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【もう昨日には】鈴仙奮闘記32【戻れない】
[675]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/15(日) 18:37:20 ID:??? 早苗「皆さーん! 退路はこっちでーす! こっちですよー!!」 鈴仙「あ、早苗!」 早苗「鈴仙さん。どうやら、大変な事が起こっちゃったみたいですね!」 スタジアムの出口では、大会実行委員会のメンバーとして早苗が観客の避難誘導を行っていた。 普段の軽薄そうな態度はどこへやら、自らの身を顧みず必死に声を枯らす彼女の姿は、 本来の生真面目さを映しているようだった。 早苗「実は私達。これに近い事が起きるだろうって、知ってたんです。 神奈子様や諏訪子様が言うに、これは世界の新生の際には必ず起こり得る災害。 古くはノアの大洪水。最近では外界でも起きた大地震と同じような出来事が、この幻想郷でも起こってるんです!」 鈴仙「な、なんですって!?」 てゐ「鈴仙、鈴仙! 後ろが詰まってる! 早く避難場所に急ごう!」 鈴仙「あ。ご、ごめん! ……早苗、無事で居てね!」 早苗「私は神の奇跡があるから大丈夫です! 鈴仙さんこそ、幸薄そうなので気を付けてくださいね!」 鈴仙は早苗が話す仮説をもう少し詳しく聞きたかったが、てゐの声に押されてスタジアムを去る。 早苗は一言多い挨拶を飛ばす程度には余裕があるようだった。 鈴仙「(世界の新生……。波長を乱した幻想郷……。崩れゆくスタジアム……。 ――どうして。一体どうしてこうなったの。これは……誰のせいなの? そもそも……誰かのせいなの?)」 ――そんな狂乱の様子を、幻想郷中に蔓延る狂気を。 核融合など稚拙に思える程の、波長の変化による莫大なエネルギーの流れを。 鈴仙はただ、その双眸で捉え続ける事しか出来ないでいた。
[676]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/15(日) 18:39:11 ID:??? …と、いったところでいったんここまでです。
[677]森崎名無しさん:2015/11/15(日) 18:44:10 ID:??? その日 世界は引き裂かれた・・・(FF6感) 三闘神(鈴仙、中山、パスカル
[678]森崎名無しさん:2015/11/15(日) 18:59:38 ID:??? ケフカ枠はどこですか
[679]森崎名無しさん:2015/11/15(日) 19:33:56 ID:??? (リグル)狂信者の塔 翼「リ!グ!ル!」
[680]森崎名無しさん:2015/11/15(日) 19:37:01 ID:??? 狂信者?ウーマロつれてこう
[681]森崎名無しさん:2015/11/15(日) 21:34:42 ID:??? >護衛のならず者軍団 いつの間にか護衛に格上げw やっぱり、このスレだとリグルじゃなくてカグヤ狂信者の塔の方が無難かも
[682]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/15(日) 23:44:02 ID:??? 〜モリヤスタジアム跡・上空〜 藍「な、なんたる事だ。結界が壊れ……それだけじゃない。幻想郷中に渦巻く、この濁流のようなエネルギーは……!」 勝者を称えるスタジアムが一転、地獄の様相と化した時も尚、藍は上空から動けないでいた。 紫「……フフ」 そして藍とは対照的に、紫はこの災害を機に、明らかに生気を取り戻していた。 藍「紫様。これは一体どういう事なのですか……!?」 紫「八意永琳のミスのお蔭よ。彼女がやり過ぎてしまったから、この厄災は起きた。 そしてお蔭で私は――ほら。厄災が齎したエネルギーを吸い取って、この通り元気になっちゃった。 これで心置きなく全力で、彼女達を潰し。そして、元通りの幻想郷を取り戻す事ができるわ? 勿論、私の考えた、最強の幻想郷ベストイレブンでね」 藍「ゆ、紫様……?」 そう高揚した風に話す、眼前の女性の外見は、間違い無く藍が良く知る八雲紫だった。 しかしその一方で、彼女は明らかに変わっていた。 瞳からはおぞましいまでの狂気に溢れ、それを操るのは理性でも無く単なる憎しみ。 これまでも衰弱した紫は狂気や妄執を持ち合わせていたが、今のそれには遠く及ばない。 紫「――藍。行くわよ。どうせ『彼ら』も出張っているんでしょうから、顔見せに行かなくちゃね」 藍「は……はい(――何だ、この違和感は。 これまでは単に「衰弱」と一蹴していただけの紫様の狂気が、今はとてもおぞましく感じる……)」 八雲紫でありながら、八雲紫で無い何かが、ここに居る。 藍はその存在に怯えながらも、忠実な式として紫に従い地上へ、――観客や選手の避難する広場へと降り立った。
[683]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/15(日) 23:46:52 ID:??? ***** 〜スタジアム前広場〜 岬「公益財団法人全日本サッカー協会……技術部超常技術課研究員、中西太一……!?」 岬が貰った名刺の内容を驚きを持って読み上げると、中西は満足気に頷いた。 中西「――ワイは糖尿病の後遺症と相撲部のかわいがりが原因で一度は死んでしもうた。 ほやけど、どうしても森崎有三に借りを返したい一心で亡霊として蘇った……は良かったんやけど。 亡霊は上手く壁を抜けたりもできへんし、当分は路銀を稼ぐ必要があるし、何より肝心の森崎が行方不明やし。 ……そんで、全日本サッカー協会に自分を売ったんや。あらゆる手で、森崎を見つけ出す為にな」 岬「……お金が必要な亡霊ってのも、面白い話だけど。 成程。兎に角それで、君は全日本サッカー協会の密偵として、情報収集をしていたのか。 幻想郷たる謎の地域のサッカーを調べ、行方不明となった森崎を始めとする、全日本Jr.ユース選手を捜索する為に」 中西「理解が早くて助かるわ。ま、こっから先はワイと見上サンに任せとんなはれ」 見上「……俄かには信じがたい事だがな」 中西が太い指を刺した先には、茫然と立ち尽くす眼鏡をかけた壮年の男性が居た。 中西より事前情報を得ていた見上達全日本サッカー協会上層部は、 幻想郷が現れるであろう地点を絞り出し、結界の崩壊に伴って合流していた。
[684]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/15(日) 23:48:34 ID:??? 見上「――しかし、本当なのか。今日この場で、新たな国際大会の開会が発表されるとは。 我々としてはワールドユース大会前に、さしたる責任を負わせず世界のチームと当たらせる事は、 無論願ってもない機会ではあるが……」 中西「ほやからホンマですって。幻想郷側のトップと親しい若奥さんトコに住み込んで得た情報ですねん。 ほれ、そろそろきっと、空の上からアナウンスが……」 見上「空の上だと? 確かにお前の報告書にもそう書いてあったが、私には未だに信じられんよ。 いくら幻想郷と言えど、同じ日本だ。そんな所に重力を無視して飛べる女性が居て、……!?」 紫「――こんにちは、おじ様。空の上から失礼いたしますわ」 見上「………!?」 中西「(ほやから言いましたんに)」 ――もっとも、頭の固い所のある見上はこの期に及んでも中西の報告を半信半疑に受け止めていたのだが。 流石の彼も、実際に恐ろしい程美しい少女が空を飛んで自身の眼前に降りて来た時には、 彼の報告が嘘では無かったこと改めて認めざるを得なかった。 紫「――幻想郷の皆さん。そして外の世界からのお客様方……御機嫌よう。私は八雲紫。 この美しくも懐かしき幻想郷を統べさせて頂いております、しがない境界の大妖ですわ」 やがてその少女は広場の中央へと浮かび上がり、 虹色に光る虚ろな瞳をきらきらと輝かせて、しゃなりとそう挨拶をしてみせた。 そして中西の言う通り、彼女は次なる戦いの幕開けを高らかに宣言した。 紫「――これより半年後。私八雲紫はこの幻想郷の地にて、日本を含めた世界15か国に加え、 ここ幻想郷の選抜チームを入れた、16団体による国際親善大会を開催する事を宣言いたします! その大会の名は……!」
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0ch BBS 2007-01-24