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【赤と8ビットの】キャプテン岬【物語《ロマン》】
[210]キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2018/03/31(土) 22:20:35 ID:VKCendUQ 秋山「710点か、さっぱりだな」 黒田「俺なら百万点はいけたな」 藤田「嘘こけ、この間は50万もいかなかったじゃないか」 金が尽きたか休憩か、いつの間にか先輩方が僕のプレイを見物し始めた。 その気はないだろうが見世物のように見られているのが気に入らない。 巻き返しのため椅子から立ち上がって離れ、別の筐体に向かう。 途中で終わらせたアステロイドへ向かう。 1度プレイして操作のコツをつかめたため、次々に隕石やUFOを破壊し続ける事ができた。 指が滑って隕石に衝突しなければいつまでも続けられてだろう。 秋山「30万越えか、やるな」 黒田「俺なら百万はいけたな」 藤田「嘘こけ、岬の方が上手いだろ。小学生なのに、結構すごいぜ」 岬「(よし行けた。やっぱりゲームもサッカーと同じように、上手い人がすぐに尊敬を集められる『GAME』だな)」 先輩達の見方を改めさせたところで、別の所に向かう。 今度は「Battle Zone」と記された筐体に向かった。 どうやら戦車を操縦して敵戦車を撃破するゲームのようだ。 このゲームをはじめておやっと思った。 これは今までのような上または奥からの見下ろし型のゲーム描写ではない。自分の操縦する 戦車は見えず、モニターからはレーザーラインで線どられた山と敵戦車、照準を合わせる十字線にレーダーと、 まるで陸軍軍人訓練用の戦車操縦シミュレーターのような実在感を感じさせ、 さながら自分が防衛大学校の訓練生にでもなったような気がする。
[211]キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2018/03/31(土) 22:21:46 ID:VKCendUQ 2本のレバーで戦車を動かし、レーダーで発見した戦車を次々に微塵と化していく。 レーザーワイヤーの戦車がバラバラになっていく様が子気味良い。そんな中、 秋山「今だ、下がれ!」 後ろから声がする。急いでレバーを後ろへ倒すと、左斜め後ろから銃弾がかすめる様に飛んで行き、 右横の敵戦車に衝突、爆破した。 秋山「よしっ!」 黒田「やったぜ!さまあみやがれ!」 藤田「やっぱバトルゾーンっていやあこれだよなあ」 岬「(そんな遊び方もあるのか。サッカーにも使えないかなあ)」 得点はそこそこで終わったが、通常の方法以外の遊び方があるのだというアイデアを得て、 バトルゾーンを終えた。 次はブロックくずし……ではない。先輩達曰く、ブレイクアウトが正しい名前だそうな。 秋山「何でも牢屋の囚人がテニスをしているふりをして、刑務所の壁を壊して脱獄するって設定らしいぜ」 黒田「その時の末端スタッフの1人が今やパソコン会社の社長だってよ、俺家にアップルUあるから詳しいんだ」 藤田「詳しいのはお前の兄貴だろ、話もパソコンも兄貴のお下がりのくせに」
[212]キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2018/03/31(土) 22:23:07 ID:VKCendUQ 後ろからの無駄話もとい四方山話を伴奏として、着々とポイントを稼ぐ。50万点を超えて ゲームを終えてから、僕の心のどこからか、次のゲームへの期待が湧き上がってきた。 岬「(他にはどんなのがあるかな)」 このワクワク感は覚えがある。かつてまだ小学校に入ってサッカーをはじめた頃の事だ。 遊ぶたびにどんどん上手くなる。出来なかった技が出来るようになる。 芸達者なクラスメイトや先輩達に技量で勝りゲームを(人知れず)コントロールし、尊敬を勝ち得ていく。 岬「(サッカー以外でこんな体験ができるとは思わなかった)」 そんな感情に加え別の感情も、次のゲームを終えた時に湧き上がってきた。 既に先輩達はそれぞれ別の筐体に散ってしまい、1人黙々とプレイに勤しんでいた。 そして随分と時間がたち、得点が60万点に近づきつつあった頃。 黒田「マジかよ!」 突然素っ頓狂な大声が後ろから上がる。集中力が切れかかっていた時の大声で、 ロケットが月面に墜落してしまった。
[213]キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2018/03/31(土) 22:24:15 ID:VKCendUQ 秋山「なんだよ急に」 黒田「おい見ろよあれ!岬がルナランダーで50万点越えしてるぞ!」 藤田「うわあ嘘だろ、あれをそこまでする奴がいるのかよ……」 岬「(これだ。この驚きと尊敬のまなざし。こういう時は、こうする)ど、どうしたんですか?」 相手の反応に戸惑った顔を見せる。それにつられるようにして、先輩達は口々に賛嘆の言葉を口にした。 黒田「知らねえのかよ、俺なんか1度も着地成功してないんだぜ!」 秋山「2フラン玉を何十枚も投入して2、3回月面着陸成功すれば御の字なのに……」 藤田「あずみのスコア超えてるぞ。ゲームの才能あるんじゃね?」 いつの間にかゲームにおいても敬意をもって見られるようになった。 やった。これだ。この優越感だ。 温和で淳良な顔つきをして相手に角を立てず、それでいて圧倒的な実力差を感じさせる。 そうする事で自らの存在を心の底に植え付け、決して無視しえない存在となっていく事で、 秘密裏に影響力を図っていく。
[214]キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2018/03/31(土) 22:26:21 ID:VKCendUQ 岬「(今回も上手く行った。この調子でサッカー部員をサッカー以外でも握れば、 今度こそサッカー部を自分のものにできるはずだ)」 野望の達成に一歩近づき、心中ニヤリと笑いながら椅子から降りる。 その途端、足元がぐらりと揺らぎ、バランスを崩した。とっさに手すりを掴んで助かったが、 もう少しで足をくじくところだった。 秋山「大丈夫か?」 岬「大丈夫です。ちょっとボーっとしてただけですから(折角調子が出てきたんだ。もっとプレイしておきたい)」 再び立ち上がって最初にプレイしたテンペストをするも、 嘘のように反応が鈍くなり、何てことないはずの攻撃もかわせず何度もやられてしまう。 秋山「やっぱり駄目だ。ここに来てから軽く3時間はたってるからな、少し休んだ方が良い」 藤田「そうそう、顔洗って寝てればまたイケイケになるから」 先輩達が休憩を勧める。そうしようと思っていた矢先だった。
[215]キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2018/03/31(土) 22:28:26 ID:VKCendUQ 黒田「おい見ろよ、あずみの方も凄いぞ!」 黒田が指さすところには、あずみが1人黙々とプレイをしていた。 黒田「ミサイルコマンドで400万越えしてる!」 秋山「400万点!なんだよそれ!俺のハイスコアの10倍以上じゃないか!」 藤田「もう3時間もやってるからなあ、よくやるよ」 あずみは周囲の反応や視線に気づいてないのか、ピクリとも動かずモニターを凝視する。 ビョーンビョーンビョーンビョーン! 警告音が鳴った直後に空から雨あられと攻撃が降り注いでくる。 ウニのようなUFOや戦闘機からも出ているところから見ると、おそらく爆弾だろう。 右手のボールを素早く動かしカーソルを合わせ…ない。爆弾手前で左手ボタンを乱打し、 3か所の発射基地からミサイルを打ちまくる。矢のような勢いで発射されたミサイルは 爆弾手前で爆発する。 ボボボボボボボ! 爆風が爆弾に触れた途端、その爆弾も爆発し爆風を広げる。その誘爆が別の爆弾にかかり 爆発しさらに誘爆する。空を覆うほどの爆弾の雨があっという間に吹き飛んでしまった。
[216]キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2018/03/31(土) 22:31:13 ID:VKCendUQ 早業に舌を巻いている間もなく、爆弾の雨が降り注ぐ。先ほど以上の密度に加え 落下まで数秒しかかからない猛スピード。賢明な防御にもかかわらず撃ち漏らして 都市に落下、廃墟と化してしまう。 犠牲を払いながらも第2撃も凌いだが、第3撃はおかしな爆弾がワラワラと降ってきた。 フワフワとした小さな玉だ。爆弾に当てようとミサイルを差し向けても、玉が ひらりとミサイルをかわしてしまうのだ。 動きは遅いがこの特殊弾自体の数も何発も降っている。普通の爆弾に至っては数十発。 しかも途中で分岐もして軌道確認は困難、ミサイル数は圧倒的に不足、 そんな訳でとうとう残りの都市も支えきれず、全て潰れてしまった。
[217]キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2018/03/31(土) 22:33:07 ID:VKCendUQ あずみがミサイルコマンドでハイスコアを出したところで、今日はここまでにします。 旧聞になりますが、今年アタリが新ハードを出すそうです。 買うかどうか迷ってます。
[218]森崎名無しさん:2018/03/31(土) 22:50:14 ID:??? アタリって今でも新ハード投入出来るんだ。
[219]キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2018/04/01(日) 18:18:34 ID:y9srUIlI 選択肢を出すところまで投稿します。続くかもしれないし続かないかもしれません。 >>218 ATARIBOX改めATARIVCSというハードが、今年中に300ドルぐらいで出るみたいです。 ただ外見と言い、ローンチタイトルが不明だったりと、 あからさまに過去の栄光にすがりちょっと小銭を稼ごうといった雰囲気が強くて、 どうしようか迷っています。スレ主は最近のゲームはさっぱりですし……
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0ch BBS 2007-01-24