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【SSです】幻想でない軽業師
[263]>>261は無視してください ◆0RbUzIT0To :2018/02/16(金) 23:42:50 ID:??? 反町、魔理沙、リグルにポジションを独占されてはしまったものの――それでも、彼女の実力が低い訳ではない。 スピードを生かしたダイレクトシュートと、半霊も使った特有のドリブル能力。 得点を取るのは妖夢に任せるかパルスィのドリブルゴールかの二択というのがパルパルズの方針。 その内の1つが無くなる――というのは、あまりにも痛い損失ではある。 痛い損失ではある、のだが――。 かといって、いなくなったからといってまるで点が取れない可能性が無い、という訳でもない。 藍もアリスも、ダイレクトシュートならば妖夢にも負けない程のシュートを打てる。 自己を過大評価をする妖夢に対して、周囲の評価と言えばその程度である。残念ながら。 ただ――かといって、彼女が不要だからと言って留学に向かわせた訳ではなかった。 事実、先に書いた通り、彼女たちの多くは今回の件に関して、妖夢に一任をするつもりだったのだから。 パルスィ「……いいえ、これでいい。 妖夢は、これでいいのよ」 しかし、それを鶴の一声で妖夢を外界へと向かわせるよう仕向けたのがパルスィである。 妖夢とシェスターが語り合う後方、藍達と共に茂みの中から顔だけを覗かせてそう呟くパルスィの姿は、 滑稽を通り越して非常にシュールであったが……彼女が妖夢を想う気持ちは本物である。 パルスィ「我がネオ妬ましパルパルズ。 打倒オータムスカイズを目指し、ここまでやってきた」 弱小から這い上がり、ついには幻想郷有数のチームへとなったパルパルズ。 藍、アリス、妖夢、シェスター……といった数多くの実力者を備えてここまでの地位に上り詰めたチームでもあったが、 しかし、その基本形は前身である妬ましパルパルズ時代からのものである。 即ち、ヤマメ・キスメという最終ラインが守り、パルスィが攻める。 ドリブル・ブロック・一対一。いずれにも精通をした強者がいたからこそ、彼女たちはここまで這い上がってきた。 弱者が強者を食い破る、才能の無い者が才能のある者を圧倒する、ただ一つの道筋を信じて。
[264]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To :2018/02/16(金) 23:44:30 ID:??? パルスィ「だからこそ私は妬ましい。 才覚ある妖夢がこのまま腐ってしまうのは。 あいつは……私を差し置いて、このチームのエースになれる才能を持ってる。 それだけで妬ましいのに、それを腐らせるなんて……ああ……妬ましい、パルパル……」 ヤマメ「……心配ないと思うけどねぇ、妖夢って真面目だし。 練習をサボるような奴じゃないだろ。 反町達に負けてるって言ったって、それで腐るようなタマじゃないだろうさ」 パルスィ「いいえ、腐る。 ……何せ、妖夢は綺麗過ぎる」 ヤマメ「うん?」 パルスィの言ってる意味がわからない、と思わず首を捻るヤマメであったが――。 しかし、藍やアリスなどは理解出来たのか、納得をしたように首を縦に振る。 パルスィ「藍やアリスはまだ……私の思想に共感を抱いて、このチームにいてくれる。 シェスターもそう。 ただ……妖夢は、あくまでも『楽しいから』というただそれだけでいる。 ……それでは駄目」 藍「……言わんとする事はわかる」 何をするにも、信念――折れない根本が必要である。 ここにいる腐れ縁であるヤマメやキスメだけではなく、 アリス、藍といった者たちも――パルスィの掲げる、たった1つの題目に引き寄せられた。 当初は成行き任せだったとはいえど、今では彼女たちも心から信頼出来る仲間である。 そして、それはシェスターもまた同じであった。 パルスィ「あいつは尚更そう。 外の世界とこちらを知っていながらも、私達を選んだ。 確固たる信念で」
[265]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To :2018/02/16(金) 23:46:11 ID:??? パルパルズに残留する事を決め、この幻想郷に残ったシェスター。 外の世界とパルパルズとを知る彼だからこそ、パルスィは彼に妖夢の説得役を任せた。 彼女の言う、妖夢の綺麗さを――汚すように、と。 当初、シェスターはこれに対し、妖夢の自由にさせるべきではないかと考えていたが――それもパルスィに説得され、了承する。 彼としても、妖夢の有り余る才覚を腐らせてしまうのはあまりにも勿体ないと考えたのだろう。 パルスィ「ああ、妬ましい……穢れも知らぬまま、のうのうとサッカーをしようとする妖夢が妬ましい……」 ヤマメ「あちゃ……また始まっちゃったよ」 アリス「ま、今回ばかりはいいんじゃないの?」 爪を噛み、呪詛を呟き始めるパルスィを見て溜息を吐くヤマメに対し、 アリスは肩を竦めながらそう言い放った。 彼女の視線の先には――妖夢とシェスターがいる。 妖夢「私は3年間で、必ずこのチームに不可欠な選手として帰ってくる」 シェスター「ヨームなら出来るさ! っていういか、今でも不可欠だよ!」 妖夢「…………ありがとう。 ごめんね。 みんなに迷惑をかける事になるけど」 シェスター「大丈夫さ。 みんなも言ってただろ、ヨームの好きにしたらいいって!」 いる。いるのだ。パルスィが大好きで大嫌いな、年頃の男女(しかも美形)が。がっつりと将来の事を話し合っているのだ。 無論、彼女たちに他意はない。互いに好意こそ持っているものの、恋愛的なあれそれではない。 無いが、それを見てパルスィがどういう反応をするのかはまた、別問題である。 それを考えれば、パルスィが勝手に妖夢の才覚に嫉妬をしてくれている方が遥かにマシというものだろう。 松岡監督「身体も心も熱くなってきた!!」 しっとマスク「ムハハ! どれ、ここは私がシェスターと同じく妖夢を後押ししてくるとするか!!」 ヤマメ「よしなしっとマスク! あとついでに監督!! それ以上、いけない」 キスメ「…………」←><という顔をしてる こうして将来を語り合う男女と、それを見守る仲間たちと、あと賑やかし要員。 てんやわんやもありながらも、こうして未完の大器と言われた少女――。 魂魄妖夢は己の殻を破る事を胸に、世界へ羽ばたく事を決断したのだった。
[266]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To :2018/02/16(金) 23:49:26 ID:??? 一旦ここまで。 自信家だけどPK外しちゃうみょんすき。 それでは。
[267]森崎名無しさん:2018/02/16(金) 23:54:33 ID:??? 乙です これはオランダゆきかな?
[268]森崎名無しさん:2018/02/17(土) 00:13:41 ID:??? オランダ留学でダーティなサッカーを学んだ妖夢 そして3年後、大事な場面でマリーシアがバレて赤紙を貰う妖夢の姿が!
[269]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To :2018/02/18(日) 01:42:11 ID:??? >>267 乙ありです。 オランダは思想はともかく、FW陣が高いレベルのドリブラーダイレクトシューターと妖夢が手本にすべき見本がいますね。 >>268 これにはパルスィも苦笑い 本日も更新はお休みさせてもらいます。それでは。
[270]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To :2018/02/18(日) 23:07:46 ID:??? 本日もお酒を飲んでしまったので、更新はお休みさせていただきます。
[271]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To :2018/02/19(月) 22:17:13 ID:??? 本日も更新はお休みさせていただきます。 明日には更新出来ると思います。
[272]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To :2018/02/20(火) 23:16:51 ID:??? 悩める者もいる一方で、留学を打診されて喜ぶ者もいる。 輝夜「……という訳でイナバ。 八雲紫から持ち掛けられた留学の件……。 今回はあなたに行ってもらう事にしたわ」 うどんげ「は、はいっ!!」 宵の帳も落ちた迷いの竹林の更に奥、まともな人間ではまず到達できないような場所に佇む屋敷――永遠亭。 ここでは主人である蓬莱山輝夜自らが、留学に向かわせる選手をじきじきに選定し、その密命を言い渡していた。 これを受けたのは永遠亭の誇る薬師――。 の見習い兼家事担当兼雑事担当兼お庭に沢山いるうさぎのまとめ役兼つまりは雑用担当、鈴仙=優曇華院=イナバである。 通称をうどんげとする彼女は、非常に元気よく返事をした。 先ほどから懇々と輝夜が留学について説明する内、もしかしたら自分が選ばれるのかもしれないと考え、 実際に自分が選ばれたのだから当然でもある。 永琳「頼んだわようどんげ。 永遠亭の未来は貴女の双肩……もとい、両足にかかっているわ」 うどんげ「は、はい! お任せ下さい師匠!(師匠にも期待されてるんだ!!)」 尊敬する師匠――永琳にも叱咤され。 てゐ「ま、頑張ってきなよ。 逃げ出さないようにね〜」 (一応)部下であり気心知れた仲である因幡てゐにはかつての汚点をしっかり皮肉られながらも応援され。 うどんげは完全にやる気に満ち満ちていた。 うどんげ「(サッカー留学……私にもこんなチャンスがようやく巡ってきた! これでやっと地味で毎日慌ただしい生活とはおさらばだ……うぅ、これまで耐え忍んできた甲斐があったよぉ)」
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0ch BBS 2007-01-24