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【秋空模様の】鈴仙奮闘記36【仏蘭西人形】
[749]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/06/12(日) 23:10:28 ID:rQFZpPLU 美鈴「あ、アレ!? そろそろ防がれると思ったのに!? もしかして私の実力、とうとうお嬢様を越えちゃったとか!?」 ピエール「(彼女の実力がどの程度であるかは据え置くにしても、彼女が今日の試合絶好調だった事は間違いない。 正直半信半疑だったが、まさかここまでやってくれるとは……)」 美鈴が無邪気にはしゃぐ中、ピエールは彼女の予想外の活躍に驚きつつもこの先の勝利を確信していた。 試合は残りあと僅かで、主力の反町は疲労困憊。これ以上攻めても点差を返す事は困難。 ピエール、早苗、岬を軸とした中盤を乗り越え、相撲GK・中西の壁を超え……それを2回繰り返す事は物理的に不可能だ。 早苗「(これで、良かったのかな……)」 ピエールに誘われて生徒会チームに入った早苗は、勝利を目前としながら慙愧の念に思い悩みながらも――。 岬「――さあ、残りは消化試合だよ。急ごう」 早苗「……は、はい」 どこまでも冷徹で柔和な笑顔を絶やさぬ岬に手を引かれ、次のキックオフに備える事にする。 そして――。 ピッ、ピッ、ピィイイイイイイイイッ!! レジスタンス 2 − 4 生徒会チーム 試合終了……
[750]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/06/12(日) 23:12:54 ID:rQFZpPLU 実況「ここでホイッスル! 試合終了! 試合は3−4で生徒会チームの勝利! これで学校の運営は、徹底したエリート教育を重視する生徒会の方針に委ねられる事となりました!」 反町「(そ、そんな……!)」 ボッシ「くそっ、くそっ……!」 ナポレオン「……使えねぇ奴はただのゴミ。ソイツの代わりなんて沢山居る。 ――それが、世の中の道理だ。力を示せなかった俺達に、言える言葉はねぇ。黙って去るだけだ」 反町達レジスタンスは返す言葉が無い。力を示すべく敵に立ち向かい、その結果、力を示せなかった。 ナポレオンの言葉に、誰も反論する事ができないでいた。 穣子「ううっ、ぐすっ……。ごめんなさい、ごめんなさい、一樹君。皆ァ……!」 静葉「(……もしもあの時、私がボールをキープできていれば。奪う事が出来ていれば。 ――負けるにしても、こんな後悔が残る負け方だけは……したくなかったのに)」 窮地において力を発揮できなかった穣子と静葉は、ただ涙を流すしかできないでいた。 アリス「何言ってんのよ、皆ァ……! 試合はまだ終わってない! まだ試合終了のホイッスルが鳴っただけじゃないのよ! 私達はまだ戦える。戦いはまだ、始まったばかりなのよぉ……!」 アリスさんは熱血染みた事を言っていたが、日ごろの行いが祟り、不幸にも誰にも相手にされていなかった。
[751]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/06/12(日) 23:14:19 ID:rQFZpPLU 反町「(俺達の想いは決して間違っていない。ただ、俺達のプレーが相手より劣っていて、 相手のプレーが俺よりも優れていただけだ。……それは分かっていても、後悔してしまうな。 ああ……俺は、何を一人粋がっていたんだろうか。もう、何も話したくない……)」 そして反町は、この試合において穣子達を――フランスで出来た仲間達を守れなかった事を悔いていた。 彼は再び、言いたい事を言えない臆病な少年へと逆戻りしていた。 ***** ――そしてそれから、反町と秋姉妹の姿を見た者は誰も居ない。 信仰を失い消えてしまったか、それとも山に籠り今もサッカー修行を続けているのか。 アリスさん「……フフ。今となっては懐かしいわねぇ……」 その真実を知るのは、数百年後も魔法の森にてぼっちで人形作りに精を出す、アリスさんのみぞ知る事となった。
[752]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/06/12(日) 23:15:32 ID:rQFZpPLU ***************************** ででんでんででででん♪←ゲーム版2の例の音楽 BAD END 9 「アリスさんの伝説2」 *今回は引きの悪さが祟った結果なので、更新のテンポ等も考慮した上で、 反町が3点目を挙げた直後、>>662から再開にしようと思います。
[753]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/06/12(日) 23:16:32 ID:rQFZpPLU ――――――――――――――――――――――――――― ――――――――――――――――― ―――――――――― ――― ナポレオン「……マチ。おい、ソリマチ! 疲れたのは分かるがしっかりしやがれ!」 反町「――あ、れ……?」 反町はナポレオンに肩を揺さぶられて目覚めた。 初めは場の状況が、何故自分がここにいるのかすら思いつかなったのだが、やがて認識する。 ……そう。自分は今、『ポイゾナスオーバー』で中西からゴールを決めて……。 そして、皆から祝福されている中、ふと意識がぼんやりしていたのだと。 反町「(……また、夢を見ていた。俺達がどうしようも無く負ける夢だ)」 心配して声を掛けてくれたナポレオンに軽く礼を言いながら、反町は先程の事を思い出していた。 薄れた意識の中で見えたビジョンがあまりに現実味を帯びていた事を反町は思い出し、一人震える。 自分は『また』、運命に抗えずに敗北を喫してしまうのではないか……と。 そんな我ながら狂気的とも言える妄想を振り払いながら、反町は最後の打ち合わせを行う仲間達の声に耳を傾ける事にした。
[754]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/06/12(日) 23:17:56 ID:rQFZpPLU ルスト「――――必死なのは敵さんも一緒だ。試合時間は残り10分を切って、 試合は再び同点で降りだし。しかし恐らく、この次に決めたチームが勝つだろう。 そうなった以上、次のキックオフ。ピエール達は正真正銘の全力で俺達を潰しにかかるだろうな」 アモロ「ひ、ひいっ。……僕も、もう後一回くらいしか全力のセービングに行けないよ……!」 ナポレオン「……先にパンチを命中させた方の勝ち。まさにいよいよ不良の喧嘩染みてきたじゃねぇか。 フン、面白ぇ。――ソリマチ。次は俺が決めてやるぜ」 ボッシ「FWだったら、俺だって居るんだけどな。……ま、それはおいといてさ。 次のキックオフに備えて、簡単に動きや陣形について打ち合わせておかないか? そりゃあ一気にガラッと変えるのは難しいだろうが、FWの選手を一部MFに置いたりとか、 その程度の動きだったら、今の間でも出来そうだと思うんだが」 静葉「……そうね。泣いても笑っても、ここが恐らく最後の攻防になるでしょうし。 それをどのような形で受け入れるかは、充分に検討の余地があると思うわ」
[755]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/06/12(日) 23:19:24 ID:rQFZpPLU 反町「(とりあえず、今の陣形を継続するかどうか位は検討する必要があるか。 ――さっき見た夢では、俺達は下の選択肢にある、Dの案を採用していた気がするけれど……?)」 反町も仲間達の発言を聞きながら、先程見た夢の中身も考慮しつつ、自分なりの意見を纏め上げてみる事にした。 そしてその結果……。 A:この布陣で問題ない。このまま敵を迎え入れる! B:反町をOMFにして布陣を4−4−2にし、中盤の支配力を高める。 C:穣子をボランチにして布陣を3−4−3にし、撃たせる前に取れるようにする。 D:反町をOMF、穣子をボランチにして布陣を3−5−2にし、中盤の支配力・守備力を底上げする。 E:その他 何か良い作戦があればこちらで 反町のガッツ:160/820 先に2票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。 (参考:現在の自軍フォーメーション) レジスタンス:4−3−3 H−J−F Hナポレオン J反町 Fボッシ −−−−− −−I−− I静葉 G−−−E Gジョルジュ Eアリス −−−−− C−D−B Cドゴール D穣子 Bブラボー −−A−− Aルスト −−@−− @アモロ
[756]森崎名無しさん:2016/06/13(月) 00:06:33 ID:RR0tqo4+ D
[757]森崎名無しさん:2016/06/13(月) 00:15:03 ID:n6gtjlqk D
[758]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/06/13(月) 00:28:27 ID:wCeLH0/M D:反町をOMF、穣子をボランチにして布陣を3−5−2にし、中盤の支配力・守備力を底上げする。 反町「(……ここは、変える必要は無いだろう)――俺はもう、シュートは撃てない。 だったら、これから来るであろうピエールの猛攻に備えて、中盤の数合わせになった方が効率的だ」 ナポレオン「おう、そうしろ。最後の4点目は俺とボッシの野郎に任せとけ」 ボッシ「(ナポレオン、何だかんだで俺の事、そこそこは信頼してくれてんのな……)」 穣子「あ、あの! だったら、私もMFになるよ。もうこうなったら、中盤で止めちゃった方が良いんでしょう? それなら、私もパスカットとかタックルで力になりたいよ」 アリス「そうね。……それもアリかもしれないわ。どうせ後は1点勝負だと言うのなら、 少しでも布陣を前に置いておいた方が良い。攻撃は最大の防御とも言うしね」 ルスト「つーことは、俺達のラストフォーメーションはこうなるって訳か」 (自軍フォーメーション) レジスタンス:3−5−2 −H−F− Hナポレオン Fボッシ −−−−− −I−J− I静葉 J反町 G−D−E Gジョルジュ D穣子 Eアリス −−−−− C−A−B Cドゴール Aルスト Bブラボー −−−−− −−@−− @アモロ
[759]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/06/13(月) 00:30:31 ID:wCeLH0/M アモロ「ラストかぁ。……いよいよ、ここまで来たんだね」 ドゴール「俺達DF陣に出来る事は少ないかもしれん。だが、最期の一秒まで最善を尽くそう」 ブラボー「俺達だって、数合わせ位にはなるだろうしな、ハッハッハ」 ジョルジュ「何だってかまわない。俺達は確かに生徒会チームの面々と比べると劣等生かもしれない。 Jr.ユース大会だって、ピエールにおんぶだっこで何もやってこなかった。 だけど、俺達にだって、俺達でしか出来ない事が、きっとある筈なんだ!」 ナポレオン「その意気だテメエら! ピエールが何を血迷ってこんな対立を作ったのかは知らねぇが、 さあ武器を取れレジスタンスの野郎ども。隊列を組んで進め。生徒会共の穢れた血が、俺達のフィールドを満たすまでな!」 レジスタンス「「「「おう!!」」」」 反町「(ラ・マルセイエーズか……。荒っぽくてこれを国歌にするのはどうかと思うけど。 今は、その位に強い気持ちを持っていた方が良い気がする。何度も繰り返す絶望に、終止符を打つ為にも……!)」 ナポレオンの荒っぽい演説にいよいよ士気を高めるレジスタンスチーム。 そんな中、穣子がくいと反町の袖を引っ張った。 穣子「あのね……一樹君」 反町「……穣子さん。どうしたんです?」 穣子は複雑な顔をして、反町の顔を覗き込んでいた。 反町は静かにそれに応じると、穣子は表情を決然としたものに変えて、こう続けた。
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0ch BBS 2007-01-24