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【楽園の未来】鈴仙奮闘記31【映す試合】
[799]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/10/08(木) 00:43:49 ID:??? 永琳「(駄目だわ。……あまりに強烈すぎて、全力を出した私の手では止められない! そしてそれはつまり、地上のあらゆる生物はこのシュートを防ぐ事ができないという事を意味している。 ――もうおしまいね。姫様は……輝夜は、きっと死ぬ。あのシュートに粉々にされて……)」 すかさず瞬間移動した永琳が輝夜を助けるため、 全力でのブロックを試みるも、魔理沙のシュートを防ぐには至らない。 シュートはほぼ放たれた時のままの威力と速度で、輝夜の鼻先にまで近づいていた。 輝夜「あ、あわわわわ……。えーりんですら防げないなんて。どんな原理のシュートなのよ……!?」 流石の輝夜も、茫然としてシュートがゴールネットを突き破るのを見守る事しかできない。 博麗連合が貴重な1点目を挙げる。そしてこれから火が付いたように逆転。試合結果は10−0。 鈴仙や永琳が得点した事を忘れてしまう程に、輝夜の脳裏はそんな暗いビジョンで覆われていた。 輝夜「(今まで色々強がってたけど。所詮私はえーりんが居ないと単なるお笑いゴールキーパーなのよ。 幻想郷のガルトーニ君を自称してたけど、別に今の私そんなに飛び出し強くないし。 所詮私はアモロ君レベル。いや、ブルノさんレベルよ。人気投票で皆がフルネームで記載される中、 一人だけ『カグヤさん』呼ばわりされて、投票1位という名の公開処刑が行われるに決まってるのよぉ……!)」 普段は好奇心旺盛で傲慢で強気な輝夜も、この時ばかりは絶望していた。 それまでに、魔理沙の『ファイナルスパーク』が凄まじかった。 ――だから、始めどこからかこうした声が聞こえた時、輝夜はそれを幻聴だと思った。 ……おれなら……とれたな…… 輝夜「!?」 それは幻聴では無かった。ポストから聞こえる、カグヤファンからのエール。 共に天を倶かずとも、志を同じくする仲間達からの種々のメッセージが、輝夜を鼓舞してくれていたのだ。
[800]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/10/08(木) 00:45:06 ID:??? 偽レナート「カグヤ。――とれっ!」 輝夜「あんたは守矢みらくるずの試合に出てたポスト……!」 その声は一つや二つでは無い。周囲から伝播するように、輝夜へのエールは増していく。 メオン「俺にドライブシュートは通用せん! サイクロンで来い! マリサ!!」 アモロ「ぼ、僕の分も頑張ってください……! 応援してます!」 ブローリン「カグロットォォォォーーーーーーーーーーーーーーッ!!」 ガルトーニ「カグヤ。お前がナンバーワンだ!」 ワチャラポン「ワチャーー! ワチャワチャーーー!!」 ガレリ「地獄に行ってもこんな面白い殺戮ショーは見られんぞ」 ドールマン「俺はこっち側じゃない……俺のパンチングはワカバヤシと互角なんだ……」 ノーウッド「USA! USA!!」 輝夜「あ、あんたら……! 皆してロクなメンバーが居ないじゃないの……!? ワチャラポン君とかキャラ崩壊してるし」
[801]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/10/08(木) 00:46:29 ID:??? 気付けば輝夜の周囲には人だかりが出来ていた。 輝夜のカリスマに導かれ、ポストから生まれた不思議な少年たち。 彼はそれぞれの個性を持っていたが、皆が輝夜の事を慕っていた。 ブルノさん「これがお前の力だぜ、カグヤ」 輝夜「あんたは……ブルノさん! 正直、今まで脳内から存在を抹消してたわ」 数十人、数百人にもなるカグヤファンの一団。その先頭に立つのがブルノさんだった。 偉そうに腕を組み、根拠も無く自信満々に吠えるその姿はまるで自らを映す鏡のようだったが、 輝夜はその事実を必死に否定していた。 ブルノさん「ポストがゴールを守るように、俺が失点をするように、 世のあらゆるモノには何かしらの価値があるものさ。 カグヤ、お前はこうしてザルキーパーや伝説の超スウェーデン人を集める事が出来る。 ……それは、お前だけにしか出来ない価値じゃないのか?」 輝夜「価値じゃなくて負債だけどね。……結局、アンタは何が言いたいのよ?」 ブルノさん「何。単に忠告してやってるのさ。 こうした危機が訪れたら、お前はもっと、俺達を頼れば良いってな」 ――パチン。 ブルノさんは髪を掻き揚げながらパチリと指を鳴らした。 掻き揚げた髪からフケや毛じらみがポロポロ溢れたので、輝夜はそれを拾ってブルノさんの目玉に突っ込んだ。 しかし、問題はそこでは無かった。――そこには、信じられない光景が広がっていた。
[802]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/10/08(木) 00:47:55 ID:??? 偽レナート「とるっ!」 バッ! ドゴオオオオオオオオオオッ! 実況「偽レナートくん、ふっとばされた〜〜〜!!」 アモロ「た、たすけてぴえーる!?」 バッ! ドゴオオオオオオオオオオッ! 実況「アモロくん、ふっとばされた〜〜〜!!」 ブローリン「どうぉおおおおおおおおおおおおおおおっ!!」 バッ! ドゴオオオオオオオオオオオッ! 実況「ブローリンくん、ふっとばされた〜〜〜!!」 ワチャラポン「ワチャワチャ〜〜〜、ポーーーーン!!」 バッ! ドゴオオオオオオオオオオッ!! 実況「ワチャラポンくん、ふっとばされた〜〜〜!!」 バッ、ドゴオオオオオオオオオオオオオッ! 実況「ガルトーニくん、ふっとばされた〜〜〜!」 バッ、ドゴオオオオオオオオオオオオッ!! 実況「萃香くん、ふっとばされた〜〜〜!!」
[803]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/10/08(木) 00:51:31 ID:??? 輝夜「あ、あんたら……! 私の代わりに、身体を張って……! ――ていうか今、博麗連合のメンバーの奴まで吹っ飛んで無かった?」 ブルノさん「簡単な事さ。一人のゴールキーパーが防げないなら、 二人のゴールキーパーが防げばいい。それでもだめなら、三人で、四人で。五人で。 ――俺達一人一人の力は弱くても、こうして数百人でセーブに向かえば、いつかはシュートは止められる。 ……ま、困った時はお互いさまって事よ」 輝夜「……悪いわね」 ブルノさんがそう示したとおり、観客席から、ポストから、どこからかゴキブリのように湧いて出たカグヤファンは 魔理沙のファイナルスパークに何度も当たり続け………そして、その威力を少しずつではあるが弱めていた。 ドールマン「ヘルナンデスの黄金の右腕と互角な、俺のパンチングを食らえ〜〜〜!!」 バッ! ……バチイイイイン!! ――そして百八十六人目のゴールキーパー。 新入りのドールマンによる、世界トップクラスのパンチングが冴えに冴えわたり、 魔理沙のファイナルスパークはついにその威力を完全に殺され、空高く跳ねた。 ブルノさん「今だ、掴み取れ! お前自身が掴んだ、ザルキーパーとしての、最後の誇りを……!」 輝夜「ブルノさん……! あんた口ばっかりで何も動いて無かったわよね……!」 バアッ! ……バシイッ! 輝夜はブルノさんがポストの角に頭をぶつけて死ぬ事を切に願いながら、 浮き上がったボールに手を伸ばす。それは容易く輝夜の掌中に収まった。
[804]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/10/08(木) 00:57:53 ID:??? 実況「……輝夜選手、霧雨魔理沙選手のボールを――完全に、キャッチした〜〜〜〜〜!!」 輝夜「――(えーりんやらみんなが)守ったぞォ!!!!!」 ――輝夜によって引き起こされた、ゴールキーパーによる感動の友情劇。 一人一人は弱くとも、結束する事で見せた奇跡のセービング。それに湧かない観客が居る筈も無い。 観客「……カグヤ。カグヤ」 カグヤファンでも無い一人の少年が、小さくそう呟くと、 その呟きはあっという間に、モリヤスタジアム中に広がっていった。 観客「……カグヤ、カグヤ」「カグヤ! カグヤ! カグヤ!」「……カグヤ! カグヤ! カグヤ! カグヤ!!」 「ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」 「カグヤ! カグヤ! カグヤ! カグヤ! カグヤ! カグヤ! ホウライ・カグヤ!!」 「カグヤ! カグヤ! カグヤ! カグヤ! カグヤ! カグヤ! ホウライ・カグヤ!!」 「というか、今のって選手乱入だよね。反則じゃ「カグヤ! カグヤ! カグヤ! カグヤ!!」」 「カグヤ! カグヤ! カグヤ! カグヤ! カグヤ! カグヤ! ホウライ・カグヤ!!」 ――辺り一面を埋め尽くす、カグヤコール。 今やカグヤファンは一部のザルキーパーやスウェーデン人のみならず、 スタジアムに揃った数千数万の人妖達全てを指す言葉になっていた。 中山「……凄い。皆が輝夜さんに夢中になっている」 パスカル「これがかつて男を狂わし、帝をも虜にしたかぐや姫の魅力って奴か。 ――今や磨きがかかって、老若男女、ボールにポストにザルまで、何から何まで虜にしちまってる。 (でもこれって、やっぱり反則なんじゃ……。――いや、でも、皆盛り上がってるしなぁ……)」
[805]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/10/08(木) 00:59:45 ID:??? ――と、カグヤファンが無駄に大活躍したところで中途半端ですが今日の更新はここまでにします。 姫様のフラグ回収内容は、彼らを使った新セービング技になると思います。 それでは、皆さま、本日もお疲れ様でした。
[806]森崎名無しさん:2015/10/08(木) 01:01:04 ID:??? そりゃもう盛大なネタにするしかないですよねw乙ロット!
[807]森崎名無しさん:2015/10/08(木) 01:03:16 ID:??? ネタ枠(文字通り)に防がれる金髪の子かわいそう
[808]森崎名無しさん:2015/10/08(木) 01:04:01 ID:??? というか、これから姫様がゴールされる度にポスト全員吹っ飛ぶのかwww
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0ch BBS 2007-01-24