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【追う蜃気楼は】鈴仙奮闘記39【誰が背か】
[393]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/05(水) 00:19:58 ID:??? 鈴仙「……そう。そうよね! だってネイ君が私みたいに殊勝な事、考えてるワケないでしょうし。 どーせ女の子にモテる事とかしか考えてないんでしょ?」 ネイ「だからそれはもう昔の話だよ! 今の俺は君だけなんだ、信じてくれよ〜」 鈴仙「ふんだ、誰が信じますか! っていうか、信じたところで私はアンタに靡かないけどね。 私にデレ期はないっ!!」 ――と、いつも通りの態度で突っ返してやるのだった。 鈴仙「(私は考えすぎ……か。でも――確かにそうかも。 だって、ネイ君はやりすぎだとしても、マジメマジメだと疲れちゃうし。 そんなんで疲れて、試合で動けないのはもっと最悪だしね)」 ひたすらストイックに自身を省み続けて、傷つきながらも道を切り開き続ける中山。 幅広い視点から全ての可能性を探り出し、ブレずに『誰か』の為に努力し続けるパスカル。 ――彼ら二人の背中は間違いなく、鈴仙を大きく成長させる為の礎だった。 では、中山の努力やパスカルの献身すら笑い飛ばし、ただこの瞬間自分がどう在るべきかを追い求めるネイは、 鈴仙にとってどのような影響を与えただろうか?
[394]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/05(水) 00:22:10 ID:??? 鈴仙「(昨日やら今日は色々あったけど……なんだか、ネイ君を見てたらどうでも良くなって来ちゃった)」 夜のスタジアムで、鈴仙は片付けられずに転がっているボールを見つけた。 鈴仙「(『ここぞという場面で動けるか?』――か。私は……どうなんだろ)」 タタタッ、……シュッ。 ネイ「……?」 ドレス姿のまま、おもむろに走り出した鈴仙は――そのボールを足でトラップしてみる。 そこから、何も考えない無心の動きでボールを軽く浮かせてみた上で。 鈴仙「…………」 クルンッ! ――グワァァァァァッ! そのまま、ボールを遠くまで蹴り出そうとしてみた。 何の感情も無く。ただ、自分がそうしたいと思うがままに。 ネイ「(あのフォームは……もしや!?)」
[395]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/05(水) 00:23:22 ID:x31yx7A+ そして――。 先着1名様で、 ★鈴仙の低シュート練習(特殊)→!dice+(ボーナス+1)★ と書き込んでください。数値の合計が経験点にプラスされます。(現在14ポイント) *合計点が20ポイントを超えた場合、鈴仙はフラグを回収します。
[396]森崎名無しさん:2017/07/05(水) 00:30:13 ID:??? ★鈴仙の低シュート練習(特殊)→ 3 +(ボーナス+1)★
[397]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/05(水) 00:42:10 ID:x31yx7A+ ★鈴仙の低シュート練習(特殊)→ 3 +(ボーナス+1)=4★ →4ポイント獲得! バシュッ! ギュルルルルルルルルッ…… 鈴仙「あ、あーあ……どっかに飛んでっちゃった……」 ネイ「(ダメだったか。まあ流石に思いつきだけで、俺の『ディレイドスピンボレー』の原理まで 真似されちゃあ、それはただの天才か)……ドンマイ、レイセン。 惜しくも枠外までぶっ飛んじまったけど、今の君のフォームは力が抜けてて良かったぜ?」 ――人間気の持ちようとは良く言われども、気の持ちようが変わっただけで即急成長するものではない。 あくまで、日々のちょっとした積み重ねが重要なのは変わりない。 鈴仙「……今日はありがと。森崎くんの事とか、色々考えてた事とか話せて良かった」 だから、鈴仙はネイに感謝をする。今この場で結果こそ出せずとも、 自分の新たな道について自信とひらめきを与えてくれた事に対して。 ネイ「……どうも。次はエンゲージリングを準備しておくから、楽しみにしておいてくれ」 同時に、ネイは鈴仙を理解する。彼女がこれまで抱えて来たものの大きさを。 そしてそれを昇華させたとき、彼女は更にワンランク上の選手となるだろうと。 彼が最後に発した言葉には、普段の単純な色恋とはまた違う、好敵手に対する情愛の念が籠っていた。 *鈴仙の低シュートフラグのポイントが+4されました。(現在14→18/20ポイント)
[398]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/05(水) 00:44:13 ID:x31yx7A+ ……と、言ったところで今日の更新はここまでにします。 次回は極力手短にパルメイラス勢の特徴を紹介+基礎練習2回目を更新し、 次々回以降は試合に入りたいと思っています。 本日もお疲れ様でした。
[399]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/05(水) 23:43:09 ID:x31yx7A+ ***** ??「――フられたな、ネイ」 ネイ「……なんだよー、見てたのか」 鈴仙が帰った(護衛など不要な事を、彼女は自分の洗練された体術で証明してみせた) 後のスタジアムに居たのは、ネイ一人だけではなかった。 トニーニョ「……『よもや夜練習をサボって、女子とデートでもしてないだろうな?』 と思って居た所に、まさかその女子を連れて来るとまでは予想が付かなかったが」 ネイ「あーもー。だから前からずっと言ってるじゃん。レイセンは例外だって!」 トニーニョ「俺は前から聞いているんだがな。……まあ、お前があの子に熱を上げる理由なら、 分からない事もないのだがな」 そこに居たのはネイの親友にしてパルメイラスのキャプテン――アントニオ・コンセイソン。 トニーニョの愛称で親しまれる彼は不愛想なしかめっ面でネイを睨み付ける。 オルヘス「そうだぜ! ま、その位大胆な方がお前らしいけどな」 ……いや、居るのはトニーニョだけではなかった。 どうやらネイがスタジアムに来た頃を見計らって、一斉にベンチ裏に隠れていたらしい 彼のチームメイト達は、ぞろぞろとトニーニョの後ろから現れて、ネイに一言ずつ声を掛ける。 素直で直情的な性格のFW・オルヘスが一番先に出て来て。
[400]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/05(水) 23:44:23 ID:x31yx7A+ ゲレーロ「試合でミスするなよ」 寡黙なSMF・ゲレーロは短くネイを戒め、 リンコン「グズグズしてたら、この俺がお前を抜き去ってやるぜ!」 短気なSMF・リンコンは野心高く突っかかり、 アレクセイ「全く。お前はもう少しトニーニョの言う事を聞けよ」 トニーニョを信頼しているCB・アレクセイはキャプテンを煩わせた事に苦言を呈し、 ブランコ「しっかし今どきネイのナンパ術で落ちないなんて、偉く堅気な子だなぁー」 普段は暢気な性格とも言えるSB・ブランコはネイよりも鈴仙の方に興味がある様子で、 ミラ「それより練習を再開しようぜ。俺達には時間が無いんだ」 同じくSBのミラは無駄な対立を避け、無難にこの話題を終わらせようとする。 ネイの行動を強く咎めない彼らは比較的、穏健な集団であると言えた。 ……あるいは、今さら言っても治らないと諦めているのかもしれないが。
[401]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/05(水) 23:45:36 ID:x31yx7A+ ネイ「サトルステギ達もどーせ来てるんだろ? 全く。『あの日』から今日まで、 結局俺達は毎日夜遅くから早朝まで練習を繰り返してたワケか。 俺が言うのも何だけど、ホント真面目だよな。俺らって。キャプテン様の影響かな?」 トニーニョ「どうだろうな。ただ一つ言える事は、今日まで俺を……いや、恐らく俺達を突き動かしたのは、 あのサンパウロFCとの練習試合だった」 そう言ってトニーニョを始めとする一同は、つい数か月前に行われた悪夢の試合を思い出す。 翼、ストラット、アマラウ、ドトール、バビントン、マウリシオ、新田、石崎……そして妖夢。 数多の強豪選手が揃ったサンパウロFCに、パルメイラスは0−8で大敗した。 相手チームのエースストライカーの不調があったにも関わらず、である。 オルヘス「……あの時の俺達はサイテーだったよな。モリサキがいなくなり、 チームもバラバラで……。でも、アレがあったから、立ち直る事ができたんだ」 ゲレーロ「そうだ。俺達はもう、今までの俺達ではない」 しかし、その日を境にしてパルメイラスのメンバーは奮起した。 その結果は表面上ハッキリとしたものでは無かったため、リオカップ開始前の彼らは酷評されていたものの。 彼らの評判は日を追うごとに、地味ながらも少しずつ変わっていった。
[402]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/05(水) 23:47:24 ID:x31yx7A+ アレクセイ「相手チームが軒並み弱かった事もあった。しかし、俺達は順当に実力を発揮できていた」 リンコン「ああ。タレント選手の目立ち具合ではフラメンゴに負けてたかもしれねえが、 きっとチーム全体の総合力では、俺達が一番の筈だぜ!!」 その結果を招いたのは間違いなく、彼らの努力である。 宿敵サンパウロとの歴史的大敗をバネに、彼らは順当にその実力を伸ばしていった。 トニーニョ「ああ。……本当に、ここまでやって来れたのは奇跡だ。まるで――」 ――まるで、モリサキが今もまだここに居るようだ。トニーニョはそれを言いかけて止めた。 パルメイラスのメンバーにとって、かつての奇跡的なチームメイトにしてキャプテンの消失は、 今でも尚、彼らにとって複雑な感情を残していたからだ。 ……ただし、トニーニョの発言には半分間違いがあるため、ここは訂正する必要がある。 タッ……。 サトルステギ「おおっ! やっぱネイも来てたかー、メンドクサイとか言いつつ、 オメーが毎日自主練してるの知ってるんだぜ!」 キーガン「……力を求める意思。それはお前も俺達と同じだからな」 トニーニョ「サトルステギ、そしてキーガン……。お前達はまだトレーニングしていたのか。 休憩する時間も大事だと言った筈だぞ」 キーガン「すまん。しかし、もうすぐ俺達が、更なる高みに登れると思うと気分が高揚してな……」 サトルステギ「俺は純粋に体力が余ってただけだぜ!!」 ――モリサキは、今もまだここに居る『ようだ』。と、トニーニョは言ったが、それは正確ではない。 彼は間違いなく、今もまだここに居るのだ。そしてそれ故に、彼らは奇跡の復活を遂げたのだ。 それは、今大会までで最も成長した、キーガンの言葉にも如実に現れている。
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0ch BBS 2007-01-24