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【SSです】幻想でない軽業師
[129]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To :2018/01/29(月) 22:04:19 ID:??? だが、実際に、彼女はそれだけ反町を恐れていた。 無論、大妖精は反町の事をいい人だとは思う。世話になった事もある。尊敬が出来る人だとも思う。 しかしながら、それと、反町のシュートを受けるという事は別問題だ。 大妖精「お願いだからチルノちゃんも一緒に行こう! 私、チルノちゃんがボロボロになる所、見たくないよぉ……」 チルノ「………………」 自分がそんな事になる訳ない、と、いつものチルノなら言っていた所である。 ただ、相手が親友の大妖精だ。 彼女が本当に自分の身を案じていて、親身になって言ってくれているという事は誰よりもわかっていた。 それでも、チルノは迷いを見せる。 静葉がいて欲しいと言ってくれた事もある、そして……。 チルノ「(あの人間が移籍するんだもんなぁ……)」 元々、チルノ自身が反町を嫌っているという問題もあった。 妖精トリオにばかりかまけている……依怙贔屓しかしない人間、というのがチルノの反町に対する印象である。 実際の所は言う程妖精トリオの面倒も見ている訳ではないのだが、そこはそれ。 とにもかくにも、彼女が反町に対していい感情を持っていないというのは事実だ。 チルノ「(でも、大ちゃんがここまで誘ってくれてる……)」 故に迷う。 大妖精についていきたいと思う自分、必要とされる所で――かつ、嫌いな人間のいない場所でサッカーをしたいと思う自分もいる。 あまりおつむがよろしくないチルノは、それでも目いっぱい、うんうん唸りながら悩み、考え……。 チルノ「………………」 ちらり、と視線を横に向けた。 それを受け、視線を受けた女性は口を真一文字に引き――逡巡するようにその目を閉じ。 静葉「(! まずい……)チルノ、あのね……」
[130]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To :2018/01/29(月) 22:06:05 ID:??? レティ「チルノが行くならば、私も行くわ」 静葉「っ!」 静葉が言葉を言い切る前に、その女性――レティ=ホワイトロックは短く告げた。 大妖精「そ、そうです! レティさんも一緒に行きましょう!!」 静葉「(……拙い。 これは……あまりにも……)」 レティ「(ごめんなさいね、静葉。 私もこのチームには愛着があるのだけど……)」 心の中で謝罪をするレティに対し、しかし、静葉は内心で歯噛みをする。 考えてみればそうである。 大妖精に誘われ、迷った挙句、チルノが最後の指針としうるのは誰なのか。 どう考えても、大妖精の次に縁の深いレティだ。 ならばレティはこの件について、どういうスタンスを取るのか。 彼女自身は、幻想郷全土で見れば希少とも言えるDFとして多くのチームから引っ張りだことなる……。 幻想郷界隈でも古参に入る選手である。 そんな彼女がこのチームに入った経緯と言えば、風見幽香とチームを結成していた為、 このチームに幽香が加入をする際共に入ったというもの。
[131]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To :2018/01/29(月) 22:07:09 ID:??? チルノや大妖精という顔なじみがいたという事もあり、また元々春夏冬の4人組でチームを組んでいた中、 秋姉妹がいれば真に春夏秋冬がそろい踏みする事になるというものもあったが、 大本を辿れば至って単純なものであった。 では幽香がいなくなった現状――彼女の立ち位置はどうだろう? ……非常にフラットなのである。 彼女が内心で思ったように愛着があれど、執着は無い。 レティ「(キャプテンが抜けて、幽香もいない……戦力の大幅なダウンは免れない。 その上で私達が抜けたら、守備にまで大きく下がってしまうけれど……)」 それは重々承知ながら、レティは思う。 レティ「(あえて弱体化したチームでやる程の愛着まではない。 大ちゃんやチルノが移籍をするというのなら、なおのことね)」 レティ=ホワイトロック。体型通りの大らかさと雪のようなクールさを持つ彼女は、冷徹にそう決断を下した。
[132]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To :2018/01/29(月) 22:08:11 ID:??? 或いはチルノや大妖精が残っていれば彼女も残留を表明したのだろうが、 大妖精は頑なに移籍を望み、チルノも迷っている状況である。 チルノに選択権を視線で委ねられた時から、彼女の選択は決まっていた。 レティ「(あちらの方が総合的な能力の高い選手が多いとはいえ、やはりDFの頭数自体はいなかった筈。 大ちゃんは正GKを取るのは難しいでしょうけど、そういうのを気にする性格ではないし……。 私とチルノなら、十分レギュラーとして活躍は見込める。 やはり、移籍をしない手は無いわね……)」 チルノ「そう! じゃあそうね、あたいも大ちゃんと一緒にいくわ!!」 大妖精「う、うん! うぅ……良かった。 良かったよぉ……」 レティ「……ごめんなさいね、みんな」 静葉「……いえ。 (止められなかった……守備の要が……3人も)」 叫びたくなる程の衝撃を受けながらも、それでも静葉は笑みを絶やさなかった。 大妖精、レティ、チルノ。いずれもオータムスカイズの守備の要である。 特に、大妖精の移籍は何よりも痛い。 静葉「(ストライカーと正GKを同時に失う……というか、誰をGKにすればいいのよ……!)」 リグル「チルノも行くんだ。 そっかぁ、反町もそっちなんだし私もそっちに移籍しようかな〜……」 静葉「リグルちゃんは……『オータムスカイズのエース』なんだから。 移籍するのはおかしくないかしら?」 リグル「え?」 静葉「それに、一樹くんがいなくなって……得点力が下がるのは目に見えているわ。 この上リグルちゃんまでいなくなったら、私達、どうしていいのか……」 リグル「ハッハァー!! そーだよね! うん、そーだと思ってたよ!! しょうがないなぁ、私ってばエースだしね! うんうん、まっかせて!! チルノ、大ちゃん、レティ! 負けないからね!!」 チルノ「おー!!」 静葉「(……みんなこれほど上手く、単純に事が運べばいいのだけど)」 因みに、あっさりと残留を表明していたものもいたという。
[133]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To :2018/01/29(月) 22:09:40 ID:??? 一旦ここまで。
[134]森崎名無しさん:2018/01/30(火) 02:13:06 ID:??? 乙でした これは反町も責任感じちゃうだろうなぁ 静葉さんに頑張って勧誘してもらわないと…
[135]森崎名無しさん:2018/01/30(火) 09:33:54 ID:??? 性格的に仕方ないが楽な方に逃げちゃったか大妖精 選手としては−の選択だしこの性格を少しでも変えないと後で厳しくなりそう
[136]森崎名無しさん:2018/01/30(火) 11:32:07 ID:??? 乙でした 殺伐とした展開の中に安定のリグルw
[137]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To :2018/01/30(火) 20:43:17 ID:??? 本日は更新をお休みします。 何か質問や疑問があれば可能な限りは答えますので何かあればどうぞ。 >>134 乙ありです。キャプテン静葉、はじまります。 >>135 大妖精に関しては、根本的にそこまでサッカーに熱意がある訳ではないので、 文中でレティさんに言われてるように第二、第三キーパーになってものほほんとしてるでしょうね。 個人的には、幻想のポイズン中に変えて欲しかった1人ではあります。 >>136 乙ありです。リグルはまぁ……リグルですから。
[138]森崎名無しさん:2018/01/30(火) 22:03:44 ID:??? 引退なり、コンバートなりすれば魔王シュートを受けなくて済むと思うんだけど そうしない理由が大妖精には何かあるのかな?
[139]森崎名無しさん:2018/01/30(火) 22:12:51 ID:??? 大ちゃんの反応が反町のオマージュなのか という事はもし反町が日向ばりの恐怖政治をやってたら魔王大ちゃんが誕生してた可能性が微レ存?
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0ch BBS 2007-01-24