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【秋空模様の】鈴仙奮闘記36【仏蘭西人形】
[523]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/05/29(日) 02:49:53 ID:??? 仕事とか外出で期間が空いてしまいましたが更新します。 私事ですが、今日漸く秘封新作の燕石博物誌を入手しました。 ピュアヒューリーズや凍り付いた永遠の都など最近お気に入りな曲がアレンジされてて、私的にはかなりツボな曲集でした。 オリジナル曲はブックレットの文がちょっと怖かったのもあり、禁忌の膜壁が印象に残ってます。 同人ショップで750円程度で買えるので、軽い気持ちで買ってみても良いと思います(宣伝)
[524]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/05/29(日) 02:51:42 ID:??? 穣子「違うよ……一樹君は、そんな事。本当は思ってない」 穣子は虚ろな反町に対してそう断言した。 穣子「一樹君はずっと私達の事を想ってくれていた。でも、それだけじゃない……!」 反町「…………」 反町は泣きながら必死になって何かを伝えようとする穣子の綺麗な顔を静かに見つめていた。見つめる事しかできなかった。 穣子「……一樹君は、本当は自分も輝きたいって思ってる。日向くんや森崎くんや翼くん。ピエールくんみたいに、 私達だけじゃなく、みんなを守れるような強い男になりたいって思ってる。 でも、一樹君は賢いから、自分がそんな事を言うのはおこがましいってハッキリ認識しちゃってる。 だから、今みたいにすぐに諦めちゃうの。言いたい事を誤魔化して、これが自分の意思だって言い聞かせて……」 反町「それは……」 違う、とは言えなかった。その理由が何かを思いつかないでいる間に、穣子は不意にこう切り出した。 穣子「――あのね、一樹君。神様と、普通の人間とか妖怪との違いって、何だと思う?」 突然の質問に対し、反町は過去に彼女から同じような質問を受けていた事を思い出しながら答える。 反町「……人間や妖怪は、肉体もしくは精神的な『自身』さえあれば成り立つ。だけど、神はそうじゃない。 自分以外の誰かからの『信仰』があって初めて、神は神たりえる……」 かつて反町は信仰を失い、自らを失いかけた秋姉妹の境遇を見て来た。それは、愛情等を抜きにしても間違いなく、 反町が彼女達を救いたい、守りたいと思ったきっかけだった。そして、それは今も変わっていない。 だが、穣子が反町の答えを聞くと僅かに首を振り、少しだけ訂正を加えた。
[525]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/05/29(日) 02:54:41 ID:??? 穣子「うん。それで大体あってるけれど、正確には違うんだ。神様と、そうじゃない人間や妖怪達。 この二つの違いはね……本当は、そんなに変わらないの。 肉体を持った人間だって、他者からの信仰を受ければ現人神になれるし、 精神に依拠する妖怪も、強い信仰によって仏神になったりもする。 ――だから、要するに。神様ってのは、私やお姉ちゃんだけじゃなくって……」 穣子は反町の手を握る。その手はすべすべとして柔らかい――文化祭で握った時と同じだった。 そして、彼女は反町に対して自分が伝えたい事を言いきった。 穣子「一樹君は、私にとっての神様なの。私に、神様として生きる勇気と希望を与えてくれた……! 私は、一樹君の事を信じてるの。――だから……私の信仰に答えて。 今みたいな絶望的な状況の中でも、私達を、皆を守ってみせるって、言いたい事を、言ってみせて……!!」 反町「……俺、は……!」 ここまで言われて、はっきりと分かった。 ――反町は言いたい事を言えないのみに留まらず、自分が言いたい事が何であるかすらを、 心の底に封じ込めて分からないようにしていたのだ。 反町「(――俺は。本当は日向に憧れていたのかもしれない……)」 そして、反町の心は初めて自分自身に対して素直になった。 これまでの自分を回顧し、今自分にできる事が何かを謙虚に模索し続ける。 反町「(……いや。憧れていたのは、日向だけじゃない。穣子さんの言う通り、森崎や翼やピエールみたいな、 いつも皆の中心であるような、そんな選手達に対して、強い憧れと、劣等感を持っていた……。 自分もこうなりたかった、でもなれなかった。そんな想いが、ずっとあった……) でも……だからって。俺は今すぐ、ピエールにはなれない」 穣子「……分かってるよ。だけど――一樹君には。ううん。私達と一樹君にしかできない事って、きっとある筈だよ」 反町「俺と、穣子さん達でしか、できない事……?」
[526]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/05/29(日) 02:57:11 ID:??? 反町は最初、自分にしかできない事など何もないと、途方に暮れる気持ちだった。 自分は日向のようには勿論、森崎や翼のようにも、ピエールのようにも、強い意思と力でチームメイトを従える事はできない。 また、幻想郷で出会い、共に戦う事となった少女――鈴仙のようにもなれないと思った。 鈴仙は確かに強い意思や力は無いが、その弱さを素直に認め、それを埋めてくれる多くの仲間達に恵まれている。 ……しかし、自分には鈴仙程自分の弱さに対し素直になれないし、仲間の数も多くない。 ――が、ここまで考えて気付いた。反町の仲間の数は、確かに鈴仙よりは多くないかもしれない。 だが――その絆の深さを考えれば? 反町「分かった……! 分かったよ、穣子さん。……俺には、君たちとの絆がある」 穣子「一樹君。そうだよ……! 一樹君が私達を信仰してくれるのと同じように、私達も一樹君を信仰している。 互いに互いを信じる気持ちが高まれば、きっとどんな敵にだって勝てる筈だよ!」 反町「そうだ……。ごめん、ありがとう。穣子さん! 俺……いつも、君に助けられてばっかりだ」 穣子「そ、そそそっ! そんな事ないよ。一樹君だって、この前の文化祭で助けて貰ってたし。お互いさまだよ!」 反町が答えに気付くと、場の緊張はそれだけで緩和した。……いや、もしかしたら緊張していたのは自分のせいかもしれない。 とにかく、2点差を抱えながらも士気が戻ったフィールドで、反町と穣子は違いに抱き合いながら笑っていた。 表情には若干の若々しい照れが残るが、しかし同時に、次のキックオフに向けた決意が示されていた。 静葉「(これで良いの。これで、穣子が幸せになってくれるなら……)」 ――そんな仲睦まじい姿を寂し気に見守るのは、静葉だった。 彼女もまた、次のキックオフにおける重要人物である事は間違いない。 しかし、自分だけには無い、それ以上の意味を反町と穣子が見出しつつある事は明白だった。 静葉は自らの頬に流れる涙の意味を無理やりに誤魔化して、静かにキックオフに備え……。
[527]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/05/29(日) 02:58:44 ID:??? ――ピィィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイッ! 静葉「……一樹君、穣子! 一気に行くのよ!」 バッ! ――バシュウッ、バシュウッ! 実況「静葉選手、ここでワンツー……! いや、これはただのワンツーではありません!」 早苗「あれは……連続ワンツー! 相手はきっと、穣子さんと、そして……!」 反町「(……俺にしかない武器。それは穣子さんと、そして静葉さんとの愛の力だ!)――行くぞ、ピエール!」 バッ! バシュウウッ! 穣子「一樹君。……お姉ちゃん。負け……ない……!!」 ピエール「……!(三人でのパスワークだと……!? くっ、厳しいが……やるしかない!)」 実況「静葉選手、穣子選手、そして反町選手! 三人連続のワンツーで中盤を突破に向かいます! まさしく『乙女心と毒の空』とも言わんばかりのこの光景、対する生徒会チームはどう打って出るのか〜!?」
[528]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/05/29(日) 03:00:35 ID:NrRK9Vh2 先着2名様で、 ★反町→毒の空と乙女の心 55 (!card)(!dice + !dice)= 穣子→毒の空と乙女の心 50 (!card)(!dice + !dice)= 静葉→毒の空と乙女の心 54 (!card)(!dice + !dice)=★ ★早苗→パスカット 52 (!card)(!dice + !dice)+(人数補正+1)= ピエール→パスカット 53 (!card)(!dice + !dice)+(人数補正+1)=★ と書き込んで下さい。カードやダイスの結果で分岐します。 MAX【攻撃側】−MAX【守備側】 ≧2→反町と秋姉妹、中盤を楽々突破! =1、0、−1→ボールはこぼれ球に。そして左から順に (ナポレオンがフォロー)(アリスがフォロー)(カイエがフォロー) ≦−2→生徒会ボールに。 【補足・補正・備考】 早苗のマークがダイヤ・ハートで「ミラクルフルーツ(+3)」が発動します。 早苗はスキル・奇跡を起こす程度の能力により、カードの数値が7の場合15となります。 ピエールのマークがダイヤ・ハートで「サイレントカット(+2)」が発動します。 反町はスキル・秋ジスタにより数字が2のとき12に、3のとき11になります。(秋限定)
[529]森崎名無しさん:2016/05/29(日) 03:01:40 ID:??? ★反町→毒の空と乙女の心 55 ( ダイヤ10 )( 3 + 1 )= 穣子→毒の空と乙女の心 50 ( ハート5 )( 6 + 5 )= 静葉→毒の空と乙女の心 54 ( ハート3 )( 5 + 1 )=★
[530]森崎名無しさん:2016/05/29(日) 04:40:46 ID:??? ★早苗→パスカット 52 ( ハート3 )( 4 + 1 )+(人数補正+1)= ピエール→パスカット 53 ( ダイヤ8 )( 2 + 5 )+(人数補正+1)=★ くらえイケメン!
[531]森崎名無しさん:2016/05/29(日) 07:09:35 ID:??? 精神的に来るものがある
[532]森崎名無しさん:2016/05/29(日) 07:47:36 ID:??? ボールキープされても三点目入れられても勝ち目ないしゲームオーバーかなこれで
[533]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/05/29(日) 09:40:08 ID:NrRK9Vh2 ★反町→毒の空と乙女の心 55 ( ダイヤ10 )( 3 + 1 )=59 穣子→毒の空と乙女の心 50 ( ハート5 )( 6 + 5 )=61○ 静葉→毒の空と乙女の心 54 ( ハート3 )( 5 + 1 )=60★ ★早苗→パスカット 52 ( ハート3 )( 4 + 1 )+(人数補正+1)+(ミラクルフルーツ+3)=61 =1、0、−1→ボールはこぼれ球に。そしてアリスがフォロー 反町「それっ!」 バシュウウッ! 静葉「ハッ!」 バシュウウッ……! 穣子「え、えいいっ……!」 バシッ……! 早苗「(……大丈夫。取れる。この三人のパスの欠点は穣子さんです。反町君と静葉さんのパスは無視して、 穣子さんが出した緩いコースのパスを全力で取れば私達の勝ち。チェックメイトです!)」 反町達のプレーをよく見ていた早苗は、この必殺ワンツーにおける穴を見抜いていた。 彼らを裏切った形となる自分が、その穴を攻める事は正直に言って気分が良くない。 しかし、早苗もまた勝ちたいと思っていた。勝つ為には、そんな甘い事を言ってられない。 そう思って穣子への動きに絞ってパスカットへと備えていた。 穣子「(二人とも、凄いパスの精度。私じゃあ、とても追いつけない……でも。……一樹君にあれだけ言っちゃったもん。 私だって、最初っから諦めずに、追いつけるように、追い越せるようにしなくっちゃ……!!)えーいっ!」 ……ダダダダダダッ! バッ! ――バシュウッ!
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0ch BBS 2007-01-24