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【契約書に名前】鈴仙奮闘記34【書いてみて】
[987]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/02/19(金) 00:27:19 ID:LsKf1KU2 ★新薬の効果2→ 2 ★ 2=パスカットフラグ 鈴仙「(そうね。今なら必殺パスカット、『アキュラースペクトル』の精度をもっと上げられるような気がする……!)」 *鈴仙がパスカットフラグを習得しました。(経験値:10/20ポイント) ***** 職員「……治験は終了だ。給料はSCコリンチャンス宛てに振り込んである」 鈴仙「あ、ありがとうございました……」 鈴仙がパスカット技について構想を練り始めてから数十分後。 機械のように職員は短くそう告げて、鈴仙のアルバイトは終了した。 そのまま職員は鈴仙を入口前まで丁寧に案内してくれたので、 道すがらに鈴仙は思い切って、こんな事を尋ねてみた。 鈴仙「あの。……私が飲んだ薬って――何だったんですか?」 職員「…………」 すると、職員はピタリと足を止め、恐ろしい顔で鈴仙をみやる。 もしかして、聞いてはいけない事を聞いてしまった気がして、 鈴仙は不安に駆られてしまうが……職員は、あっさりとこう答えた。 職員「……テアニンだ」 鈴仙「え、……テアニン? それって、お茶とかに含まれてるアミノ酸の……?」 職員「そうだ」
[988]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/02/19(金) 00:28:25 ID:LsKf1KU2 すんなり薬の中身を教えてくれたのも意外だったが、その成分についてはもっと意外だった。 施設の名前とか、周囲の雰囲気とか、職員の台詞回し等から、 すっかりここが悪魔の施設だと考えてた鈴仙は、 人間の臓物やら麻薬成分やらが入っているとか言われても驚く気は無かったが、 その平和的な内容に逆に驚いてしまう。……いや、別に喜ぶべき事なのだが。 職員「この研究所では、自然由来の成分の、人体における効果について研究している。 そして近年、茶葉にのみ多く含まれるテアニンが、リラックス効果や集中効果を高めるという報告が出ている。 だから、その濃縮サプリメントを治験する必要があった」 鈴仙「……はぁ。ですけど、テアニンにしては穏やかじゃない色と味してませんでした? どっちかって言うと、ヒトのプラセンタ的な何かみたいな」 職員「あれは飲みやすさを考慮して、研究所の方で着色・風味加工をしたのだが。 ……口に合わなかったならば、謝罪する」 鈴仙「べ、別にそんなお辞儀しなくて良いですけど……。じゃ、じゃあ。研究所で蠢いてた謎な生物は!? あんなん、私今まで見た事ないですよ!?」 職員「あれは我々とは別の部署が収集している、絶滅危惧種となった海洋生物のサンプルだ。 確かに、民間では見かけない種も居るが」 鈴仙「そ、そうっすか……(――考えてみれば、幻想郷に海って無いし。 月の静かの海にも、基本は穢れたる生命が住まう事は無かったし……私が知らないのも、当たり前かぁ)」 鈴仙は最終的に、ぶっきらぼうながらも意外と律儀な職員に出口まで見送られてバイトを終えた。 鈴仙「(う、ううーん。私は良い発想を得たし、研究所は別にマトモな所で良かったのに。 どうしてこうも腑に落ちないのかしら。何というか、『生命科学研究所』って言うからには、 モンスター化した職員とか、ヤバイ思考の所長とかが居て欲しかったような……)」 ――円満にバイトを終え、多額の収入を得た筈の鈴仙は……しかし何故か、最後まで首をかしげていた。
[989]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/02/19(金) 00:30:05 ID:LsKf1KU2 ***** 〜コリンチャンス・クラブハウス〜 ――そして、腑に落ちないままにも、今の能力を維持する為の自主練メニューを淡々とこなした鈴仙は、 同じ日の夜においては、日中の出来事が霞む程の激務にさらされる事となる。 客A「おーいお嬢ちゃーん! ビール持って来て、ビール!」 客B「こっちはワインだ! 今から仲間4人で一気に空けるから4本持って来て!」 客C「お嬢ちゃん可愛いねー。いくつ? どこから来たの?」 コーチ「尻触ってエエ?」モミモミ 鈴仙「だーっ、一辺に喋らないでくださいよーっ! というかコーチもセクハラしてないで手伝って下さい!」 スラム街の中央辺りに位置するらしいコリンチャンスのクラブハウス……と、言う名の立ち飲みバーは、 意外にも周辺の住民にとっては憩いの場だったしく、顔中につぎはぎのある男や 指や腕が無い男、てっぺんから足先まで真っ黒な男がワラワラと群れあって、そこそこの盛況を得ていた。 鈴仙「(しかし、流石現在のSCコリンチャンスの収入の5割をカバーする目玉事業と言っても良いわね……。 私の想像以上の客入りで、今日も今日とて大変だわ……)」 ちなみにコーチによると、収入源の残り5割は鈴仙のバイト収入であり、 支出の主な要因はサッカーの試合にかかる人件費や遠征費らしい。 もうなんかプロサッカーチームとして色々おかしかったが、鈴仙はもはや突っ込む事に疲れていた。 キツキツかつ露出激高のバニースーツを着るだけでも苦痛なのに、 その上実質一人で接客から調理、皿洗いまでをこなさなければならないのだから、無理も無かった。
[990]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/02/19(金) 00:33:49 ID:LsKf1KU2 客D「おーい、バニーの姉ちゃん。踊ってくれよ! サンバだ!」 鈴仙「はぁ? わ、私そんなんできませんってば!」 また、鈴仙にはこうした無茶ぶりに答える義務があった。 当然、最初はこうやって断ってはいたが、自分は到底最後まで断り切れないと、 鈴仙はこれまでの経験則から察知していた。 客「「「「おーどーれ! おーどーれ!」」」」 鈴仙「こ、コーチぃ……。無理ですよ。私、踊れません」 そして、こうした場において自堕落なコーチに頼る事は無意味という事も、 鈴仙はブラジル来訪3日目にして既に学習していた。 実際、白髪で髭もじゃの中年は何もせず、むしろ鈴仙の尻を触りながら一緒にコールしている。 鈴仙「はぁ、分かったわよ。やりますよ、やりまーす!」 ……こうして、半ばヤケクソにサンバをこなそうとする鈴仙だったが、 正直未だにサンバが何かよくわかっていない。 そんな逆境の中、無謀にも行われた無茶ぶりの結果は……?
[991]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/02/19(金) 00:35:18 ID:LsKf1KU2 先着1名様で、 ★鈴仙のダンス→!card★ と書き込んでください。マークで分岐します。 JOKER→鈴仙にはダンスの才能があった! スキルステップ(仮)のフラグを入手! ダイヤ・ハート・スペード→まあまあお茶を濁して終わる。 クラブ2〜6→鈴仙、コケて失笑を買う。(数値的な変動は無し) クラブA→露鈴兎(全裸)「ヒャッホーー! 全裸でサンバじゃーー!!」※BADENDです
[992]森崎名無しさん:2016/02/19(金) 00:36:06 ID:??? ★鈴仙のダンス→ クラブ7 ★
[993]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/02/19(金) 00:37:37 ID:LsKf1KU2 ★鈴仙のダンス→ クラブ7 ★ ダイヤ・ハート・スペード→まあまあお茶を濁して終わる。 客B「何か微妙だったなー」 客A「ま、悪くは無いけどな。次までに鍛えとけよ!」 鈴仙「は、はいっ! ありがとうございます!(――ううっ。労働って大変だなぁ……)」 ――と、希望に応じて努力しても、決して認めてくれるとは限らないのが客である。 その事自体は薬売りの仕事で何度も実感している筈だったが。 やはり、こうした忙しい状況だと、鈴仙の心も繊細になり過ぎるのも無理は無かった。 ****** 鈴仙「――ありがとうございましたー!」 客L「……ありがと」 そして、鈴仙の務めが終わったのは、深夜12時を大きく回ってからだった。 最後の客を店前まで送り出し、鈴仙は後ろで何かの雑誌を読みつつ 鼻くそをほじっているコーチに向かって、業務の終了を宣言した。 コーチ「ほーい、お疲れさんじゃゾイ」 鈴仙「コーチも手伝って下さいよ……」 鈴仙の泣き言を無視して老人は鈴仙の耳をいじって遊んでいる。 こうした態度にも、もはや鈴仙には怒る気力すらせず、 がっくりと肩を落としながら悲嘆に暮れるしかなかった。
[994]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/02/19(金) 00:38:43 ID:LsKf1KU2 鈴仙「私。なんでこんな事しなくちゃいけないんだろう……。こんなの、無意味だって。 早くサッカーの練習をしないと、私、中山さん達に――」 ――しかし、その中には単なる悲嘆に終わるべきでない箇所もあった。 鈴仙がそう弱音を吐いた時、コーチの眼が明らかに変わっていた。 コーチ「――全ての物には意味がある。いや、正確には。 全ての物に意味を見出せん奴は、何時まで経っても凡夫のままだよ」 鈴仙「……何ですって」 凡夫と切り捨てられた事に少しだけ腹を立て、鈴仙が不機嫌そうに応えるも、 コーチは目を座らせたままで、こう言い放った。 コーチ「接客は、一度にフィールド全体を見渡す技術が無いと成立せん。 接客が出来ん奴は、ゲームメイクも三流じゃ。 皿洗いは、単純な作業を如何に合理化・理想化できるかについて問われる。 往時の名FWは皆こぞって、単純なシュート練習を理想的にこなしておる。 ダンスは言うまでも無い、ドリブルやパスカットのテクニックの基本じゃ。 ……そんな事を考えながら、お嬢ちゃんは仕事が出来てるかのう?」
[995]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/02/19(金) 00:42:30 ID:??? 鈴仙「…………!」 それは、普段のエロスケベジジイとは打って変わった、冷静だが老獪な将軍の表情だった。 そして、彼の急激な変貌に驚くべき事も無く――。 コーチ「………ぐう」 鈴仙「……客と一緒に呑んだ酒に酔いつぶれて寝てるし」 ……謎の老人は、そのまま大いびきを掻いて寝てしまった。 そのあまりの自由さに、鈴仙はもう泣き言を言っていた自分が馬鹿らしくなって――。 鈴仙「……はぁ。また明日も頑張る……しかないか」 ――そのまま、白い絶望を抱いたまま、バニースーツのままでバーの脇にある ダンボールハウスで睡眠を取る事にした。 今日は最低でも、明日は何とかなるかもしれない。 そう無根拠に信じる事が、鈴仙の心の慰めになっていた。
[996]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/02/19(金) 00:46:01 ID:??? ……と、言ったところでこのスレでの更新はここまでにします。 本当は練習フェイズまで行きたかったのですが、 残りレスが厳しいので、明日に次スレを立ててからにします。 >>981 既に永遠亭で体験してる説があるので多分大丈夫です>ソイレント&ジェノサイドーム >>986 そういや仲間になってましたね…。私は初見で行ってボコボコにされた思い出が強いです。 次スレのスレタイについても、もし追加であれば書き込んで頂ければ幸いです。 それでは、皆さま、本日もお疲れ様でした。
[997]森崎名無しさん:2016/02/19(金) 03:46:51 ID:??? 乙です 研究所を練習場所にすればいろんな技がすぐに思いつきそう デュラハンが叫び声挙げまくってそうだけど
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0ch BBS 2007-01-24