※人気投票開催中※
01/17(日)00:00-01/30(土)23:59
第二回鈴仙奮闘記キャラ人気投票
※新板できました※
ダイス創作物語板
ブログ
現行スレ
投票
最新20
板
1-
前
次
新
レス
【道は】鈴仙奮闘記41【違えど】
[736]森崎名無しさん:2017/12/29(金) 21:57:19 ID:??? もしも無視を選択していたらどうなったんだろう?
[737]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/12/30(土) 02:26:21 ID:??? スイッチ版のふしげんをやってたら更新できませんでした(滝汗) 明日こそは更新したいです…… >>730 妖夢の理屈は「自分も活躍できなかったけど、負けなかったから今の鈴仙よりはマシ。 強者が集まるハイパーカンピオーネに居れば、負ける確率は減る」みたいな感じです。 こじらせた結果、力を得るという当初の目的すらもが曖昧になっていますね。 >>732 これが選ばれてたら、常に2対11でサッカーに臨む地獄姉妹ルート行きでしたね…(うそ) >>733 妖夢は翼程強くないので、途中の過程で壊れてしまいそうですね。 >>734-735 今回はあくまでロールプレイなので、何を選んでもデータ的な影響はありません。 (でないと、ロールプレイがしづらいと思いますので…) ただ、GMの想い的には考えて自由選択をして頂けるのは嬉しいですし、良いと思った自由選択については、 ストーリーや鈴仙のキャラクター描写の面で強く反映させる事により、優遇したいと思ってます。 >>736 無視でもデータ的な影響はなく、鈴仙のキャラ描写に違いが生じていたと思います。 (妖夢が更に闇堕ちしたりとかはありません)
[738]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/12/30(土) 23:26:50 ID:??? F:「カンピオーネに行かない。試合には負けたけど、私にはかけがえのない大切な仲間がいる。私を信頼してくれる仲間がいる」 「たとえ茨の道かもしれないけど、私は仲間と一緒に未来を切り開いていく。それがキャプテン鈴仙だから」 「妖夢、あんたにはかけがえのないと断言出来る仲間はいるの?今のあんたは一人ぼっちで強がっているようにしか見えない」 「身近にあんたを慕ってくれる後輩君がいるのに手を払い除けて背を向けて。強さを追い求める前に、一度じっくり考えてみたら?」 カンピオーネ行き断りつつも、諭すように言う 鈴仙は、妖夢が悪意なくそう言っているのだと分かっていた。 そして、だからこそ鈴仙はこれだけは伝えなければならないと思った。 いや、正確には、妖夢の言葉のお蔭で思う事が出来た。 鈴仙「……『ハイパーカンピオーネ』には、行かない」 敗北したその瞬間、自分は全てを失ったと感じていた。 これまで積み上げて来たものが、全て無に帰したものだと思い込んでいた。 ――しかし、実はそうではなかったのだ。 鈴仙「試合には負けたけど、私にはかけがえのない大切な仲間がいる。私を信頼してくれる仲間がいる」 妖夢「…………?」 鈴仙はそう言いながら、周囲を見渡す。 仲間達は、自分と同じように俯き、あるいは泣き崩れ、全力で戦った上での敗北を悲しんでいた。 ――それで、充分だった。敗北したばかりの時の辛い気持ちは次第に薄れ、少しずつ前向きな光が差し込んでいく。 鈴仙は俯かず真っ直ぐに、妖夢の暗く澱んだ瞳を見据えて、こう続けた。 鈴仙「たとえ茨の道かもしれないけど、私は仲間と一緒に未来を切り開いていく。それがキャプテン鈴仙だから」 妖夢「……ッ!」 それを聞いて、妖夢は苛立ちと狼狽を隠さない。
[739]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/12/30(土) 23:28:05 ID:??? 妖夢「――そんなのは、強がりだ。……だって。何故、敗北したばかりなのに。何故、そんな事が……そんな風に言えるの……? 鈴仙の仲間が今日、何度鈴仙の期待や信頼を裏切ったのか。覚えていないの……? 盤石な筈の場面でミスをして、成果も挙げられないような。そんな仲間を、どうして大切にしようとするの……!?」 鈴仙「その答えは、さっき言った筈よ」 対する鈴仙は、落ち着きを取り戻しながら、続ける。 鈴仙「何故なら。彼らは、私にとって、『かけがえのない』仲間だから。 確かに合流してからの時間は短いし、中にはまだ合流すら出来てない仲間だっている。 だけど、私は知っている。皆が強い想いを抱きながらサッカーをしていて。 そしてその上で、私をキャプテンとして信頼し、一緒に前を目指してくれている。 そこに成果とか、使えるとか使えないとか、そんなのは関係ない」 決して強がりではない。鈴仙は心の底から、そう強く思っていた。 だからこそ鈴仙は、胸を張ったままに妖夢にこう切り返す。 鈴仙「妖夢、あんたにはかけがえのないと断言出来る仲間はいるの? 私からしたら、今のあんたこそ、一人ぼっちで強がっているようにしか見えない」 妖夢「そんな不確かで不確実な『かけがえのない仲間』なんて、要らない。 私は、少しでも勝率を高めてくれるような仲間が居るのであれば、それで良い……」 妖夢は自分に言い聞かせるように、鈴仙にそう反論するのだが、その言葉は弱い。 強大な力を得ながらも尚、成果を挙げられない自分自身への焦りを抱き続けて来た妖夢は 成果など関係ないと言い切った鈴仙を、表面上では偽善だとして否定しつつも、その実内心は揺らいでいた。
[740]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/12/30(土) 23:29:14 ID:??? 鈴仙「…………」 鈴仙は決して、妖夢を追い詰める為にこう話している訳ではない。 それは、かつて道を違えた友人を慮りたいという純粋な想い。 妖夢が真剣に、鈴仙を『ハイパーカンピオーネ』へと勧誘したのと同じく、 鈴仙もまた、妖夢を強く想うからこそ、言葉を交わし、――更に、こう続けるのだった。 鈴仙「身近にあんたを慕ってくれる後輩君がいるのに手を払い除けて背を向けて。 ――強さを追い求める前に、一度じっくり考えてみたら?」 鈴仙は、妖夢が本当に一人ではない事を奇しくも知っていた。 決勝前に出会った一人の少年――新田瞬との交流を通じて、 本当の妖夢らしさを。彼女の本当の強さと弱さを知る者が居るという事を。 だから、鈴仙は諭すようにそう付け加える。 ……道は違えど、友人には健やかなる道を歩んでほしかったから。 妖夢「……………」 鈴仙「……………」 妖夢は、何も答えない。熱狂が。狂気が最高潮に達するスタジアムの中で、 二人はまるで、そこから切り離されたかのように静かに互いを見つめていた。 妖夢「――鈴仙。私は……」
[741]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/12/30(土) 23:31:25 ID:??? ――不意に、妖夢が言葉を開く。彼女が紡ごうとしたのは、同意か、あるいは拒絶か。 鈴仙はその答えがどちらであるか、この時知る事が出来なかった。なぜなら。 ―― パ ァ ァ ァ ァ ァ ン! 妖夢「…………え?」 鈴仙「――妖夢! ……よーむぅぅうううぅぅうッ……!!!!!」 ――鈴仙が気付いた時。 銀色に光る銃弾が、その喉元を抉り取らんと、妖夢の胸元へと肉薄していた。
[742]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/12/30(土) 23:34:11 ID:??? 妖夢死す!? ……と、言ったところで長くなるので一旦ここまでです(汗) すみませんがここから次の?????編に入るまで、文章パートが暫く続く事になりそうです。 なおネタバレですが、妖夢享年X5歳的な展開にはならないです。(なったら流石に重すぎるからです)
[743]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/12/31(日) 02:29:37 ID:??? *** 〜リオカップ決勝が行われているスタジアムから500m程離れた建設途中のビル〜 .| 〉,,・^'' - .,, ~ i ~ __,,.- ^`・、.〈 | ./ ̄| /,/~ヽ、 `'' ‐--‐ ,.| 、‐-‐'' "~ _ノ~\,ヽ | ̄ヽ | (` | / ヽ,,_____`‐-、_、..,,___ノ八ヽ___,,.._-‐_'"´___,, ノ ヽ .|'´) | | }.| ./' \二二・二../ ヽ / ヽ、二・二二/ 'ヽ | { | <・・・・・・・・・。 謎の男「サンパウロが勝ったか」 時間は僅かに遡り、リオカップの決勝戦の終了を告げるホイッスルが鳴り響いた時。 険しい目をしたスナイパーは、そう独り言ち、 謎の男「だが、俺の仕事は変わらない」 淡々と、依頼主である青髪の女から受け取った、契約書の内容を再度確認していた。 謎の男「(……契約書にはこう書かれていた。『リオカップの決勝戦終了後、魂魄妖夢を狙撃すること』。 ――ただ、それだけ。シンプルな内容だ。 サンパウロが勝利した場合、だとか、魂魄妖夢が活躍しなかった場合、だとか、 まどろっこしい条件など無い。……彼女を。魂魄妖夢を撃つ事は、最初から決まっていた」 ライフルの弾倉には、依頼主が用意した特別製の銀の弾丸――撃たれた者のサッカー筋のみを破壊し、 負傷被害を出さない代わりに、二度とサッカーが出来なくなる効果を持つという――が既に籠められている。 後はその引き金を引いて、撃ち抜くだけだ。
[744]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/12/31(日) 02:30:45 ID:??? 謎の男「(依頼主は――『ハイパーカンピオーネ』は、最初から魂魄妖夢を切り捨てる気だった。 何故なら、彼女の才能には既に見切りがついていたし、代替となる逸材は既に確保済みだからだ。 後は、彼女が鈴仙・優曇華院・イナバとの情に絆されて、『プロジェクト・カウンターハクレイ』側に寝返る事だけを 阻止すれば良い。彼女を二度と、サッカーを出来ない身体にする事で。……成程、合理的な判断だ)」 単なる仕事人である彼には、ターゲットとなる少女への同情や憐憫は一切抱かない。 ただ――と、男は思う。 謎の男「(単なるスポーツであるサッカーに対し、信念や生命を賭ける者の何と多い事か。 これではまるで、俺が渡り歩いてきた戦場と同じだ。……狂気が、満ち満ちている)」 要人の暗殺と言った普段の仕事と比べて、無名な少女を狙い、しかも命すら奪わないという楽な仕事だ。 ――もはやそうは思わない。サッカーという球技のルールを超えて、一人の選手生命を奪う行為は、 狂気を抱いたスタジアムの数十万人に対する冒涜であり、立派な殺人である。 だからこそ、余計に失敗は許されない。男は重圧を前にしくじる人間ではない。 重大な仕事こそ、確実にこなす。彼はそういう部類の人間だった。 グッ。――パァァァァァン……! 確実に。即ち普段通り。男は引き金を引き――銃弾を放った。
[745]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/12/31(日) 02:31:57 ID:??? *** グウウッ……ンッ! 銃弾が迫る。妖夢めがけて、銀色の閃光が――鋭利な殺意を示す、超高速の波長が、『視える』。 男が引き金を引き、妖夢に届くまでの瞬間。鈴仙の視界は、無意識にスローモーションとなった。 鈴仙「(ようむが、あぶない)」 かつて幻想郷中の狂気の波長を取り込んだ鈴仙の瞳は、昔にも増して格段に発達していたため、 彼女だけが、大歓声・大熱狂のスタジアムに紛れたその波を視る事が出来ていた。 ――そして、視る事が出来たが故に、鈴仙は誰よりも先に絶望した。 鈴仙「(……きょりが、ちかすぎる)」 銃弾を放つ者もまた、人間ながらにその道を究めた者に違いなかった。 極限までに薄められた彼の殺意を捉える事は難しく。 鈴仙が完全にその弾丸の軌道を捉え切ったのは、既に弾丸が妖夢の服を掠めている時点だった。 鈴仙「(……まに、あわない)」 鈴仙の瞳は狂気の瞳。弾丸の位相を操作し、妖夢に触れる事を禁ずる事もできれば、 逆位相を操作し、そもそもこの次元から無かった事にすらできる。しかしそれは、操作を行うに足る時間があれば、の話。 秒速1,000メートルで推進する銃弾が、妖夢の肉体まで僅か数センチまでの位置に居る時点で、もはや為す術など無い。 鈴仙「……だめ!」
前
次
写
名前
E-mail
0ch BBS 2007-01-24