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【道は】鈴仙奮闘記41【違えど】
[776]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2018/01/08(月) 02:20:54 ID:??? 鈴仙「ぜ、全魔界ユース……?」 星「ま、魔界カップ……?」 唐突に表れた単語に、鈴仙と星は揃って目を丸くする中、魅魔は補足する。 魅魔「ああ。そしてそれが、先の寅丸の質問に対する答えだ。 『お前達リトルウイングズの代わりのチームなど、存在するのか?』――する。 それが、このチーム。『全魔界ユース』である!」 星「え、ええ……? 魔界でしたら、私もかつて来た事があるので知っていますが。 確かあの世界は、この世界――私達の住む世界と比べて、サッカーは流行していなかった筈です。 一体、どんな選手が、その全魔界ユースとやらに……?」 星の呈する尤もな疑問に対し、魅魔は口を歪めて答えた。 魅魔「流石は詳しいねぇ。――その通り、確かに魔界には、この世界程発達したプロサッカー組織も無ければ、 群を抜いて優れた選手は、そう多く存在しない。だから、助っ人として出場するのさ。 このあたしを始めとする、プロジェクト・カウンターハクレイを取り仕切る首脳陣が直々にね!」 鈴仙「……! 魅魔さんが、選手として……!?」 鈴仙はサッカー選手としての魅魔の活躍を知らない。しかし、噂や与太話レベルでは聞いた事がある。 幻想郷屈指のストライカーとして名を馳せた霧雨魔理沙には、かつて、彼女を遥かに超える実力を持つ『師匠』が居た事を。 そして、その『師匠』は、今の幻想郷には姿を見せず、どこかに姿を隠している悪霊であり。その名を――魅魔と言う事を。
[777]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2018/01/08(月) 02:22:08 ID:??? 鈴仙「(もしも昔聞いた噂が本当だとしたら、魅魔さんの実力は、先の全幻想郷選抜大会で戦った魔理沙以上。 もしかしたら、リオカップで戦った、ストラットや妖夢と比べても同格以上の選手って事になるけど……!?)」 魅魔「言っとくけど。助っ人はあたし一人じゃあないよ。あんたらは知ってるようだから言うけれど、 例えば、外の世界の岡崎夢美――彼女も、この計画に一枚噛んでるんだ。ヤツは間違いなく、出る」 鈴仙「岡崎……? ――ああ。昔、星と一緒に日向小次郎と戦った時に一緒に居た」 星「私は覚えていますよ。特徴的なドリブルが実に厄介でした」 魅魔「流石に日向小次郎は、全日本代表の合宿に参加するとやらで、今回は出ないらしいがね。 それと、八意永琳も、全幻想郷代表で八雲紫を牽制し続けているから、参加はしない。 ……ただ、逆に言うと。あたしら側の陣営で、駒落ちになるのはその二人位だ。 今紹介した岡崎夢美以外にも、大型選手はゴロゴロ居る。プロジェクト・カウンターハクレイの目的のうち、 ――『弱小妖怪を中心とするチームで』って部分は満たせないけれど、『八雲紫や豊聡耳神子の野望を打ち砕く』 って部分については、確実に満たせる筈って寸法さ」 魅魔は満足気にそう断言する。確かに、魅魔の発言が事実であるとするならば。 ――全魔界ユースなるチームは、全幻想郷代表やハイパーカンピオーネ。 あるいは全日本やブラジル代表と比べても、決して見劣りする事の無い強豪チームであると言える。 魅魔「――とはいえ。あたし達も当然それ相応の調整や強化試合は必要だ。 それで、開催するのがこの【魔界カップ】ってワケだよ」
[778]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2018/01/08(月) 02:23:16 ID:??? それから魅魔は、ごく簡単に大会の概要を説明してくれた。 大会は全魔界ユースの他に3チームを招待して行われる勝ち抜きトーナメントであり、 招待されるチームとしては、鈴仙達リトルウイングズを除けば、魔界では最強クラスのクラブチームであるイヌカマッセFC。 加えて、先方の希望によって詳細は明らかにしないが、もう一チームの参加が内定しているという。 鈴仙「……話については、分かりましたけど」 一通りの説明を終えたのを確認した上で、鈴仙は改めて聞く。 鈴仙「全魔界ユースは、自らの強化の為に魔界カップを開催する。そして、私達もその大会に出場しても良い。 ……でも。それが一体どうして、私達にとっての『最後のチャンス』になるんでしょうか」 魅魔「うむ。期待通りの良い質問だ。それが……なるんだよ。何故ならば、この魔界カップには、優勝賞品があるからだ」 そして、鈴仙の質問への答えこそ、魅魔がここで最も言いたかった事なのだろう。 彼女はますます上機嫌にして、その『優勝賞品』の正体にして、鈴仙達の『最後のチャンス』の全貌を告げた。 魅魔「この魔界カップに優勝した者は――来たる4月に行われる、幻想スーパーJr.ユース大会の出場権を得る。 つまりは――あたし達を。全魔界ユースを倒す事が出来れば、そいつらはあたし達に代わって、 全世界の強豪がひしめく一大大会に、チームとして出場する権利が与えられるっていう事さ!」 鈴仙「……!!(つまり。魅魔さん達に勝てれば、私達はもう一度立てる。 全幻想郷や、ハイパーカンピオーネを相手取った、この戦いに……!!)」
[779]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2018/01/08(月) 02:24:25 ID:??? *** 鈴仙「……と、いうわけなの」 ――それから数時間後。 鈴仙は、チームメイトの皆を自身の病室に招き入れて(星と共にメキシコに行っていた、にとりとナズーリンとも合流し) 先刻帰った魅魔から聞いた話を伝えた。 鈴仙達を切り捨てる、プロジェクト・カウンターハクレイの方針。編成された全魔界ユースチーム。 そして、起死回生のチャンスとなる、一カ月後に開催の魔界カップ……。 鈴仙の仲間達は多者多様の反応を示しながら、その話に聞き入って――。 佳歩「そんなの、悩むヒマもありません。鈴仙さま。もう一度戦いましょう……!」 星「鈴仙。貴女の困難は、私が光となって支えます。かつて、貴女が私を助けてくれたように!」 反町「……俺は、やりたいです。キャプテンも辛いでしょうけど、俺は、戦いたいから」 穣子「一樹君が行くなら、私は地獄の果てでも付いていくよっ!」 お燐「え? いやいや。あのサンパウロ戦で最後だったら、あたいの渾名がピンゾロ猫になっちゃうじゃん。そりゃ困るよ」 さとり「私はどっかの方と違って、真っ暗闇の無間地獄でもがき苦しみ続けるような変態趣味はありませんからね。 どうせもがくのならば、光を掴む為にもがき続けたいものです」 慧音「私はまだ、子ども達の希望になれていない。私の目的は、まだ達せられていないんだ……!」 前向きな反応を示す者もいれば。
[780]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2018/01/08(月) 02:26:00 ID:??? つかさ「……ごめんなさい。私とした事が、まだ闘志を、取り戻せないで居るんです……」 てゐ「……鈴仙。頑張って、負けて。そいで、目までそんなんになっちゃって。大丈夫? 辛くない? 無理してない? もし辛いなら……永遠亭に帰ろうよ。帰って、またノンビリ過ごしたって、誰も怒らないよ?」 にとり「ひゅぃぃ……魅魔様のシュートなんて喰らったら、いよいよ私のどてっぱらに風穴が空きそうだよぉ……」 静葉「私達は最初、自分達の信仰を得る為にこのチームに参加した。けれど……実は、悩んでもいたの。 信仰は大事だけど、その為に、幻想郷を支配する妖怪に楯突いても良いのか。 そのせいで、このチームで唯一の外来人である反町君にも、危害が加わらないか、って」 ナズーリン「私はご主人にどこまでも着いていきたい。だが、……このまま戦いを続ける事が。 本当にご主人や、他の皆にとっても良い事なのか、分からないで居るんだ」 アリスさん「(ダメよ、アリス……ここはトモダチと。鈴仙と共に着いて行くってって宣言しないと。 でも、できない……! サッカーが、怖いんだ……!?)」 パチュリー「(――私は。一体何のために、修行を……。ああ、レミィ。今ごろあんたは嗤っているわね)」 サンパウロ戦の敗戦を引きずる者や、覚悟が定まらずに、後ろ向きな感情を抱く者もいた。 そして、鈴仙を除き14人居る仲間達で、前向きな者と後ろ向きな者の割合はほぼ半々。 故に、鈴仙が大会の存在を告げた後も、場は暫くの間沈黙のまま膠着した。 鈴仙「(……でも)」 沈黙の中で、ふと、鈴仙は思う。 ――仲間達ではない。果たして”自分”は、一体どうしたいのだろうか。 鈴仙「(……私には、支えてくれる仲間は確かに居る。だけど、今の私は光を失った。 仮に魔界カップに出るとしても。私は、その仲間達にずっと、甘え続けなくちゃいけない)」
[781]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2018/01/08(月) 02:27:54 ID:??? 数時間経って包帯を替える時、改めて両目を開こうとしても、世界は暗黒に包まれたままだった。 敗戦や魅魔の来訪等があり、忘れかけていた”失明”という事実が、少しずつ鈴仙にのしかかっていく。 そして、暗く後ろ向きな不安が頭の中にもたげる。……本当に、このままでサッカーを続けられるのか? と。 鈴仙「(確かに、私は普通の人間と違う。妖力を兼ね備えた、妖怪兎だ。 だから、肉体による視力に頼らなくても、妖力――精神力に依存する気配察知術を活用すれば、 たぶん、大体今までどおりにサッカーをする事は出来る……と、思う。訓練すれば。 でも、それはあくまで大体にしか過ぎない。どうしても視力に頼っていた面もあるし、何より。 ――これまで私を支えていた、『狂気の瞳』が、全く使えなくなっている)」 鈴仙が持つ、『狂気を操る程度の能力』の源泉である瞳が破壊された今、その能力は使えない。 サッカーの試合においても役立つ場面が多く、この能力によって勝利に導いて来た実績があるだけに、 その能力を喪失したという事実は、これまでに積み上げて来た自信が揺らぐ結果に繋がっていた。 鈴仙「(私は最初、魔界カップの存在を皆に教えて。出来れば、皆と一緒にこの大会に賭けたいと思って、 この病室に皆を呼んだ筈なのに。私が一番後ろ向きになってるかも……)」 もしも鈴仙が、森崎のような根っからの野心家であるならば、敗戦や多少のハンデがあろうとも、 この魔界カップを最高の好機として、自らの天下取りの新たなる礎としてやろうと思えただろう。 また、中山のようなストイックな努力家であるならば、そもそも余計な事は一切考えず、自らの身が滅びるまで、 目の前にある戦いに身を投じ続けられるだろう。鈴仙は、そのどちらでも無かった。 コーチ「……そいで。鈴仙よ。お主は結局、どう思っとるんじゃゾイ?」 ――そんな鈴仙の内心を察してか、沈黙が続く状況を見かねてか。 後方で静観していた老コーチが、鈴仙に対して助け船を出した。 鈴仙「――えっと。私は……」 鈴仙の視界は包帯で塞がれており見えない。しかし、仲間達の視線が自分に集中している事は、何となく分かる。 自分は今、何を思っており、どうしたいと考えているのか。 鈴仙自身だけではない。彼女を案じる者達にとっても、それは重要な問題なのだ。
[782]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2018/01/08(月) 02:30:36 ID:cxfKth2Y 鈴仙「(――魅魔さんは帰り際、『魔界カップに参加せず、幻想郷に帰り、身を休めると言うならば協力しよう』と言ってくれた。 だから、私には逃げ道はある。……てゐの言う通り、永遠亭に帰って、これまで通りの暮らしを続ける。 そんな結末だって、確かに存在してるんだ。そして、私にはまだ、前に進める道――魔界カップに参加する――があるのも確か。 私は、……)私は――!」 何度も言葉を詰まらせながら、しかし鈴仙は、仲間達に向かってこう自分の想いを告げた。 A:「私達の乗った列車は、途中下車できない。何があろうと、道を切り開いて進み続けましょう!」自らを奮い立たせながら。 B:「私は今、とっても不安で、怖い。……でも、前に進みたい。だから、手を貸して」不安を吐露しつつも前向きに。 C:「――中山さんだったら、視力以外の感覚を鍛える大チャンスだって、喜びそうよね」中山の話題を挙げる。 D:「……正直、永遠亭に帰りたい。でも、帰らないよ。私は皆と一緒に居たいから……!」後ろ向きだが強情に。 E:「正直、私なんて居なくても良いよね。魔界カップとかは皆で頑張ってよ。あはは……」闇鈴仙モードに突入。 F:「なんかこうして皆の話聞いたらさ。――わりぃ……やっぱつれぇわ」ちゃんと言う。※BADENDです G:その他 鈴仙ならこう言いそう、というロールプレイがあれば、書き込みして頂ければ嬉しいです。 *(F以外は)何を選んでも、直接的なデータ上のメリット・デメリットはありません。ロールプレイと思って、選択して頂ければ幸いです。
[783]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2018/01/08(月) 02:37:30 ID:cxfKth2Y …と、言ったところで今日の更新はここまでです。 次回(か、次々回)更新から、再びゲームパート(育成・交流パート)に入っていけると思います。 また、スレ容量が500kbに達したので、スレタイを募集したいと思います。 次スレは、魔界カップに向けての育成・交流及び練習試合(相手は未定)がメインとなると思います。 (星一行のメキシコ修行編は、次スレにて成長選択・判定を中心とする、ダイジェストで行う予定です) 【】鈴仙奮闘記42【】 の形で書いて提案して頂ければ大変嬉しいです。 それでは、本日もお疲れ様でした。
[784]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2018/01/08(月) 02:52:40 ID:??? すみません、>>782で大事な一行が抜けてましたね…(汗) 先に2票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。 で、お願いします。
[785]森崎名無しさん:2018/01/08(月) 07:16:57 ID:sdnvTg8Q G 希望の象徴となる私はたかが双眼を失ったぐらいでたじろぐわけにはいかない。 私は、必ず挑戦する。(そうでしょ、妖夢!)
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0ch BBS 2007-01-24