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屁理屈推理合戦withキャプ森2
[154]吹飛の魔女モロサキーチェ ◆85KeWZMVkQ :2017/10/05(木) 00:31:59 ID:??? ――キャッキャッと、反町の回りで園児がはしゃいでいる。 一部は対抗心を燃やす子も居たが、彼の熱いシュートは間違いなく、園児たちの心を掴んだのだ。 始めは「誰?」と言った風の園児達も、今は全員が疑いなく、反町を「すごい人」だと信じて疑っていない。 保母さん「いやー、やっぱり日本代表は凄いんですねぇ。私、次のワールドカップも期待してますよ! やっぱり日向社長とのツートップの相方は、反町選手なんですもんね? だってこんなに凄いシュートが打てて、大学サッカーでも得点王の常連らしいですし!」 反町「い、いや、それは……(ワールドカップだって? ベンチ入りはおろか、出場だって怪しいってのに……)」 そしてそれは、反町にとっては本来あり得ない、過剰すぎる評価である事を自分自身が良く知っていた。 だからこそ、目を輝かせて本気で的外れなエールを送ってくれる保母さんの言葉にも素直に頷けない。 頷けないが故に、反町は淡々と正論を口にする。 反町「……いや。世界の壁は厚いです。今俺が子ども達に見せたドライブシュートだって、 強豪国では小学生や遅くても中学生になると、もう使えて当たり前。 そして大学生にもなってようやくこれを習得した俺は、世界の場では、それこそ幼稚園児レベルだ。 日向――それに森崎、翼、三杉、若林、岬、松山、葵……。 日本代表をしょって立つ奴らは、それに早々に気付いていたから世界で戦えたけれど、 いつまでも大学サッカーという、井の中の蛙でノンビリしていた今の俺は……奴らと、世界と戦う資格は無い」 保母さん「反町……さん?」 愛想笑いでお茶を濁す事が上手い好青年は居ない。 彼女の前に立っているのは、温厚で気弱な、頼りない一人の男だった。 ――だが、今の彼を支配するものは、そうした弱さだけではない。
[155]吹飛の魔女モロサキーチェ ◆85KeWZMVkQ :2017/10/05(木) 00:37:59 ID:??? 園児R「つぎはエースのばんだよ! そりまち、つぎはわたしにボールまわしてよね! ねぇ、きいてるのそりまち!」 反町「……ああ、聞いてるよ」 周囲でも一番威勢の良い女の子――保護者席で父親が申し訳なさそうにしている――の頭をくしゃりと撫でながら、 反町は意を決したように、子ども達に向かってこう宣言した。 反町「分かったか。これが魔王の実力だぞ! 皆悔しかったら11人でも22人でも壁を作って止めてみせろよ? でないと10−0で惨敗して、国辱扱いされて酷〜い目に遭うんだからな! ――さあ、これからJSLに挑戦して、そこから世界を目指すこの俺、反町……いや。大魔王、ソリマチ卿のエサとなるが良い!」 園児たち「…………うわーーーっ!」「きゃははは! まおうだってー!」「わーい、まおうだまおうだー!」「にげろー!」 今は、子ども達の間だけの魔王かもしれない。だけど、いつかは俺だって――。 彼は内心で決意しながら、懐き始めた子ども達と共にピッチを駆けまわる。 その目標はあまりにも遠く困難である事は勿論分かっている。それでも、反町は……少なくとも、諦めない事にした。 サトリーヌ「……ふふ」 子ども達とじゃれあいながら魔王を演じる反町を前に、ゴールキーパーの少女は大人っぽく微笑む。 まるで、それが彼女の目的であったかのように。心すら読み取りそうな深い彼女の眼差しは、 既に反町を離れ、秋空の眩しいサッカーコートへと向いていた。 反町「(明日、大学に休学届を出そう。そして……漕ぎ出そう。甘ったるい幻想の世界から、辛く、厳しい現実へ。 正直嫌だし辛いし怖いけど……だけど。諦めないでいよう。あの子のように。森崎のように。……世界で戦う奴らのように。 それから、また新しい幻想を作るんだ。俺だけじゃない、現実の皆を沸かせるような、新たな魔王の幻想を……!)」 現実の反町一樹は、ソリマチ卿のような完全無欠の魔王ではない。 しかしだからこそ、傷つきながらも成長し、新たな幻想を創る事が出来る。 今日は彼の、新しい旅立ちの日となった。 ********************************
[156]吹飛の魔女モロサキーチェ ◆85KeWZMVkQ :2017/10/05(木) 00:52:13 ID:??? ……と、言ったところでソリマチ卿のエピソードはこれで終了です。 真相描写はちょっとしたネタにするつもりが、力が入って17.5kbまで膨らんでしまいましたw 本スレエンディング後の反町くんに明るい未来があれば良いなぁ、というifのつもりです。 次の更新は未定ですが、流石にそろそろ鈴仙スレの続きをやりたいなぁと思っていますので、 また気長に参加等して頂ければ幸いです。ゲームに御付き合いいただき、ありがとうございました。
[157]吹飛の魔女モロサキーチェ ◆85KeWZMVkQ :2017/10/05(木) 00:54:22 ID:??? 読み返して気付きましたが、>>154で反町が選手名挙げてるシーン、 我らが中山さんの名前が無いのはおかしいですね(滝汗) 申し訳ないですが脳内保管をお願いします…
[158]森崎名無しさん:2017/10/05(木) 00:56:56 ID:??? 乙でした! どん底の反町を救ったのは彼の憧れを救ったのと同じ次世代の笑顔だった……いやはや感慨深い 虚構の魔術師、ソリマチ卿がますます好きになりました
[159]森崎名無しさん:2017/10/05(木) 01:06:50 ID:??? 乙なのです シュート魔王ではなかろうと、我らのソリマチ卿を讃えるのだ乙
[160]森崎名無しさん:2017/10/05(木) 10:34:15 ID:??? ソリマチ卿の信徒になってよかった やはりソリマチ卿は偉大過ぎる! 我らが偉大なる毒々しいソリマチ卿を崇めるのだ乙
[161]森崎名無しさん:2017/10/05(木) 21:43:02 ID:??? 反町「(…言えない。実は相手チームは十二人いたなんて言えない…)」
[162]森崎名無しさん:2017/10/05(木) 22:36:50 ID:??? 謎の手羽先仮面「園児Rのシュートはやっぱり反則じゃないと止められないか」
[163]吹飛の魔女モロサキーチェ ◆85KeWZMVkQ :2017/10/15(日) 21:38:37 ID:??? 遅くなってすみませんが、皆さん、沢山の感想をいただきありがとうございます! >>158 乙ありがとうございます! そう言えば翼も子ども達がスランプ脱出のカギになっていましたね。 ただ、そこで見せる大技が前代未聞なサイクロンじゃなくて、 今やありふれているドライブシュートなのが、反町くんらしさだと思います。 >>159 乙ありがとうございます。 そう言って貰えるソリマチ卿はシュート魔王ではなくとも立派な魔術師ですね。 >>160 乙ありがとうございます。 最初のソリマチ卿は自己満足の為にアリを踏みつぶすだけの魔術師でしたが、 今回は魔法を使いながらも前向きに進もうとしている所が立派だと思います。 >>161 >>152で11人もの壁を飛び越えた上でサトリーヌが止めてますね。 リグルパパか謎の手羽先仮面が乱入したのかな?(適当) >>162 リグルエース幻想を語る謎の魔術師トゥバーサが出て来てもおかしくないですね… 次回の屁理屈推理ゲームについては、前回更新時のとおり未定ですが、 また面白い謎が思いついたら、別スレの更新の合間にでもやっていきたいと思います。 なので、それまでに『もしも自分もGM(魔女役)をやってみたい』! と言う方が居りましたら、是非このスレを使って頂ければ幸いです。
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0ch BBS 2007-01-24