※人気投票開催中※
01/17(日)00:00-01/30(土)23:59
第二回鈴仙奮闘記キャラ人気投票
※新板できました※
ダイス創作物語板
ブログ
現行スレ
投票
最新20
板
1-
前
次
新
レス
【赤と8ビットの】キャプテン岬【物語《ロマン》】
[599]森崎名無しさん:2018/07/29(日) 21:00:32 ID:??? 描写は足りていると思う。不自然には見えない
[600]森崎名無しさん:2018/07/29(日) 21:18:04 ID:??? ★岬に対する高揚感VS先輩達への不満→ スペードQ ★
[601]キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2018/07/29(日) 22:54:00 ID:P+7ikf8E スペードQ→あずみ「……よーし、先輩達にあたしの才能を見せつけてやるわ!」 岬「(まだ1人よがり気味だけど、僕がついていれば直るかな)」 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― すっくとあずみちゃんが立ち上がって拳を天高く挙げる。 あずみ「……よーし、先輩達にあたしの才能を見せつけてやるわ!」 高く響く少女の宣言に、周りのフランス人達が振り向く。アジアの言葉など分からない。 年端のいかぬ女の子の叫びに奇異の視線を向ける。だが彼女は全く気にしていない。 やる事が見つかって情熱燃えたぎる時は他人の目など意識にも上らないものだ。 岬「(いい闘志だ。まだ1人よがり気味だけど、 僕がフォロー、いやエスコートしていけば、意固地な態度もほぐれるだろう。 やはり彼女は、僕にとって大事な仲間になりそうだ)」 やる気に燃える少女の姿を横目で眺めて、僕も密かに決心する。この少女の決意を 決しておろそかにしない、一本気で向かっていく志は金や謀略では手に入らない。 そういう心を持った人間を仲間にできるかが、ひいては夢の実現に関わってくるだろう。 岬「うん、いい言葉。僕もやる気が出てきたよ」 あずみ「岬君も?あたしも!見て!」 あずみちゃんは左腕をまくってみせる。肌の隅々まで体毛が勢いよく粟立っている。 あずみ「こんなのはじめてよ!よーし行くわよ練習再開!今日は1時間でも2時間でも走るわ!」 岬「分かった。僕も頑張るよ(さっきとは大違いだ。本当に、上手くいった)」 こうして、僕達はこの後インターバル走を再開した。あずみちゃんの熱気に影響されたのか 僕も何だか体中に熱い液が流れるような興奮が来て、全く疲れる事なく走り続ける事が出来た。
[602]キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2018/07/29(日) 22:58:16 ID:P+7ikf8E *岬とあずみの感情が以下のようになりました。 岬→(興味)→あずみ あずみ→(尊敬するサッカー仲間・対等なゲーム仲間)→岬 >>599 そうだとしたら少しほっとしました。岬と女の子達の仲の進展が 少し急、ご都合主義的なように感じられましたし、もっと自然にできたような気がしていましたので。 もう少し続けます。こんな燃えるサッカー展開になりながらアレですが、 次からは例のナムコゲームセンターに舞台が移ります。 今後の展開に必要ともなりますので、どうかご容赦を願います。
[603]キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2018/07/29(日) 23:01:19 ID:P+7ikf8E 第16話『ザカート・デロータ・ガルゾ(魔法、希望、そして……)』 1983年9月17日。 今の僕はフランスはパリ、ヴォルテール通りのPLAYCITY CARROTの前に来ている。 あずみちゃんのゲーム会社アタリフランスから道路を1本隔てた向かい側に位置し、今日オープンするというゲームセンターだ。 あずみちゃんにビデオゲーム(ゲームセンターや家庭用ゲームをまとめてそう呼ぶらしい)の 面白さを教えてもらって以来、飛躍的にこうしたゲームへの関心が高まってきている。 日常とは違う別世界。サッカーとも違う異次元の世界に対する刺激を味わってみたくて、今日こうして長時間歩いてやってきたのだ。 岬「(そうしてみたらこれだよ。長いなあ)」 着いてみてまず目にしたのは、店内からはみ出て街路にそって続く行列だった。 今この光景を目にしているかは分からないが、あずみちゃんが見ていたら血の涙を流して もだえ苦しむ事だろう。それほどまでにこのゲームセンターは繁盛しているようだった。 岬「(暑い中待っているのは大変だ。空いている筐体もあるかもしれない。一体中を見に行こう)」 行列に並ぶのは一旦やめて店内に向かう。そうして人生2番目、自分の意志だけで初めて入った ゲームセンターの中をのぞくと、すぐにアタリとの違いが見えてきた。 アタリの時は、日本でチラリと見たゲームセンターもそうだったが、 一応に暗く筐体の光がボワッと光り、また数を多くそろえるために筐体が敷き詰められていて、 所々歩きづらい所もあり、まるで秘密基地のような異世界感さえ漂っていた。 ここはそうではない。ちゃんと電灯が部屋の隅々まで光り、筐体の間は十分なスペースが設けられていて、 アタリの何倍も人がいるにもかかわらず、皆悠々と歩き回ってゲームに興じている。
[604]キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2018/07/29(日) 23:04:12 ID:P+7ikf8E 岬「(なんていうか、開放的というか、こんなゲーセンがあるんだなあ)」 そんな事に感心しながら歩いていると、ひと際賑わっている筐体を見つけた。 よく見るとその後ろは行列ができている。外まで伸びていたあの行列だ。 筐体の周りにも見物客でごった返していて、ここからではなかなか見えない。 辛うじて見えるのは僕よりは背の高い、しかしそれ程年頃の変わらない現地人の少女が 周りと話しながらゲームをしている姿だった。 岬「(混んでるなあ、うーん、他は……あれ?)」 あまりの混雑ぶりに一旦下がって周りを見渡すと、ゲームセンターであまりに奇異な光景を見かけた。 何故かは知らないがゲームセンター内にある4・5メートル四方の空間。そこで男の子が絵を描いていたのだ。 もう少し具体的に見ていくと、年頃は僕よりも幼く小学生になったかなってないか位。顔つきからして同じ日本人だ。 その男の子がゲームセンターで絵を描いている。 それも左手にパレット、右手に絵筆を握り、イーゼルでキャンパスを固定させて描く、本格的な絵画だ。 どう考えても場違いなその光景にまず目を疑い、次に困惑した。こんな混雑して騒がしい所で、何の絵を描こうというのだろう。 岬「(うーんゲーセンって不思議なところだ。こんなのが見られるなんて。さて、どうしようかな)」 A 岬「(どんなゲームをしてるんだ?)」人込みにもぐりこんで、金髪少女の名プレイを観察する B 岬「(何で絵なんて描いているんだろう)」ゲーセンの絵描き少年を尋ねてみる C 岬「(折角来たんだし、僕もゲームしよっと)」 05 分ゲームする(3分につき4フラン使う) D その他、自由回答(要2票) 先に1票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。 ……以上で今日の投稿を終わります。
[605]森崎名無しさん:2018/07/29(日) 23:16:36 ID:dL8JxZZA B
[606]森崎名無しさん:2018/07/30(月) 07:25:59 ID:QM2MBmOI B
[607]キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2018/08/04(土) 06:21:33 ID:hSNFBJZ6 第16.1話『遥かなる地上絵』 B 岬「(何で絵なんて描いているんだろう)」ゲーセンの絵描き少年を尋ねてみる ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ゲームセンターの絵描きというあまりに不調和な光景、小説でも漫画でも映画でもテレビでも見ないような 展開を目にしてしまっては、とても無視する事などできなかった。 人込みを抜け林立する筐体を越えて、少年の元へやってきた。そのまま声をかけようと思ったが、 周囲の騒ぎ声や明滅する光の乱舞を一顧もせずただ一心に絵を描き続ける姿を見て、 今すぐ声をかけずに、1歩離れたところで待っていようと気をかえた。 釣りをする太公望を日が暮れるまで待ち続けた周の文王みたいで、どことなくこそばゆい。 そんな滅多に経験できない、しかしマニアックな感情にとらわれていては時間の無駄なので、 少年と夢中で描いている絵を、気付かれないよう観察してみた。 目の前の男の子は見る感じでは確実に僕より年下、双海姉妹と同じか一つ二つ年上といった具合だろう。 紙の色は黒というより濃青色で、所々髪がはねてはいるものの この騒がしさのためか、どことなく清浄感をまとっているような感じがする。 そんな男の子がこんなところでどんな絵を描いているか。 もうほとんど描き上げているらしく周囲は全て仕上っており、後は中央で描いている何物かが終われば、絵が完成するようだ。 場所は南アメリカの森林地帯だろう、そこで戦闘機が天高く空を飛んでいた。 その戦闘機は上下2つのロケットエンジンノズルを中心にH字型の翼がつけられた、 スペースシャトルを戦闘型に改造したような形をしていて、近未来の戦闘機であるようだった。 白地に青で縁取られたカラーリングは機敏であり、どこかしら清浄感さえ感じさせる。 その戦闘機が目指す先には青く澄んだ空に地平線を覆うアンデスの山々が備わっている。戦闘機と天地の間でかすかに見える 気流による速度感と清らかさが、どこか遠くの世界へと連れ去ってしまいそうになる。 そして男の子が最後に描いている、山脈の手前から中央にかけて意気揚々と広がっているものは、 砂地に線で描かれた鳥の絵、アンデス文明の象徴ナスカの地上絵だ。 縮こまることなく悠々と大きく翼を広げ、クチバシは山につきささりそうになるほど長く伸びている。 太陽の光を反射させているからだろう、鳥が輝いているように見えた。
[608]キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2018/08/04(土) 06:22:55 ID:hSNFBJZ6 右翼の羽の先まで絵筆が進む。羽先でそれ以前に描いていた羽の部分に触れた。完全に絵が描き上がったようだ。 一仕事を終えて満足そうにため息をつき、気持ちよさそうに伸びをしはじめた。 伸びは勢いが良く、座っている椅子をきしむほどに傾ける。そうして後ろへと視線が伸び、僕の目線と重なった。 男の子「……あ」 我に返る。急に意識が変わった事で、筋肉の緊張が抜ける。男の子がそう気づいた時には 椅子は後脚を軸に時計回りの回転運動に移りはじめた。 岬「(あぶない)」 とっさに椅子の縁をつかんで、転倒を食い止める。幸いほとんど落ちないうちに止めたので、 男の子は全く怪我をせずに済んだ。その男の子は急な変化に目をパチクリさせていたが、 様子が落ち着いてくると急に申し訳なさげに顔を曇らせ、椅子から降りて僕に頭を下げた。 男の子「あの、助けてくれてありがとうございました」 岬「あ、いや、いいんだよ、たまたま手が届いただけだから」 ペコリと頭を下げてから、僕にお礼の言葉を言う。 僕に気付いてからの一連の仕草を見て、 岬「(あどけない)」 と、感じてしまった。双海姉妹のような背伸びをしてスレたように見せかけるところがない。 ありきたりな表現だけど、自然の感情がそのまま湧き出て生まれたような子だ。
[609]キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2018/08/04(土) 06:25:04 ID:hSNFBJZ6 岬「(って、いけない。ついボーっとしちゃってた。話をしないと)今、時間大丈夫?良かったら話がしたいんだけど」 男の子「あ、はい、大丈夫です」 岬「ありがとう。えっと……」 A 岬「僕は岬太郎、来月から日本人学校6年生のクラスに入るんだ。君は? (まずは自己紹介だ。この子もおそらく日本人学校に通ってるだろうし、仲間意識を持ってもらえれば)」 B 岬「新しいゲームセンターが出来るって聞いて、やってきたんだ (ここにいるからにはゲームに関心があるだろうし、ゲーム方面から仲間意識をくすぐってみよう)」 C 岬「なんでナスカの地上絵?(ゲームとは無関係そうな文化遺産の絵を、なぜゲームセンターで?)」 D 岬「親とか兄弟とか、付き添いの人はいないの (こんなところを子供1人で来れるはずない。その付き添いの人とも交流が持てれば)」 E 岬「片づけ終わったら僕と勝負しない?少しは出来ると思うよ (ゲームセンターにいるんだし、親交はゲームで深めるのが一番だろう)」 F その他、自由回答(要2票) 先に1票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。
前
次
写
名前
E-mail
0ch BBS 2007-01-24