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【楽園の未来】鈴仙奮闘記31【映す試合】
[60]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/09/02(水) 00:28:10 ID:??? センターサークルからシュートを撃つように、後方からダッシュでボールへと駆ける魔理沙。 しかしそれを見ても、紅魔スカーレットムーンズは動じようとしない。 元々レミリアやパチュリーが大きく消耗したため、逆転するにも暫く守勢に回るのは必定だったが、 魔理沙の突進がシュートでは無いと言う意図は、彼女達から見ても容易にわかる事だった。 ――が。 魔理沙「うおおおおおおおっ……っと、頼むぜ! ―――森崎!!」 森崎「おう!」 バシッ……ポムッ。 スッ………タタタタタタタタタタタタタタッ! レミリア「いつもはパチェを立てる為にあえて気を遣ってるけど、 本当は知力においてもこの私が紅魔館ではナンバーワンなのよね。 フッ……妹よ。私は時々、この悪魔のような自分の知能と才覚が恐ろしくなる…――って、アレ?」 パチュリー「ゴホッ、ゴホッ……!(――私の体力と気力さえまだ残っていれば、 オーバーラップを警戒するよう伝えられたのに……! レミィったら、本当に、こういう肝心な時に限って間が抜けているんだから……!)」 この時レミリアは迂闊にも失念していた。 博麗連合には霊夢と互角のドリブラーが一名居る事。そしてそのドリブラーは、普段はGKを務めている事を。 魔理沙が予想通りシュートフェイントで右サイドに流したボールは、霊夢でも、針妙丸でも、アリスですらなく。 ……いつの間にかゴールを全力疾走で抜け出して来た、森崎によりフォローされた。 実況「あ〜〜っと! ここはシュートでは無く、森崎選手によるオーバーラップでした! そういえば、森崎選手が外界で活躍していた際も、ゴールキーパーであるにも関わらず、 頻繁にオーバーラップでのドリブル突破を繰り返し、並みのFW以上の実績を挙げていたという噂があります! そして確かに幻想郷においても、森崎選手は大会前半をFWとして4ゴール2アシストの活躍を遂げている! これは間違い無く奇策ですが、この奇策はよもや、紅魔スカーレットムーンズに大きく刺さるかもしれません!」
[61]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/09/02(水) 00:30:37 ID:??? 観客席「ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!??」 「す、すげえ……博麗連合のFWが4人になってるよ」「噂は本当だったんだ…」「この幻想郷では常識(ry」 「というか外の世界の方が幻想的じゃね?」「中里とかも分身するしな…」「何でも良い、勝て〜!」 鈴仙(観客席)「失敗したら2点差どころか、同点だってあり得るのに。……ねぇ、中山さん。あの森崎ってのは正気なの?」 佳歩(観客席)「う〜ん。奇襲を狙うのは良いとしても、オーバーラップまで必要だったんでしょうか……?」 中山(観客席)「何、心配は要らないさ。森崎は意味の無い奇策はしない。 奴の行動にはきっと、何らかの深い意図があっての事だよ。……た、たぶん」 霞(観客席)「(あの中山さんですら自信無さげだなんて。規格外の人であるのは間違いなさそうだけど……怖いなぁ)」 観客席のどよめきやざわめきを全て自分への美辞麗句だと思っているのか。 森崎は周囲の歓声に恭しく一礼をして、それからスカーレットムーンズの面々を品定めするように見比べて。 森崎「本当は本気――『超モリサキモード』でドリブルに行きたかったんだけどな。 まあ、雑魚が相手だったら……通るだろ!」 ――――シ ュ バ ッ ! ――短い挑発と同時に彼は右サイドにボールを流して……。 そこからレミリア達が気付いた頃には、スカーレットムーンズの守備陣は。 ――森崎一名により、ほぼ半壊状態となっていた。
[62]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/09/02(水) 00:34:51 ID:??? バシュッ! クルルッ……! レミリア「……!(早い……! そして――巧い!)」 レミリアは森崎の機転を利かせた『頭脳的なドリブル』に対処できず。 ……シュンッ、シュパパパパッ……! メイド妖精G「こ、こんな時こそ『妖精特攻スライディング部隊』よ!」 メイド妖精B「了解よ、Gちゃん! ……って、アレ。もう抜かれてるー!?」 メイド妖精達は徒党を組んで強大な個に挑もうとしたが、 決起した際には既に、森崎の『やや華麗なドリブル』の毒牙に沈められていた。 咲夜「……私は、そう簡単に突破させないわ。だって、通せませんもの」 美鈴「私だって同じです! 最後の最後まで諦めず全力で。これが紅魔の掟ですから!」 森崎「ふうん。忠誠心が強い奴らだな。ま、いいぜ。何せ俺も、これ以上突破する気はねぇからな。 その代わり――」 グワァァッ、バシュウウッ! 咲夜「!?(こうして近くで見ると……彼、パスも上手い! パチュリー様には及ばないまでも、 基礎力では小悪魔を凌駕する程度に……彼の。森崎のパスは危険!)」
[63]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/09/02(水) 00:37:39 ID:??? 森崎「俺様は楽々アシストを稼がせて貰うからな。……おい、魔理沙! 今度はぬかるなよ!」 魔理沙「おう、でかした森崎! さっそく決めてやるぜ!」 小町「Zzz……」 陸「だーっ! お前ら何やってるアルかー!?」 ダッ! スタタタタッ……! そして最後に、咲夜と美鈴によるプレスが森崎による綺麗なパスで遮られると、 紅魔の残された壁は、森崎によく似た顔をした中国人・陸とメイド妖精若干名のみとなっていた。 待望の得点によって紅魔に生まれた一瞬の隙を見つけ、圧倒的な力で尽き穿つ。 レミリア「(……ふん。私とした事が一瞬たりともアイツの危険性を見過ごすなんて。本当に失態だわ)」 パチュリー「(……まさかここまでアッサリ、私達の守備陣を突破されるなんて。 森崎有三。まさか貴方が、ここまでの実力者とは思わなかったわ……!)」 捨て身だがそれ故に危険な森崎の策は見事に嵌り、紅魔は劇的な得点劇から僅か1分半後。 あっという間に、更なる失点の危機の瀬戸際へと立たされていた。
[64]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/09/02(水) 00:41:31 ID:??? ……と、いったところで今日の更新はここまでです。 皆さま、本日もお疲れ様でした。
[65]森崎名無しさん:2015/09/02(水) 00:45:25 ID:??? 乙です イタリア戦、空っぽのゴールにシュート、ゲームオーバー。 ……頭の中でなにかが?
[66]森崎名無しさん:2015/09/02(水) 00:47:50 ID:??? 慢心はダメ(頭の中の声)
[67]森崎名無しさん:2015/09/02(水) 03:39:57 ID:??? 森崎選手、パスと思ったがシュートだったー! 全く違和感がない。 乙でした
[68]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/09/03(木) 00:51:11 ID:??? すみません、今日は更新をお休みします。 分量的にはそこそこ書けたのですが、次のシーンは長々続いたこの試合のクライマックスという事で、 一括で挙げた方が良いかな……という考えです。 >>65 乙ありがとうございます。 常識的に考えればゲームオーバーになる方が普通ですが、多分何とかなります。 >>66 判定だったらメイド妖精にドリブル止められてそうですね… >>67 乙ありがとうございます。今回はガッツ的に厳しくシュート出来なかった、という事でお願いしますw それでは、みなさま、また明日宜しくお願いします。
[69]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/09/04(金) 00:49:25 ID:??? こんばんは、今日は書き上げる予定でしたが、 仕事が遅かったのと東方紺珠伝をやってた事もあり、最後までは行きませんでした。 それでも分量がたまったので更新していきます。
[70]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/09/04(金) 00:50:27 ID:??? バッ! ……グワァアアアアアアアッ! 魔理沙「低いセンタリング……! 『ブレイジングスター』を撃つには丁度良い位置取りだ!」 魔理沙は森崎によって出された的確なパスに動きを合わせ、シュートへと向かっていた。 一見粗雑で無神経な風な森崎だったが、そのセンタリングの軌道は驚く程繊細。 厳しい修練は当然として、パスを受ける仲間の位置や性格をしっかりと把握し、 かつ場面場面ごとの適切なタイミングを考えていなければ、こうしたパスを放つ事は出来ないだろう。 魔理沙「(――何だか、私よりもずっと魔法使いって感じだな、森崎。 普段はずうずうしいけれど、要所要所で思慮に満ちた細やかさも見せて。 それで出す策はオーバーラップみたいな奇行なんだが、その策の裏には確かな勝算と打算がしっかりと根付いている。 ただがむしゃらに努力してるだけじゃない。 森崎は、きちんと考えている。勝つために。強くなり続けるために……)」 ――ァァァアアアアアッ……!! 陸「――体力がチト厳しいが、文句はいっとれんアル! ……アチョ〜〜! 『襲爪雷斬脚』〜〜〜〜!!」 バアアアアアッ! ズバシュウウウウウウッンッ! 魔理沙がボールにインパクトするとほぼ同時に、陸が大きく飛び出した。 必殺の『襲爪雷斬脚』が、魔理沙の右脚から迸る閃光に接近していく。 魔理沙「(――『ファイナルスパーク』を覚える前、ちょっとしたスランプだった時。森崎に聞いた事があるっけか。 『お前はどうして、そこまで頑張れるんだ? 何回でも勝ちたい、ナンバー1になりたい、頂点に立ちたい……。 これらの目標を目指し続けるには、終わりない努力が必要だ。そして努力する為の精神力は有限で、補給が必要だ。 お前を前に走らせ続けるのは一体何だ? 教えてくれないか……?』って)」 バッ……ゴオオオオオオオオオオオオオオオオオンッ! バギュルルルッ、ビイイイイイッ……ンンッ!! ドゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……!!
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0ch BBS 2007-01-24