持つ。……生半可な相手では、太刀打ちできません」 パチュリー「……そういう事。じゃあ、そのまま前に行かせて貰うわね」 タッ。タタタタタタッ……! 天子「おっ、来たわね! でもこの私が特別にあんたのボールを刈ってやるわ!」 衣玖「総領娘様。本当に良かったんですか? 何の指示も無くオーバーラップして……」 天子「えー。DFと言ったらオーバーラップするもんでしょう? だって、そっちのが楽しいじゃない?」 パチュリー「(タックル基礎力……目算で天人が52ポイント、使いが48ポイントと言ったところかしら。 基礎力で54ポイントのドリブル力を持つ私なら、充分勝機があるわね)」
[752]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/24(月) 01:16:02 ID:L/uFyMJA ――二人と対峙しても、世界屈指のドリブル力を持つパチュリーは引かなかった。 天子の『天地開闢プレス』や衣玖の『龍魚ドリル』を相手にしても、パチュリーは充分勝ち得る自信があった。 ……いや。ここで手筈通りにやらなければ、逆転すべき1点も取る事は出来ないだろう。 タックルが来る前にパチュリーは一度大きく息を吸ってタイミングを整えて……。 天子「でりゃーーーっ!」 衣玖「ハッ!」 ズザアアアアアアアアアアアアアアアッ、ズザアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!! パチュリー「――食らいなさい、これが私の『芸術て――ゴホゴホッ!!」 ドゴオオンッ! ドガドガッ! パチュリー「む……むぎゅうううううううっ!!」 ――パシッ。 天子「あれ。……案外大した事なかったわね」 ――天子が言う通り。彼女の当初の見込みよりも数倍は案外大したことなく……パチュリーは敗北した。
[753]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/24(月) 01:21:00 ID:L/uFyMJA ……と、言ったところで今日の更新はここまでです。 また、500kbと結構なところまで行ったので、今のうちに新スレのスレタイも募集したいと思います。 【】鈴仙奮闘記31【】 の形で考えて下さると幸いです。 次スレは、紅魔VS博麗戦を終わらせた上で、決勝前最後の自由行動。 そして、永遠亭ルナティックス最後の試合である、大会決勝戦へと入っていければと思っています。 >>746 一旦乙ありがとうございました。 マスター夢想スパーク封印は東方サッカーでもありますが、威力的にはそこそこですねー。 今の魔理沙の性格だったら、霊夢とのコンビプレイは難しそうですね。 それでは、皆様、本日もお疲れ様でした。
[754]森崎名無しさん:2015/08/24(月) 07:12:55 ID:??? 【崩れゆく】鈴仙奮闘記31【負けず嫌い】
[755]森崎名無しさん:2015/08/24(月) 18:26:47 ID:??? 【これが】鈴仙奮闘記31【私のサッカーだ!】 【ストライカーの】鈴仙奮闘記31【条件】 【ルナティックスの】鈴仙奮闘記31【晴れ舞台】 【誰だって】鈴仙奮闘記31【譲れないものがある】
[756]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/25(火) 00:19:57 ID:Nar5QZ/Q こんばんは、今日もこのスレで更新します。 埋めネタはしばらくやれる時間が無く、本編の更新に力を割きたいので、 容量ギリギリまでこのスレを更新したいと思います。 >>754さん、>>755さん。スレタイ提案ありがとうございます!
[757]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/25(火) 00:21:31 ID:Nar5QZ/Q パチュリー「…………」 レミリア「………」 美鈴「………え!? 負けてる! パチュリー様が案外アッサリ負けてるー!?」 小悪魔「ぱ、パチュリー様ぁ……? 大丈夫ですか、パチュリー様ー!?」 パスワークによる敵SBの釣り出し及び、レミリアを囮にしたパチュリーによるサイド突破作戦。 0−2の現状をひっくり返す為のスカーレットムーンズの秘策…… と、思われる何かは、想像以上に案外大したことなく終わってしまった。 パチュリーは必殺のドリブルを出す前に咳き込んでしまい動きを停止。 そしてそのまま、タックルに向かって来た天子の手により思いっきり吹っ飛ばされてしまったためである。 実況「……え。え〜っと。パチュリー選手、ここでオーバーラップして来た博麗連合の左サイドバック。 天界出身の超攻撃的DF・比那名居天子選手によりボールを奪われてしまいました! パチュリー選手の実力ならば、充分に勝利出来る勝負かと思われましたが……やはりここは、前半からの疲労が祟ったか!?」 パチュリー「はぁ、はぁ、はぁ……! ゴホゴホッ!」 咲夜「パチュリー様。もしや持病の喘息が……!?」 パチュリー「この間身に付けた、喘息を封じる回復魔法――『フォトシンセシス』は少し、欠陥があったみたいね。 どうやら私の体力の低下に合わせて、魔法の効きが弱くなってしまっている……ゴホッ!ゴホッ!」 小悪魔「そんな! それじゃあ、もう試合だって続行不可能じゃないですか。 このまま続けたら、呼吸困難になって死んじゃいますよ!」
[758]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/25(火) 00:22:50 ID:??? そして同時に、パチュリー本人による体力と魔力切れ申告も、この状況の深刻さに拍車を掛けていた。 総合力で大きく突き放されている紅魔スカーレットムーンズが逆転をするには、 霊夢と魔理沙に並ぶかそれ以上の実力を持った、パチュリーとレミリアの両方の存在が不可欠。 しかし今早くも、勝利に向かう為の車の両輪の片方は、既に壊れかけているように見える。 現にパチュリーは、咲夜にも小悪魔にも分からないように、こう静かに呟いていた。 パチュリー「そう……死ぬ。死ぬってのも――案外、悪くないかもねぇ」
[759]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/25(火) 00:24:24 ID:??? 天子「へっへー。良い顔してんじゃない。どんよりと霧がかって、あんた達の気質とぴったり。 蛇足を為す者、終に其の酒を失えり。――お前調子ぶっこき過ぎてた結果だよ? ……って意味よ! ――ヘイ、衣玖!」 バシィッ! 衣玖「待ってました、総領娘様。ここは私の仕事時ですね」 ポムッ。 ……グワァァァァアアアッ……! 実況「パチュリー選手からボールを奪い取った天子選手、 そのまま近くのMFにして天子選手の実質的な世話係となりつつある永江衣玖選手にパス! そして衣玖選手、咲夜選手がタックルに近づく前にその右脚を振り上げて……!」 衣玖「これが私の仕事。『竜宮の使い遊泳弾』よ!」 ――バギュウウンッ! ゴオオオッ! 美鈴「なッ……! は、早い! そして鋭い……!」 小悪魔「ふ、ふええ……! 私の『トップスピンパス』と互角じゃないですかー!?」 衣玖「あら、勘違いしないで下さいな。今のパスは私の仕事の半分です」 咲夜「半分……? それって、どういう意味かしら?」 衣玖「良い質問ですね。残りの半分は――今からシュートに向かう総領娘様を見れば分かりますよ」
[760]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/25(火) 00:26:35 ID:??? ニッコリと咲夜に営業スマイルを向けた衣玖は、美鈴と小悪魔を飛び越え、 絶対の自信でボールをフォローした天子の方を示した。 そこでは、天子が――『フリーでは無いが、とてつもなく安定した体勢』でボールを持ち、バイタルエリアの中央に立っていた。 天子「いやー。やっぱり衣玖のパスは最高! 精度は霊夢やアリスに劣るけど、この抜群のパスの収まり具合は誰にも真似できないわよね! さっすが『空気を読む程度の能力』なだけあるわー! 褒美に イチゴ牛乳 を奢ってやろうじゃない!」 衣玖「恐悦至極に存じます(飲み物なんかより有給が欲しいです)」 パチュリー「ゴホッ、ゴホッ……。そう言えば、聞いた事があるわね。 天界の竜宮の使いはパスの名手。彼女達によって届けられたパスは、 『アシストが付く局面で、パスを受けた者のシュート力を2分の1で1増幅させる力がある』……って伝説」 陸「何アルか、その具体的な伝説。1って何アル、1って! 後2分の1ってどうやって調べたアルか!」 天子「そんなのはどうだっていいの! 兎に角、衣玖だって霊夢とアリスの影に隠れがちだけど凄いって事よ。パスだけはね! ――と、いう訳で行くわよ……! 今度は、さっきの『気炎万丈の剣』なんかとは格が違う。マジで決める時の技なんだから……!」 ブウンッ、ザクッ! ゴオオオオオオオオオオオオオオオッ………!! ――グワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア……ッ!! 実況「……こ、これは〜〜! 天子選手、腰に帯刀していた緋色に光る剣――『緋想の剣』を地に突いて、 そのまま念じながらゆっくりと右脚を捻りながら上げ始めます。 すると、周囲から様々な光――これは人間や妖怪の「気質」でしょうか!? ――が、磁石のように天子選手の中へと吸い込まれていく!」 天子「天界から見れば、妖怪も人間も同じヒトに類するモノ。人類に過ぎない。 そして私は、そんな全人類の気質を集めて――緋想の天に変えてやる! 食らいなさい! ――『全人類の…………緋想、天』―――!」
[761]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/25(火) 00:27:52 ID:??? バァァッ、ゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオンッ! ズガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ! ビイイイイイイイイイイイイイイイイイ………ンン!! 実況「そして……放たれた〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!! これは! これこそが比那名居天子選手最強のシュート! 周囲の気質をも自分の力に変えて放つ、 最強の緋い弾丸シュート! ……『全人類の緋想天』!! 気質の層が赤いレーザーのようになって、紅魔スカーレットムーンズのゴールを突き破りに向かいます!」 咲夜「……凄いシュートね。これがDFの放ったシュート? 他のチームだったら、文句なしでエースストライカーになれるわよ。勿体無い」 天子「駄目よ。他の雑魚チームなんて行ったら、この私が目立って当然になっちゃうじゃん。 私はそんなぬるま湯みたいな世界よりも、もっと生きてそこにある現実と戦いたいの!」 咲夜「そう。天人とは思えない程殊勝な、良い発言ですわね。 ……けれど、永遠を生きる天人のお遊戯と、一瞬に生きて死ぬ人間の戦いとを一緒にされては困るわ!」 ゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ……! バァッ! グルンッ! ――――――バギイイイイイッ!! 咲夜「―――ッ!!」 天子「あらあら……。見事な反転ブロックでしたけど。それで吹っ飛ばされるのが、人間の戦い方かしら? だとすると、心底馬鹿馬鹿しいわね。特攻するだけならサルでも出来るっつーの」 咲夜「……まさか。人間は人間である限り、無為な討ち死にはしないわよ。 人間は動物と違って、仲間の死に意味を持たせる事ができるの。――ですよね、陸君?」 陸「……ああ、あんたのお蔭で見えたアルよ。 ……このシュートの目指すべきコースがァッ!」
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0ch BBS 2007-01-24