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【ウドンゲ春の】鈴仙奮闘記38【天パ祭り】
[740]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/02/09(木) 01:01:10 ID:e7uEBtCg 鈴仙「(皆、色々考えてくれてるみたいね……アリスさんだけは、姿の見えない何者かに追い立てられてるようだけど)」 不利な状況で迎えた前半戦のハーフタイム。 コリンチャンスの面々は一斉にこの状況を挽回すべく、情報整理と作戦発案に思考を傾けているようだった。 そんな中で手を挙げたのは―― アリスさん「み、皆! この私にすっごく都会派な作戦があるんだけど……」 佳歩「……次の後半戦。アドバンテージを取れるかもしれない作戦を考えてみました!」 アリスさんと、佳歩の二人だった。発言が被った二人は、元々そこまで親交が無い事もあって、 互いに若干気まずそうに視線を合わせている。 鈴仙「作戦……?」 今まで自分が作戦を立案し、周囲の仲間はそれに同調する…という流れが多かっただけあって、 鈴仙は珍しい展開に目を丸くする。その中で、まずはアリスさんが話し始めた。 アリスさん「いいかしら? まず大前提として、次のキックオフは私達コリンチャンス側にある。 そして、後半開始時は、相手も無理にリードを広げる必要もないという意図から、 そこまで激しく攻めて来る事は無いと考えられるわ。 つまり、私達は後半開始直後、安全にボールをキープできる可能性がある。そこでよ。 私は――後半開始後、バイタルエリアでシュートせずにボールキープを続ける、という作戦を推すわ」 アヤソフィア「はぁ〜〜? アリスさん、トモダチを欲するあまり、いよいよ正常な思考まで出来なくなりましたか? バイタルエリアでボールキープだなんて、すぐにボールを奪われるに決まってる。自殺行為ですよ」 てゐ「いんや。でもアリスさんのキープ力があるんだったら、そこまで自殺行為じゃないかもよ? てか射命丸だって、ドリブル得意じゃん。二人が適度にボールを交換するなら、意外とアリかもよ、その作戦」 アヤソフィア「射命丸ってのが誰の事だか良く分かりませんが、成程。確かに二人だったら自殺行為も自殺で無くなる…か。 で。そんな回りくどい事して一体何になるのか、ってのが聞きたいですが。普通にドリブルゴールすれば良いのでは?」
[741]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/02/09(木) 01:03:06 ID:e7uEBtCg アリスさん「勿論、狙えるならばドリブルゴールも狙うわ。でも、私がフォーカスを当てたいのはそこじゃない。 ……一度厳重注意を貰っているジェトーリオくんを苛立たせて、更なる反則を誘発させる事よ」 鈴仙「……! ジェトーリオ君のダーティディフェンスを、逆手に取るつもりなの……!」 アリスさん「ええ。……もしも彼が意図的に反則を仕掛けて来て、私が全力で意識を向けたなら。 彼の反則を、より高い確率で明らかにする事が出来ると思うの。 そうして、彼を実質的に封じ込めてから――私達は、悠々とドリブルゴールを仕掛ける。 幸いチルノも大妖精も、タックルや一対一はそこまで強くないしね」 つかさ「なるほど……ドリブルゴールを主体としつつ、その障壁となるジェトーリオさんに狙いを定めると。 それがアリスさんの作戦なのですね」 アリスさん「そうよ! ど、どう!? これで私もチームのブレインに……」 佳歩「――成程。だったら私の作戦とは逆の方向になりますね」 ドヤ顔で演説を締めようとしたアリスさんを遮って、次は佳歩が発言を始めた。 佳歩「私が考えた作戦――もっとも、そこまで作戦って程じゃないんですけど。 それは、FWとMFが、全員で敵陣に攻め入る事です。それもドリブルやパスでなく、ワンツーを主体として」 静葉「MF……という事は、私も勘定に入るのね。でも、どうしてワンツーを主体に? こちらには強力なドリブラー、パサーが揃っているのに。彼らの個人技には頼らないのかしら?」 佳歩「はい。勿論、零れ球になった場合は個人技は必須なんですが。 それでも、私はワンツーを主体に攻めるべきと思います。理由は、二つあります」 アリスさん「な、なによなによぉ……! 理由は二つありますって。 まるでプレゼンが上手い新入社員みたいなセリフ使っちゃってぇ……」 反町「あの、アリスさん。取りあえず静かにしててくれませんか」
[742]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/02/09(木) 01:04:40 ID:e7uEBtCg 嫉妬というか対抗意識を燃やしているアリスさんを尻目に、佳歩は説明を続ける。 佳歩「第一の理由。それは、フラメンゴのチームとしての特長にあります。 来生さんやチルノさんの加入で少しは改善されましたが、 フラメンゴはタテのライン――カルロスさん、サンタマリアさん、ジェトーリオさん――がしっかりしている反面、 ヨコのライン――そのほかの選手さん達の実力については、隙があります。 もちろん、グレミオやサントスの選手さんよりは強いんでしょうけど……でも、実力差は大きいです。 ワンツーを使って広く攻める事で、この隙のある選手さんを動かさせる。これによって、攻撃チャンスが広がると思います」 てゐ「ふうん。でもさ、そんなに上手くいくかな? だってワンツーだったらさ、多くの人がパスカットに向かいやすいワケだよ。 幾らモブ選手が弱点だって力説しても、それを補うようにカルロス君が入って来たら、結局意味無いんじゃない?」 佳歩「その弱点を克服できる手段を持っている。それが私がこの作戦を推す理由その二になります。 そしてその手段とは――鈴仙さまです」 鈴仙「わ、私っ!?」 佳歩「はい。鈴仙さまのプレーには、相手のタイミングを歪ませる力――狂気の瞳の能力が籠っています。 今回の作戦。鈴仙さまを中心としたワンツーをFW・MFの全員で行う事により、 フラメンゴの主力選手を弱体化させ。そして、第一の理由で述べた比較的弱い選手の隙を突く。 そして、バイタルエリアに着いてからは、数を活かしてシュートを連発する。 ドリブルではなく、あくまでシュート主体で削っていく。私の作戦の終着点はここになります」 穣子「お、おお〜……? なんか全然良く分からなかったけど、佳歩ちゃんってすっご〜い! うん、この作戦にしようよ!」 静葉「せめて少しは理解する努力をしなさい、穣子……。 ――それはさておき、鈴仙はどっちの作戦をとるつもりなのかしら? アリスさんが提唱した、ジェトーリオ君の反則を誘発させつつ、ドリブルゴールを狙う作戦。 佳歩ちゃんが提唱した、名無し選手との実力差と鈴仙の才能を活かした、シュートチャンスを増やす作戦。 どっちが正解って訳でも無いと思うけれど、このフラメンゴというチームには、どっちが有効だと思った?」
[743]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/02/09(木) 01:07:28 ID:e7uEBtCg 鈴仙「え、ええ〜っと……(どうしよう。私も穣子と同じ状態になってた……)」 サッカーはブレインを信条とするアリスさんと、元々頭の回転が早く、アルゼンチンで大胆さを身に着けた佳歩。 どちらの作戦も決して鈴仙にとって見劣りはしない。 後は鈴仙が、今回の局面においてどうするべきと考えたのか。それが大事な場面となっていた。 鈴仙「(長々と解説はあったけど、前半だって失敗したワケじゃないし。 別にこのまま後半を迎えるって手も、普通にアリだしね……う〜ん、どうしようかな)」 ジェトーリオの反則誘発を見越した、アリスさんとアヤソフィアによるドリブル主体の作戦をとるか。 主力選手以外に着目した、中盤のワンツー突破及び、FW・MFによるシュートラッシュ作戦をとるか。 それとも、これまで通り真っ直ぐ攻めていくか。 鈴仙が下した決断は……。 A:特段の作戦変更は必要ない。これまで通り真っ直ぐ攻める。 B:アリスさんの反則誘発・ドリブル主体作戦を採用する。 C:佳歩のFW・MF特攻・シュート主体作戦を採用する。 D:いや、ここは私に良い考えが…(自由選択枠) 鈴仙のガッツ:950/990 先に2票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。 *ハーフタイムで全員のガッツが150回復しました。 *今日の更新はここまでにします。
[744]森崎名無しさん:2017/02/09(木) 01:14:20 ID:u++A6sjE C
[745]森崎名無しさん:2017/02/09(木) 03:17:32 ID:5S42J3cg C
[746]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/02/10(金) 01:02:01 ID:??? すみません、今日は更新をお休みします。
[747]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/02/12(日) 13:12:04 ID:pRYJ2TQM すみません、金曜土曜と夜に更新しようとして寝落ちしてました(汗) 今日もこれから外出するので一判定分のみになりますが、更新再開します。 C:佳歩のFW・MF特攻・シュート主体作戦を採用する。 鈴仙「……そうね。ここは佳歩の作戦を採用しましょ」 佳歩「――は、はいっ!」 アリスさん「わ、私の自我が全否定された……!」 鈴仙「……いや、してないってば。ただ、前半戦を見ていると、佳歩のシュートやアリスさんのドリブルじゃ、 どうしてもフラメンゴの守りを突破できていなかったから。 だから、後半戦は個人技よりもチームプレーで押し切る方が良いかなって。そう思ったのよ」 てゐ「なるほどねぇ。にしても全員かぁ。失敗したら大変そうだけど、上手く行ったら大分爽快だろうねぇ。 佳歩もよく、こんな大胆な作戦を思いつくようになったよ」 つかさ「やっぱり、海外での修行で一番成長したのはあの子ですよね……」 佳歩「勿論、失敗した時のリスクは大きいです。なので、私も実は、少し怖いんですが…。 でも、強い敵に勝つ為には多少のリスクは承知しないとダメだと思うんです」 静葉「……私としては、アリスさんの作戦も良かったと思うけれど。でも、そう決めたのならば、全力でやらせて貰うわ」 鈴仙「……ありがとう。それじゃ、後半戦も」 穣子「うんっ、頑張るよ〜!」 ――そうして、コリンチャンスは後半戦に大きな賭けに出る事を決意しハーフタイムを終えた。
[748]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/02/12(日) 13:13:32 ID:pRYJ2TQM 【敵チームハーフタイム】 サンタマリア「……総括すると、苦戦する事はあれど、前半戦は概ね順調だったと言えるか」 ジェトーリオ「うんうんっ、この僕の活躍のお蔭でねぇ〜!」 サンタマリア「お前は早速審判から厳重注意を食らっていただろうが。 前半最初の大型シュート――『ラビットダイブ』の脅威にいち早く気付けたことは評価できるが、 やはり少し、慎重になるべきだ。俺が敵チームに居れば、まず間違いなく、お前の反則誘発を狙うだろう」 ジェトーリオ「はいはーい、分かってますよーだ」 カルロス「サンタマリアは、前半最後のタックルは素晴らしかった。もしもアレが防げなかったら、 俺達は同点で前半を終えていた公算が高い。 それ以外にも、お前を中心にチームを良くまとめてくれていた」 サンタマリア「よせよ、お前らしくもない。……それにカルロス。俺が何と言おうが、 このチームのキャプテンはお前だ。プレー面で活躍してくれたのは本当にありがたいが、 それだけじゃない。土壇場での精神的支柱になるべき選手は、お前なんだ。 だから、その……」 カルロス「お前の言いたい事は分かっている。……試合以外の事に気を取られるな、だろう? 何度もお説教を食らっているからな。だが、そこは安心して欲しい。 実際にボールを交えて分かったんだ。……アーサーは、俺の知ってるアーサーじゃなかった。 それなら俺は、いつも通りのカルロス・サンターナになれる。と」
[749]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/02/12(日) 13:14:46 ID:pRYJ2TQM サンタマリア「カルロス……」 コリンチャンスと違い、フラメンゴのハーフタイムは穏やかだった。 場を掻きまわすジェトーリオは厳重注意を受けて謹慎。 カルロスは宣言通りプレイでは抜群の実力を見せた上に、試合開始までの迷いはないと言い切ったため、 サンタマリアにとっての懸案事項は無くなりつつあった。 来生「なぁなぁー、ハットトリックとハットリ君って似てね?」 チルノ「キスギは知らなかったのー?ハットリ君がサッカーで3点決めてばっかりいるから、 ハットトリックって名前が出てきたんだよ! ふふん、あたいってば雑学王ね!」 大妖精「そうやってまことしやかに嘘をつくのはやめた方が良いよ、チルノちゃん……」 サンタマリア「ぐっ……!(そういえば、こいつらが居るのを忘れてた! いや、キスギも点を決めているし、後の二人もしっかりゴールを守っているから、 あまり文句を言い辛いというか……しかしそれが却ってつらいというか……)」 ――が、結局この試合になって新たな懸案が3人程出現している訳なので、 マイナスがゼロになっただけなのかもしれなかった。 試合中共に駆けた愛用の点滴台をさすりながら、彼は新しい胃薬の封を開けた。
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0ch BBS 2007-01-24