※人気投票開催中※
01/17(日)00:00-01/30(土)23:59
第二回鈴仙奮闘記キャラ人気投票
※新板できました※
ダイス創作物語板
ブログ
現行スレ
投票
最新20
板
1-
前
次
新
レス
【もう昨日には】鈴仙奮闘記32【戻れない】
[666]森崎名無しさん:2015/11/15(日) 11:36:34 ID:??? JOKER割りと当然だと思うけどなー クラブAはボケたのかな?
[667]森崎名無しさん:2015/11/15(日) 14:20:13 ID:??? 幻想郷選抜は以前からの名選手をスタメン起用する形にして新たに出てきた選手は干す傾向だから 姫様はカウンターハクレイに引っ張り出せたりする?出場機会を求めて移籍は現実でも余裕にあるし
[668]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/15(日) 18:19:28 ID:936c3jWM こんばんは、イベントパートが長くなったので文章だけ一旦更新します。 >>666 実際の活躍度的には充分おかしくないですが、それでもやっぱり何かおかしいと思いますw >>667 選手の選択については第二章の自由行動が全て終わった後に、 プレイヤーの方で選択して貰おうと思っています。 その際、輝夜に限らず全幻想郷選抜に選ばれそうな選手についても、 判定や交渉次第でカウンターハクレイに引っ張れる可能性は一応あります。 可能性の大小については、その選手の格や以前からの活躍、それと鈴仙との関係次第で変動します。
[669]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/15(日) 18:22:35 ID:936c3jWM ★大会MVP判定→ スペード9 ★ それ以外→「――鈴仙・優曇華院・イナバ選手です!!」 阿求「今大会の最優秀選手。MVPに選ばれたのは……! ――永遠亭ルナティックスの、鈴仙・優曇華院・イナバ選手です!」 ――ワッ……! ――ァァァァァァァァァァァァァァアアアアア……!! 鈴仙「…………!」 大会委員長のその宣言を聞き。 静まり返った観客席が、これまで以上の大爆発をした。 永琳「――これが、あんたのこれまでの努力の成果よ。ウドンゲ」 鈴仙「し、師匠……!」 永琳「あんたの事だから、どうせ自分はまだ弱いとか卑屈になってるんでしょうけど。 少なくとも今の貴女は、これだけ多くの観客達の心を動かし。そして、それを認められている。 この事実だけは、幾ら謙遜しようとも取り繕おうとも、絶対に変わらないわ」 何時の間にか鈴仙の隣に来ていた永琳は、鈴仙の耳元でそう話す。 普段の厳格で冷たい印象とは違う、まるで母親のように温かな声だった。 鈴仙「……師匠、私は。――このまま今みたいに、貴女と並び立てる道を進めるのでしょうか」 永琳「――さあ。そこまでは保障しないわ。幾ら私と言えども、未来は少ししか視えないのだもの」 少しなら視えるんだ……、と鈴仙は思わずツッコミを入れたくなったが、 ふと永琳の顔を見ると――普段の彼女からは到底考えられない焦りや不安が感じられる。 鈴仙は先程の師の優しい声色の理由が、この不安を隠す為だった事を感じ取った。
[670]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/15(日) 18:23:54 ID:??? 鈴仙「あの、師匠。何か……」 永琳「――ウドンゲ、始まるわ」 鈴仙「えっ?」 鈴仙は慌ててその理由を伺おうとすると、永琳は短くそう言い。 ――そして、立ち上がった。 永琳「私は大きなミスを犯していた。そして今の今まで、これに気付いていなかった……」 鈴仙「? ……し、師匠?」 永琳はブツブツと言いながら上空を眺めている。相変わらず気持ちの良い秋の青空だ。 観客席の平和な熱気は止まず、実況が阿求に代わり、鈴仙のMVP受賞理由 (大会で得点王、優勝チームのゲームキャプテン等、内容的にも無難なものだった) を語りながら、改めて今大会の振り返りと次大会の展望を述べている。何も変わりはない。 鈴仙「大会の表彰式以外、何も始まる様子がありませんが……」 輝夜「いや。確かに私も感じるわよ。イナバ、あんたも波長を手繰ってみなさい。 ああ、観客とかのじゃないわ。この幻想郷そのものが発する、一定の周波数がある筈よ」 鈴仙「は、はい!」 鈴仙は輝夜の指示に従い、瞳を通じて周囲の波長を読み解く。 あまりに雑多な波長が多く、それには結構な時間が掛かったが……やがて、 輝夜が言ったような、『この幻想郷』そのものが発する微弱な波長を探し当てると。 鈴仙「……! こ、これは。まるで末期の患者の心音みたいに……。 波長が大きくブレながら、小さく収束している……!?」
[671]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/15(日) 18:25:13 ID:??? そこから数十秒程で、その異変は永琳や鈴仙でなくとも容易に認識可能となった。 ――即ち、周囲の視覚にまで変化が表れ始めたからである。 ――ゴゴゴゴ……!! ドンッ! グラリ! ……ゴゴゴゴ……! 観客「ルナティックスおめでとー! ……って、あれ?」「な、なんだ」「眩暈……いや。違う」 「地震だ、スタジアムが揺れている!」「違う、これは……地形が変動している!?」 ワアアアアアアアアアアア、ザワザワ、ザワザワ……!? ――ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!? フィールドは大きな衝撃に揺れた。それは地震というよりは、爆発と表現するのが適切だった。 これまで溜まりに溜まった観客達の感情エネルギーが、一定の形を経て溢れるような。 まるで世界がひっくり返ったかのような衝撃に、観客席はやがて、阿鼻叫喚の嵐に包まれた。 天子「――あ、あたしは何もやってないわよ! 確かにその気になれば震度100位普通に起こせるけど!」 アリス「分かってるわ。それよりも、大気中のマナの様子が変ね。どんどんと薄くなっているような……」 小町「魂が集まり、寄せて。そして消えて行く。こんな現象始めてだ。――四季様、大丈夫かなぁ」 レミリア「……いよいよ始まったか、咲夜。私が観測した運命通りね。――予想より、ちょっと早かったけれど」 咲夜「はい。お嬢様の見立て通りです。まさか、本当にこうなるとは……」 パチュリー「(……位相が目まぐるしく変化している。比喩では無く。 ――世界が改変されるまさにその時を、私達は見ているようね)」
[672]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/15(日) 18:27:23 ID:??? 早苗「う、うわーーっ! 神奈子様、諏訪子様! 大丈夫ですかー!?」 神奈子「こっちは大丈夫だ、早苗! それよりもお前は観客の避難誘導を頼む! ――しかし。なんていう力だ。今の私達の信仰エネルギーで、耐えきれるかどうか……!?」 諏訪子「(これが……リーインカーネイション現象。 価値エネルギーが逆転する事に伴う、膨大なエネルギーの発生とその爆発!) 神奈子ー! 私も頑張るから。あんたも精々吹っ飛ばされないでねー!?」 ガラガラ……グワッシャーン! 空「うわっ、瓦礫が落ちて来るよ!」 勇儀「任せな。――ハァッ!」 ドゴオオン! お燐「うっひゃ〜! さっすが勇儀姐さん!」 さとり「こ、こいしは……? こいしは大丈夫でしょうか……!?」 矢車「――無暗に動くのは危険だ。死ぬのは俺で良い」 ダッ! さとり「……矢車君。……貴方も、無事に帰って来て下さいね」
[673]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/15(日) 18:29:15 ID:??? 岬「(成程。太子様はこれを見越した上で先に高跳びしたのかな。 そして僕はここに遺したのは単なる厄介払いじゃなくて、口封じも兼ねていたのか) ――ま、良いかな。どうせ将来のビジョンは手詰まりだ。この辺りで幕引きというのも……」 バッ! ガッシーン! 中西「アホぬかしんさい! ワシは――ワシ『達』はお前さんの価値を、未だに見越しとるんやで!」 岬「き、キミは……!?」 中西「詳しい説明は後や! どうせ後でハッキリする!」 森崎「……チッ。まただよ。このスタジアムは毎回試合の度にぶっ壊れないと気が済まないのか? これじゃまるで、ギャグマンガみたいだぜ……っと。俺も逃げるとするか」 タッ……グキッ! 森崎「……あ、ガッ……! ――しまった、腰を負傷してたんだったな。 痛覚が飛んでたせいで忘れてたぜ。動かねぇ。おーい霊夢、悪いが俺をおぶっ、て……」 霊夢「――紫。どうしちゃったの……? 会いに行かなきゃ……。魔理沙も……」 タッ、スーッ。 森崎「……おいおい、相変わらず上の空か。おーい、無視するなー!……って、行っちまった。 くそっ、まるで脊髄がポッキリ折れたみたいに動かねぇってのに、薄情だなァ。 ――って、あれ。あの瓦礫。俺の頭の上に落ち……」 グラリ。――グワッシャアアアン! ………
[674]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/15(日) 18:30:35 ID:??? ブチッ…! 中山「……!?」 パスカル「どうした、ナカヤマ!?」 中山「あ、ああいや。何でもない。ちょっと、スパイクの紐が切れただけさ。 (……何だか、胸騒ぎが一層ひどくなった。――森崎は果たして無事だろうか……)」 慧音「――簡素だが結界を張った。簡単な瓦礫程度からは身を守ってくれるだろうが長くは持たん。 皆、早く逃げてくれ!」 ウサギD「は、はいっ!」 つかさ「すみません、慧音さん」 霞「観客席2階左回廊の損傷度、70パーセント! 右通路を迂回しましょう!」 佳歩「れ、鈴仙さまー! 助けてー!」 ウサギC「げ、げんそうきょうをすくえるのはぶる……れいせんさましかいな〜いっ!」 ウサギK「(今Cちゃん、鈴仙さまを何と言い間違えかけたんだろ……)」 てゐ「――鈴仙。急いで逃げよう! パスカル君と中山さんは妹紅が。 姫様はお師匠様と護衛のならず者軍団が居るからまあ大丈夫。私は慧音先生と一緒にしんがりになるよ!」 鈴仙「ええ、分かったわ! 皆、こっちよ!」 崩落していくスタジアム。 それ自体は聖徳ホウリューズ戦後の茶番騒ぎもあったため二度目であるが、被害は間違い無く今回の方が甚大だった。 突風とも竜巻とも、はたまた落雷とも洪水ともとれる今回の大崩壊を前に、多くの人妖たちは逃げ惑う。
[675]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/15(日) 18:37:20 ID:??? 早苗「皆さーん! 退路はこっちでーす! こっちですよー!!」 鈴仙「あ、早苗!」 早苗「鈴仙さん。どうやら、大変な事が起こっちゃったみたいですね!」 スタジアムの出口では、大会実行委員会のメンバーとして早苗が観客の避難誘導を行っていた。 普段の軽薄そうな態度はどこへやら、自らの身を顧みず必死に声を枯らす彼女の姿は、 本来の生真面目さを映しているようだった。 早苗「実は私達。これに近い事が起きるだろうって、知ってたんです。 神奈子様や諏訪子様が言うに、これは世界の新生の際には必ず起こり得る災害。 古くはノアの大洪水。最近では外界でも起きた大地震と同じような出来事が、この幻想郷でも起こってるんです!」 鈴仙「な、なんですって!?」 てゐ「鈴仙、鈴仙! 後ろが詰まってる! 早く避難場所に急ごう!」 鈴仙「あ。ご、ごめん! ……早苗、無事で居てね!」 早苗「私は神の奇跡があるから大丈夫です! 鈴仙さんこそ、幸薄そうなので気を付けてくださいね!」 鈴仙は早苗が話す仮説をもう少し詳しく聞きたかったが、てゐの声に押されてスタジアムを去る。 早苗は一言多い挨拶を飛ばす程度には余裕があるようだった。 鈴仙「(世界の新生……。波長を乱した幻想郷……。崩れゆくスタジアム……。 ――どうして。一体どうしてこうなったの。これは……誰のせいなの? そもそも……誰かのせいなの?)」 ――そんな狂乱の様子を、幻想郷中に蔓延る狂気を。 核融合など稚拙に思える程の、波長の変化による莫大なエネルギーの流れを。 鈴仙はただ、その双眸で捉え続ける事しか出来ないでいた。
前
次
写
名前
E-mail
0ch BBS 2007-01-24