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【倒れるまで】鈴仙奮闘記43【戦え】
[236]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2018/03/04(日) 20:52:14 ID:gtk6V0Ak ★うどんげチームの観光メニュー@→ クラブ8 ★ クラブ→アリス「私一度、トモダチと屋台の食べ歩きってしてみたかったの……」 アリスはそうおずおずと手を上げ提案する。どうやら自分の提案が却下される事が不安な様子だったが、 まだまだ食べ盛りの子どもである佳歩やつかさがその提案を嫌がる道理はなかった。 佳歩「あはっ。実は私も、そういうのが興味あったりして……」 つかさ「わ、私も。ガッツを使うとお腹が空いちゃうのですわ……!」 鈴仙「……そんじゃ、決まりね」 そしてそうなると、当然鈴仙も呑まざるを得ない。 ――また、これは恐らく他意はなかったのであろうが、直接目から美しい街並みを視れない鈴仙にとって、 視覚的に美しい観光名所よりも、嗅覚や味覚で分かる食事の方が嬉しかったという想いもあった。 アリス「い、良いかしら……!? だったら、行きましょ! この交差点を真っ直ぐいって。 そこを右に曲がると、エソテリア名物の法界 おせち料理 の店が並ぶ横丁があるらしいのよ。何件か回ってみない?」
[237]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2018/03/04(日) 21:02:27 ID:gtk6V0Ak 鈴仙「は、はぁ? おせち料理の横丁……? そんなんがあるの? お正月でも無いのに」 アリス「――話では数百年前、法界に拘留されていた異世界の僧侶が、 たまに与えられた外遊の時に、周囲の人に振る舞った料理が始まりらしいわ。 で、それが色々アレンジされて、当初の意味も忘れ去られて今に至る、みたいな。 だから、別にお正月に食べる訳でも無ければ、重箱に詰めて食べる訳でも無いのよ」 佳歩「へぇ〜。なんだかステキで面白い話ですねぇ」 つかさ「(異世界の僧侶って……やっぱり、聖白蓮さんなんでしょうか。改めて、凄い方です……)」 何故かご当地グルメ情報に詳しかったアリスのうんちくを聞きながら、 一同は食べ歩きを目指して裏通りへ。そこで入った店は……。 先着1名様で、 ★法界おせち横丁→!card★ と書き込んでください。マークで分岐します。 JOKER→ダイヤ+??「この昆布まきは出来損ないだ。食べられないよ」変な人に絡まれる! ダイヤ→和風な老舗風のおせち料理屋 ハート→魔界流?な和洋折衷なおせち料理の総菜屋 スペード→法界産の栗をふんだんに使った栗きんとん屋 クラブ→魔界クラーケンの酢漬けの屋台
[238]森崎名無しさん:2018/03/04(日) 21:20:51 ID:??? ★法界おせち横丁→ クラブ6 ★
[239]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2018/03/04(日) 21:55:35 ID:gtk6V0Ak ★法界おせち横丁→ クラブ6 ★ クラブ→魔界クラーケンの酢漬けの屋台 アリス「あ。ここ、ここ。ここに一辺、行ってみたかったのよ」 アリスが指差した店は……お世辞にも、衛生的とは言えない屋台だった。 というか、アリスの案内が無ければたぶん、見落としていた。 美しい白亜の街並みも、裏通りに入ればどうしても煤けた印象は否めないのだが、 この屋台はその中でも取り分け煤けた様子であり、看板も何も掲げておらず、 窓口ににゅっと顔を出している、高齢の魔界人男性がむっつりとした顔でこっちを眺めているだけだった。 鈴仙「だ、大丈夫なのよね……この店」 つかさ「パンフレットにも載ってないんですけど……どうやって知ったんですの……?」 アリス「現地の人にとっては、知る人ぞ知る珍味を出す少ない店として知られているのよ。 魔界の海にはクラーケンは出るけれど、多くの魔界人は、好き好んで食べたりしないからね」 よく見ると、屋台の手前には酢や酒の匂いがする樽と一緒に、 ピクピクと動く蛸の触手のようなものが陳列されている。……恐らく、これらが材料なのだろう。 確かに新鮮かもしれないが、グロテスクな外見をこうも見せつけられると、逆に食欲が減退するような。 鈴仙はあわよくば、隣にあった美味しい栗きんとん屋に入ってみる事を提案しかけるが――。
[240]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2018/03/04(日) 21:57:52 ID:gtk6V0Ak 佳歩「で、でも……やっぱりチャレンジは大事ですよ! 鈴仙さま!」 ――ここは直情的な性格の佳歩によって阻まれる。佳歩はもうすっかり魔界の珍味を食べる気マンマンだった。 つかさ「永遠亭のおせち料理で、『酢だこ』が出て来たのを覚えています。 海が無い幻想郷ですけど、あの時は確か、永琳様がどこかから仕入れてくれたとか。 あれだと思えば、確かに楽しみかもです」 そして淑女然として基本的には一歩引いた立ち振る舞いの多いつかさも、好奇心の方が上回ったようだ。 幻想郷では滅多に食べられない海産物というのも惹かれた理由の一つかもしれない。 鈴仙「わ、分かったわよ……。食べましょ。アリスさん……じゃなかった、アリス。4人分、買って来てくれないかしら」 アリス「ええ、分かったわ!」 最初にこの店を紹介したアリスが一番楽しみそうだった。アリスは子どものように魔界の銀貨や銅貨を手に握ると、 ぶっきらぼうの男店主に話しかけ……やがて、串に刺さった四本の巨大な蛸足を持って来てくれる。 鈴仙「で、デカいわね……。普通の蛸足より、三周りか四周りくらいは太いかも」 アリス「酢と砂糖と葡萄酒で味はついているからね。ガブっと行けば良いのよ、ガブっと」 頼んでもいないのに食べ方を実践してくれるアリスは、幸せそうに得体も知れない海産動物の足を齧りだす。 それを見て恐る恐る佳歩やつかさも真似をして……。 鈴仙「ええい、ままよ!」 ガブッ!
[241]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2018/03/04(日) 21:59:20 ID:gtk6V0Ak ――最後に鈴仙も、その脚にかぶりついた。果たしてその味は……。 先着1名様で、 ★ザ・クラーケンクラブ→!card★ と書き込んでください。マークで分岐します。 JOKER→鈴仙「酢の酸味にクラーケンのうまみが混ざって……味のトゥインシュートやぁ〜!」超美味しかった! ダイヤ→鈴仙「んー! 美味しい!」美味しかった! ハート・スペード→鈴仙「(ふ、不思議な味ねぇ………う〜む)」まあ食べれた。 クラブ→鈴仙「……まずい」まずかった。 クラブA→鈴仙「げ、ゲボハァー!?」鈴仙、思いっきり吐く!? 最大ガッツ−10…。
[242]森崎名無しさん:2018/03/04(日) 22:00:44 ID:??? ★ザ・クラーケンクラブ→ クラブ10 ★
[243]森崎名無しさん:2018/03/04(日) 22:01:52 ID:??? さっきからクラブばっかしか出てないんですがそれは……
[244]森崎名無しさん:2018/03/04(日) 22:02:48 ID:??? やっぱり魔物さんのホームグラウンドに来ちゃった影響かねぇ……
[245]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2018/03/04(日) 22:27:03 ID:gtk6V0Ak ★ザ・クラーケンクラブ→ クラブ10 ★ クラブ→鈴仙「……まずい」まずかった。 鈴仙「(か、固い!! 固くて、噛んだら酸っぱい汁がジューって出るんだけど、それが酸っぱい! いや、酸っぱいのは良いんだけど、これ臭い! 飲み会の片づけする時にある、 ぬるいビールに、何か別なリキュールが混じった液体みたいな。そんな感じの臭さ! まあ百歩譲って、一口くらいならお酒のツマミとして何とかなるかと思ったけど、この量! 量が問題よ!! だって、一口齧ったくらいじゃ終わりやしない。 縁日のフランクフルトくらいの串に、脚がぶっすり刺さっているんだもの! あと何口……あと何口、私は自分の口腔に惨劇を招かないと……………!!)」 脳内に取り留めのない味覚情報を齎すという意味では、なるほど、これは確かに珍味だ。 ……しかし。その殆どの情報がネガティブであるならば、如何に情報量が多くとも意味を為さない。 臭いけど美味しい。苦いけど美味しい。そうした種類の食べ物は無数にある。 しかし、これはそうではない。臭いけど苦い。マイナスにマイナスを足し合わせているだけだ。 ああ、もう耐えられない。鈴仙は上記の感情を内心に留められず、 鈴仙「……まずい」 ――と、正直に感想を零さざるを得なかった。そして。 アリス「ぁ……ご、ごめん。口に合わなかった……よね?」 それは、自信満々にこの店を案内したアリスにとっては、罪悪感で胸が押しつぶされそうな感想だったに違いない。 (何故か)美味しそうに足にかぶりついていたアリスは、鈴仙の感想を聞いてしまい、僅かに表情を陰らせる。 これがアリスさんだったら嫌味の一つでも言ってしまったかもしれないが、 純粋な善意でこの店を紹介してくれたアリスを見ると、鈴仙は逆に悪い事をしてしまったような気になってしまう。
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0ch BBS 2007-01-24