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【SSです】幻想でない軽業師
[75]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To :2018/01/24(水) 20:36:40 ID:??? >>67 乙ありです。すみませんその原作このスレで取り扱ってないんですよ……。 というのは置いておいて、実際このスレでは神霊廟までのキャラしか出ない予定です。 その中でも1分ですね……具体的には命蓮寺に関係する2人くらい。 なので残念ながら永遠亭は……。 >>68 乙ありです。 好感度は高いですが、それと娘との交際を認めるかどうかはまた別で……。 >>70 リグルだからしょうがない。 >>71-74 早苗「浮気は絶対許早苗」 短いですが出来た所まで投下します。
[76]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To :2018/01/24(水) 20:38:09 ID:??? Act.3 東風谷早苗大勝利!希望の未来へレディ・ゴー!! 早苗の大告白から数日――幻想郷Jrユースへと選出されていた選手たち。 そして、各国へと派遣されていた選手たちは幻想郷へと帰還していた。 そんな中、当然ながらあのショッキング過ぎる告白は瞬く間に幻想郷中へと広まった。 当然である。多くの勢力からの代表が集結する、幻想郷Jrユース。 そこで起こった大事件が、噂にならない筈もない。 新聞屋が何度も取材に来ようとする中、何度も突っぱねていたのは守矢神社総本山。 祀られる八坂神奈子と洩矢諏訪子の二柱は、そもそも自分たちは何も聞いて無いと答えていた。 実際、彼女たちは何も聞かされていなかったのだ。 そう、聞かされてなかった。 彼女たちは自分が誰よりも信頼し、信頼されていると思っている早苗から、 よもやあの反町と両想いになっているとは何も聞いていないのである。 無論、早苗にもプライベートはある。 その身を神奈子と諏訪子の為に、現実世界を捨て去り幻想郷へと共についてきた早苗。 そんな彼女にも、自分の世界というものは必要だったし、彼女たちもそれを容認していた。 神奈子「しかしだな……まだ早くないか。 あの紅魔館のメイドだってあの年になって浮いた話の1つも無いんだぞ」 本殿――(とは名ばかりで、実際は彼女たちが住まう住居と化している)でそう呟いたのは、 東風谷早苗の保護者代わり、八坂神奈子である。 彼女は何やら先ほどからしきりにその辺りを行ったり来たり、うろうろと落ち着かない様子であった。 諏訪子「むしろ遅すぎるんじゃない? 彼氏の1人や2人、むしろ早苗の器量なら外の世界だっていなかったのがおかしい。 幻想郷の世相基準で考えるなら、結婚してたっておかしくないんだし」 そんな神奈子の言葉にあっさりと返したのは、祀られるもう1柱――やはり保護者代わりの洩矢諏訪子である。 彼女はバリバリと、ちゃぶ台につきながら煎餅を頬張っていた。
[77]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To :2018/01/24(水) 20:39:33 ID:??? 神奈子「いや、いや! 幻想郷基準で考える事は無いだろう、早苗は外の世界出身なんだぞ。 感性だって基本はそっちのままの筈だ。 やっぱり早すぎる」 諏訪子「……感性云々言ったらさぁ、常識に囚われなくなくなった時期あった時点で、 やっぱそういう尺度に当てはめるべきじゃないと思うんだけど」 神奈子「うぐぅ……」 神奈子と諏訪子。 両者はほぼ立場的には対等と言えたが、口の上手さでは諏訪子の方に分があるらしい。 致し方なく、神奈子は口を閉ざし……諏訪子と同じちゃぶ台に腰掛けると、懐から煙管を取り出す。 諏訪子「あれま、久しぶりに見た。早苗に『臭いです』って言われてからやめてたのに」 神奈子「…………」 茶化すような諏訪子の言葉を無視しながら、神奈子は肺の中の煙を吐き出す。 思い出すのは、早苗とのこれまでの記憶だった。 諏訪子と神奈子を祀る風祝として外の世界で生まれ、しかし、その頃の神奈子たちは既に神としての力を大きく失っていた。 信仰が薄まり存在すら消え失せようとする中、 しっかりと神奈子達と意志疎通が出来たのは早苗の生まれ持った才能だったのだろう。 事実、早苗の前の代――更にその前を遡っても、意志疎通はおろか、姿を見えた者も少ない。 故に、神奈子たちは早苗を可愛がったし、早苗は神奈子たちを慕った。 元々、神奈子たちが幻想郷へとやってきたのは外の世界で失われた信仰を取り戻す為。 そのお手伝いをしたいと自ら申し出、外の世界を捨ててまでついてきてくれたのが早苗である。
[78]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To :2018/01/24(水) 20:41:08 ID:??? 神奈子「(そうだ、早苗は私たちの為に外の世界まで捨ててついてきてくれたんだよ。 いわば私たちの子供――いや、それ以上の絆で結ばれていると言っても過言じゃない。 大事に思うのは当然だろう)」 結果、神奈子たちは早苗を溺愛した。 信仰が薄れ、存在すらあやふやになった中でようやく自分たちを見つけてくれた希望。 そして、自分たちが新たな世界へ向かう際、両親や友人――大切なものを捨ててついてきてくれた少女。 溺愛しない方がおかしい、と神奈子は考える。 諏訪子「まぁ落ち着きなよ、早苗に相応しいかどうか見極める為にこれから会うんでしょ。気に入らなけりゃ追い払いなよ」 神奈子「あ、あぁ……ふぅ……」 早苗「ただいま戻りましたーっ!!」 神奈子「!!!」 諏訪子「はーいはいはい、おかえりー」 そして、非常に元気な早苗の声が本殿(ぶっちゃけ日本家屋の普通の茶の間)に木霊した。 瞬間、神奈子は体を一層硬直させ――煙管に溜まった灰を思わずポロリと落とし。 逆に諏訪子は軽やかなステップで早苗の声の方へと向かっていく。
[79]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To :2018/01/24(水) 20:43:18 ID:??? それから数秒後。 諏訪子「やあやあいらっしゃい、こうしてサッカー以外で会うのはあんまり無かったね。 会ったのは……試合や、試合観戦の時偶然にとかそれくらいだった気がするもんね」 やたらと愛想のいい諏訪子を先頭に。 早苗「いえ、でも……ここに来ていただいた事もあるんですよ。 紅魔杯が終わった後に、その……」 頬を染めながら、その諏訪子の後ろにつける早苗が姿を現し。 反町「は、はい。 挨拶が遅れてすみませんでした」 最後に――問題の男。 早苗と付き合っている、と聞いている男がひょっこり顔を出した。 反町「お、お久しぶりです神奈子さん。 Jrユース大会ではお世話になりました」 神奈子「……うむ、よいよい」 神奈子の姿を見るや否や、頭を下げる反町に威厳たっぷりに豊満な胸を張り返す神奈子。 その瞳は、反町の事を値踏みするかのように、不躾にも上から下まで見やっている。 ――噂になる事数日。もはや隠すとかありえないレベルで広まった為、 早苗が反町との関係について説明する為に連れてくる――と告げていたのが、この日であった。 早苗「あっ! 神奈子様、また煙管を……!! それは臭いがつくからと、あれほど!!」 神奈子「あ、う、うん……ごめんよ。 と、とと」 なお、威厳たっぷりに決めた神奈子であったが、 目ざとく早苗に煙管を吸っていた事を注意されると慌ててポイした。
[80]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To :2018/01/24(水) 20:45:09 ID:??? 一旦ここまで。
[81]森崎名無しさん:2018/01/24(水) 22:46:02 ID:??? 完全におとんとおかんですなぁ ご両親にご挨拶とはなんとも気の早いことで そしてさりげなくディスられる咲夜さん可哀そう
[82]森崎名無しさん:2018/01/25(木) 07:56:23 ID:??? 昔は壊れたルイージとか言われたのに…… 人って変われるもんだねぇ
[83]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To :2018/01/25(木) 22:34:08 ID:??? 本日は更新無しです。明日には投下出来ると思います。 >>81 割とこのスレでの微妙に可哀想な咲夜さんは書いてて好きだったりします。 >>82 常識が戻らず、オーバーラップを繰り返したり寝釈迦をしたりする早苗さんも書いてみたかった……。
[84]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To :2018/01/26(金) 22:03:05 ID:??? 神奈子「ん、んん……」 いまいち恰好がつかない形となってしまったものの、そこはそれ。 一つ咳払いをしてから、神奈子は彼の人――反町に視線をやる。 頬をかきながら困ったように反町はその視線を受けつつ……しかし、自身の視線を彷徨わせる事はない。 彼自身としても、この場は一世一代の大舞台。 割と小心者ながら、精一杯情けない姿は見せないように――と頑張っているのだろう。 神奈子「(そういえばそんなのこの子の人となりは知らないんだよねぇ……。 見た感じは、真面目そうではあるんだが……早苗の常識を取り戻してくれた訳だし……)」 諏訪子「ほらほら早苗も反町くんも座って座って」 反町「は、はい! あ……よければこちら、皆さんで呑んでください」 神奈子「むっ!? それは!?」 諏訪子「あらら、気を遣わなくてもいいのに。 ありがとうね」 値踏みをする神奈子とは対照的に諏訪子が反町に腰掛けるよう勧め、 ようやく反町も立ったままの状態から人心地つく。 その際、手から下げていた荷物を差し出した。 呑んでください――という言葉通り、それは『日本酒』である。 この日、早苗と共に守矢神社へと来訪するにあたり、反町が事前に準備。 決して潤っているとは言えない懐事情ながらも、事前に人里の酒商店に行き、 そこの店員さんたちにお勧めを見繕ってもらった手土産だ。 ……こういった場合に、酒を手土産とするのはどうかと反町本人も迷いはしたが、 早苗との相談の結果、お菓子などよりはこちらの方が喜ぶと聞いての判断である。
[85]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To :2018/01/26(金) 22:04:06 ID:??? 神奈子「(あれは……銘酒『ふぁいなるふらっしゅ』!! 『びっぐばんあたっく』や『ぎゃりっくほう』はまだ市場に出回っているが……手に入れるのは相当困難な筈!)」 事実、神奈子は声には出さないものの内心は大層喜んでいた。 ――ちなみに、この酒を勧めてくれた店員さんは、口では文句を言いながらも、 手土産にするのならばこれくらいでなければならないだろうと格安で譲ってくれたという。 思わず今晩の晩酌が楽しみになる神奈子だが、それは表情には出さず。 腕を組んだまま対面に座る反町を見やる。 神奈子「(……少し近すぎるんじゃないか?)」 彼の隣には早苗が腰かけたのだが、些か距離が近い――ように思える。 実際は別にぴたりとくっついている訳でもなく、また、反町にとっては完全アウェーという状況の中、 早苗が彼の隣につけるのは何ら不思議ではないのだが……当然神奈子はそんな思考など持っていない。 その後、諏訪子がお茶を淹れ、4人に差し出し、それを一口啜った所で……。 反町「改めまして……オータムスカイズのキャプテンをやっている、反町一樹です。 その……東風谷早苗さんと」 早苗「…………」 すすっ、と反町の方に体を寄せる早苗。当然ムッとするが、黙っている神奈子。 諏訪子はにやにやしていた。
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0ch BBS 2007-01-24