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【楽園の未来】鈴仙奮闘記31【映す試合】
[338]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/09/21(月) 00:33:15 ID:VL8Z4LzM 実況「そしてゴールキーパーを務めるのは蓬莱山輝夜選手! セービングにあたり他人の助けを得ている、一対一で不利になるとゴールを投げ飛ばすなど、 熱心なサッカーファンからは碌な評判を聞かない彼女ですが、実力と人気は一流! 単なるマスコットではありません!」 輝夜「(なんか私の紹介だけ酷くない……? いや、事実なんだけどさ、ほら、もっと言い方があるって言うかぁ……)」 実況「そして……博麗連合の方も準備が整い、今選手が入場してきました! 博麗連合は準決勝の時と同じく、ハクレイタイプを軸にした4−3−3の陣形で勝負を挑みます。 FWには魔理沙選手、小町選手、そして一段下がったウイングの位置に針妙丸選手。 MFにはキャプテンの霊夢選手、衣玖選手、アリス選手。DFには萃香選手、天子選手、中里選手、玄爺選手。 GKにはあの森崎有三選手が入るようです!」 ――ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!! 鈴仙「うわっ、歓声が更に三割増しになった! ……やっぱり、人気の面では博麗連合には負けるわねぇ」 中山「観衆は何だかんだで強者を好むからな。何、気にする事は無いさ。きっと試合終了後には評価がひっくり返ってる。 ……さ。選手の紹介でも改めて聞いておこうか」 実況「GKの森崎選手は外界から連れられて来た人間ですが、 キーパーとしての実力は外界でもナンバーワンであり、現に幻想郷においても吸血鬼や鬼など、様々な強豪を下してきました! また、ドリブラーとしても世界トップレベルであるため、オーバーラップによる攪乱も馬鹿にはできません!」 森崎「(本当はもっと褒めちぎって欲しかったんだがな。ま、これも試合が終わるまで辛抱だな)」 実況「玄爺選手は博麗連合に昔から所属する由緒正しきブロッカーです。 過去最高とも言えるメンバーを加えた、今回の博麗連合において彼の実力は最下位ですが、 それでもいぶし銀あふれるプレーで、古参のファンを喜ばせてくれるでしょう!」 玄爺「……………!」グッ
[339]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/09/21(月) 00:35:56 ID:VL8Z4LzM 実況「中里選手は外界では絶滅した、ニンジャという種族の生き残りです。 分身、変わり身、縮地……様々な忍術を活かした器用なプレーは博麗連合にとって、縁の下の力持ち! 永遠亭ルナティックスは今日の試合、彼の動きにどこまで着いてこれるでしょうか!」 中里「(外の世界でスポーツ忍者となる夢こそ敵わなかったでゴザるが。こうして森崎とまたサッカー出来るのは、僥倖でゴザった)」 実況「天子選手は天界からの参戦です! 天人特有の固さを活かしたディフェンスも脅威ですが、 オーバーラップからの強烈なミドルシュートもまた、彼女の恐ろしさであります! また、性格的にも中々の暴れ馬という事もあり、博麗連合の攻めの起爆剤となる事は間違いないでしょう!」 天子「は? 私を馬なんかと一緒にしないで欲しいわね。馬鳥だったらギリ許すけど」 実況「博麗連合のDFに立ちはだかる大きな壁。それこそがCBの萃香選手でしょう! 準決勝戦でも見せた強烈なカウンターシュートは勿論の事ですが、クリアやタックルなど、その他守備についても本職顔負け。 更には森崎選手が体力切れとなった際のGK出場の可能性についても気になります!」 萃香「(さーてと。鈴仙……だったけか。お前のシュート、どれだけのモンか見せて貰うよ)」 実況「3名の精鋭を並べる博麗連合のMF。左サイドハーフを務めるのは衣玖選手です。 ボランチが本職の彼女ですが、空気を読んだ独特のパスには定評があり、 影のゲームメイカーとして活躍出来るポテンシャルは十二分に秘めております!」 衣玖「(この試合が終わったら、溜まってた有給でも消化しましょうかね……)」 実況「反対側、右サイドハーフを守るのはアリス・マーガトロイド選手! 彼女の人形細工のように緻密なパスやパスカットは勿論ですが、 オフサイドトラップやファストブレイクなど、様々な戦術でもルナティックスを苦しめてくれるでしょう!」 アリス「(フフフ……この大会で知名度を上げて、そして……友達を100人作るのよ!)」
[340]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/09/21(月) 00:38:45 ID:VL8Z4LzM 実況「中央にどんと陣取る、博麗霊夢選手についてはもはや説明不要でしょう! 絶対的な万能性を持つ幻想郷のスーパーシューティングプレイヤーたる彼女は既に、 5ゴール6アシストと圧倒的な実績を残しております。彼女は――強い!!」 霊夢「(「強い」……かぁ。昨日の準決勝でも思ったけれど。強いって一体何なのかしらね)」 実況「ハクレイタイプでは、MFとFWの間に選手がウイングとして入り、そのポジションの選手が 攻撃面で大きな役割を果たすと言いますが……そのウイングとなったのが、この少名針妙丸選手です! 小さい身体に大きなパワーを秘めたプレーで、ルナティックスの守備を切り刻んで駆逐していく事が期待されます!」 針妙丸「小さいけれど、舐めて貰っちゃ困るんだからね!」 実況「不動のポストプレイヤーとして、静かな人気が出ている小野塚小町選手。 元々はパスとミドルシュートを兼ね備えたバランス型のFWでしたが、今大会でプレースタイルを大きく変えました! その結果が吉と出たか凶と出たかにつきまして、これまで彼女が5アシストもの実績を上げ、 アシストランキングでパチュリー選手、霊夢選手に次ぐ2位にランクインしている事から読み取れるでしょう!」 小町「(ふああ……森崎が寝たりしたら、あたいも隠れて添い寝させて貰おうかな。眠いし)」 実況「そして最後に紹介するのは……幻想郷の元祖ストライカー! パワー溢れる必殺シュートで、多くの人妖の心をわしづかみにして来たスーパーヒーロー! 霧雨魔理沙選手です! 先日の試合では、シュートを撃って倒れるという素振りも見せましたが、 元気に入場しているこの様子を見ると、今日も『ファイナルスパーク』に期待が持てそうです!!」 魔理沙「(なけなしの素材をはたいて、半ば禁呪めいた痛み止めを打っといたからな。……ま、試合終了までは持つだろ)」
[341]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/09/21(月) 00:39:56 ID:VL8Z4LzM 鈴仙「(魔理沙……やっぱりあんたも試合に出るのね。今日の試合が、自身のサッカー生命の終了を告げるとしても。 あんたは一瞬でも、閃光のように輝き続ける事を選んだ……と、いう事かしら)」 アナウンスによる紹介が終わると、観客達の歓声は更にもう一段階大きくなる。 キックオフまで、残された時間は本当に僅かとなっていた。 そしてそんな中。最後に紹介された魔理沙の決然とした視線を、鈴仙は食い入るように見つめていた。 自分がもし同じ立場だったら、彼女のように強く居られるだろうか、鈴仙には自信が無かったからだ。 魔理沙「………」 スッ……。 その際、視線がたまたま合った事が理由だろうか。 そして、コイントスをする為、霊夢と輝夜がそれぞれセンターサークルへと向かったのを見計らって、 魔理沙は鈴仙に一歩歩みより、こう口を開いた。 魔理沙「……よう、うどんげ。悪いけど今日の試合、お前には負けて貰うぜ。 チームとしての勝敗は勿論、FWとしての戦いにおいても、な」 鈴仙「……いきなり、ずいぶんなご挨拶ね」 魔理沙「悪いな。だけど、お前と違って私は色々と忙しいんだよ」 いつも通りの不敵で皮肉っぽい攻撃的な笑みを浮かべる魔理沙だったが、 彼女がそうも今日勝ちたがる理由をおぼろげに知っていた鈴仙は、 決して彼女が安い挑発や罵倒の為にそう振る舞っている訳では無いと知っていた。 鈴仙「(魔理沙……)」
[342]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/09/21(月) 00:44:34 ID:VL8Z4LzM 鈴仙は魔理沙とそこまでは親しく無いが――ライバルとして、掛けるべき言葉が全くない訳は無い筈だ。 そう思って、鈴仙は言葉を選びつつ……魔理沙に対してこう答えた。 A:「私にも目標がある。負けられないのは、こっちだって同じよ」闘志を籠めて返す。 B:「私はあんたほど強くないかもしんない。だけど、負ける気は毛頭ないわ」強気に返す。 C:「……深くは突っ込まないわ。ただ、良い試合にしましょう」あくまで試合だと言う。 D:「あんたが森崎有三ね、負けないわよ!」魔理沙を無視して森崎に話しに行く。 E:「ガチョーンっ!」一発ギャグで相手のペースを崩す! F:その他 自由選択枠 先に2票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。
[343]森崎名無しさん:2015/09/21(月) 00:46:27 ID:8bplPLSg A
[344]森崎名無しさん:2015/09/21(月) 00:46:58 ID:rCLYxtPM A
[345]森崎名無しさん:2015/09/21(月) 00:48:50 ID:VtMbEXd2 Fそう、がんばってね
[346]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/09/21(月) 01:29:01 ID:??? A:「私にも目標がある。負けられないのは、こっちだって同じよ」闘志を籠めて返す。 鈴仙「……色々と抱えているのは自分だけだって。そう思われちゃあ困るわね。 私にも目標がある。負けられないのは、こっちだって同じなんだから」 魔理沙「ふうん。じゃ、聞かせて貰おうか、お前の目標とやらを」 鈴仙の闘志を籠めた静かな言い方に、魔理沙は若干の嘲りを籠めて返した。 鈴仙は魔理沙の言葉に対し、胸を張ってこう答えた。 鈴仙「私の目標。それは――師匠と。永琳様と肩を並べるような選手になる事よ」 魔理沙「……!」 そんな鈴仙の目標を聞いた魔理沙は一瞬驚きで目を見開き。 そしてその次にニヤリと唇を歪め、好戦的な笑みでこう言い放った。 魔理沙「――なんだ。じゃあやっぱり私の勝ちだな」 鈴仙「……どういう事よ」 次に誇らしげに胸を張るのは魔理沙の番だった。 先の紅魔スカーレットムーンズ戦で吹っ切れたのか、臆する事無く魔理沙はこう言ってのけた。 魔理沙「だって、私も同じだからな」 鈴仙「えっ? 魔理沙も師匠と肩を並べられる選手になりたいの?」 魔理沙「違うって。お前はどうでも良い所で天然だなぁ。 ……私は、霊夢と肩を並べるような選手になる事が目標。いや……夢だったんだ」
[347]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/09/21(月) 01:30:17 ID:??? 鈴仙「霊夢と……? 今も肩を並べてるじゃないの」 鈴仙にとって、霧雨魔理沙は霊夢の相棒としての認識しか無かったため、魔理沙の告白には違和感があった。 そしてこうした鈴仙の反応は、魔理沙にとって恐らく想定内だったようだ。 魔理沙は特別詰まる様子や困った雰囲気も無く、こう自身の限界を語ってくれた。 魔理沙「……私は何の才能も無い単なる人間。方や霊夢は才能の塊みたいな博麗の巫女。 元々のスタートが違う。これまでも私は、何でもやって来て、霊夢に追いつこうとして来て。 そのお蔭で今はたまたま並んでいるように見えてるだけだ。何もしなきゃ、すぐに追い抜かれる」 自分に才能が無い。そう言ってのける魔理沙だったが、 それは多くの凡才が言い訳で使うような諦めとは一線を画している事は明らかだった。 魔理沙「だけど……これまで何とか乗り越えて来たハードルも、 今回は酷く高くなっちまった。――超える為には、私の脚が吹っ飛ぶ必要があるんだからな」 鈴仙「――それって、『ファイナルスパーク』の反動の事?」 魔理沙は黙って首肯し。 そして、暫くの沈黙を間に挟んだ後、鈴仙に対して逆にこう問いかけて来た。 魔理沙「うどんげ。私はお前に逆に聞きたい。お前は……目標の為には、どこまでやれる? 自分自身の身体を壊し、大事な物を捨ててまで、目標や夢を叶えるという覚悟があるか?」 鈴仙「…………」 鈴仙は即答できなかった。 魔理沙が指摘した内容こそが、常々鈴仙が自分に欠けている物であると認識していたからだ。 自身の脚を捨ててまで霊夢と並ぶという一瞬の夢に殉ずる事の出来る魔理沙に対し、 鈴仙はこの時、純粋な畏怖と尊敬の念を抱く事しか出来なかった。
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0ch BBS 2007-01-24