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【楽園の未来】鈴仙奮闘記31【映す試合】
[347]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/09/21(月) 01:30:17 ID:??? 鈴仙「霊夢と……? 今も肩を並べてるじゃないの」 鈴仙にとって、霧雨魔理沙は霊夢の相棒としての認識しか無かったため、魔理沙の告白には違和感があった。 そしてこうした鈴仙の反応は、魔理沙にとって恐らく想定内だったようだ。 魔理沙は特別詰まる様子や困った雰囲気も無く、こう自身の限界を語ってくれた。 魔理沙「……私は何の才能も無い単なる人間。方や霊夢は才能の塊みたいな博麗の巫女。 元々のスタートが違う。これまでも私は、何でもやって来て、霊夢に追いつこうとして来て。 そのお蔭で今はたまたま並んでいるように見えてるだけだ。何もしなきゃ、すぐに追い抜かれる」 自分に才能が無い。そう言ってのける魔理沙だったが、 それは多くの凡才が言い訳で使うような諦めとは一線を画している事は明らかだった。 魔理沙「だけど……これまで何とか乗り越えて来たハードルも、 今回は酷く高くなっちまった。――超える為には、私の脚が吹っ飛ぶ必要があるんだからな」 鈴仙「――それって、『ファイナルスパーク』の反動の事?」 魔理沙は黙って首肯し。 そして、暫くの沈黙を間に挟んだ後、鈴仙に対して逆にこう問いかけて来た。 魔理沙「うどんげ。私はお前に逆に聞きたい。お前は……目標の為には、どこまでやれる? 自分自身の身体を壊し、大事な物を捨ててまで、目標や夢を叶えるという覚悟があるか?」 鈴仙「…………」 鈴仙は即答できなかった。 魔理沙が指摘した内容こそが、常々鈴仙が自分に欠けている物であると認識していたからだ。 自身の脚を捨ててまで霊夢と並ぶという一瞬の夢に殉ずる事の出来る魔理沙に対し、 鈴仙はこの時、純粋な畏怖と尊敬の念を抱く事しか出来なかった。
[348]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/09/21(月) 01:31:42 ID:??? 魔理沙「――もしも、私の言う事が間違っているとか。 自分にも同じような覚悟があるだとか。そう言いたいんだったら、試合でそれを示すことだな。 ……でなきゃ、一旦は私の勝ちって事にさせて貰うからな」 クルリ。タッ……! 鈴仙「あっ、ちょっと……! ――って、行っちゃった」 鈴仙の姿に満足したのか、魔理沙は悪戯っぽく笑いながら、自身の陣形へと戻って行く。 鈴仙「(でも……ちょっと意外だったな。私と魔理沙で、考えてる目標が割と同じだったなんて……)」 魔理沙が霊夢を目指す為の努力と、鈴仙が永琳を目指す為の努力との間には似通ったものがある。 だからこそ、永年同じ目標を掲げ続けて生きて来た自分の方が、ここ最近に同じ目標を掲げた鈴仙よりも想いの力で勝る筈だ。 魔理沙がそう考えるのも、あながち不自然では無いと鈴仙は思った。 しかし、それで安易に敗北を認める程、鈴仙も甘ったれてはいない。 鈴仙「(確かに私は……魔理沙みたいに、自分の体を犠牲にする覚悟は無いかもしれない。 だけど――目標への想いとか覚悟って、そんなものだけじゃない筈よ。上手く言葉に出来ないけれど……)」 生憎と自分は気の利いた言葉を持っていない。だからこそ、行動で魔理沙に自分の想いを示したい。 改めてそう考える鈴仙だった。 *特に何もありませんでした。
[349]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/09/21(月) 01:37:40 ID:VL8Z4LzM ……と、言ったところで力尽きたので今日の更新はここまでです。 明日はコイントスからやって、とうとう試合開始まで持っていければ思っています。 更新の円滑化のため、コイントスの結果だけ今のうちにひいて下されば助かります。 先着1名様で、 ★コイントスの結果→!card★ と書き込んでください。マークで分岐します。 ダイヤ・ハート→ルナティックスボール スペード・クラブ→博麗ボール JOKER→そのとき、ロベルト本郷(全裸)の ダーティディフェンス が輝夜の顔面に直撃!! (*ヒャッホー系が出たらJOKERでなくてもこの分岐に強制的に行きます) それでは、皆様、本日もお疲れ様でした。
[350]森崎名無しさん:2015/09/21(月) 01:40:40 ID:??? ★コイントスの結果→ クラブ8 ★
[351]森崎名無しさん:2015/09/21(月) 01:40:57 ID:??? ★コイントスの結果→ クラブ3 ★
[352]森崎名無しさん:2015/09/21(月) 01:44:57 ID:??? ロベルト本郷(全裸)の ダーティディフェンスw
[353]森崎名無しさん:2015/09/21(月) 01:54:13 ID:??? 汚いな(意味深)
[354]森崎名無しさん:2015/09/21(月) 02:07:37 ID:??? 乙です 同じ夢を持って、同じく外の世界の人に感化して 片や賛同して同じくボロボロになり、片や諭されて臆病兎を受け入れ他者と強く結んで 異なる道を行き、そしてどちらが到達点に… …って話より、なんていうかスタートとゴールが同じなこと自体が本体というか。 要はこれまでのルート選択が魔理沙ルートって感じかな?夢はいいけど、これからどうする?夢と共にいく?的な
[355]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/09/21(月) 17:09:52 ID:VL8Z4LzM こんにちは、今日は久しぶりに多めに更新できればと思います。 >>352-353 何が汚いのか気になりますね(震え声) >>354 乙ありがとうございます。 外界の人間(キャプ森キャラ)に影響を受け成長したのは、鈴仙も魔理沙も一緒なのですが、 その過程や考え方は大きく異なっています。 この試合はその対立を越えて、鈴仙がどうなっていくか? …という点がテーマになると思います。多分。
[356]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/09/21(月) 17:11:28 ID:VL8Z4LzM ★コイントスの結果→ クラブ8 ★ スペード・クラブ→博麗ボール 霊夢「あんたは良いわよね、いつもなんか楽しそうで」 輝夜「辛い事とかメンドイ事を考えない方が長生きするのよ。 いや、長生きしてるから辛い事とかメンドイ事を考えなくなったのかな?」 霊夢「私もねぇ、出来ればそうしていたいんだけど。最近はどうも、それだけじゃ済まなくなっちゃって」 輝夜「それは若さの証拠よ。良いわねぇ、若いって。私も旧石器時代の頃は……」 霊夢「はいはい、年寄りの長いお説教は紫で充分だってば。――さ、ちゃちゃっと始めましょ」 鈴仙と魔理沙が互いの想いを賭けて対峙していたその頃。 両チームのキャプテンは軽口を叩き合いながらコイントスに興じていた。 元々世俗から超越しており、飄々とした所のある霊夢と輝夜は意外に気が合いそうだったが、 互いに気を通じ合わせるのも面倒だという事もあり、会話は最小限に留まる。 実況「さあ! 運命のコイントスです! 博麗連合のキャプテンである霊夢選手が コインを気怠く放り投げて、その結果は――どうやら! 博麗連合が先攻権を手にしたようです! 永遠亭ルナティックスはいきなり守勢を強いられる恰好となりそうですが、 両者ともに全力を尽くして頑張って欲しいものです!」
[357]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/09/21(月) 17:14:06 ID:VL8Z4LzM 永琳「……ウドンゲ」 鈴仙「……? どうしたんですか、師匠?」 コイントスも終わり、時間は11時59分。 開始まで後1分を残し、メンバーもほぼ全員が持ち場についた中、永琳はふと鈴仙に近づいて来た。 一体どうしたのか訝しむ鈴仙を気にする素振りも無く、永琳は事務的にこう告げた。 永琳「――この試合が終わったら。私は貴女に問うわ。果たして貴女が、どちらの道を往きたいと考えているかを」 鈴仙「…………!」 それは鈴仙が今まで保留にして来た問題。 大会後、幻想郷を守る側に着くか、幻想郷を変える側に着くかという、 究極の二者択一への回答期限が間近に迫っている事に関する通告だった。 鈴仙「(……私には、まだ分からない。 『プロジェクト・カウンターハクレイ』の一員として、幻想郷の秩序に一石を投じる側になるべきなのか。 『リアル・幻想・セブン』の一員として、幻想郷の秩序を内側から守り良くしていく側となるべきなのか。 ――だけど、一つだけわかる事がある!)」 永琳は既に元のポジションへと戻っている。 観客達は固唾を呑んでセンターサークルに置かれたボールに視線と意識を向けている。 審判は時計を見ながらホイッスルを口に咥えて、試合を開始すべき瞬間を見計らっている。 そして、チームメイト達は、ライバル達は、既にこれから始まる70分余りの戦いへと意識を没入させている。 だとしたら、鈴仙が考えるべき事は一つだった。 鈴仙「(まずはこの試合を全力で戦い抜く。そうしないと、私はきっと、私の望む答えを見つける事はできない……!!)」
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0ch BBS 2007-01-24