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屁理屈推理合戦withキャプ森2
[27]吹飛の魔女モロサキーチェ ◆85KeWZMVkQ :2017/09/24(日) 23:15:10 ID:??? 森崎「なんだよこれ……なんだよこれッ!!」 ……【目の前に起きた事は、森崎にとって紛れもない真実】だった。 つまり、ミアータは狂気に囚われたストラットを救う内に、自らも同じ狂気に取り込まれ、 そして最後には無理心中の如き死を選び、その時の、肉片が、血液が、体液が、脳梁が……! 身体中に付着したそれを拭いながら、嘔吐するのをこらえて、森崎は叫ぶ。 森崎「これも、お前の望んだ事なのかよ。……出て来いよ、ベアトリーチェッ! お前はかつて、不必要に残虐な仕打ちはしないと約束した。 あれは全部、嘘だったのかよおおおおっ!!」 深夜にトイレに起き、『閂の扉』が空いている事に気付いた森崎は、 好奇心で『離れの祠』へと向かい、そこで死体を目撃したのだった。 すなわち、今の祠の中には、森崎を除いて生きている人間はどこにもいない。 パァァァッ、フワァァァッ。 ベアト「……嘘ではない。妾はもう、無駄な殺戮をしないと決めた」 ――故に、ベアトリーチェは容易に祠に姿を現す事が出来た。 暗闇と死体が支配する密閉した空間の中には、反魔法の毒素も侵入し辛い。 黄金の蝶を纏いながら、彼女は苦々しげな表情でその死体―― 今やもう肉片と呼ぶのが正確だ――を直視してから、 ベアト「だがしかし、これは元はと言えば、妾が蒔いた種であるとも言える」 森崎「どういう事だよ。前のソリマチ卿みたいなパターンってか? 遊びでニンゲンを魔女にしたけど、制御不可能でしたーってか? ……流石に、二度目は笑えないぞ?」 ベアト「……大まかに言えばそうかもしれぬ。しかし正確には正しくない。 何故なら、この状況を招いているのは――」
[28]吹飛の魔女モロサキーチェ ◆85KeWZMVkQ :2017/09/24(日) 23:16:12 ID:??? ……途中で、会話が途切れる。 代わりに、祠に二度目の黄金が満ちる。一度目はベアトリーチェがここに現れた時。 では二度目は? その答えを知るのに、時間はかからなかった。 パァァァッ、フワァァァァッ。 ???「あぁぁら。誰かと思えばクソババ……先代様じゃあありませんこと? 私のオンボロ家具の活躍っぷりでも見に来て下さったのかしらぁ?」 森崎「あん? 誰だ……コイツ」 森崎の知らない少女だった。年齢は自分やベアトリーチェよりも年下に見える――十代前半だろうか。 紫のドレスは可愛らしいリボン装飾がなされており、、まるで御伽噺に出て来るお姫様のように愛らしい。 帽子とケープについた大きな薔薇のコサージュが、彼女の幼さと無垢さを同時に表しているようだ。 ベアト「噂をするより先に来たか。エヴァ・ベアトリーチェ、……”黒き魔女”よ」 エヴァ「なぁにその呼び方ぁ? 折角だからもっと可愛い名前にして欲しいのに。 ほんっと気が利かない行き遅れの賞味期限切れ総菜ババア、ヘソ噛んで死んじゃえばぁ?」 しかし、その可愛らしい服装や整った顔立ちに反して、 エヴァと呼ばれた新たなる魔女は、醜く顔を歪めて意地汚くベアトを罵倒している。 ただし、それは悪意というよりもむしろ純粋。 善悪の区別がつかずに虫を殺して楽しむ子供のような印象を森崎は受けた。 森崎「てめぇか。てめぇが……ミアータとストラットの頭をおかしくしちまったんだな」 エヴァ「人聞きの悪い事を言わないで。私はちょっと背中を押しただけで、なーんにもしてないもの。 私はニンゲンの悪意を代弁してあげてるだけだもの。くすくすっ……ねぇ、レヴィアタン。そうでしょぉッ!?」
[29]吹飛の魔女モロサキーチェ ◆85KeWZMVkQ :2017/09/24(日) 23:17:50 ID:??? 彼女のくすくす笑いに呼応して、血塗れの中に埋もれた一本の杭が宙に浮かび上がる。 ストラットの急所を穿ったその杭は金色の光を纏ったかと思うと、みるみるうちに形を変え、 やがては緑の髪をした人間の少女の姿を取った。女学園の学生のようなブレザーを着ているが、 ガーターベルトのように太腿が大胆に露出したスカートは煽情的であり、森崎は思わず目を背けてしまう。 レヴィアタン「――くううっ。この私が負けてしまうなんてっ……悔しい、悔しいわっ……! 申し訳ありません、エヴァ様……」 勝気に見える少女は涙目になりながらも、主人に対して忠義を示す。 しかしその瞳には反抗的な光も宿っており、必ずしも彼女が本心からの忠誠を示していないようにも見えた。 エヴァ「あんた達みたいな旧時代のオンボロ家具が勝てるなんて一ミリも思ってなかったし、別に良いけど。 ま、上出来なんじゃない? あんたの魔力のお蔭で、そこそこ面白い三文芝居が見れたしぃ?」 レヴィアタン「……ッ! それでは約束通り、他の姉妹達は解放して……!」 エヴァ「ええ、決めたわ。……あんたはこの場で殺すし、他の家具は別なゲームで使ってから、殺す。 だってそうでしょおッ、魔女を愉しませる為に使い捨てられるのが家具の役目なんだもの。あはははっ!」 レヴィアタン「そ、そんな……ッ!」 パァァァァッ……ガシャァァァアアッ……ンッ! ――そして、ゲームを観劇し終えたエヴァにとって、レヴィアタンは既に用済みだったため、どうでも良かった。 彼女は悔し涙を流したまま、それ以上の反撃すら許されずに粉々に砕け散った。 ベアト「貴様ァ……妾の大切な家具を、よくも……!」 エヴァ「元・大切な家具でしょぉ? 今は、この新しき真の黄金の魔女・エヴァ様の物じゃあない? だったら、家具をどうこうしようと勝手じゃないの。ねぇクソババ……先代様ァ?」
[30]吹飛の魔女モロサキーチェ ◆85KeWZMVkQ :2017/09/24(日) 23:18:56 ID:??? わざと呼び方を間違えながら、エヴァはベアトを挑発する。 森崎にとってエヴァとベアトの関係も不明だし、突然現れて突然壊された少女の事も良く分からない。 しかし、この一連のやりとりを見て、森崎は確信する。 森崎「翼やらベアトやら、俺の回りにはクソみたいな奴らばっかりが着いて来やがるが。 まさか……それ以上にクソな野郎が出て来るなんて思いもしなかったぜ」 ――こいつは悪だ。それも、ベアトリーチェのような、まだ同情の余地のある悪ではない。 彼女は、自らが言う通り、人間の悪意そのものだ。殺人を愛し、血を好み、倫理を嘲笑う。 森崎にはエヴァに対して憎々し気な視線を送りその嫌悪感を露わにするが、彼女はそれを見てむしろ楽しそうに、 エヴァ「ニンゲンって、本当に可哀想な生き物ねぇ。魔法が使えないからって私たちに嫉妬して、そんな事言うんだわ。 私、知っているのよ。ホントは貴方だって、ううん、みんなだって、私のようになりたいんだって。 嫌な奴の臓物をブチまけたり、気に入った女を凌辱し尽くしたり、黄金に塗れた屋敷で奴隷を弄んだりしたいって! 魔法があれば簡単に出来る事を出来ないから、ニンゲンは魔女を否定して自己満足する。 自分達は正しい、魔女は悪だって決めつける事で、醜い本性から逃げ出して暮らしてるだけだもの!」 そう高らかに魔法の素晴らしさを説き、同時に人間の卑怯さを論う。 それに対してはベアトが必死に反論して見せるが、 ベアト「……確かに、魔法にはそなたの言う通りの黒き側面がある事を、妾は否定はせぬ。 しかし、魔法とはそうした邪悪な物だけではない。人間の悲しみを癒し、希望を生む魔法もまたあるッ!」 エヴァ「あっそ。じゃあ先代様は、勝手にチンケなクソ魔法で満足してればぁ? 私には関係ないわ。だって私は無限の魔女だもの! これからも壊して戻して殺して生き返らせて、また殺し続ける。 理由は楽しいから! 私が楽しければ、他のヤツらなんてどうなっても構わないもの! ――さあ、次のゲームを始めましょおッ!」
[31]吹飛の魔女モロサキーチェ ◆85KeWZMVkQ :2017/09/24(日) 23:20:02 ID:??? パァァァァッ……フワァァァァッ! 殺人という黒き欲望に染まったエヴァの耳にはもはや届かない。 その代わり、エヴァはこれで話は終わりだ、と言わんばかりに次のゲームの開幕を宣言する。 その宣言と同時に現れたのは――先程消えたばかりのレヴィアタンと同じ服装をした三人の少女達。 ルシファー「煉獄の七姉妹が筆頭。傲慢のルシファーここにッ!」 マモン「同じく煉獄の七姉妹が五女、強欲のマモン。ここに!」 サタン「煉獄の七姉妹が三女、憤怒のサタン、ここに!」 ベアト「……レヴィアタン以外の姉妹も軍門に入れておったか」 エヴァ「使い捨てのオンボロ家具でも、蟻んこみたいに数だけは多いもの。 さァ貴女達。これから世界中に飛んで、私に楽しいゲームを魅せて頂戴! さもなくば……分かっているわよねぇ?」 ルシファー「ぐッ……承知!」 マモン「……主の命令だから、従わないと……承知!」 サタン「ちょっと二人とも! きちんと忠義を示した態度を示さないと駄目でしょう!?」 彼女達は先のレヴィアタンと同じく、エヴァには完全な忠誠を誓っていないように見える。 しかし何等かの魔法的な力の為か、彼女達は反旗を翻す事なくに命令に従って、それぞれが杭の形となると――。 カッ! カランッ、カランカランカラッ……! 周囲に乾いた反響音を鳴らしながら、離れの祠から遠くへと消えていった。
[32]吹飛の魔女モロサキーチェ ◆85KeWZMVkQ :2017/09/24(日) 23:21:19 ID:??? ベアト「くッ……ミアータだけでは飽き足らず、別の者を魔女として見出すつもりか!」 エヴァ「そうよぉ? だって折角、あの狭いゲーム盤から、こんなに広い世界に飛び出したんだもの。 世界中で楽しめるゲームにしなくちゃ、勿体ないじゃない?」 森崎「クソ野郎が……一々問題を解かされる身にもなってみやがれ」 エヴァ「うふふっ、そのニンゲンにも期待してるわよぅ? 精々私が楽しめるよう、頑張ってね? じゃあ、私はここでお暇しちゃおうかしら。ゲームを見て沢山笑ったら眠くなっちゃったもの。 ニンゲンの皮に臓物をたっぷり詰め込んだベッドでお昼寝しようっと」 ベアト「ま……待てッ!」 バシュンッ! スカッ。――フワァァッ……。 言いたい事を言い尽くしたエヴァは、金色の霞となって消える。 ベアトは魔法で金色の矢を繰り出し、彼女の心臓を撃ち抜こうとしたが……僅かに及ばない。 離れの祠に遺されたのは、凄惨な二つの死体と、森崎とベアトのみだった。
[33]吹飛の魔女モロサキーチェ ◆85KeWZMVkQ :2017/09/24(日) 23:25:00 ID:??? *** ベアト「……エヴァは。妾が次代の『ベアトリーチェ』として見出した、才能ある少女だった」 森崎「そう言えば、ワルギリアから聞いたな。『ベアトリーチェ』の名は継承されると。 お前も、名を継承していたのか」 ベアト「うむ。……しかし、継承はされつつも、それは途中で終わった。 あやつが妾の言う事を聞かずに暴走し、黒き魔法に傾倒してしまったからだ。 妾もまた、かつて残虐な殺しを自らの魔法に取り入れていたが、 あやつの残虐性は、妾をもってしても目に余る程だった」 森崎「途中で出て来たあの女の子達は何モンだ? 煉獄の七姉妹だか呼ばれていたが」 ベアト「あれは妾が継承の際、エヴァに与えた七柱の大悪魔。この妾の眷属だったものよ。 魔女はしばしば、自らの魔法以外にもこうした悪魔達――妾達は『家具』と呼んでおる――を用いて、 ニンゲン共に幻想を見せつけるものよ」 森崎「魔女側に加担する、幻想の演出道具――ヤグ=ルマみたいなモンか」 ベアト「うむ。もっとも彼女らの悪魔としての格は、ヤグ=ルマをも遥かに凌いでおるがな。 エヴァはオンボロと評してはいたが、彼女らの魔力は本物よ。 一人一人がソロモン王に仕えし一騎当千の大悪魔にして、数十もの軍団を従えし諸侯である。 決して侮る事など出来ぬ実力者共であるぞ」 ――二人取り残された祠の中で、森崎はベアトから話を聞いていた。 エヴァの正体。ベアトとエヴァの因縁、煉獄の七姉妹。 魔法的な要素をふんだんに含んだそれは、しかしベアトにとっては紛れもない真実だったため、 森崎はいつになく真剣に彼女の話に耳を傾ける。
[34]吹飛の魔女モロサキーチェ ◆85KeWZMVkQ :2017/09/24(日) 23:26:06 ID:??? ベアト「……恐らくではあるが。エヴァが放った姉妹たちは、これからそなたが行く先々に現れ、 そなたに謎を仕掛けて来るだろう。今回のミアータのように、適正のあるニンゲンを媒体として」 森崎「マジかよ……今回みたいなのが後最低3回はあるなんて、もう限界だぜ」 ベアト「そう言うでない。妾の見立てではあるが、そなたもまた、実力を向上させておる。 ミアータ級の魔女や魔術師が相手であれば、十二分に戦う事が出来ようぞ」 森崎「……というかそもそも、俺じゃなくてベアトやワルギリアがエヴァを叩けば済む話じゃねーのかよ。 どうしてそうしないんだ?」 ベアト「それが出来れば、妾とて苦労はせぬ。……というのも、妾やお師匠様では太刀打ちできない程、 エヴァ・ベアトリーチェの魔力は強大かつ無尽蔵である、という事よ」 ベアトは煙管を口から離し、ふうと息を吐く。高級な煙草の匂いが屋内に広がった。 ベアト「――かつて、妾は増長するエヴァを止めようとした。妾一人だけではない。 プライドを投げ打ってお師匠様に助力を乞い、煉獄の七姉妹の全員を使役し、 その他そなたにまだ紹介していない、側近の大悪魔達も二名程引き連れて、エヴァと戦ったのだ」 森崎「全部で11人か。サッカーが出来るな。で、敵の方も11人連れでやって来て、 トンデモサッカー勝負とかで決着をつけたのか? だったら俺も強力出来るぜ?」 森崎が冗談をふかしても、ベアトは真剣な表情を緩めない。普段の彼女からは想像も着かなかった。 ベアト「いいや。相手はエヴァ一人だけだった。あやつもまた、妾の煉獄の七姉妹に比肩 ――いや、それをも上回る家具は備えていたが、あやつは自らの力を過信して、敢えて一人で戦ったのだ。 先程妾が言った、総勢11人の魔女・大悪魔の軍勢に対してな。……そして、妾達は敗北したのだ。 エヴァに対し、傷一つ付ける事すら出来ずにな」 森崎「マジかよ……」
[35]吹飛の魔女モロサキーチェ ◆85KeWZMVkQ :2017/09/24(日) 23:27:14 ID:??? 森崎も、ベアトが強力な魔女である事を、翼の事件を通して見て来ていたし、 ワルギリアもまた、そのベアトと互角の勝負を繰り広げる程度には強力である事を知っていた。 そして、煉獄の七姉妹についても、今回のミアータの力の源泉であった事を踏まえれば、 その実力の高さも充分に想像する事ができた。 ベアト「ピンと来ない者向けの表現として、ニネー卿が言っていた言葉を借りよう。 『妾やお師匠様、その眷属は全員がブラジル代表クラスの実力者である。 そしてエヴァはその全員を超越する、コインブラ……いや、原作のナトゥレーザのような存在である』」 森崎「いや、もっとピンと来ないんだが。コインブラとかナトゥレーザって誰だよ」 森崎の突っ込みはさて置いて、ベアトは森崎に懇願する。 ベアト「純粋な魔法力の対決では、妾達ではどうにもならぬ。であれば、魔女を倒す手段は一つ。 魔女のゲームに勝利する事で、魔女幻想を打ち砕く事しか無い。 森崎よ。……どうか、そなたの手でエヴァを倒してはくれぬか」 森崎「だが断る。……って言ってやりたいんだがなぁ……」 森崎は当然の如くこれを渋る。サッカーで名を上げる事が森崎の人生の目標であって、 魔女同士の抗争に巻き込まれる事はまっぴら御免だからだ。しかし、ベアトは続ける。 ベアト「エヴァ・ベアトリーチェによる魔女幻想が否定されれば、魔女による死や殺人も無かった事にできる。 丁度、最初のそなたが妾に勝利した事で、大空翼の死を無かった事にしたように。 ……森崎よ。ストラットを、ミアータを。イタリアJr.ユースのライバル達を救ってみたいとは思わぬか?」
[36]吹飛の魔女モロサキーチェ ◆85KeWZMVkQ :2017/09/24(日) 23:29:57 ID:??? 森崎「何でだよ。相手は弱い方が良いじゃねーか。 言っとくけど俺は、相手に勝つ為ならライバルのドリンクに下剤を仕込んだりする事だって厭わない男だぜ?」 ベアト「……口では何とでも言えよう。だが、本心は本当にそうか? そなたが克己しさらなる高みに目指す為には、それらのライバル達は、必要不可欠である筈だ。 それを理解しているからこそ、そなたは翼を助けたのではないか?」 森崎は……ベアトの指摘に対して反論しない。代わりに、ぶっきらぼうにこう答えた。 森崎「……条件がある。まず、俺はゲームを仕掛けられた時には抵抗するが、自発的に動いたりはしない。 次に、魔法でも何でも良いから、俺がサッカーで栄光を掴む為に協力しろ。 それを飲んでくれるなら、手伝ってやっても良いさ。そのエヴァとか言うクソヤローをぶっ倒すのにな」 ベアト「……うむ。それでよい。感謝するぞ、森崎」 ベアトは、それで充分だった。笑顔を見せて大きく頷く。 ベアト「さあ、祠の周囲から足音が聞こえて来た。恐らくミアータが飛び降りた音で、 他の何人かが目を覚ましたのであろう。……人が来れば、反魔法の毒素が満ちて、妾も姿を見せられぬ。 森崎よ、また会おうぞ。――そして、頼む。エヴァを倒し、この世界を守ってくれ……」 フワァァァァァ……ッ。 ――ザッ、ザッ、ザッ……ガチャリ。 ヘルナンデス「ストラット、無事か……うわぁぁぁぁあぁぁぁあっ!?」 ベアトリーチェの姿が霞と消えた瞬間、森崎の背後には第二、第三の発見者が現れた。 ――死体はまだ、祠の中に横たわっている。ミアータは死んだが、魔女の幻想はまだ終わっていない。 森崎「(ストラット……ロクに話もしてねえが、何だか俺は、どうしてもコイツを超えなくちゃいけない気がする。 だったら――待ってろよ。俺があのクソ魔女っ子をブン殴って、お前を生き返らせてやるからな……)」 森崎は人知れず、そう決意した。
[37]吹飛の魔女モロサキーチェ ◆85KeWZMVkQ :2017/09/24(日) 23:30:58 ID:??? 屁理屈推理合戦withキャプ森『もりさきのふっとぶ頃に』 Episode 4 Catenaccio of the golden witch 〜黄金の魔女の閂〜 完
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0ch BBS 2007-01-24