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【影の役者】鈴仙奮闘記30【天才の相棒】
[761]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/25(火) 00:27:52 ID:??? バァァッ、ゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオンッ! ズガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ! ビイイイイイイイイイイイイイイイイイ………ンン!! 実況「そして……放たれた〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!! これは! これこそが比那名居天子選手最強のシュート! 周囲の気質をも自分の力に変えて放つ、 最強の緋い弾丸シュート! ……『全人類の緋想天』!! 気質の層が赤いレーザーのようになって、紅魔スカーレットムーンズのゴールを突き破りに向かいます!」 咲夜「……凄いシュートね。これがDFの放ったシュート? 他のチームだったら、文句なしでエースストライカーになれるわよ。勿体無い」 天子「駄目よ。他の雑魚チームなんて行ったら、この私が目立って当然になっちゃうじゃん。 私はそんなぬるま湯みたいな世界よりも、もっと生きてそこにある現実と戦いたいの!」 咲夜「そう。天人とは思えない程殊勝な、良い発言ですわね。 ……けれど、永遠を生きる天人のお遊戯と、一瞬に生きて死ぬ人間の戦いとを一緒にされては困るわ!」 ゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ……! バァッ! グルンッ! ――――――バギイイイイイッ!! 咲夜「―――ッ!!」 天子「あらあら……。見事な反転ブロックでしたけど。それで吹っ飛ばされるのが、人間の戦い方かしら? だとすると、心底馬鹿馬鹿しいわね。特攻するだけならサルでも出来るっつーの」 咲夜「……まさか。人間は人間である限り、無為な討ち死にはしないわよ。 人間は動物と違って、仲間の死に意味を持たせる事ができるの。――ですよね、陸君?」 陸「……ああ、あんたのお蔭で見えたアルよ。 ……このシュートの目指すべきコースがァッ!」
[762]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/25(火) 00:30:05 ID:??? バァァッ! 陸「チェスト〜〜〜! 『雷斬脚』〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!」 ドゴオオオオオオオオオオオオッ! バギイイッ………ググッ……ポロン。 メイド妖精A「あっ……! わ、私前に蹴ります! 魔理沙さんとかが来ないうちに!」 グワァァッ、バゴオオオッ……! 天子「……へーえ。吹っ飛ばされるのを見越して、最初から威力減衰とコースの割り出しに努めたのね。 ゆゆうじょうぱぱわーって奴? ――私やっぱり、そういうの案外嫌いじゃないかも」 実況「天子選手の大型シュートは、十六夜咲夜選手のブロックと陸選手のセービングの合わせ技により防がれた! 魔理沙選手や小町選手がタックルに来る前に、 メイド妖精選手がボールを前に出し……これは幸運にも小悪魔選手がフォローに成功しました! スカーレットムーンズ、ここから逆転なるでしょうか〜〜〜!?」 輝夜(観客席)「……ねえ。今しれっと止めてたけどさ。あのシュート、わりかし強くなかった?」 霞(観客席)「最新型のスカ……シュート力測定器によると――。 シュート威力は61に衣玖さんのアシスト強化があって更にプラス1。62ポイントでした。 これは鈴仙さまの『マインドエクスプロージョン』にも匹敵する威力です」 てゐ(観客席)「(……あれ? でもそんな天人サマの最強シュートに並ぶ威力のシュートを 平然と出せる鈴仙って。ひょっとしなくても、かなりヤバい選手じゃない……?)」 妹紅(観客席)「っていうか。パチュリーって本当に大丈夫かな? まだ咳してるみたいだけど」 鈴仙(観客席)「ううーん。パチュリーさんには色々お世話になってるから、心配だなぁ…… (――でも、変ねぇ。パチュリーさんの様子について、何となく違和感があるような、ないような。 何というか……その、何かを狙っているような。それこそ、捨て身の覚悟でやるべき「何か」を……?)」
[763]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/25(火) 00:46:50 ID:??? パチュリー「(―――――)……ゴホ、ゴホ」 レミリア「(……パチェ。大分消耗した風に見えるわね。――この辺が、潮時かしら)」 実況「……ボールをフォローしたボランチの小悪魔選手、小町選手からの申し訳程度のタックルを 『やや華麗なドリブル』で捌きつつ、パスの出し先を考えている模様です! 頼みの綱であるパチュリー選手が喘息の発作で大きく消耗する中、小悪魔選手は責任重大だ!」 小悪魔「(最初はパチュリー様にサイドを上がって貰うって話だったけれど。 パチュリー様があの状態じゃあ、攻めて頂くのは厳しいかも。 だったら、さっき丁度前に上がって頂いて。 今も右サイド側上がり目の位置に居る、レミリアお嬢様に決めて貰おうかな……?) ――お、お嬢様! 今から私がレミリアお嬢様にパスを出しますっ!!」 グワアアアアアアッ、バシュウウウウウウウウウッ! ――ギュルギュルギュルギュルギュルギュル…………! レミリア「おや……私に出してくれるの? 嬉しいねぇ。 考えてみれば、私はあんた(小悪魔)の直接の上司でも無いのに、色々と付き合って貰って」 この時、スカーレットムーンズはパチュリーの失態から立ち直りつつあった。 天子が放った『全人類の緋想天』を、普段は水と油な咲夜と陸が協力し止めたという事実が、 彼女達に再び結束の大切さと諦めない事の重要さを再確認させてくれていた。 だから、パチュリーとレミリアの考えたという策が失敗したとしても、このまま辛抱強く攻めて行けば、あるいは――。 小悪魔はそんな強い想いで、前方のレミリアへと会心の『トップスピンパス』を放った。 バッ! ……スカッ、スウッ! アリス「……ッ、届かないわね」 霊夢「……なかなかやるじゃない」
[764]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/25(火) 00:48:39 ID:??? そのパスは、パスカットの名手であるアリスや、 そのアリスをも上回るパスカット力を誇る霊夢ですら触れる事も出来なかった。 このパスはレミリアまで通る。そしてきっと今度こそ、レミリアが決めてくれる。 ――根拠も無くそう信じていた小悪魔は、その後、自身の考えが如何に浅はかだったかを知る事となった。 その理由はいくつかあるが、まず小悪魔は一つ事実を誤認しかけていた。 ??「………遅い」 ――タッ。シュッ。 ……パシッ。 ボールは、レミリアまで通らなかったのだ――何者かによる巧みなパスカットによって。 その者は、霊夢にも負けず劣らず精度の高い技術によって、小悪魔のパスをまるで読んでいたかのように胸でトラップした。 ……が。「パスをカットされた」という事実について、小悪魔にとって驚くべきことでは無い。 驚くべきこそは、その「何者か」の正体だった。 小悪魔「――え? な、なんで……?」 パチュリー「………………ゴホッ、ゴホッ。…………ボール、頂いたわ」 小悪魔からレミリアへの会心のパスを奪い取ったのは、博麗連合の選手では無い。 「何者か」の正体とはつまり、小悪魔も良く知るどころか、尊敬し敬愛すべき選手。 紅魔スカーレットムーンズが誇るガラスの大図書館―――パチュリー・ノーレッジその人だった。
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0ch BBS 2007-01-24