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【SSです】幻想でない軽業師
[239]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To :2018/02/15(木) 00:51:47 ID:??? レミリア「咲夜、いいね?」 咲夜「ええ、かしこまりましたわ」 無論、この紅魔館のメイド長であり実務関連のほぼ全てを執り行っている咲夜が留学に向かうというのは大きな不安が残る。 だが、それでもレミリアは咲夜を選んだのだ。 理由についても、己のプライド――紅魔館の誇りをかけて、同じ人間である咲夜に反町達以上の力を身に着けさせる為というもの。 レミリアの真意がわかった以上、咲夜が断る筈もなく、力強く頷いた。 フラン「いいなぁ、咲夜。 私も行きたかったなぁ……」 美鈴「(残念……なような、そうでもないような。 複雑ですけど……それ以上に……)」 小悪魔「(咲夜さんがいなくなって大丈夫でしょうか……色々と……)」 こうして決定した留学選手について、フランドールたちは思い思いの反応を見せる。 そんな一同を横目で見ながら、ふ、とパチュリーは虚空を見つめ思いを馳せる。 レミリアの言う通り、人間に対抗するのは同じ人間。 そんな条件を満たす男が、かつてはこの紅魔館に所属をしていた事に。 パチュリー「(三杉がいれば……私が推した所なんだけどね……)」 三杉淳――反町の言葉を受け、パチュリーが呼び出した外の世界の天才である。 心臓病という大きなハンデを持ちながらも一流と言えるサッカーセンスを持ち合わせ、 彼はパチュリーとそのハンデを解消する代わりに力を貸すという契約でこの紅魔館に身を寄せた。 元々、外界と幻想郷のサッカーにおける実力差というのは大きな剥離がある。 その中でも三杉は弛まぬ努力を積み重ね、パチュリーの期待通り――否、それ以上の実力者となり、 パチュリーと共に中盤の要としてチームになくてはならない選手となっていた。
[240]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To :2018/02/15(木) 00:53:00 ID:??? そんな彼は――しかし、Jrユース大会後、紅魔館に残る事を選択しなかった。 没落したとはいえ、それでも彼はいい所のお坊ちゃんである事に違いない。 外の世界を捨てるかどうかという苦渋の選択を前に、彼はそれを選ぶ事が出来なかった。 幻想郷という土地で暮らすには、彼はあまりにも生まれが良すぎたのである。 パチュリー「(日本に戻るのはもう満足できない……とは言っていたけれど)」 幻想郷で過ごし、Jrユース大会では全日本で全試合フルタイム出場。 全日本の準優勝に大きく貢献をした彼は、その後の進路で幻想郷から離れる事を選んだ際にも、 しかし日本でサッカーを続けるのも出来る事ならばやめたいとパチュリーに告げていた。 彼は当然知っていた。サッカー後進国である日本で、高校という3年間を過ごす内、世界とどれだけの差が開いていくのかという事を。 パチュリー「(この話が、あいつが離脱する以前に来ていれば……ね)」 心臓病を克服し、これからは思う存分サッカーをする事が出来るようになった三杉。 彼が恵まれた環境で努力をする事が出来れば、果たしてどれだけの選手になるのか。 彼に対して強い信頼と、それと同程度の期待をかけていたパチュリー。 己の目で彼の成長を見る事が出来ないという事に、ただただ悔しく、残念に思うしかない。 パチュリー「(日本という環境は幻想郷に比較をしても劣っていると聞いたわ。 ……折角の才能を埋もれさせなければいいのだけどね)」
[241]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To :2018/02/15(木) 00:54:46 ID:??? 咲夜「ですがお嬢様、私が留学中は屋敷の事は如何いたしましょう? ……妖精メイドはいずれも殆ど役に立ちませんが」 レミリア「あー……そこはあれ、美鈴、小悪魔、頑張りなさい」 美鈴「や、やっぱり私達が咲夜さんの穴埋めするんですか……」 小悪魔「こぁー……(パチュリー様の手伝いをしながら咲夜さんの仕事をこなすって、ベリーハードってレベルじゃないですよー……)」 一方、留学をするに当たり問題となる咲夜の不在中の館の管理であるが――。 そこは当然、レミリアの配下である美鈴。そしてパチュリーの使い魔である小悪魔へとお鉢が回ってきた。 上の都合で仕事を増やされる、それに対して文句も言えない。 ブラックではあるが悪魔の館である以上ブラックであるのも当然と言え、美鈴たちは聞き入れるしかない。 咲夜「では留学の日時まで2人には教育をしておきます。 お嬢様も私がいなくなったからといって、あまり朝更かしをされず規則正しい生活を」 レミリア「はいはい」 咲夜「それと食事中はあまり食事を零さないように注意下さい。 館内でのモケーレ・ムベンベごっこも控えるように。 お菓子は必ず3時に1日1回のみ。 外から帰ってきたら手洗い、うがいは忘れずに」 レミリア「う、うー?」 そして次に咲夜の心配は不在中のレミリアが果たして自分がいなくても無事に過ごせるかという事であった。 日ごろから何度か言われている小言を集中的に言われ、レミリアは思わずうーうー唸る。 唸るのだが、咲夜が己を心配して言っているのも理解しているので止めない――のだが。
[242]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To :2018/02/15(木) 00:56:16 ID:??? 咲夜「ああ、あと、寝る前に水分の取りすぎはお気を付けください。 私がいませんので、これからは粗相をされても誰にも気づかれずに処理する事が出来ません」 時が止まる――。 美鈴「――へ?」 ――そして動き出す。 小悪魔「そ、粗相……って……」 思わず一同は、レミリアへと視線を向ける。 フラン「お姉さま……もしかして、まだ……」 5歳年下のフランドールは、信じられない表情で姉を見つめていた。 パチュリー「………………」 親友であるパチュリーは、この時、 もう起きている時間帯の筈なのにレミリアの自室を訪ねても迎え入れてくれない事が稀にある理由を悟った。
[243]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To :2018/02/15(木) 00:57:45 ID:??? ……… ……… ……… レミリア「しゃくやーっ!!?」 咲夜「えっ!? ど、どうされましたかお嬢様!?」 思わず顔を真っ赤にして激昂するレミリアに、しかし咲夜は狼狽えるばかりである。 彼女としては心から心配をしての発言である為、それは必然。 狼狽する咲夜を見て、やはり何を言っても無駄であると思ったのか。 それともこれ以上周囲が自分を注視する事に耐えられなかったのか、 イスから飛び跳ねるようにして席を立ち、自室へと走り去っていったのだった。 咲夜「おっ、お嬢様……? ど、どうしたのかしら?」 美鈴「(あ……また何が悪かったのかわかってない顔……)」 十六夜咲夜――紅魔館を取り仕切り、サッカーでも優秀な能力を持つ紅魔館が誇る悪魔の狗。 完全で瀟洒な従者は……残念でKYな従者でもあった。
[244]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To :2018/02/15(木) 00:59:22 ID:??? という事で一旦ここまで。 紅魔館からの留学選手はKY長に決定しました。 それでは。
[245]森崎名無しさん:2018/02/15(木) 22:09:32 ID:??? 咲夜さんやらかし過ぎてついに左遷される 左遷…もとい留学先はどこなんだろう?ボランチ向きの留学先ってパッと思い浮かばない
[246]森崎名無しさん:2018/02/15(木) 22:38:28 ID:??? よっしゃDMFの留学先ならヤウンデかポルトや(サカつく脳) まあ真面目に考えたらイタリア辺りが良さそうではある
[247]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To :2018/02/15(木) 23:49:22 ID:??? >>245-246 留学先についてはまた後々判明させる事が出来ればなと思います。 あとあまり中の人はリアルサッカー事情詳しくないので、 なんつートコ送っとんねんというツッコミもあるかもしれませんがご容赦を。 本日は更新はお休みです。 明日には更新出来ると思います。それでは。
[248]森崎名無しさん:2018/02/15(木) 23:49:42 ID:??? 本編でボランチ強くて苦戦した国って無かった気がする 日本のボランチが一番強いかもしれない…日本留学してもなー イタリアかドイツで組織的な守備を学ぶとかかな
[249]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To :2018/02/16(金) 23:18:31 ID:??? >>248 本編ですと、大体守備が強い選手はDFって感じだった気がしますね……。 WYでのドイツはカルツとシェスターをDMFに配置してましたが、この2人もDMFってイメージはあまり強くないですね。 短いですが投下します。
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0ch BBS 2007-01-24